InstagramInstagram

妊活とは?何から始める?始める時期と受診の目安、保険適用・遺伝の備えまで

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

妊活とは「妊娠活動」の略で、妊娠を望むふたりが、妊娠に向けて体と生活を整えていく準備全体を指す言葉です。医学用語ではなく、排卵日に合わせた性交だけでなく、ふたりでの話し合い、葉酸や予防接種などの妊娠前の健康管理、必要に応じた受診までを含みます。目安として、35歳未満は1年、35歳以上は半年妊娠しなければ、受診を考える時期です。この記事では、何から始めるか、いつ始めるか、受診の目安、2022年4月からの保険適用、そして妊娠前に知っておきたい遺伝のことまでを、臨床遺伝専門医の立場から整理します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🤰 妊活の始め方・受診の目安・保険・遺伝
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. 妊活とは何ですか?何から始めればいいですか?

A. 妊活は、妊娠に向けてふたりで体と生活を整える準備全体のことです。まずはふたりで話し合い、葉酸(1日400μg)を妊娠の1か月以上前から摂る、風疹の抗体を確認する、禁煙する、排卵日を知ってタイミングを合わせる、といったことから始めます。35歳未満は1年、35歳以上は半年妊娠しなければ、受診を考える目安です。

  • ➤妊活の意味 → 医学用語ではなく、妊娠に向けた準備全体を指す言葉
  • ➤何から始める → 話し合い・排卵日・基礎体温・葉酸・生活習慣・風疹・男性の取り組み
  • ➤根拠のはっきりしない方法 → 鍼やよもぎ蒸しで妊娠率が上がるという根拠は示されていない
  • ➤受診の目安 → 35歳未満は1年、35歳以上は半年、40歳を超えたら早めに
  • ➤保険適用 → 2022年4月から。治療開始時に女性が43歳未満などの条件あり
  • ➤妊活と遺伝 → 保因者検査は妊娠前に行うほうが選択肢が広い

1. 妊活とは?意味と目的

妊活は「妊娠活動」を縮めた言葉で、妊娠を望むふたりが、妊娠に向けて体と生活を整えていく取り組み全体を指します。「就活」「婚活」と同じ作りの言葉で、診断名や医学用語ではありません。そのため医学的に決まった定義はなく、どこまでを妊活と呼ぶかは人によって少しずつ違います。

妊活の意味:妊娠に向けて体と生活を整える準備

妊活というと、排卵日に合わせて性交のタイミングをとることを思い浮かべる方が多いかもしれません。それも大切な一部ですが、実際の妊活はもっと広い範囲を含みます。子どもを持つ時期や働き方をふたりで話し合うこと、妊娠や不妊について正しい知識を得ること、葉酸の摂取や予防接種、禁煙などで妊娠前の体を整えること、そして一定の期間妊娠しなければ医療機関で検査を受けることまで、妊娠に向けた準備の全体が妊活です。

もう一つ押さえておきたいのは、妊活は女性だけのものではないという点です。不妊症の原因には女性側の要因だけでなく男性側の要因もあり、男女の両方を評価することが重要です[1]。妊活はふたりで取り組むもの、という前提で以下を読み進めてください。

「妊活」という言葉が広まった背景

妊活という言葉が広く使われるようになった背景には、結婚や出産の年齢が上がってきたことがあります。妊娠を考え始める年齢が上がると、年齢による妊娠しにくさ(第2章)の影響を受けやすくなるため、早めに準備や情報収集をしておこうという考え方が広まりました。

実際、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は22.7%、およそ4.4組に1組にのぼります。また2022年には、生まれた子どものおよそ10人に1人が生殖補助医療によって生まれています[2]。この「4.4組に1組」は検査や治療を受けたことがある夫婦の割合で、不妊症の夫婦の割合とは意味が異なります。それでも、妊娠に向けて医療の力を借りることが特別なことではなくなっている様子がうかがえます。

💡 用語解説:生殖補助医療(ART)

卵子と精子を体の外で扱って妊娠をめざす治療の総称で、体外受精、顕微授精、胚移植(育った受精卵を子宮に戻すこと)などが含まれます。これに対し、タイミング法や人工授精は「一般不妊治療」と呼ばれ、区別されます。

妊活の目的は、大きく二つに整理できます。一つは妊娠しやすい状態をつくること、もう一つは妊娠しにくい原因があれば早めに見つけることです。前者は生活や知識で取り組める部分、後者は検査で確かめる部分です。この記事では、この二つを行き来しながら説明します。

