目次
- 1 高齢出産40歳で後悔するポイント1:出生前診断を受けなかった後悔|第2子がダウン症だった。出生前診断を受けておけば・・・・
- 2 高齢出産40歳で後悔するポイント2:体力がおとろえる|早く産んで育てたらよかったという後悔
- 3 高齢出産40歳で後悔するポイント3:自身の親の高齢化|親が若いうちに子育てをしておけばよかったという後悔
- 4 高齢出産40歳で後悔するポイント4:教育費がかさむ時期に年収が維持できない|もっと若いうちに育てておけばよかったという後悔
- 5 高齢出産40歳で後悔するポイント5:若いうちと比べると自分の人生の残り時間が少ない|子どもの成長をもっと長く見たいという後悔
- 6 高齢出産で後悔するポイント6:若いうちと比べると受け入れてくれる産婦人科が限られる|若ければどこでも受け入れてくれるのにという後悔
- 7 高齢出産40歳で後悔するポイント7:若いうちと比べると産後の回復に時間がかかる|やっぱ高齢出産は身体がきついという後悔
- 8 高齢出産40歳で後悔するポイント8:高齢出産なのに出生前診断を受けなかった|第1子はどんな子でも育てようと出生前診断を受けなかったらうまれた子供がダウン症だったという後悔
- 9 まとめ
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40歳などの高齢出産で後悔することといえば、一番は出生前診断を受けずにダウン症(21トリソミー)などの染色体異常のお子さんが生れたときでしょう。NIPTなど出生前診断を受けなかった後悔。その他7つの高齢出産後悔ポイントをお伝えします。
日本産科婦人科学会では35歳以上を高齢出産と定義しています。高齢出産であってもほとんどの方は健常な障害のない赤ちゃんを出産しています。しかし、母体の年齢が上がるとともに、障害のあるお子さんを出産するリスクが上がることは、別ページでお伝えした通りです。
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第1子を産んだ時には高齢でなくても、第2子、第3子のときは高齢出産となってしまう場合もあるでしょう。
また、再婚でだいぶ第1子とは年齢が離れて、今の夫のお子さんを第2子、第3子、と授かるために高齢出産になってしまうこともあるでしょう。(注意:高齢出産の定義は35歳以上の初産婦なので実は経産婦は当てはまりません。)
単純に結婚するのが遅かった人、不妊治療に長く苦しんでいた人。
高齢出産の理由は人により様々です。
高齢出産で後悔するポイントを見ていきましょう。
高齢出産40歳で後悔するポイント1:出生前診断を受けなかった後悔|第2子がダウン症だった。出生前診断を受けておけば・・・・
実際のミネルバクリニックの患者さんのママ友のケースをご紹介しましょう。
ミネルバクリニックの患者さんの中にも、ママ友が3か月前に産んだ赤ちゃんがダウン症(21トリソミー)だったという方がいました。
ダウン症(21トリソミー)のお子さんを産んだその方は、「これから産む人たちは、絶対出生前診断を受けたほうがいい、自分は出産してから3か月たってもまだ子供がダウン症(21トリソミー)だということが受け入れられない。子供は可愛い。でも、受け入れられない。可愛くないわけじゃないけど、受け入れられない。出生前診断があると知っていたのに受けなかったことを後悔しています。これから妊娠する人はみんなNIPTを受けてください。」と、保護者会の飲み会で突然苦しそうに語り始めたそうです。上のお子さんの送り迎えの時に、普通だったら生まれた赤ちゃんを連れてくるのに、連れてこないから周りのママ友たちも不思議には思っていたそうですが、あえて聞いたりもできないので心配していたそうです。酔わないと話せなかったのでしょう。ダウン症のお子さんだから保育園の送り迎えに連れてこなかったんだな。そう思ったそうです。
もちろん、出生前診断を受けていたら、目の前の我が子はダウン症だと発覚したでしょうし、そうすると中絶されてしまって存在しません。ダウン症候群をもって生まれた赤ちゃんが可愛くないと言っているわけではない。生まれた赤ちゃんに対する愛情は当然、ダウン症候群以外のどんな障害を持っていてもあるんです。
これは、別にダウン症などの染色体異常のお子さんを出産なさった方だけではありません。
実際に、障害のあるお子さんをもつ原因で最も多いのは出産時の事故です。臍帯が首に巻き付いたとかねじれたということで胎児仮死となり、一命はとりとめたが障害は残り、反応はほとんどない、というお子さんたちもいます。親御さんにとってはどんな障害を持って生まれてもかけがえのない愛しい我が子です。たとえ目を開き、微笑むことすら一生期待できなくても。そういうお子さんをお連れになって来た患者さんもいます。親になるというのはすごいことなんだな、とそうしたご夫婦をみて、しみじみ感じました。
しかし。出産時の事故なら、別に高齢出産ではなくても誰しも平等にそのリスクは負うわけですので、仕方ないと思えるでしょうが、やはりダウン症候群(21トリソミー)のような染色体異常は、今では母体血を採取するだけで赤ちゃんの罹患状態を出生前診断でチェックできますので、高齢出産の場合は特に「出生前診断を受けておけばこんなことにならなかったのに」という後悔の思いがより強いように感じます。特に、上にお子さんがいる場合は、そのお子さんの一生の負担になるなど、親御さんとしては、上のお子さんに対してハンディキャップを与えてしまったというやりきれない思いになることも事実です。
