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妊娠をするとママの身体にさまざまな変化が起こり始めます。これは、女性ホルモンの増加によるものであり、人によっては妊娠超初期の症状として腹痛を感じる方もいます。
「腹痛が起こることでおなかの赤ちゃんに対して悪影響はないのか?」そう不安になる方もいるはずです。そこで本記事では、妊娠超初期に起こる腹痛の原因や種類、対処法について解説します。いま抱えている腹痛による不安が解消されるとともに、今後取るべき行動が明確になるはずです。
妊娠超初期とは?
そもそも妊娠超初期とはどの期間を指すのでしょうか?妊娠超初期とは、妊娠0〜3週を意味するものであり、人によっては妊娠超初期から身体に変化が起こることもあります。この妊娠超初期に現れる症状については個人差があり、症状の種類や度合いがまったく異なります。なお、妊娠超初期に妊娠検査薬を使用しても、正確な検査結果が出ないため注意が必要です。
また、妊娠超初期の次段階として妊娠初期と呼ばれる期間があります。妊娠初期は妊娠4〜15週までのことを指し、妊娠検査薬を用いて妊娠の有無を確認できます。ちなみに、妊娠日においては妊娠前の最終月経を開始日として計算されます。このことから、妊娠0〜2週は実際に妊娠しているわけではなく、排卵や受精などを行う期間も含まれています。
妊娠超初期に起こる腹痛の原因
妊娠超初期については大まかに理解できたでしょうか?この妊娠超初期には、ママの身体にあらゆる変化が起こります。そのなかの症状として腹痛が現れることがあります。
妊娠超初期に腹痛が起こることで、流産や危険な病気を心配される方もいるかもしれません。そこで本項では、妊娠超初期に起こる腹痛の原因を3つみていきましょう。
着床痛
妊娠超初期に起こる腹痛の原因として、着床痛が考えられます。着床痛とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に発生する痛みのことであり、同時に出血が伴うケースもあります。
着床痛の症状は具体的に、おなかの奥に違和感がある、生理と同じくらい痛むなどがあげられます。なお、痛みの度合いには個人差があり、人によってはおなかや腰回りがズシンと重くなります。
しかし、この着床痛には医学的な根拠があるわけではなく、ほとんどの場合が勘違いや別の原因であるとされています。
子宮が大きくなる
妊娠後はおなかの赤ちゃんを育てる準備が始まり、子宮が少しずつ大きくなり始めます。外見はそれほど変わったように思えませんが、妊娠前とあとでは大きさがまったく異なります。妊娠前の子宮が鶏卵ほどの大きさであるのに対し、妊娠超初期にはひと回り以上大きくなっているのです。
妊娠の過程において子宮が徐々に大きくなることから、子宮の両端にあるじん帯が伸ばされていき、引っ張られているような痛みを感じる場合があります。また、子宮の周辺にある膀胱や腸に刺激を与えることで痛みを伴うことがあります。
女性ホルモンの影響
妊娠超初期に感じる腹痛は、女性ホルモンの影響も考えられます。妊娠後はホルモンバランスが変化することにより、基礎体温を上昇させる、子宮内膜を分厚くする、子宮収縮を抑制するなど、妊娠に備える働きが起こります。これらの働きによって腹痛を引き起こす可能性があるのです。
また、「プロゲステロン」といわれる女性ホルモンの働きで胃腸の収縮が抑制されるため、おなかが張っているような違和感を持つ場合もあります。
妊娠超初期に起こる腹痛の種類
ここまで、妊娠超初期に起こる腹痛の原因をお話しました。続いて妊娠超初期に起こる腹痛の種類を解説します。なかには重篤な病気や流産の危険性が含まれるものもあるため、おなかに痛みを感じている方は確認しておきましょう。
下腹部がチクチクするような痛み
妊娠超初期には、下腹部がチクチクするような痛みを感じる場合があります。この痛みは主に「プロゲステロン」という女性ホルモンの影響が考えられています。
また、「プロゲステロン」によって胃腸の働きが弱まることで、妊娠後は便秘になりやすくなります。便が排出されない状態が続くとおなかの奥が重くなり、チクチクとした痛みが伴うため便秘に注意しましょう。
脇腹が引っ張られるような痛み
妊娠後には脇腹が引っ張られるような痛みを感じることがあります。これも妊娠超初期に子宮が大きくなることが原因だとされています。
妊娠超初期は子宮が大きくなるにつれて子宮周辺のじん帯が伸ばされ、下腹部や脇腹が引っ張られているような痛みを感じるケースがあります。なお、身体をひねった際に左右どちらかがピリッと痛むようであれば、じん帯関連の可能性が高いです。