2. 妊活はいつから始める?年齢と妊娠のしやすさ

妊活を始める時期に決まりはなく、ふたりが子どもを望み、考えがそろった時点が始めどきです。ただし、年齢とともに妊娠しにくくなることは知っておく必要があります。

始めるのに「早すぎる」はない

結婚前から準備を始める方もいれば、しばらくふたりの生活を優先したい方もいます。どちらが正しいということはありません。経済的な面や生活環境に大きな不安がなければ、結婚してすぐに妊活を始めても早すぎることはありません。

一方で、妊活のなかには効果が出るまで時間のかかるものがあります。葉酸は妊娠の1か月以上前から摂ることが勧められていますし、風疹の予防接種を受けたあとは約2か月妊娠を避ける必要があります(第3章)。禁煙や体重の調整も、すぐに結果が出るものではありません。こうした準備を考えると、「妊娠したい時期」より少し前から動き始めておくと、あわてずに済みます。

始めるのに早すぎることはありませんが、遅くなるほど選択肢が狭まる面はあります。その理由が、次に説明する年齢の影響です。

年齢とともに妊娠しにくくなる理由(卵子の数と質・AMH)

日本産科婦人科学会は、女性の妊娠する力は30歳を過ぎると低下し始め、35歳を過ぎると低下が加速すると説明しています[1]。米国生殖医学会(ASRM)の見解では、40歳での妊娠のしやすさは、20代後半のおよそ半分とされています[3]。

年齢とともに妊娠しにくくなる主な理由は、卵子の数と質の低下です。卵子のもとになる細胞は生まれる前につくられ、その後は新しく増えることがなく、年齢とともに数が減っていきます。同時に、卵子の染色体の数に誤りが起こりやすくなり、受精しても育たない、流産になるといったことが増えていきます。「女性ホルモンが減るから妊娠しにくくなる」と説明されることもありますが、30代で妊娠しにくくなる主な理由は、ホルモンの量よりも卵子の数と質の変化にあります。

卵子の残りの数の目安として、血液検査で測る卵巣予備能(AMH)があります。ただし、AMHは「卵子の数」の目安であって、「自然に妊娠できるかどうか」を予測する検査ではありません。30〜44歳で妊活を始めて3か月以内の女性750人を追った研究では、AMHが低い人でも、その後の自然妊娠のしやすさとの関連は見られませんでした[4]。AMHが低いことだけで「妊娠できない」と考える必要はありません。

男性にも年齢の影響はあります。ASRMは、35歳ごろから精液の所見が下がり始めるものの、妊娠のしやすさへの影響がはっきりするのはおよそ50歳からだとしています[3]。女性ほど急ではありませんが、男性の年齢も無関係ではありません。

3. 妊活は何から始める?最初にやること7つ

妊活で最初に取り組みたいのは、話し合い、排卵日の把握、周期の記録、葉酸、生活習慣、予防接種と健康チェック、そして男性の取り組みの7つです。それぞれに詳しい解説記事があるため、ここでは要点と、なぜそれが大切なのかを中心に説明します。

ふたりで話し合う(ライフプラン)

最初にしておきたいのは、ふたりで話し合うことです。子どもを何人くらい望むか、いつごろまでに妊娠したいか、仕事や住まいとの兼ね合い、一定期間妊娠しなければ受診するかどうか、不妊治療をするならどこまで行うか、費用をどう考えるか。こうした点は、妊活が長くなるほど話しにくくなります。

妊活は、男女で体の負担や通院の回数に差が出やすい取り組みです。負担が一方に偏ると続けにくくなるため、最初に考えをすり合わせ、受診の時期や検査を受けるかどうかの目安を共有しておくと、あとの判断がぶれにくくなります。

排卵日を知ってタイミングを合わせる

妊娠しやすいのは、排卵日を最終日とする6日間で、特に排卵日の2日前までが最も妊娠しやすい時期です[3]。精子は女性の体内で数日生きられる一方、卵子が受精できる時間は短いため、排卵の直前に精子が待っている状態がいちばん妊娠しやすくなります。

ASRMは、この期間に1〜2日おきに性交することを勧めています。毎日、1日おき、3日おきのいずれでも、妊娠率に大きな差は見られていません[3]。排卵日当日の1回だけに合わせるより、排卵日を含む数日間に何度か機会を持つほうが現実的です。排卵日の予測には、生理周期からの計算、排卵検査薬、おりもの(頸管粘液)の変化などが使われます。排卵検査薬は排卵が近いことを知る手がかりになりますが、排卵日をぴったり当てるものではありません[3]。

排卵日の計算方法や性交の回数など「妊活のタイミング」の詳細は、排卵日の計算方法で解説しています。生理の前後で妊娠のしやすさがどう違うかは、生理前と生理後の妊娠しやすさをご覧ください。なお、医療機関で超音波検査などを使って排卵日を予測し、性交の時期を指導する方法は「タイミング法」と呼ばれ、不妊治療の最初のステップにあたります(第6章)。

