目次
- 1 1. NIPTコンソーシアムとは?
- 2 2. 現在の「認証制度」の構造
- 3 3. 認証施設で調べる範囲と、受ける条件
- 4 4. 「非認証=質が低い」という誤解をほどく
- 5 「認可・無認可」という言葉の落とし穴
- 6 5. 迷ったときの「選び方の手順」
- 7 6. 確定検査とCMA(染色体マイクロアレイ)
- 8 7. ミネルバクリニックの体制(非認証施設としての一貫体制)
- 9 8. 検査技術の違いは「価格」と「安心」に直結します
- 10 13・18・21トリソミーのほかに、当院のNIPTで調べられる病気
- 11 検査は「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ ― 1つの病気あたりで考えると
- 12 よくある質問(FAQ)
- 13 関連記事
- 14 参考文献
「NIPTコンソーシアム」と「認証制度」。調べるほど言葉が増えて、どこで受ければよいのか迷ってしまう方は少なくありません。NIPTコンソーシアムは、2013年にNIPT(新型出生前診断)が日本に導入されたとき、共同で臨床研究を行った施設のグループです。現在は、2022年に始まった日本医学会の出生前検査認証制度のもとで施設が認証されています。この記事では、制度の歴史としくみ、認証施設と非認証施設の違い、陽性だったときの確定検査までを整理します。
- ➤制度の歴史:2013年の臨床研究から、2022年の認証制度へ
- ➤認証制度の構造:基幹施設と連携施設(サテライト)の役割
- ➤認証施設の検査範囲:検査の対象は3つのトリソミー。通院や同伴などの条件は施設ごとに確認
- ➤確定診断:出生前の確定診断は羊水検査・絨毛検査、微小欠失の確定は羊水検査+CMA
- ➤ミネルバの考え方:速さより正確性、そしてトラウマを防ぐ支援を最優先
⏱️ 30秒でわかる要約
🏛️ Q. NIPTコンソーシアムと認証制度はどう違う?
NIPTコンソーシアムは、2013年のNIPT導入時に、共同で臨床研究を行った施設のグループです。現在は、2022年に始まった日本医学会の出生前検査認証制度のもとで、基幹施設と連携施設が認証されています。
🏥 Q. 認証施設と非認証施設は何が違う?
認証施設のNIPTは13・18・21トリソミーの3つが対象で、遺伝カウンセリングの体制が認証の要件になっています。非認証施設は、検査項目も体制も施設ごとに異なります。認証を受けていないこと自体は違法ではありません。
🔬 Q. NIPTで陽性だったらどうなる?
NIPTはスクリーニング検査で、確定には羊水検査・絨毛検査が必要です。陽性だったときに、どこで、誰から説明を受け、確定検査をどう受けるのかを、検査の前に確かめておくことが大切です。
\ NIPTは妊娠9週から受付(妊娠6〜8週は臨床研究) /
認証施設のNIPTで調べるのは、13・18・21トリソミーの3つです。ダウン症候群のほかに、子育ての負担につながりやすい病気まで調べられることも知っておいてください。当院では、どこまで調べるかを、90分の受診枠の中で常駐する臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