激痛や出血が伴っていなければ、しばらく様子をみても良いかもしれません。しかし、少しでも脇腹や子宮に違和感があるのであれば、すぐに病院やクリニックで受診しましょう。
生理痛に似たような痛み
生理痛に似たような痛みも、子宮が大きくなることが原因である可能性が高いです。妊娠の日数が経つにつれて子宮は徐々に大きくなっていきます。その過程で生理痛のように、内側からギューッとする痛みが伴うことがあるのです。
この痛みは時間が経過すれば徐々に軽減されていきますが、切迫流産の可能性も考えられるため注意が必要です。そのことから、痛みがあまりにもひどい場合は早急に診断を受けてください。
下腹部からお尻にかけた痛み
妊娠超初期には、下腹部からお尻にかけて痛みが発生することも考えられます。この痛みは胃腸の働きの低下による下痢が原因かもしれません。妊娠後はホルモンバランスが乱れるため、胃腸の働きに影響が出やすくなります。
また、食欲の低下やつわりによる栄養の偏りも原因であると考えられます。ただの下痢であればそれほど問題になりませんが、吐き気などが伴う場合は病院での受診をおすすめします。
冷や汗をかくような激痛
冷や汗をかくような激痛、もしくは腹痛で目が覚めてしまうほどであれば、身体に異常が起きている可能性が高くなります。そのことから、流産や絨毛膜下血腫であることも考えられます。
なお、痛みがひどい場合でも薬の服用は赤ちゃんに悪影響であるため、できるだけ薬の使用は控えましょう。冷や汗をかくような激痛を感じたらすぐに病院で診断を受けてください。
妊娠超初期に腹痛を感じる場合の対処法
妊娠超初期に起こる痛みの種類については大まかに理解できたかと思います。次に、痛みがある場合の対処法をお話します。痛みの種類によって対処法が異なるため、自身の状況に当てはめて考えましょう。
無理をせず安静に過ごす
妊娠超初期に腹痛を感じた場合、椅子に座ったり横になったりして無理をせず安静に過ごしましょう。身体にかける負担をできるだけ軽減し、痛みの頻度や間隔を記録しておきましょう。医師に相談する際、スムーズに説明できるはずです。
なお、痛みが治まった場合でもすぐには行動せず、身体を優先して休息を十分に取りましょう。
身体を温める
身体が冷えて血行が悪いときには、できるだけ体を温めると良いでしょう。温める際には室温を調整するだけでなく、身体が温まる食べ物や飲み物を取る、肌着を1枚多く着るといった行動で身体を温めましょう。なお、身体を温める作用を持つ食べ物は以下をご参照ください。
- 生姜
- シナモン
- 山椒
- にんにく
- 羊肉
- 鶏肉
- 長ネギ
これら食材は身体を温める作用があるため、積極的に取り入れて血行を良くしましょう。
水分をこまめに取る
胃腸の調子が悪くて下痢や便秘である場合は水分をこまめに取りましょう。便秘は水分を適度に取ることで便が柔らかくなり、次第に症状が緩和されていきます。一方、下痢の場合は水分をこまめに取って脱水症状を防ぎましょう。胃腸の負担を抑えた食事に切り替えるといった対処法も有効です。
妊娠超初期の腹痛で受診する目安
腹痛を感じる場合の対処法は理解できたと思いますが、病院などで受診する目安が気になる方もいるはずです。
妊娠超初期の腹痛で悩んでいるのであれば、とりあえず相談するだけでも不安を解消できることがあります。ただし、基本的に妊娠超初期では赤ちゃんの異常を調べることはできません。妊娠4週の妊娠初期であれば、超音波検査を用いて調べることができます。なお、以下のような症状が見られる場合は早急に受診しましょう。
- 頻繁に激痛が起こる
- 出血している
- 痛みが徐々に強くなっている
- 風邪っぽい症状が出ている
- 刺すような痛みがある
これらの症状は急変する可能性があるため、公共交通機関の利用は避けてタクシーなどで病院に向かいましょう。
まとめ
本記事では、妊娠超初期に起こる腹痛の原因や種類、対処法について解説しました。
妊娠後の女性の身体にはあらゆる変化が起こるため、妊娠超初期の症状として腹痛が現れる場合があります。痛みの度合いには個人差があり、チクチクとした痛み、おなかの奥に感じる違和感など、人によって大きく異なります。
腹痛の主な原因としては、子宮が大きくなる、ホルモンバランスの変化などがあげられます。あまりに痛みがひどい場合は流産や病気の可能性もあるため、早急に病院で受診しましょう。
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