基礎体温やアプリで周期を記録する

基礎体温は、朝目覚めてすぐ、体を動かす前に測る体温です。排卵のあとは黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きで体温が上がるため、排卵がある周期では、体温が低温期と高温期の二つの時期に分かれます。

注意したいのは、基礎体温で分かるのは「排卵がありそうか」「いつごろ排卵したか」を後から確かめることで、体温が上がった時点では排卵はほぼ終わっている点です。ASRMも、基礎体温は妊娠しやすい時期を事前に知る方法としては、頸管粘液の観察より精度が劣るとしています[3]。基礎体温は、数周期分を記録して、自分の周期の傾向や高温期がきちんとあるかを知るための道具と考えるとよいでしょう。グラフの読み方は基礎体温グラフの見方、平均的な体温の目安は基礎体温の平均と高温期で解説しています。

最近は、スマートフォンのアプリで生理日や基礎体温を記録し、排卵日を予測する方が増えています。アプリの予測は入力した周期をもとにした計算なので、周期が不規則な方ではずれやすくなります。一方で、記録を続けることで月経不順などに気づきやすくなるのは利点です。妊活アプリや基礎体温アプリの選び方もまとめています。

葉酸を妊娠1か月以上前から摂る

妊娠を計画している女性は、通常の食事に加えて、サプリメントなどから1日400μg(0.4mg)の葉酸を摂ることが勧められています。目的は、赤ちゃんの神経管閉鎖障害(二分脊椎など、脳や脊髄のもとになる管がうまく閉じない先天的な病気)のリスクを下げることで、厚生労働省が2000年に通知して以来の推奨です[5]。

摂る時期は、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までが目安です[5]。神経管は妊娠のごく初期、多くの人が妊娠に気づく前後の時期にできるため、「妊娠がわかってから」では間に合わないことがあります。妊活を始めた時点で葉酸を摂り始めることが勧められるのは、このためです。

一方で、サプリメントなど食事以外から摂る葉酸には上限の目安があります。「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、その耐容上限量を成人で1日900〜1,000μg(年齢による)としています[6]。複数のサプリを重ねて飲むと知らないうちに上限を超えることがあるので、成分表示で量を確認してください。サプリの選び方や飲む期間は葉酸サプリの効果と飲む時期で解説しています。

生活習慣を整える(食事・体重・たばこ・お酒)

生活習慣のなかで、妊娠のしやすさとの関係がはっきりしているのはたばこです。ASRMによると、たばこを吸う女性は吸わない女性より不妊になりやすく(オッズ比1.60)、閉経が1〜4年早まることや流産の増加とも関連しています[3]。パートナーの喫煙も含めて、妊活を機に禁煙を考える意味は大きいといえます。

体重は、やせすぎでも太りすぎでも妊娠しにくくなることが知られています[3]。極端な食事制限や偏った食事を避け、バランスよく食べることが基本です。意識したい食品や栄養素は妊娠しやすい食べ物で紹介しています。

お酒は、女性が1日2杯以上飲むと不妊のリスクが上がるという報告があり、多く飲むことは避けたほうがよいとされています[3]。少量の飲酒の影響ははっきりしていませんが、妊娠に気づくまでの時期を考えると、控えめにしておくのが無難です。詳しくは妊活中のお酒をご覧ください。カフェインは、コーヒー1日1〜2杯程度では明らかな悪影響は見られない一方、1日500mg(コーヒー5杯超)の多量摂取では妊娠しにくさとの関連が報告されています[3]。日々のカフェインとの付き合い方も参考にしてください。

妊活サプリメントは種類が多いものの、葉酸以外の成分について妊娠のしやすさを高める十分な根拠は示されていません。ASRMも、葉酸以外のサプリメントについて妊活への推奨を示していません[3]。選ぶ際の考え方は妊活サプリの選び方にまとめています。

風疹などの予防接種と妊娠前の健康チェック

妊娠を考え始めたら、風疹の抗体があるかを確認し、不十分なら妊娠前に予防接種を受けておくことが勧められています。妊娠中に風疹にかかると、赤ちゃんの目や心臓、耳などに障がいが出ることがあり、特に妊娠初期の感染でリスクが高くなります[7]。

風疹のワクチンは生ワクチンのため妊娠中は接種できず、接種後はおよそ2か月、妊娠を避ける必要があります[7]。パートナーなど同居する家族も、妊婦にうつさないために接種を検討するよう勧められており、多くの自治体が抗体検査の費用を助成しています[7]。お住まいの自治体の制度を確認してみてください。