ダウン症候群(21トリソミー)はNIPT(新型出生前診断)で分かります
臨床遺伝専門医として、全国随一の多い出生前診断症例を一人一人と遺伝カウンセリングという診療を通して向き合ってきて、本当にいろんなケースを診て、感じたことは、やはり、出生前診断は皆さんに受けていただきたいということです。
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NIPTを「高い」という人もいるのですが、決して「安い」とは言えないのですが、女性が出産を機に仕事をしなくなると生涯賃金としては大卒なら損失2億円と試算されることは関連記事の中で述べた通りです。
次に、実際に高齢出産で後悔する他のポイントをご紹介しましょう。
高齢出産40歳で後悔するポイント2:体力がおとろえる|早く産んで育てたらよかったという後悔
体力の医学的定義はないのですが、20代で徹夜してもどうということはなかったのに、30代、40代となると頑張ると翌日に差し支えるということが増えることを皆さん経験していると思います。年齢が上がると体力が落ちますよね。なんだか急にガタが来たなと思うのが30代ではないでしょうか。40代になると、30代は無理がきいたな、とさらに年を取ったと感じるようになります。これは、はっきり言って、わたしの経験ですのでそうでない方は笑い飛ばしてください。
ところが、高齢出産でも新生児は定期的に起きて哺乳が必要で、おむつを替えたり、体を清潔にしたりと、とにかくかわいいけど手がかかることに変わりはありません。高齢出産になると、こういう点も辛いと感じるかもしれません。
そして、夜寝てくれるようにだんだんなって、ママも眠れるようになってきますが、第1子は特にお互いに初めてなので分からない中手探りという状態が続きます。これ結構辛いです。
私の場合、第1子の時には初めてなのでそんな余裕はなかったですが、第2子の時にはとにかく一生懸命母乳で育てました。すると、ハイハイできるようになると、夜中にわたしが寝てても勝手に母乳を飲んで すやー と寝てくれたりして、わたしは寝てて大丈夫だったので大変ラクチンでした。(笑)
さて。子供が大きくなると、おむつも外れ、自分でお着換えもできるようになり、楽になりますよね。
そうすると今度は活動性が上がっていくため、大変になります。一緒にスーパーに連れて行くと、追いかけっこになってしまい、全然おちついてお買い物できない、とか。逃げる子供を追っかけてお買い物もほとほと疲れる、という事態って結構高齢出産だと大変かもしれませんね。もっと活動性が上がると、サッカーとか、ボール投げとかを公園、保育園、幼稚園などでするようになり、それにつきあわないといけません。こりゃ大変だ、と思ったのは、運動会の駕籠かきですね。アラフォーになって駕籠かき、しかも20代の保護者にまざって、って想像しただけで大変そうです。
こうした高齢出産ならではの体力の低下も、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔するポイントでしょう。
高齢出産40歳で後悔するポイント3:自身の親の高齢化|親が若いうちに子育てをしておけばよかったという後悔
アラフォーの高齢出産では、ご両親も高齢化しているので、子育てに積極的に参加してもらう、ということが難しい場合が増えてきます。それどころか、高齢出産の場合は、親御さんが要介護状態になっていたりする人もいます。
40歳で出産して、親が70歳の場合、お子さんが5歳は本人45歳、親は75歳。そろそろ要介護状態になっても不思議ではありません。
お子さん10歳、本人50歳、親は80歳。親御さんがいつまでも元気でいてくれると問題はないのかもしれませんが、認知症など発症すると大変になります。
お子さん20歳、本人60歳、親は85歳。
厚生労働省発表資料では、要介護者の発生率は、40~64歳では0.4%、65~69歳では2.9%ですが、70~74歳で5.8%、75~79歳で12.8%、80~84歳では27.8%、85歳以上では60.0%となっています。
このような状況で、アラフォー世代の高齢出産には、「親の介護」という問題が迫ってきています。
ご自分のお子さんが自立していない、つまり子育て中に親御さんが要介護状態になると、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔することもあるでしょう。
高齢出産40歳で後悔するポイント4:教育費がかさむ時期に年収が維持できない|もっと若いうちに育てておけばよかったという後悔
日本の企業では大体、若いころの年収は低めで、だんだん上がっていく、そして55歳前後から出向して仕事内容や身分が変わったり、そして60歳で定年、というところが多いと思います。
20代で出産した場合は、子どもが大学生となり一番学費のかかる時期は遅くても50代前半なので問題はあまりないのでしょうが、アラフォー世代の高齢出産となると話は変わってきます。
40歳で高齢出産した場合、お子さんがストレートで大学を卒業する22歳には自身は定年を迎えていることになりますし、お子さんが18歳の時には58歳で、55歳以降に給与が下がる体系ならば大変でしょう。