NIPTについて詳しく | 料金を見る | 施設の選び方
1. NIPTコンソーシアムとは?
【結論】 NIPTコンソーシアムは、2013年にNIPTが日本に導入されたとき、共同で臨床研究を行った施設のグループです。現在、NIPTの実施施設を認証しているのは日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会で、コンソーシアムとは別の枠組みです。
妊娠中は、調べれば調べるほど言葉が増えて、不安が大きくなることがあります。「コンソーシアムって何?」「認証制度とどう違うの?」と迷うのは、とても自然なことです。まずは言葉の整理から始めましょう。
💡 用語解説:「コンソーシアム」とは
複数の施設が協力し、同じ基準で研究や医療を進めるための共同体のことです。NIPTコンソーシアムには、2020年の時点で、日本医学会が認定した109施設のうち93施設が加盟していました。2013年4月から2020年3月までの7年間に、86,813件の検査データを集計しています[1]。
📋 コンソーシアムから認証制度へ:移行の経緯
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2013年 | 日本産科婦人科学会が指針を作成し、日本医学会が実施施設を認定する制度(前制度)が始まる[2]。4月から認定施設でNIPTが開始され、参加施設がNIPTコンソーシアムとしてデータを集める[1] |
| 2021年11月 | 厚生労働省の専門委員会での議論を経て、日本医学会に「出生前検査認証制度等運営委員会」が設置される[3] |
| 2022年2月 | 運営委員会が「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」を公表[3] |
| 2022年7月〜 | 新しい認証制度の運用が始まる。7月に基幹施設169施設、9月に連携施設・暫定連携施設が認証される[4] |
| 現在 | 認証施設(基幹施設・連携施設)と、認証を受けていない施設が並んでいる。2022年度の実施状況報告では、認証施設は基幹施設169・連携施設206の計375施設[5] |
「コンソーシアム」という言葉は今も検索に残っているため、現在の認証制度と混同されやすくなっています。
💡 「NIPTコンソーシアム 病院」「コンソーシアム 認定施設」で探している方へ:現在の認証施設の一覧は、日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会の公式サイトで確認できます。
2. 現在の「認証制度」の構造
【結論】 認証制度では、基幹施設と連携施設(サテライト)が役割を分けています。予約の方法、通院の回数、同伴の要否といった運用は施設ごとに違うため、受ける前に確かめておくと安心です。
運営委員会は、出生前検査についての正しい情報の提供と、NIPTを実施する医療機関・検査分析機関の認証を行っています[3]。施設の体制を一定の基準で確かめるしくみであり、「安心の目印」のひとつになります。一方で、通いやすさや、説明を受け止めやすいかどうかは、人によって違います。ここでは、しくみを落ち着いて見ていきます。
| 区分 | 主な役割 | 受ける前に確かめたいこと |
|---|---|---|
| 基幹施設 | 遺伝カウンセリング、検査の実施、陽性だったときの対応を中心になって担う | 予約の取り方、通院の回数、パートナーの同伴が必要かどうか |
| 連携施設(サテライト) | 基幹施設と連携して、検査前の説明から検査までを行う。陽性だったときは基幹施設と連携して対応する[3] | 陽性だったとき、どこで、誰から説明を受け、確定検査をどこで受けるのか |
【ポイント】 連携施設(サテライト)が劣る、という話ではありません。「陽性だったら、どこで、誰が、いつ説明してくれるのか」を、最初に確かめておくことが大切です。これは、認証施設でも非認証施設でも変わりません。
🩺 院長コラム【「制度」とあわせて見てほしい「説明の質」と「支えの継続」】
妊婦さんがいちばん苦しくなるのは、結果が出た瞬間よりも、説明が足りないまま、次の判断を迫られるときだと考えています。認証を受けているかどうかとあわせて、検査の前にどこまで理解できたか、そして万一のときに同じ医療者が続けて支えられるかを確かめてください。それが、ご家族の心を守ります。
私たちは「速さ」より「正確性」を、そして何よりトラウマを防ぐ医療を最優先に置いています。
3. 認証施設で調べる範囲と、受ける条件
【結論】 認証施設で受けられるNIPTは、13・18・21トリソミーの3つが対象です[3]。受検の条件や通院の回数は、施設ごとに違います。3つ以外の検査は、法律で禁じられているわけではなく、認証制度の対象に入っていないという位置づけです。
「結局、何ができて何ができないの?」という疑問は当然です。誤解されやすいところなので、受ける前に確かめておきたい点を整理します(運用は施設ごとに異なります)。
📋 認証施設で受ける前に確かめておきたい点
- ➤検査の対象:13・18・21トリソミーの3つ。性染色体や微小欠失などは対象に含まれない[3]
- ➤対象となる妊婦さん:2013年からの前制度では、受検した方の9割以上が高年妊娠を理由としていました[1]。現在の指針も対象として高年齢の妊婦さんなどを挙げていますが、遺伝カウンセリングを受けても不安が解消されない場合は、十分な情報提供のうえで本人の意思決定が尊重されるとしています[3]。年齢だけを理由に一律に受けられないわけではありません(受け入れの条件は各施設にご確認ください)