💡 用語解説:先天性風しん症候群

妊娠中の女性が風疹にかかり、ウイルスが胎盤を通って赤ちゃんに感染することで、目(白内障など)、心臓、耳(難聴)などに障がいが生じる状態です。予防接種で防ぐことができますが、ワクチンは妊娠中には接種できないため、妊娠前の確認が大切になります。

このように、妊娠を考える前の段階から、男女ともに自分の健康状態を確認し、妊娠・出産に向けて体を整えておく考え方を「プレコンセプションケア」といいます。持病の治療状況や飲んでいる薬の確認、感染症の検査などもこれに含まれます。持病があって薬を飲んでいる方は、自己判断で薬をやめず、妊娠を考えていることを主治医に伝えてください。妊娠前・結婚前に受ける検査の全体像は妊娠前・結婚前の検査で整理しています。

男性も一緒に取り組む

不妊症では、女性側だけでなく男性側の要因も確認することが重要です[1]。世界保健機関(WHO)のガイドラインが紹介している多国間研究では、男性側の要因が単独または一部関わっていた不妊は45.1%でした[8]。

男性にできることとして、禁煙、飲酒を控える、適正体重を保つといった生活習慣の見直しがあります。また、精液検査は体への負担が比較的少なく、妊娠しにくい原因を調べるうえで基本になる検査です。女性だけが先に検査を重ね、男性の検査が後回しになると、原因がわかるまでに時間がかかることがあります。男性ができることは男性がやるべきことにまとめています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【妊活の情報は「優先順位」で整理する】

妊活について調べると、食べ物、サプリ、体を温める方法など、膨大な情報が出てきます。そのすべてに取り組もうとすると、負担が大きくなるうえに、本当に大事なことが埋もれてしまいます。

医学的な根拠がはっきりしているものは、実はそれほど多くありません。葉酸を妊娠前から摂ること、風疹の抗体を確認すること、禁煙すること、排卵日を含む時期に性交の機会を持つこと、そして年齢に応じた期間で妊娠しなければ検査を受けること。まずはこの土台を固めることを優先してよいと考えています。

\ 妊娠前の保因者検査(遺伝子ブライダルチェック)をご検討の方へ /

📅 遺伝子ブライダルチェックを予約する

お問い合わせはこちら | 遺伝子ブライダルチェックについて

4. 根拠がはっきりしない妊活:科学的に分かっていること・いないこと

鍼、お灸、整体、よもぎ蒸しなどは妊活でよく話題になりますが、妊娠率を上げることを示した質の高い研究はありません。ここでいう「根拠がない」は「効果がないと証明された」という意味とは限らず、「効果があると示す信頼できる研究がない」という意味です。この二つを分けて考えると、情報の受け取り方が整理しやすくなります。

鍼・お灸・整体

鍼について最も質の高いデータがあるのは、体外受精と組み合わせた場合です。オーストラリアとニュージーランドの施設で、体外受精を受ける女性848人を、本物の鍼と、皮膚に刺さない偽の鍼に分けて比べた試験では、出産に至った割合は18.3%と17.8%で、差は認められませんでした[9]。20件の臨床試験(3,632人)をまとめたコクランレビューも、鍼が生殖補助医療での出産率や妊娠率を上げる根拠はないと結論づけています[10]。ただし、このレビューは根拠の質を「低い」と評価しており、研究の数や質には限界があります。

自然妊娠をめざす人に対する鍼やお灸、整体については、妊娠率が上がることを示した質の高い研究は見当たりません。気分転換やリラックスのために取り入れること自体を否定するものではありませんが、妊娠のしやすさを高める方法として頼りにするには根拠が足りない、というのが現時点での評価です。

よもぎ蒸し

よもぎ蒸しは、よもぎなどの薬草を煮出した湯気を下半身に当てる民間療法で、海外では「膣スチーム(vaginal steaming)」とも呼ばれます。体が温まる、冷えが改善するといった説明で妊活に勧められることがありますが、妊娠率を上げることを示した研究は見当たりません。

安全面では、膣スチームを行った60代の女性が2度のやけどを負った症例が、カナダの産婦人科学会誌に報告されています[11]。この例は子宮脱の症状を改善する目的で行われたものですが、熱い蒸気を粘膜に近い部位に当てる以上、やけどの危険は目的にかかわらずあります。行う場合は、熱さや時間に十分注意してください。

💡 ポイント:試すなら受診の目安を遅らせない

「体を温めると妊娠しやすくなる」「子宮環境が整う」といった説明の多くは、医学的な検証を経ていません。判断に迷うときは、その方法で妊娠率が上がったという比較試験があるかを一つの目安にしてください。何より避けたいのは、こうした方法を続けているうちに、第5章で説明する受診の目安を過ぎてしまうことです。

