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大人の発達障害は意外と多い?チェックリストや悩みごと、相談先まで徹底解説

社会人になり、これまでと身を置く環境が変わると、人間関係や仕事が上手くいかず、生きづらさを感じる方も少なくありません。
そのような時に可能性として考えられるのが、大人の発達障害です。
そこでこの記事では、大人の発達障害について以下の内容をお伝えします。

  • ・大人の発達障害のチェックリスト
  • ・発達障害の分類や治療法
  • ・具体的な相談先

発達障害について一人で悩んでいても解決することはありません。そして、発達障害について正しく学んだり、専門家に相談したりできれば、あなたが抱える悩みを解決できるかもしれません。

そのためにも、この記事を最後までお読みください。

【診断テスト】大人の発達障害のチェックリスト

ASD(自閉症スペクトラム)のチェックリスト」と「ADHD(注意欠如、多動性障害)のチェックリスト」は、URLリンクからご覧ください

それぞれのチェックリストをしてみて、あなたに当てはまる発達障害がないかを確認してみましょう。。

参考資料
銀座心療内科クリニック/ASDのチェックリスト
一般財団法人 河田病院/ADHDのセルフチェックシート

大人の発達障害とは?

発達障害とは生まれつきの脳機能の障害であり、認知や行動学習能力などに遅れが出ることです。障害が原因で社会・日常生活に支障が出る場合が多く、相談先や具体的な治療については知る機会が少ないため一人で悩み苦しんでいるケースも少なくありません。

大人の発達障害に明確な定義や年齢はありませんが、およそ大学生以上の年齢と考えて良いでしょう。

近年、社会人になり発達障害を自覚する人が増えたことから「大人の発達障害」への認知・理解が進んできました。「人間関係が上手くいかない」「仕事でミスが続く」などに悩み、「自分は発達障害では?」と疑い気づくことが多いようです。

また、先述のように発達障害は生まれつきの障害です。つまり、生まれた後の育児や生活環境で発症するものではありませんので、ご安心ください。

では、発達障害の原因や割合について詳しく見ていきましょう。

 

大人の発達障害の原因

結論から申し上げると、発達障害の原因は未だに明らかにされていません。

ただし、胎児期に何らかが原因で脳機能に偏りが生じて発症するものと考えられています

つまり、脳に関する遺伝的要因に問題が発生した結果、上手く成熟できず発達障害になるということです。

このことからもわかる通り、「親の愛情不足」や「育児方法が悪い」ことが原因で発症するという考えは、現代医療において否定されています。

また、発達障害の原因となるたくさんの遺伝子も研究が進んでわかってきたことから、最近では検査が可能となっています。

 

大人の発達障害の割合

大人の発達障害の男女別で見た割合は、以下のとおりです。

  • ・男性:68.8%
  • ・女性:29.9%
  • ・不詳:1.2%

「男性:女性=2:1」で男性が圧倒的に多いことがわかります。

また、2016年の時点で大人になってから発達障害と診断された方は「約24万3,000人」です。このデータの背景には、発達障害に対する社会的な理解や相談先が整備されたことが影響していると考えられます。

参考資料:厚生労働省/平成28年 生活のしづらさなどに関する調査

大人の発達障害の3つの分類と具体的な悩みごと

一口に発達障害といっても、症状や行動の傾向などにより種類はさまざまです。

大人の発達障害は、以下の3つに分類されます。

  • 分類①: ASD(自閉症スペクトラム)
  • 分類②:ADHD(注意欠如、多動性障害)
  • 分類③:LD(学習障害)

自分の抱える発達障害がどの分類にあたるかがわかれば、その後の具体的な対策を考えられます。また、この症状では各分類における具体的な悩みごとも紹介するので、合わせて参考にしていただけると幸いです。

分類①:ASD(自閉症スペクトラム)