- ➤通院の回数:検査前の説明、採血、結果説明で、複数回の来院になることがある
- ➤予約:受けられる妊娠週数が限られるため、早めの予約が必要になることがある
- ➤同伴・紹介状:パートナーの同伴や紹介状が必要かどうかは、施設によって異なる
- ➤陽性だったとき:確定検査(羊水検査・絨毛検査)が検討される。施設によっては、別の施設で説明や検査を受けることになる
認証施設と非認証施設で調べる範囲がどう違うかはNIPTどこまでわかる?認証と非認証の違いで、年齢の条件はNIPTは何歳から?年齢制限撤廃後の受検条件で、性別の扱いはNIPTで性別を教えてくれない理由で、それぞれ解説しています。
⚠️ 大切な前提
NIPTはスクリーニング(ふるい分け)検査です。21トリソミーでは99%以上の検出率が報告されていますが[6]、陽性だった場合の確定診断には羊水検査・絨毛検査が必要です[7]。NIPTコンソーシアムの集計でも、陽性と出て確定検査を受けた方のうち実際に確認された割合は、21トリソミー97.2%、18トリソミー89.1%、13トリソミー54.9%でした[1]。
つまり、どの施設で受けた場合でも、陽性だったら確定検査で確かめてから考えることが前提になります。当院では、確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に結果が出ます。検出率や陽性的中率の読み方は、NIPTの精度・確率は?感度・特異度と陽性的中率で解説しています。
4. 「非認証=質が低い」という誤解をほどく
【結論】 「非認証」という言葉だけでは、施設の良し悪しは判断できません。確かめたいのは、誰が責任をもって説明するのか、検査の前に十分な説明があるか、そして陽性後までフォローが続くかです。
検査は、採血の日で終わりではありません。結果を受け取ったあと、眠れない夜を過ごす方もいます。だからこそ、施設選びでは次の点を確かめてください。
💡 施設選びで見てほしい「5つのチェックポイント」
- ➤誰が説明に責任をもつか(臨床遺伝専門医など、専門性がはっきりしているか)
- ➤検査の前に十分な遺伝カウンセリングがあるか
- ➤陽性だったときに確定検査へつながる道筋がはっきりしているか
- ➤結果が出たあとも繰り返し相談できる体制があるか
- ➤「速さ」だけでなく検査の正確性を重視しているか
説明と陽性後の対応を誰が担うのかについては、NIPTを受けるなら臨床遺伝専門医のいる施設がいい理由で詳しく解説しています。陽性のあとに別の施設へ移ることになった場合の負担はNIPT陽性後に後悔しない施設選びで、検査前の説明を誰が担当するのかはNIPTの無料カウンセリングで確かめたいことで取り上げています。
「認可・無認可」という言葉の落とし穴
【結論】 NIPTについて「認可施設」「無認可施設」という言い方がされることがありますが、これは法律上の用語ではありません。正確には「認証施設」「非認証施設」で、認証を受けていないこと自体は違法ではありません。
「無認可のクリニックで受けると違法になるの?」と心配される方は少なくありません。「認可」という言葉には行政の許可のような響きがありますが、NIPTの認証は日本医学会の運営委員会によるもので、法律にもとづく許認可ではありません。ここで整理します。
| よく使われる表現 | 正確な表現 | 法的な意味 |
|---|---|---|
| 認可施設 | 認証施設(日本医学会の運営委員会の認証を受けた施設) | 法律ではなく、学会の制度による区分 |
| 無認可施設 | 非認証施設(認証を受けていない施設) | 違法ではない。医師が行う医療行為として適法 |
📌 補足:日本には、医師が医療機関でNIPTを行うことを禁じる法律はありません。「認証」は、運営委員会が定めた指針にもとづいて施設の体制を確かめるしくみで[3]、認証の有無と、適法かどうかは別の話です。大切なのは、医師が責任をもって説明し、検査を行っているかという点です。
認証の有無によって何が違うのかは、NIPTの認可(認証)施設と無認可施設の違いでさらに詳しく整理しています。法律との関係だけを知りたい方は、認定外でNIPTを受けたら違法?もご覧ください。
\ 常駐する臨床遺伝専門医が、検査前の説明から担当します /
陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。
5. 迷ったときの「選び方の手順」
【結論】 施設は「認証/非認証」だけで決めず、何を知りたいか、陽性だったときの道筋、そして説明の質で選びます。決めるのはご本人とご家族です。医師の役割は、情報を提供し、意思決定を支えることにあります。
✅ 施設選びの手順(チェックリスト)
- ✓① まず「何を知りたいか」を言葉にする(3つのトリソミー/微小欠失/単一遺伝子など)
- ✓② 陽性だったときの確定診断(羊水検査・絨毛検査)までの道筋(どこで受けるか、待つ期間、説明を受ける相手)を確かめる
- ✓③ 説明を担当する人の専門性(臨床遺伝専門医など)と、相談を続けられるかを確かめる
- ✓④ 通院の回数や予約の取りやすさなど、生活面の負担を見積もる
- ✓⑤ 「受けるかどうか」だけでなく、結果が出たあとの自分を思い描いて、支えのある場所を選ぶ
この手順を、費用や検査所の品質まで含めたチェックリストにしたものが、NIPTはどこで受ける?施設の選び方です。あわせてご覧ください。