5. 妊活を始めてどれくらいで妊娠する?受診の目安

多くのカップルは妊活を始めて半年ほどのうちに妊娠します。一定の期間を過ぎても妊娠しなければ、原因がないか調べる時期です。どのくらいで受診を考えればよいか、結論を先にまとめます。

📌 受診の目安

避妊せずに性交していて、35歳未満は1年、35歳以上は半年妊娠しなければ、受診を考える目安です。40歳を超えている場合は、より早い段階での検査と治療の検討が勧められています[12]。月経不順などがある場合は、期間を待たずに受診してください。

1周期あたり・1年での妊娠の目安

妊娠までの期間を示すデータとしてよく引用されるのが、ドイツの前向き研究です。排卵日を意識して性交した女性346人を追ったこの研究では、妊娠した人の累積割合は、1周期で38%、3周期で68%、6周期で81%、12周期で92%でした[13]。ASRMも、約80%のカップルは最初の6か月で妊娠するとしています[3]。

📊 妊活を始めてからの累積妊娠率(研究の一例)

妊活を始めてからの周期 妊娠した人の累積割合
1周期 38%
3周期 68%
6周期 81%
12周期 92%

※ドイツの前向き研究(排卵日を意識して性交した女性346人)による[13]。一般の集団や年齢が高い層では、これより低くなる可能性があります。

ただし、この研究の対象は、周期の観察に慣れ、排卵日を意識して性交していた人たちです。一般の集団より高めの数字になっている可能性があり、年齢が上がるほど割合は下がります[13]。「最初の半年で多くの人が妊娠し、それを過ぎると妊娠する人の増え方がゆるやかになる」という傾向として読み、個人の確率として当てはめないようにしてください。

「性交1回で妊娠する確率は?」という疑問もよく聞かれますが、排卵日との位置関係や年齢によって大きく変わるため、一つの数字で答えることはできません。

1年(35歳以上は半年)妊娠しなければ受診を

日本産科婦人科学会は、不妊症を「妊娠を望む健康な男女が、避妊をしないで性交していたにもかかわらず、1年間妊娠しない場合」と定義しています[1]。世界保健機関(WHO)も、不妊を12か月の性交で妊娠しない状態と定義しています[8]。

年齢による違いについて、ASRMは、35歳未満では12か月、35歳以上では6か月妊娠しなければ評価を始め、40歳を超えている場合はより早い評価と治療を検討するとしています[12]。35歳以上で期間を短くするのは、年齢とともに妊娠のしやすさが下がり、待つ時間そのものが不利になりうるためです。年齢と妊娠確率の関係は年齢別の妊娠確率で詳しく解説しています。

これは「1年たつまでは受診してはいけない」という意味ではありません。「このくらいの期間が過ぎても妊娠しなければ、原因がないか調べる時期」という目安です。

すぐ受診したほうがよいケース

次のような場合は、1年(または半年)を待たずに、早めに受診することが勧められています[12]。

🏥 期間を待たずに受診を考えたいケース

ケース 早めの受診が勧められる理由
月経不順・無月経 排卵が起きていない、または不規則な可能性がある
子宮や卵管の病気がある・疑われる(子宮内膜症など) 卵子と精子が出会う過程や着床に影響することがある
男性の妊よう性(妊娠させる力)の低下がわかっている 待つより先に原因を確かめたほうがよい
性交がうまくいかない 時間が経っても状況が変わりにくい
抗がん剤治療や放射線治療を受けたことがある 卵巣や精巣の働きが低下している可能性がある
40歳を超えている 年齢による妊娠のしやすさの低下を考慮する

※ASRMの委員会見解[12]をもとに作成。

基礎体温やアプリの記録は、月経不順などに気づくきっかけになります。周期が大きく乱れている、高温期がはっきりしないといった変化が続く場合も、早めに婦人科を受診してください。

6. 不妊検査・不妊治療と保険適用

不妊の検査は女性と男性の両方で行い、原因に応じて、負担の少ない治療から段階的に進めるのが一般的です。2022年4月からは、体外受精を含む不妊治療が公的医療保険の対象になっています。

不妊の検査(女性・男性)

女性の検査には、内診や経腟超音波検査で子宮や卵巣の状態を見るもの、子宮卵管造影検査で卵管の通りを確かめるもの、血液検査でホルモン(FSH、LH、エストロゲン、プロゲステロン、甲状腺ホルモン、プロラクチン、AMHなど)を調べるものがあります。男性の検査の基本は精液検査で、精子の数や運動率などを調べます[1]。

検査の一部は月経周期の決まった時期に行う必要があるため、すべてを終えるまでに時間がかかることがあります。ふたりが同じ時期に検査を始めると、原因の見落としや遅れを防ぎやすくなります。検査と治療の種類は不妊治療の種類と検査で詳しく解説しています。

