お子さまがどのように遊び、学び、話し、行動し、動くかは、お子さまの発達についての重要な手がかりとなります。発達の節目になる出来事(マイルストーン)とは、ほとんどの子どもがある年齢までにできるようになることです。
このページでは2か月4か月6か月9か月の赤ちゃんの発達の節目について説明いたします。
2か月の赤ちゃん
ほとんどの2か月の赤ちゃんができるようになることは以下の内容です。
- 人に向かって笑顔を見せるようになる
- 手を口に当てたり、手を吸ったりして、一時的に自分を落ち着かせることができる
- 親を見ようとする
- ブー、などという音を唇を使って出す
- 音のする方に顔を向ける
- 動くおもちゃなど物事を目で追うようになり、遠くにいる人を認識する
- アクティビティが変わらないと退屈しているように見える(泣く)
- 頭を持ち上げられるようになり、腹ばいになると体を押し上げるようになる
- 手足の動きがスムーズになる
4か月の赤ちゃん
ほとんどの4か月の赤ちゃんができるようになることは以下の内容です。
- 特に人に向かって自発的に笑顔を見せる
- 人と遊ぶのが好きで、一人で遊んでいると泣いてしまうことがある
- 笑ったりしかめっ面をしたりするなど、動作や表情を真似する
- 喃語(なんご;ことばにならない段階の発声)を話し始める
- 表情のあるおしゃべりをしたり、聞こえた音を真似たりする
- 空腹、痛み、眠いなどを示すさまざまな方法で泣く
- 嬉しいか悲しいかを伝える
- 愛情をもって接してもらうと喜ぶなど反応する
- 片手でおもちゃに手を伸ばす
- おもちゃを見て手を伸ばすなど、手と目を一緒に使う
- 動いているものを左右に見て追いかける
- 人の顔をよく見る
- 遠くにいる人や物を認識する
- 支えがなくても頭が安定する
- 固いところに足を置くと、足を押し下げる(立位の準備)
- 寝返りができる場合もある
- おもちゃを持って振ったり、ぶら下がっているおもちゃを振り回すことができる
- うつ伏せになると、しっかり身体をそらせることができ、肘まで押し上げる
6か月の赤ちゃん
ほとんどの6か月の赤ちゃんができるようになることは以下の内容です。
- 知っている人と知らない人の区別がつくようになる
- 他の人、特に親と遊ぶのが好き
- 他人の感情に反応し、嬉しそうにしていることが多い
- 自分の顔を鏡で見て喜ぶ
- 音に反応して音を出す
- 喃語(「あー」「えー」「おー」)で母音をよくだして親とコミュニケーションする
- 自分の名前に反応する
- 喜びや不愉快さを表す音を出す
- 子音を言い始める
- 物を口に運ぶ
- 手の届かないところにあるものを取ろうとする
- 片方の手からもう片方の手に物を移動する
- 両方の方向(腹ばいからうつぶせ、うつぶせから腹ばい)に寝返りを打つ
- 支えずに座れる
- 立っているとき、足で体重を支え、膝を曲げて跳躍するしぐさをする
- 前後に体を動かす(腕でハイハイする)
9か月の赤ちゃん
ほとんどの9か月の赤ちゃんができるようになることは以下の内容です。
- 見知らぬ人を怖がる(人見知り)
- 親しい大人にまとわりつく
- お気に入りのおもちゃがある
- “イヤ”を理解して表現する
- 「ママママ」や 「バババ」など、いろいろしゃべる
- 他の人の音やジェスチャーを真似する
- 指を使って物を指す
- 隠されたものを探す
- いないいないばあをする
- 口に物を入れる
- 片方の手からもう片方の手に物を動かす動きがスムーズになる
- 親指と人差し指で小さなものをつまむ
- つかまり立ちをする
- お座りがしっかりとできる
- 支えなしで座れる
- 立つためにベビーベッドの柵などを引っ張る
- ハイハイする
発達や自閉症のスクリーニングを行うタイミング
米国小児科学会は、標準化された有効なツールを用いて、9ヶ月、18ヶ月、30ヶ月に一般的な発達のスクリーニングを行い、18ヶ月と24ヶ月に自閉症のスクリーニングを行うことを推奨しています。
親御さんが気になることがあれば、これ以外のタイミングでスクリーニングを受けることができます。お子さんの発達検査については、かかりつけの医師にお尋ねください。