6. 確定検査とCMA(染色体マイクロアレイ)
「診断」という言葉は、出生前と出生後で分けて考えます。出生後は血液での検査が中心になり、出生前の確定診断は羊水検査・絨毛検査です。
| 区分 | 主な目的 | 代表的な検査 |
|---|---|---|
| 出生後診断 | 症状や所見の原因を確定する | 血液によるCMA(コピー数の変化の検出)など |
| 出生前診断 | 妊娠中に胎児の状態を評価する | 羊水検査・絨毛検査(確定診断)+必要に応じてCMA |
💡 羊水検査+CMA(染色体マイクロアレイ)について
羊水検査にCMAを組み合わせると、Gバンド法(通常の染色体検査)では見つけられない小さな欠失まで調べることができます。米国産科婦人科学会(ACOG)と母体胎児医学会(SMFM)は、超音波で胎児に構造的な異常が見つかった場合にはCMAを推奨し、構造的な異常がない場合はGバンド法とCMAのいずれも選択肢としています[8]。
陽性と言われたあとの流れはNIPTで陽性だったらどうする?で、絨毛検査と羊水検査のどちらを選ぶかはNIPT陽性後の確定検査:絨毛検査と羊水検査の選び方で解説しています。
🩺 院長コラム【「結果を急ぐ」より「精度と心の安全」】
出生前診断は、ご家族の人生に深く関わります。だからこそ私たちは、結果が早く出ることよりも、見逃しを減らすための正確性を優先して考えています。
結果が出たあとに不安で眠れなくなったとき、繰り返し相談できることも、同じくらい大切です。数字だけでは救えない「心」を、医療は守らなければならないと考えています。
7. ミネルバクリニックの体制(非認証施設としての一貫体制)
ミネルバクリニックは非認証施設です。常駐する臨床遺伝専門医が、検査前の説明から、結果の解釈、陽性後の対応までを一貫して担当します。2025年6月からは、確定検査(羊水検査・絨毛検査)も院内で行える体制になりました。
当院のNIPTは妊娠9週から受けられます。妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでの遺伝カウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます。
🧠 遺伝カウンセリングの設計
当院では、90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。検査の意味、結果の解釈、陽性だったときの選択肢を整理します。遺伝カウンセリング料33,000円は検査費用に含まれています(最新の料金は料金ページをご確認ください)。検査前の遺伝カウンセリングで何を話すのかは、NIPTの遺伝カウンセリングは必要?で解説しています。
🏥 院内で確定検査まで
陽性だったときの確定診断は羊水検査・絨毛検査です。当院では、陽性のカウンセリングは何度でも無料で受けられ、確定検査(羊水検査・絨毛検査)もそのまま院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。別の施設へ移る必要がありません。
🤝 2つの互助会(全員加入)
当院でNIPTを受ける方には、全員に2つの互助会へご加入いただいています。1つ目の羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、結果が陽性となって確定検査(羊水検査・絨毛検査)を受ける場合に、その費用を補助します。補助に上限はありません(性染色体の結果など、対象外となる場合があります。詳しくは互助会の規約をご覧ください)。2つ目の安心検査結果保障制度は1回のNIPTにつき6,000円で、再検査が必要になったのに、流産のため再検査ができず結果が出なかった場合に、検査代金(諸費用を除く)を返金する制度です。
8. 検査技術の違いは「価格」と「安心」に直結します
NIPTの精度(陽性的中率など)は一般論で語られがちですが、実際には検査会社の方式や、解析を支えるバイオインフォマティクス(データ解析)の体制によって違いが出ます。出てきた数字をそのまま受け取るのではなく、検査の設計・解析・説明まで含めて考えることが大切です。
【注意】 NIPTの陽性的中率などは、年齢や背景、対象とする疾患、検査の設計によって変わります。以下の数値は、出典を示した研究データと、当院の集計です。
当院のダイヤモンドプランは、米国の3大遺伝子検査会社の一角が提供する新技術「COATE法」(SNP法とターゲット法の組み合わせ)※で検査します。
※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。
🔬 当院で扱う検査と前提
- ➤スタンダードプラン:13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患を調べます(検証データはエビデンスへ)
- ➤ダイヤモンドプラン:COATE法を採用しています。当院で判定に必要としている胎児分画(胎児ゲノム率)は3%です
- ➤COATE法の検証データ:胎児の遺伝性疾患のリスクが高い妊娠1,090例を対象とした研究で、感度98.5%・特異度99.3%と報告されています[9](詳しくはCOATE法のエビデンスへ)
- ➤単一遺伝子(ダイヤモンドプランは56遺伝子):レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、CHARGE症候群など、自閉スペクトラム症や発達の遅れを伴うことがある病気を含みます(自閉症はNIPTでわかりますか?)