治療のステップ(タイミング法 → 人工授精 → 体外受精)

検査で原因がわかればそれに応じた治療を行い、原因がはっきりしない場合も含めて、一般的には体への負担が少ない方法から段階的に進めます。

タイミング法排卵日を予測して性交の時期を指導
▶
人工授精運動のよい精子を子宮内に注入
▶
体外受精・顕微授精体外で受精させ、胚を子宮へ

タイミング法は、超音波検査やホルモン検査で排卵日を予測し、性交の時期を指導する方法です。人工授精は、採取した精液から運動のよい精子を集め、細い管で子宮内に注入する方法です。体外受精は、卵巣から卵子を採取して体外で精子と受精させ、育った胚を子宮に戻す方法で、顕微授精は、1つの精子を卵子に直接注入して受精させる方法です。

どの段階から始めるか、どのくらいで次の段階に進むかは、年齢、原因、検査結果によって変わります。年齢が高い場合や、卵管が詰まっている、精子の数が非常に少ないといった原因がはっきりしている場合は、早い段階で体外受精が検討されることもあります。

2022年4月から保険適用に(年齢と回数の条件)

2022年4月から、一般不妊治療(タイミング法・人工授精)と、生殖補助医療(採卵・採精から胚移植まで。体外受精、顕微授精、精巣内精子採取術など)が公的医療保険の対象になりました[14]。

📋 不妊治療の保険適用の主な条件

項目 内容
開始時期 2022年4月
対象の治療 タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精、精巣内精子採取術など
年齢の条件 治療開始時点で女性が43歳未満
胚移植の回数 初回の胚移植時に40歳未満なら通算6回まで、40歳以上43歳未満なら通算3回まで(子ども1人ごと)
自己負担 原則3割。高額療養費制度の対象
先進医療 一部の先進医療は保険診療と併用できる

※こども家庭庁の資料[14]をもとに作成。条件は制度改定で変わることがあります。

胚移植の回数は子ども1人ごとに数え、出産(または妊娠12週以降の死産)のあとは、同じ回数まで再び保険で治療を受けられます[14]。年齢の条件は治療を始める時点で判定されるため、40歳前後の方は、いつ治療を始めるかによって使える回数が変わる点に注意が必要です。

この記事の内容は、2026年9月時点で公的な資料をもとに確認したものです。最新の条件は、こども家庭庁の情報や受診する医療機関で確認してください。条件の詳細やメリット・デメリットは保険適用の条件で解説しています。

7. 妊活と遺伝:妊娠前に知っておきたいこと

妊活の準備に加えて知っておいていただきたいのが、妊娠前にできる遺伝の備えです。保因者検査、流産を繰り返したときの検査、家族に遺伝性の病気がある場合の考え方の三つを取り上げます。

保因者検査(ブライダルチェック)でわかること

常染色体潜性(劣性)遺伝の病気は、両親から同じ遺伝子の病的バリアント(病気の原因となる遺伝子の変化)を1つずつ受け継いだときに発症します。片方だけを持っている人は「保因者」と呼ばれ、通常は症状がありません。そのため、ほとんどの保因者は、自分が保因者であることを知らずに過ごしています。夫婦がともに同じ病気の保因者である場合、子どもがその病気を発症する確率は、妊娠のたびに4分の1です。仕組みは潜性(劣性)遺伝と保因者で詳しく解説しています。

保因者検査(キャリアスクリーニング)は、こうした病気の保因者かどうかを、症状や家族歴がない段階で調べる検査です。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は2021年、妊娠中の人と妊娠を計画している人のすべてに、保因者の頻度が200人に1人以上の病気を対象とした保因者検査を提示するよう推奨し、妊娠中より妊娠前に行うほうが望ましいとしています[15]。米国産婦人科学会(ACOG)も、人種や家族歴にかかわらず保因者検査を提示するよう勧めています[16]。

ここでいう「提示」とは、検査を受けるかどうかを本人が情報をもとに選べるようにするという意味で、すべての人に受けることを求めるものではありません。妊娠前に結果がわかっていれば、夫婦ともに同じ病気の保因者だった場合に、妊娠したときの出生前診断を含めて、どのような選択肢があるかを時間をかけて検討できます。当院の遺伝子ブライダルチェックでは、女性版787遺伝子・男性版714遺伝子などの拡大版保因者スクリーニングを行っており、ご夫婦とも保因者だった場合は、妊娠時の出生前診断も当院で行えます。