ASD(自閉症スペクトラム)とは、以下の3つの障害が統合された発達障害のことです。

  • ・自閉症
  • ・広汎性発達障害
  • ・アスペルガー症候群

※ICD-10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類 第10版)では広汎性発達障害(pervasive developmental disorders, PDD)という疾患概念はありますが、アメリカ精神医学会が刊行したDSM-V(精神疾患の分類と診断の手引 第5版)ではDSM-5では広汎性発達障害PDDは自閉症スペクトラム障害に再編されています。このため、そのためICD-10とDSM-5で、分類体系が一致せず混乱を招いています。

そして、大人の発達障害には以下の3つの特徴があります。

  • 対人コミュニケーション障害
  • 特定の物事への強いこだわり
  • 刺激へ過敏

社会人になり、以下の悩みごとが増えた方はASDの可能性があります。

  • 上司や同僚との人間関係が上手くいかない
  • 相手に自分の考えを伝えるのが苦手
  • 仕事ができないというレッテルを貼られてしまった
  • 仕事において自分ルールを優先してしまう(周りから指摘される)
  • 職場の物音が気になり仕事に集中できない

学生時代は発達障害による症状があっても、個性やキャラクターとして成立しているケースも少なくありません。しかし、社会に出ると高いコミュニケーション能力や協調性を求められるため、症状が顕在化します。

結果として、発達障害に気づくのです。

なお、ASDについては「セルフチェック可|大人のASD(自閉症スペクトラム障害)とは?|今悩んでいるあなたへ」の記事で詳しく解説しています。「自分が」ASDでは?」と疑っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット/ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について

 

分類②:ADHD(注意欠如、多動性障害)

ADHD(注意欠如、多動性障害)とは、以下の症状を特徴とする発達障害です。

  • ・注意・集中力の欠落
  • ・衝動行動

社会人になり、以下の悩みごとが増えた方はADHDの可能性があります。

  • ・周りのことが気になり、仕事に集中できない
  • ・スケジュール立てて仕事を進められない
  • ・衝動行動が多く、そのことが原因で仕事のミスが続く
  • ・集団行動が苦手で協調性がない

一つの仕事に長時間集中して取り組むことが難しい特徴があります。色々な仕事に中途半端に手をつけてしまい、結果何も進んでいないことが多いでしょう。

また、協調性の求められるチームでの仕事が苦手であり、自分だけ違うことをしたり、スケジュール通りに進められなかったりして、周りに白い目で見られた経験をした方もいるのではないでしょうか。

なお、ADHDについては「大人のADHD(注意欠如・多動症)は治療できる?受診先や治療事例について紹介」の記事で詳しく解説しています。「自分がADHDではないか?」と疑っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット/ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療

 

分類③:LD(学習障害)

LD(学習障害)とは、学習行動全般に遅れが生じる発達障害のことです。

特に以下の特定の学習行為だけで、症状が現れます。

  • ・読む:ディスレクシア(読字障害)
  • ・書く:ディスグラフィア(書字障害)
  • ・計算する:ディスカリキュリア(算数障害)

社会人になり、以下の悩みごとが増えた方はLDの可能性があります。

  • ・周りに比べて仕事の覚えが極端に悪い
  • ・「読む」「書く」「計算する」を使う特定の仕事だけが苦手
  • ・苦手な仕事が明確
  • ・いつも同じ仕事で同じミスをする
  • ・要領が悪いとよく言われる

学童期で勉強を始めると障害が顕在化して気づくケースがほとんどです。そのため、大人になって気づく発達障害の割合としては少ないでしょう。

参考資料:厚生労働省/知ることから始めよう みんなのメンタルヘルス

大人の発達障害と向き合う|4つの治療方法

大人の発達障害は放っておいても改善することはありません。

発達障害に向き合うためには、自分の障害の特徴を知ることから始めましょう。そして、そのための治療法として以下の4つがあげられます。

  • 治療①:カウンセリング(認知行動療法など)
  • 治療②:環境調整
  • 治療③:SST(ソーシャルスキルトレーニング)
  • 治療④:薬物療法

適切な治療を受けて発達障害と向き合えれば、今抱えている悩みも改善できます。

それでは、ここから、発達障害の治療について詳しく解説します。

治療①:カウンセリング(認知行動療法など)