(父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)
「どの会社のNIPTも同じ」ではありません。検査会社によって、解析の方式・対象とする疾患・判定に必要な胎児分画が異なります。違いの全体像はNIPTの検査会社による違いでまとめています。
🏢 NIPT検査会社による技術差
| 比較ポイント | 検査会社によって違う点 | 当院のダイヤモンドプラン(COATE法) |
|---|---|---|
| 調べる範囲 | 3つのトリソミーのみの検査から、性染色体・微小欠失・単一遺伝子まで調べる検査まである | 常染色体トリソミー6種、性染色体の数の異常4種、微小欠失12種類13疾患、単一遺伝子56遺伝子 |
| 判定に必要な胎児分画 | 検査会社や方式ごとに基準が異なる | 3% |
| 単一遺伝子の検査 | 対象に含まない検査もある | 56遺伝子(親から受け継いだものではなく新しく起こる「de novo変異」が中心) |
| 検証データ | 公表の有無や、対象とした妊婦さんの集団が異なる | 1,090例の研究で感度98.5%・特異度99.3%[9] |
※この表は比較する項目を整理したもので、個々の検査会社の優劣を示すものではありません。数値の根拠はCOATE法のエビデンスを、従来の方式との違いはCOATE法と従来法の違いをご覧ください。
💡 補足:ダイヤモンドプランは微小欠失を調べる設計ですが、同じ領域でコピー数が増える「重複」が見つかることがあります。その場合、結果の意味づけには専門的な判断が必要となるため、遺伝カウンセリングで詳しくご説明します。
ダイヤモンドプランのカバー範囲(COATE法)
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 常染色体トリソミー(6種) | 13/15/16/18/21/22 |
| 性染色体の数の異常(4種) | 45,X/47,XXX/47,XXY/47,XYY |
| 微小欠失(12種類13疾患) | 1p36欠失、2q33欠失、4p16欠失、5p15欠失、8q23q24欠失、9p欠失、11q23q25欠失、15q11.2-q13欠失、17p11.2欠失、18p欠失、18q22q23欠失、22q11.2欠失 |
| 単一遺伝子(56遺伝子) | ASXL1、BRAF、CBL、CD96、CDKL5、CHD7、COL10A1、COL11A1、COL1A1、COL1A2、COL2A1、EBP、EFNB1、ERF、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FLNB、FREM1、GLI3、HDAC8、HNRNPK、HRAS、KAT6B、KMT2D、KRAS、LMNA、MAP2K1、MAP2K2、MECP2、NIPBL、NRAS、NSD1、NSDHL、PTPN11、RAD21、RAF1、RIT1、RUNX2、SHOC2、SKI、SLC25A24、SMC1A、SMC3、SNRPB、SOS1、SOS2、SOX9、SPECC1L、STAT3、TCF12、TRAF7、TSC1、TSC2、TWIST1、ZIC1 |
数値として知っておいてほしいこと(当院で提示している前提)
📌 当院がご説明に用いている数値
- •COATE法の検証データ:感度98.5%・特異度99.3%(リスクの高い妊娠1,090例を対象とした研究)[9]
- •単一遺伝子疾患:1つひとつはまれですが、わずか30遺伝子・25疾患を合わせただけでも、約600人に1人(0.17%)の頻度になると報告されています[10][11]。ダウン症候群の出生頻度(全体で約700人に1人)と同じくらいの数字です。当院の集計では、56遺伝子の検査を受けた方の1/60が陽性でした
- •ダウン症候群(21トリソミー):一般には約1/700、当院の集計では受検した方の1/70が陽性(21トリソミーの解説)
- •微小欠失:最も多い22q11.2欠失症候群だけで、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられます[12]
13・18・21トリソミーのほかに、当院のNIPTで調べられる病気
認証施設のNIPTで調べるのは、13・18・21トリソミーの3つです[3]。これは制度として対象を定めているもので、3つ以外を調べるかどうかは、ご家族が何を知りたいかによって変わります。その判断の材料として、2つの事実をご紹介します。
1つ目は、子育ての負担についての研究です。知的障害を伴う病気のお子さんを育てるご家族を比べた研究をまとめた報告では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高いとされています[13]。その差を最も強く左右していたのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷といった行動の問題と、睡眠の問題でした[13]。他人への攻撃的な行動はアンジェルマン症候群とスミス・マゲニス症候群で、自傷はコルネリア・デ・ランゲ症候群、スミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群で多いことも分かっています[14]。当院では、スミス・マゲニス症候群・プラダー・ウィリー症候群・アンジェルマン症候群は全プランで、コルネリア・デ・ランゲ症候群はダイヤモンドプランとインペリアルプランで、ウィリアムズ症候群はインペリアルプランと双子マックスプランで調べられます。どの病気が大変かを比べる話ではなく、出生前検査で調べられる病気はダウン症候群のほかにもある、という事実としてご覧ください。
2つ目は、22q11.2欠失症候群です。微小欠失症候群の中で最も多く、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられます[12]。親から受け継いだものではなく新しく起こる変化であることが多く、母親の年齢にかかわらず起こります[12]。伴うことがあるのは、心臓の病気、免疫の働きの低下、低カルシウム血症、口蓋裂、発達の遅れなどで、自閉スペクトラム症を伴う割合も一般より高いと報告されています[15][12]。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、年齢にかかわらずすべての妊婦さんに、22q11.2欠失症候群のNIPTを提供することを提案しています[16]。一方、米国母体胎児医学会(SMFM)は、22q11.2欠失を調べる場合は検査前に十分な説明を受けて選ぶことを求めています。学会によって考え方が分かれている点だからこそ、検査前の遺伝カウンセリングが大切になります。