流産を繰り返すときの染色体検査

流産は妊娠の一定の割合で起こり、その多くは受精卵に偶然生じた染色体の数の異常によるものです。一方、2回以上流産を繰り返す場合は「不育症」と呼ばれ、原因を調べる対象になります[17]。

夫婦のどちらかが均衡型転座(染色体の一部が入れ替わっているものの、遺伝情報の過不足はない状態)を持っていると、本人は健康でも、受精卵に染色体の過不足が生じ、流産の原因になることがあります。そのため不育症では夫婦の染色体検査が検討されますが、すべての場合に一律に行う検査ではありません。ASRMの2026年の見解は、反復流産の評価では、可能であればまず流産組織の染色体解析を行い、その結果などに応じて追加検査を進める段階的な方法を推奨しています。夫婦の染色体検査は、流産組織の検査結果や家族歴などを踏まえて検討されます[18]。

流産を繰り返したときの検査の考え方や、染色体異常との関係は不育症と染色体異常で解説しています。夫婦の染色体検査で構造異常が見つかった場合は、その結果が次の妊娠にどう影響するかを、遺伝の専門医と具体的に確認していくことになります。

家族に遺伝性の病気がある場合は妊娠前に相談を

自分や家族に遺伝性の病気がある方、きょうだいや親戚に原因のわからない先天的な病気のある方、夫婦がいとこ同士などの血縁関係にある方は、妊娠前に遺伝の専門医の診察で、どのような検査ができるかを確認しておくと選択肢を広く持てます。

原因となる遺伝子がわかっている病気では、妊娠前に夫婦がその遺伝子の変化を持っているかを調べる検査や、妊娠後の出生前診断が選択肢になることがあります。一方、家族の病気の原因がまだ特定されていない場合は、まず家族のなかで診断を確かめることが出発点になり、妊娠する本人だけを調べても答えが出ないことがあります。当院では、家族歴の聞き取りだけでリスクを推定するのではなく、検査にもとづいて評価を行っています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【妊娠前だから選べることがある】

保因者検査は、妊娠中に受けることもできます。ただ、妊娠がわかってから結果を待つ期間は短く、選べる方法も限られてきます。妊娠前に結果がわかっていれば、出生前診断を受けるかどうかも含めて、時間をかけて考えることができます。

遺伝の検査は、結果によって何を選ぶかをあらかじめ考えておくことで、はじめて意味を持つものだと考えています。検査の前に、陽性だった場合にどうするかを夫婦で話し合っておくことをおすすめしています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 妊活は何から始めればいいですか?

まずはふたりで、子どもを望む時期や受診の目安について話し合います。そのうえで、葉酸を妊娠の1か月以上前から1日400μg摂る、風疹の抗体を確認して必要なら妊娠前に予防接種を受ける、禁煙する、排卵日を含む数日間に1〜2日おきに性交の機会を持つ、といったことから始めるのが基本です。

Q2. 何か月妊娠しなければ病院に行くべきですか?

避妊せずに性交していて、35歳未満は1年、35歳以上は半年妊娠しなければ、受診を考える目安です。40歳を超えている場合は、より早い段階での検査が勧められています。月経不順、子宮内膜症などの病気、男性の精液の異常がわかっている場合は、期間を待たずに受診してください。

Q3. 妊活を始めてどれくらいで妊娠しますか?

ドイツの研究では、排卵日を意識して性交した場合、妊娠した人の累積割合は6周期で81%、12周期で92%でした。ただし、この研究の対象は周期の観察に慣れた人たちで、一般の集団や年齢が高い層ではこれより低くなる可能性があります。個人の確率としてではなく、全体の傾向として参考にしてください。

Q4. 妊活中の性交の頻度はどのくらいがよいですか?

米国生殖医学会は、排卵日を最終日とする6日間に、1〜2日おきに性交することを勧めています。毎日、1日おき、3日おきのいずれでも、妊娠率に大きな差は見られていません。排卵日当日の1回だけに合わせるより、排卵日を含む数日間に何度か機会を持つほうが現実的です。

Q5. 男性も検査を受けたほうがいいですか?

不妊症では男性側の要因も少なくなく、男女の両方を評価することが重要です。精液検査は体への負担が比較的少なく、妊娠しにくい原因を調べるうえで基本になる検査です。女性の検査と同じ時期に受けると、原因がわかるまでの時間を短くしやすくなります。

Q6. 妊活の費用は?保険は使えますか?

2022年4月から、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精などの不妊治療に公的医療保険が使えるようになりました。治療開始時点で女性が43歳未満であること、胚移植の回数(初回の胚移植時に40歳未満なら通算6回、40歳以上43歳未満なら通算3回)などの条件があります。条件は制度改定で変わることがあるため、最新の情報を確認してください。

Q7. 妊娠前に遺伝の検査は必要ですか?