カウンセリング治療では、悩みや困りごとの原因になる発達障害の症状を探ります。

最近では、実際に原因の認識をして、その後の行動を改善していく認知行動療法を取り入れたカウンセリングをする施設もあり、発達障害の治療においても非常に重要な役割があると言えます。

認知行動療法とは、物事に対する考え方や見方を変えることで、その後の行動をポジティブに捉えられるトレーニングをすることです。元々は精神科領域で用いられていた治療法の一つですが、現在は教育やビジネスなどの現場でも広く用いられているカウンセリングです。

カウンセリングの具体的な進め方は、以下のとおりです。

  • 本人の悩みや困りごとについてヒアリングをする
  • 原因となる発達障害の症状を深掘りする
  • 発達障害に関する理解を進める
  • 原因に対するアドバイスや具体的な対策の検討をする

発達障害の絶対的な治療法は確立されていません。障害や症状の程度などは人それぞれであり、もちろん解決先や対応方法も違います。あなたを苦しめる原因を探り、発達障害への理解を深め、自分なりに上手く付き合っていく方法を探さなければいけないのです。

参考資料:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター/認知行動療法とは

 

治療②:環境調整

環境調整とは、あなたの身の回りの環境を変えることで発達障害の症状を予防したり、上手く付き合ったりする治療法です。あなたの症状や特性、悩みごとに合わせた環境調整をします。

例えば、ADHDの症状によりスケジュール通りの行動ができないという悩みがあるとします。

そのような方には、スケジュールアプリとリマインダーを活用するようにアドバイスします。たとえスケジュールを忘れたとしても、リマインダー機能とスケジュールアプリで具体的な行動まで思い出せるでしょう。

障害を完全に治すことはできません。しかし、障害による症状を予防するための行動はできます。身の回りの環境を調整して、症状の悪化を防げるのです。

 

治療③:SST(ソーシャルスキルトレーニング)

SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは「社会生活技能訓練」や「生活技能訓練」のことであり、社会生活を行ううえで必要な人間関係や生活力を高めるためのトレーニングのことです。
これは、特に協調性や協力性が求められる社会人にとって必須のスキルと言えます。

直接指導やアドバイスをするのではなく、様々な経験を通してトレーニングを行います。

例えば、会社で対人コミュニケーションが上手くいっていないなら、チーム戦のゲームでSSTが行われます。チーム戦なら仲間と作戦を考えたり、勝つために仲間と円滑なコミュニケーションをとったりする必要があり、これらは会社の人とのコミュニケーションにも活かせます。

また、話しかけるタイミングや相手の意図したことを考えること、お礼やお詫びの伝え方など様々な対応方法を学べるでしょう。

SSTが行われるのは、薬物療法やその他の治療で症状が落ち着いたタイミングです。ゲームなどの実践を通して、社会生活を送るうえで必要なスキルを養うことができるでしょう。

 

治療④:薬物療法

薬物療法とは薬により症状を和らげたり、悪化予防をしたりする治療法です。

障害されている脳機能や脳内の神経伝達物質をコントロールする薬など、症状に合わせた薬が選択されます。ただし、完治することではなく、あくまで症状をコントロールして上手く付き合っていくことが目的です。

また、処方される薬剤の中には強い副作用を示すものもあり、調整が難しいため症状がコントロールできるまでに時間がかかることも少なくありません。そして、薬物療法は原則6歳以上が対象となります。

必要最小限の薬剤で、社会・日常生活に支障がでないことを目標に、薬剤の調整が行われます。症状が軽くなったからといって自己判断での退薬や減薬をすると、かえって症状が悪化するため、くれぐれも禁物です。

発達障害を疑った方の相談先3選

「自分が発達障害では?」と感じても、一体どこに相談すればいいかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの章では、発達障害かどうかわからない状況の方が相談できる施設について紹介します。