こうした家計の財務面からも、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔する高齢出産ならではのポイントになりそうです。
退職金があるからいいよ、とおっしゃるかもしれませんが、ご自身の老後資金もないと将来やっていけなくなりますし、お子さんが問題を何一つ抱えず素直に社会人になってくれるとも限りません。
人生何があるかわかりませんので、こうした高齢出産あるある後悔ポイントを回避するために、是非、アラフォー世代の高齢出産の場合は、よりしっかりとライフプランを設計いたしましょう。
高齢出産40歳で後悔するポイント5:若いうちと比べると自分の人生の残り時間が少ない|子どもの成長をもっと長く見たいという後悔
お子さんを授かること人生で最高に幸せなことであることに間違いはありません。
しかし、アラフォー世代以上の高齢出産ともなると、嬉しさの中に複雑な感情も芽生えるようです。
お子さんが生まれて成長する姿を見ていると、お子さんが大きくなって結婚したりさらにそのお子さん(ご自身にとってはお孫さん)が生まれて大きくなるところを見ることができるのかと複雑な思いがするようですね。
それにもまして、ご自身の人生の残り時間をを平均寿命から引いてみると、残りが少なくなっているのも感じてしまい、若返ることができたらという気持ちになるようです。一人で育てる場合、お子さんが小さいうちに自分の寿命が来てしまったらどうしようとかも考えてしまうようですね。
しかし。心配したらきりがありません。考えすぎないようにしましょう。
高齢出産で後悔するポイント6:若いうちと比べると受け入れてくれる産婦人科が限られる|若ければどこでも受け入れてくれるのにという後悔
若いうちの出産ならばどこでも受け入れてくれるのでしょうが、アラフォー世代の高齢出産となると、開業医では受け入れてくれないところが殆どで、大学病院などNICUの整ったところに通わないといけないことが殆どになります。こうした医療機関が遠い場合は、若いうちに出産てしておけばよかったと高齢出産を後悔することになるかもしれません。
高齢出産40歳で後悔するポイント7:若いうちと比べると産後の回復に時間がかかる|やっぱ高齢出産は身体がきついという後悔
わたし自身は最後に出産したのは34歳でしたが、最後の出産がやはり回復は一番遅かったですね。帝王切開だったので、冬になると下腹部が痛かったりということが数年続きました。
アラフォー世代の高齢出産となると、回復に時間がかかるというのもうなづけます。
そうしたとき、もっと早く産んでおけばよかったなと後悔することもあるのかなと思います。
高齢出産40歳で後悔するポイント8:高齢出産なのに出生前診断を受けなかった|第1子はどんな子でも育てようと出生前診断を受けなかったらうまれた子供がダウン症だったという後悔
Aさんはアラフォーで結婚し、ほどなく子宝にも恵まれ、高齢だと妊娠しにくいのに順調すぎて拍子抜けするくらいでした。出生前診断を産院からは勧められましたが、1人目だし、どんな子でもいいからほしい、と強く思って出生前診断は受けないことにしました。
うまれた赤ちゃんはその日のうちにダウン症だと診断されました。お子さんは一度心臓の手術をして、順調に育っています。とはいえ、ダウン症のお子さんの発育はゆっくりなので、3歳でもペースト食です。普通のお子さんのように大人と同じ食事を楽しむとかはできません。言葉も遅いのでまだです。ダウン症のお子さんは天使のようにかわいいとよく言われますが、実際に自分の身におこると、かわいいと思えるまでにかなりの時間を要しました。子供がかわいくないわけではないのですが、つい、ほかのお子さんと比べてしまう。どうして自分が?という迷路からなかなか抜け出せませんでした。
最近では徐々にそういうぐるぐる回る気持ちからも抜け出して、子育てを楽しめるようになってきました。
ダウン症のお子さんを持つ親御さんをだいぶ診ましたが、やはり皆さん、受け入れるようになるのに3年くらいかかると言っています。
ダウン症候群(21トリソミー)はNIPT(新型出生前診断)で分かります
まとめ
高齢出産40歳で後悔するポイントをまとめてみました。
高齢出産には、生物学的なデメリットがあることも事実です。
しかし、キャリア形成して人生経験を積み重ねて経済的にも余裕があるというメリットもあります。
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上記の関連記事でご紹介したように、赤ちゃんの障害のリスクが35歳未満の妊娠出産に比べて高くなってしまうのは事実なのですが、現在では医療技術が格段に進化し、母体の血液を採取するだけで赤ちゃんの障害の大きな原因となる染色体異常や、遺伝子変異による疾患も一部は検査ができるようになってきました。
若いころにがむしゃらに仕事をしてキャリアを積み、経済的にも安定した大人の女性の皆さん、是非、ためらわずに新型出生前診断(NIPT)などの出生前スクリーニング検査を活用し、リスクを低減して安心のマタニティライフとその後の子育てを楽しんでください。
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