すべての人に必須の検査ではありません。ただし、米国臨床遺伝・ゲノム学会は、妊娠を計画している人に保因者検査を提示することを推奨し、妊娠中より妊娠前に行うほうが望ましいとしています。自分や家族に遺伝性の病気がある場合は、妊娠前に遺伝の専門医の診察でどのような検査ができるかを確認しておくと、選択肢を広く持てます。

まとめ

妊活は、妊娠を望むふたりが、妊娠に向けて体と生活を整える準備全体を指す言葉です。まずは話し合い、排卵日を含む時期に性交の機会を持つこと、葉酸を妊娠の1か月以上前から摂ること、風疹の抗体の確認、禁煙といった、根拠のはっきりした取り組みから始めます[3]。鍼やよもぎ蒸しなどは、妊娠率を上げるという根拠が示されていません。

多くのカップルは半年ほどのうちに妊娠しますが、35歳未満は1年、35歳以上は半年妊娠しなければ、受診を考える目安です[12]。2022年4月からは不妊治療に保険が使えるようになりました。さらに、妊娠前に保因者検査を受けておくと、結果に応じた選択肢を時間をかけて検討できます[15]。それぞれの詳しい内容は、各章で紹介した記事をご覧ください。

🧬 妊娠前の遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)

ミネルバクリニックは、臨床遺伝専門医による遺伝診療のクリニックです。妊娠前の拡大版保因者スクリーニング(遺伝子ブライダルチェック)を、遺伝カウンセリングとあわせて行っています。ご夫婦とも保因者だった場合は、妊娠時の出生前診断も当院で行えます。不妊の検査・治療(タイミング法・人工授精・体外受精など)については、生殖医療を専門とする医療機関で受けてください。

参考文献

  • [1] 日本産科婦人科学会. 不妊症(一般の皆さまへ). [日本産科婦人科学会]
  • [2] こども家庭庁. 不妊は特別ではない(みんなで知ろう、不妊症不育症のこと). [こども家庭庁]
  • [3] Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Optimizing natural fertility: a committee opinion. Fertil Steril. 2022;117(1):53-63. [DOI 10.1016/j.fertnstert.2021.10.007]
  • [4] Association Between Biomarkers of Ovarian Reserve and Infertility Among Older Women of Reproductive Age. JAMA. 2017. [PubMed 29049585]
  • [5] 厚生労働省 e-ヘルスネット. 葉酸とサプリメント-神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果. [e-ヘルスネット]
  • [6] 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版). [厚生労働省]
  • [7] 政府広報オンライン. 風しんの予防接種にご協力を!妊娠を希望する女性や家族・職場の人も、生まれてくる赤ちゃんのために. [政府広報オンライン]
  • [8] World Health Organization. Guideline for the prevention, diagnosis and treatment of infertility. Geneva: WHO; 2025. [NCBI Bookshelf]
  • [9] Effect of Acupuncture vs Sham Acupuncture on Live Births Among Women Undergoing In Vitro Fertilization: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2018;319(19). [PubMed 29800212]
  • [10] Acupuncture and assisted reproductive technology. Cochrane Database Syst Rev. 2013;CD006920. [Cochrane Library]
  • [11] Second-Degree Burn Sustained After Vaginal Steaming. J Obstet Gynaecol Can. 2019;41(6):838-839. [PubMed 30366886]
  • [12] Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Fertility evaluation of infertile women: a committee opinion. Fertil Steril. 2021;116:1255-1265. [ASRM]
  • [13] Time to pregnancy: results of the German prospective study and impact on the management of infertility. Hum Reprod. 2003;18(9):1959-1966. [PubMed 12923157]
  • [14] こども家庭庁. 不妊症・不育症へ向き合いやすく 保険診療の基礎知識. [こども家庭庁]
  • [15] Screening for autosomal recessive and X-linked conditions during pregnancy and preconception: a practice resource of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genet Med. 2021;23(10):1793-1806. [Genet Med]
  • [16] Committee Opinion No. 690: Carrier Screening in the Age of Genomic Medicine. Obstet Gynecol. 2017. [PubMed 28225425]
  • [17] ESHRE guideline: recurrent pregnancy loss: an update in 2022. Hum Reprod Open. 2023;2023(1):hoad002. [PubMed 36873081]
  • [18] Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Recurrent pregnancy loss: a committee opinion. Fertil Steril. 2026;125(6):1023-1041. doi:10.1016/j.fertnstert.2026.03.001. PMID:42062119. [ASRM]

関連記事

プロフィール

@media screen and (max-width: 600px) {
#author-block .author-profile-img {
float: none !important;
display: block;
margin: 0 auto 16px auto !important;
}
}

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

関連記事