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自閉症遺伝子検査(ADHD)|マネージメントが必要と判明

自閉症遺伝子検査である遺伝子病的バリアントがあるとわかり、その後の疾患のマネージメントが必要だと判明したAさんの例をご紹介します。

自閉症遺伝子検査の詳細についてはこちらのリンクをご覧ください。

Aさんの問題点

ご自身の社会適合性は十分です。お子さんが発達障害の一つであるADHDと診断されました。ご本人がご自身を検査したいとしたいとおっしゃって、お越しになりました。

Aさんの結果

Aさんの結果は驚くものでした。がんも含めた腫瘍のリスクが高まる遺伝子の病的バリアントがありました。典型的な場合、遺伝子検査しなくても診断がつくような疾患ですが、Aさんはまったく診断基準を満たしていません。

今まで実は、大々的に調査がなされたことはないので、症状がほとんどない方たちがどれくらいこの遺伝子の病的バリアントを持っているのかについて考えると、本当に驚くしかありませんでした。とはいえ、小児期には脳腫瘍などの懸念もあるため、マネージメントが必要となります。

なるほどな。確かにこの遺伝子だと影響あるよね。と思える結果でしたが。Aさんご自身にとってもこの結果を知ることは、ご自身の健康管理の観点からも大事なことだったのですが。

かつては、診断基準があって、それをみたした人に遺伝子検査がなされて、その中でどれくらいの割合の人がこの遺伝子の病的バリアントを持っていて、という文脈で語られていたものが、今は遺伝子検査が身近にあって、表現型がなくても遺伝子変異があることが判明する。

難しい時代になって来たな、と遺伝専門医としては感じます。

一方で、健康管理に必要な大事な情報だったりするので、それをどう管理していくかという課題もあるなと感じました。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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