生まれる前に分かっていれば、出産する施設を選び、生まれてすぐに心臓・カルシウム・免疫の検査を受けるといった準備ができます。当院では、スタンダードプランから22q11.2欠失症候群を調べられます。ただし、微小欠失の陽性的中率は染色体の数の異常より低め(項目によって60〜70%程度)で、陽性の場合は必ず確定検査が必要です。
検査は「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ ― 1つの病気あたりで考えると
認証施設か非認証施設かを考えるとき、費用が気になる方は少なくありません。そのときに一緒に見ていただきたいのが、「いくらか」だけでなく「その検査で何を調べられるか」です。出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんとご家族の暮らしに大きくかかわります。そして前の章で見たとおり、ご家族の子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」です[13]。こうした行動の問題を伴いやすい病気には、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が多く含まれ[13][14]、三大トリソミーだけを調べる検査では、これらの病気は調べられません。
認証か非認証かにかかわらず、出生前検査は、その後の人生を左右するかもしれない検査です。「安さ」だけで選んで大丈夫でしょうか。
三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、1つの病気あたりは約3万3千円です。当院のインペリアルプランは、全常染色体と性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患を調べます。性染色体の数の異常も含めて、数えられる病気だけで320になり、調べられる病気の数で割ると、1つの病気あたりは約1,700円です。さらに、5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、実際にはこれより多くの変化を調べていることになります。
| プラン | 主に調べる範囲 | 数えた病気の数 | 1つの病気あたり |
|---|---|---|---|
| 三大トリソミーだけを調べる検査 (仮に10万円とした場合) |
13・18・21トリソミー | 3 | 約33,333円 |
| スタンダード(220,000円) | 13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患 | 14 | 約15,714円 |
| プレミアム(264,000円) | 13・18・21・15・16・22トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失12種類13疾患 | 23 | 約11,478円 |
| ダイヤモンド(407,000円) | プレミアムの範囲+単一遺伝子56 | 79 | 約5,152円 |
| 双子マックス(440,000円) | 全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常 | 114+α | 約3,860円 |
| インペリアル(550,000円) | 全常染色体の数の異常、性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常、単一遺伝子202疾患 | 320+α | 約1,719円 |
※価格は事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の税込価格です。最新の料金は料金ページをご確認ください。
※病気の数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています(性染色体を調べるのはスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアル。双子マックスは調べません)。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。
※「三大トリソミーだけを調べる検査」は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。
各プランの内容は、スタンダードプラン、プレミアムプラン、ダイヤモンドプラン、双子マックスプラン、インペリアルプランの各ページでご確認いただけます。費用の相場と見方はNIPTの費用相場と選び方でも解説しています。
調べる病気の数が多いほど良い検査、というわけではありません。調べる範囲が広がると、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。だからこそ、どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで決めていきます。
🏥 一人で抱え込まないでください
制度の言葉が難しくて、調べ疲れてしまった方へ。大切なのは、あなたと赤ちゃんのために「何を知り、どう備えるか」です。ミネルバクリニックでは、90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。NIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。
🏥 ミネルバクリニックの体制
臨床遺伝専門医が常駐する非認証施設です
✓ 検査前の説明・結果の解釈・陽性後のケア・確定検査まで一貫して対応
✓ 2025年6月から確定検査(絨毛検査・羊水検査)を院内で実施
✓ 生涯にかかわる検査だからこそ、スピードより「正確性」を重視
✓ 来院が難しい方はオンラインNIPT(全国110か所の提携施設で採血)
よくある質問(FAQ)
Q1. NIPTコンソーシアムは今も存在しますか?