  • 相談先①:専門の病院
  • 相談先②:発達障害者支援センター
  • 相談先③:産業保健総合支援センター

発達障害に関する悩みは一人で悩んでも解決できません。専門機関であなた自身を客観的にみてもらい、悩みを解決する手助けをしてもらうことが解決への近道です。

 

相談先①:専門の病院

まずは専門の病院を受診しましょう。受診するなら「精神科」や「心療内科」など発達障害専門の医師が在籍する病院がおすすめです。事前にホームページで在籍医師が何を専門にしているかを確認しておくと確実です。

専門の病院を受診するメリットは、以下のとおりです。

  • ・確定診断をしてもらえる
  • ・専門家による治療を受けられる
  • ・継続的に障害の管理をしてもらえる

発達障害の診断を受けると、精神障害者手帳の申請やその他社会的サポートを受けられます。

受診では、診断のために以下の検査が行われます。

  • スクリーニング検査
  • ・認知機能検査

アメリカ精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)をもとに問診を行い、具体的な症状から発達障害の程度を評価します。発達障害の確定診断が出れば、専門的な治療を始めてもらえます。

相談先②:発達障害者支援センター

発達障害者支援センターとは、厚生労働省により各都道府県・指定都市に設置された本人・家族に対して情報提供を行う施設のことです。

発達障害に関する就労支援や専門機関との連携なども行ってもらえます。そのため、発達障害について総合的な支援が受けられる施設と考えておいて間違いはないでしょう。

発達障害の診断を受けた方だけでなく、「診断は受けていないけど、最初から病院を受診するのはハードルが高い」と考える方でも相談できます。相談内容によっては、専門機関と連携してもらえるため、受診や施設探しをスムーズに行えるメリットもあります。
全国の発達障害者支援センターは「国立障害者リハビリテーションセンター 」のサイトから調べられますので、ぜひご活用ください。

参考資料
厚生労働省/発達障害者支援施策の概要
国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター/発達障害者支援センターとは
国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター/発達障害者支援センター・一覧

相談先③:産業保健総合支援センター

産業保健総合支援センターとは、労働者健康安全機構(JOHAS)が事業主等に対して職場の健康管理に関する啓発を行う目的で全国に設置した期間のことです。

具体的な業務については、労働者健康安全機構(JOHAS)のサイトから引用します。

1.窓口相談・実施相談 
産業保健に関する様々な問題について、専門スタッフが実地又は、センターの窓口(予約)、電話、電子メール等で相談に応じ、解決方法を助言しています。
2.研修
産業保健関係者を対象として、産業保健に関する専門的かつ実践的な研修を実施しています。また、他の団体が実施する研修について、講師の紹介等の支援を行っています。
3.情報の提供
メールマガジン、ホームページ等による情報提供を行っています。また、産業保健に関する図書・教材の閲覧等を行っています。
4.広報・啓発
事業主、労務管理担当者等を対象として、職場の健康問題に関するセミナーを実施しています。
5.調査研究
地域の産業保健活動に役立つ調査研究を実施し、成果を公表・活用しています。
6.地域窓口(地域産業保健センター)の運営
小規模事業場の支援を行っています。

引用資料:労働者健康安全機構(JOHAS)/産業保健総合支援センター(さんぽセンター)

発達障害による悩みに留まらず、その他仕事上での悩みや職場へ改善してほしいことの相談先としても活用できます。

各都道府県の産業保健総合支援センターの場所・連絡先については、労働者健康安全機構(JOHAS)のサイトでご確認ください。

具体例な解決策|発達障害と上手く付き合う方法

この章では、発達障害の分類別に障害と上手く付き合う方法について詳しく解説します。

  • ASD:会社の人間関係が上手くいかない
  • ADHD:計画的に仕事が進められない
  • LD:仕事の資料を読み進めるのが遅い

仕事で抱えている悩みが具体例と同じであれば実践的な内容になるので、ぜひご活用ください。

 

ASD:会社の人間関係が上手くいかない

ASDの方の特徴として、対人コミュニケーションがあります。そして、社会人になり「会社の上司や同僚と上手くコミュニケーションができない…」「人間関係を築くのが難しい」と悩み始める方も少なくありません。