NIPTコンソーシアムは、2013年のNIPT導入時に、共同で臨床研究を行った施設のグループです。現在、NIPTの実施施設を認証しているのは日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会で、2022年から新しい認証制度が運用されています。「コンソーシアム」という言葉が残っているため混同されやすいのですが、施設の認証は別の枠組みで行われています。
Q2. 認証施設だと検査範囲はどうなりますか?
認証施設のNIPTは、13・18・21トリソミーの3つが対象です。3つ以外の検査が法律で禁じられているわけではなく、認証制度の対象に入っていないという位置づけです。性染色体や微小欠失などを調べたい場合は、非認証施設の検査項目と体制を確かめて選ぶことになります。
Q3. ダウン症候群のほかにも、調べておいたほうがよい病気はありますか?
何を調べるかはご家族の考え方によって変わりますが、知っておいていただきたい事実が2つあります。1つは、微小欠失症候群の中で最も多い22q11.2欠失症候群が、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられ、母親の年齢にかかわらず起こることです。もう1つは、ご家族の子育ての負担には、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題が強くかかわると報告されており、こうした問題を伴いやすい病気に微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が含まれることです。当院ではスタンダードプランから22q11.2欠失症候群やプラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群などの微小欠失を、ダイヤモンドプランとインペリアルプランでは単一遺伝子疾患まで調べられます。陽性の場合は確定検査で確かめることが前提です。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。
Q4. NIPTで陽性なら確定診断は何ですか?
出生前の確定診断は羊水検査・絨毛検査です。微小欠失を確定する場合は、羊水検査にCMA(染色体マイクロアレイ)を組み合わせることで、Gバンド法では見つけられない小さな欠失まで調べることができます。当院では確定検査まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。
Q5. 認証施設は夫婦同伴が必須ですか?
施設によって異なります。同伴が必須、または強くすすめられる施設もありますので、予約の前に確認してください。当院は、妊婦さんお一人での受診にも対応しています。
Q6. COATE法の最低胎児分画はどれくらいですか?
当院のダイヤモンドプラン(COATE法)では、判定に必要な胎児分画(胎児ゲノム率)を3%としています。必要な胎児分画は、検査会社や検査の方式によって異なります。
Q7. 互助会は任意ですか?
任意ではありません。当院でNIPTを受けるすべての方に、2つの互助会へご加入いただいています。羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、結果が陽性となって確定検査(羊水検査・絨毛検査)を受ける場合に、その費用を補助します。補助に上限はありません(性染色体の結果など、対象外となる場合があります)。安心検査結果保障制度は1回のNIPTにつき6,000円で、再検査が必要になったのに再検査ができず結果が出なかった場合に、検査代金(諸費用を除く)を返金する制度です。
Q8. 遺伝カウンセリングはどこまで相談できますか?
当院では、90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。遺伝カウンセリング料33,000円は検査費用に含まれています。結果が陽性だった場合のカウンセリングは何度でも無料で受けられ、費用を気にして相談をためらうことがないようにしています。
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参考文献
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※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。制度や各施設の運用は変わることがあります。最新の情報は、日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会および各施設にご確認ください。