このような悩みを抱えているなら、以下の方法を試して見ると職場での人間関係が改善するかもしれません。

  • ・チェックバックする
  • ・相手の気持ちを確認してみる
  • ・対面ではなく、チャットやメールなどの連絡手段に変更してもらう

チェックバックとは、相手の伝えてきた内容を自分の言葉に変えて会話の途中で確認することです。認識のズレによるコミュニケーションエラーを防げるメリットがあります。

また、その際に相手の「〜ということは、〇〇さんはこう思ったんですよね?」といった具合で相手の気持ちを確認しながらコミュニケーションを進めると、円滑な人間関係を築けるでしょう。

他にも面と向かってコミュニケーションをするのが苦手な方は、チャットやメールなどを活用する方法もあります。直接話すわけではないため緊張しすぎることはなくなるでしょう。
文面で残るため後で読み返して確認できる事となり、仕事上のミスを減らせるメリットもあります。

人間関係に悩むと心まで疲れてしまい、次第に仕事に行くこと自体が辛いと感じるようになりかねません。日々の関わりから改善していくことで、対人コミュニケーションを克服できると良いですね。

ADHD:計画的に仕事が進められない

ADHDの特徴として「衝動性」があげられます。衝動性とは「気づいたら体が動いている」といったように、考えるよりも行動が先に来る特徴のことです。良い意味で言えば「行動力がある」ですが、悪い意味なら「計画的な行動ができない」です。

特に社会では後者の「計画的な行動ができない」ことが目立ってしまい、会社では仕事ができないというレッテルを貼られてしまいます。

そこで、以下を活用して、ADHDと上手く付き合っていきましょう。

  • ・スケジュールは細かく残す
  • ・リマインダーにて想起するきっかけを作る
  • ・上司や同僚など誰かと一緒に仕事のスケジュールを決める

衝動的な行動をしてしまう発達障害の症状自体を改善することはできません。しかし、自分の行動の特性を知り、スケジュールの書き方やリマインダーなどの機能を活用すると症状と上手く付き合っていけます。

 

LD:仕事の資料を読み進めるのが遅い

LDの症状の一つにディスレクシア(読字障害)があります。ディスレクシアとは、文字が読めないのではなく、人よりも読む速度が極端に遅いという障害です。

短時間で目を通さなければいけないプレゼン資料を、いつまでも読んでしまうなどの悩みをお持ちであればLDかもしれません。

具体的な解決策として、以下の方法があります。

  • ・イラストやグラフなどを先に見て、文章を読み進める
  • ・見出しや結論だけを抜粋して読む

読む速度を速くするのは難しいため、イラストやグラフなどの視覚的な情報を活用したり、見出しや結論だけで読み進めたりして症状と上手く付き合っていきましょう。

まとめ: 自分自身の特徴を知り発達障害と上手く付き合うことが大切

以上、大人の発達障害について詳しく解説しました。

社会人になり付き合う人や身の回りの環境が変わると「自分は周りと少し違うのでは?」と考える方も少なくありません。そのような時に念頭に浮かぶのは「もしかして発達障害なのでは?」という疑問ではないでしょうか。

実際大人になってから発達障害に気づくケースも少なくありません。

そして、発達障害は以下の3つに分類されましたね。

  • 分類①:ASD(自閉症スペクトラム)
  • 分類②:ADHD(注意欠如、多動性障害)
  • 分類③:LD(学習障害)

それぞれの障害で行動特性や抱える悩みは違いました。

そのため、まずは「あなたが発達障害であるか?」「そしてその発達障害の特性は何か?」について正しく学ぶ必要があります。また、発達障害については一人で悩んでも解決することはないので、以下の3つの施設を活用してみるもの良いでしょう 。

  • 相談先①:専門の病院
  • 相談先②:発達障害者支援センター
  • 相談先③:産業保健総合支援センター

この記事が、発達障害とうまく付き合うための方法を見つける参考になれば幸いです。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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