中絶薬は通販でも購入不可?その理由と副作用について

吐き気
中絶をお考えの方で「薬を使って堕胎をしたい」とご希望されるケースがあります。産婦人科にもそうしたお問い合わせがあるのは珍しくありません。世界では薬を使った中絶は当たり前になっていて主流のようです。しかしながら日本では認可されておらず、通販サイトでの購入すらもできないのが現状です。

この記事では、中絶薬が認可されていない理由やどうして世界では使用されているのか、副作用についてなどを詳しく紹介しています。思わぬ妊娠により中絶をお考えの女性や中絶手術へ恐怖心を抱いている方への手助けになれば有難いです。

中絶薬とは?

中絶薬とは内服や膣錠を用いて陣痛を起こして堕胎をする薬のことです。日本では承認されておらず使用を許可されていませんが、WHO(世界保健機構)を始め、アメリカ、イギリス、スウェーデン、オーストラリア、タイ、台湾、インドなど65カ国以上で使用されており、WHOが個人やコミュニティーが入手可能な薬として指定するほど一般的です。

しかし、日本では厚生労働省の規制対象であり、インターネットでの個人輸入ですら制限がかかっている状態です。裏ルートを使えば入手できるかもしれなせんが、違法行為ですのでお止めください。

WHOは経口妊娠中絶薬として妊娠を維持させる黄体ホルモンの働きを抑えるミフェプリストンと子宮を収縮させる作用のミソプロストールという二種類の薬の併用を推奨しています。

中絶薬と使用法について

中絶薬は、上述したミフェプリストンとミソプロストールとミフェプレックスの三つが主な種類です。ミフェプリストンとミフェプレックスは、日本で経口妊娠中絶薬として認可されておらず、ミソプロストールは、胃潰・十二指腸潰瘍の治療薬として認可されている状態です。ミソプロストールを胃薬として使う場合、流産のおそれがあるため、妊婦さんは飲めないことになっています。

もし中絶薬を使うとなると使用時期が重要になってきます。妊娠4週から5週が最適だと言われており、まずは子宮内に胎嚢を確認する必要があります。子宮外妊娠であった場合、中絶薬の効果がないからです。その場合、出血したから大丈夫と思っていると突然激しい腹痛に襲われてしまい病院へ搬送されて緊急手術となってしまいます。

子宮内での妊娠が確認できたらすぐに服用です。風邪薬や胃薬同様に内服するだけで結構です。週数が早いほど下腹痛、出血量も少し重い生理程度で早めに収まるでしょう。子宮内もきれいになりやすいです。5~6週目でも子宮から胎児や胎盤が出やすくなっていますが、腹痛や出血は長引くと言われています。7週目を過ぎると症状は重くなり、胎児や胎盤が子宮内に残りやすくなるので中絶手術を受けた方が確実です。

妊娠初期に行う中絶手術(10万円から15万円)よりも費用が安く済むため金銭的に苦しい女性でも中絶しやすい方法といえます。

中絶薬はどこで売っている?

妊婦さんの疑問
中絶薬を日本国内で入手することはほぼ不可能です。ミフェプリストンであれば胃薬として使われていますが、医師の処方がないと手に入れられません。しかし、中絶や流産への処置として認められていませんのであらかじめご承知おきください。

もちろんAmazonや楽天などのECサイトからも購入できません。残っている方法としては個人で輸入する形ですが、厚生労働省がインターネットで中絶薬を個人輸入することを注意喚起しています

関連記事(外部サイト):医療機関を受診せずに個人で海外製経口妊娠中絶薬を使用することは大変危険です(厚生労働省)

その理由としてインターネットからインド製の経口妊娠中絶薬を個人輸入した女性が多量の出血やけいれん、腹痛の症状を起こして緊急入院した事例などがあるからです。他にもインターネットによる中絶薬購入は偽物が販売されているといった被害も報告されており、健康を守れるとは言い難い環境にある点も挙げています。また、未承認の薬を個人で輸入すると日本の法律にも抵触します。場合によっては逮捕・書類送検される可能性もあるため個人での輸入はおすすめしません。

中絶薬が日本国内で未承認の理由

妊婦さん
中絶薬が日本国内で承認されない理由として挙げられるのが、妊娠した女性へ健康被害をもたらす危険性が高いからです。中絶薬を使用することで、膣から大量出血する可能性があり、場合によっては死に至るケースもあるのです。

海外では手術よりも安全性が高い方法として認可されていますが、医師による監視のもとで経過を観察して出血が多い場合や妊娠中絶が失敗したケースだと手術や吸引に切り替えて処置できる環境でのみ処方している国もあります

日本でも「危険だからダメ」と頭ごなしに反対せず、このように中絶薬が正式に認可され、医師の管理のもとで適切な時期に使用できるようになればいいと思います。

母体保護法について

日本では「母体保護法」という法律により、ご自分のお腹の中にいる胎児でもご自身で中絶処置をすることを禁じられています。人工中絶手術ができるのは母体保護法指定医のみです。母体保護法指定医とは、日本医師会によって設けられた一定の条件をクリアした産婦人科医を指します。中絶手術をしていいかどうかは医師(母体保護法指定医)によって判断されるようになっているのです。

中絶薬の成功率は90%以上!副作用は起きるのか?

病院
中絶薬を使用しての堕胎の成功率は92~95%と言われています。一見すると高く見えますが、初期の中絶手術の成功率がほぼ100%であることを考えると高いとは言えません。また、薬の服用による副作用として倦怠感や頭痛、めまい、寒感、吐き気、下痢、嘔吐、強い下腹部痛、発熱などが報告されています。他にも中絶薬の服用後2週間程度は、激しい腹痛や出血が続くことが多いことから日本医師会や日本産婦人科学会は中絶薬の認可に反対をしているのです。厚生労働省も同様の理由で中絶薬の使用を許していません。

しかしWHOでは「中絶サービスは合法な医療保健サービスとして地位を認められ、女性および医療従事者をスティグマおよび差別から保護するために、公共サービスまたは公的資金を受けた非営利のサービスとして医療保健システムに組み込まれなければならない」と提言しており、国によっては無料で中絶処置ができるようになっています。中絶薬の使用も妊娠初期の女性に選択肢の一つとして与えられているのです。

確かに中絶薬を服用すれば副作用により母体への負担は大きくなるかもしれません。しかしながら、最初から選択肢に入れないというのはどうなのでしょう。中絶手術と同様、薬による堕胎のメリットやデメリットを医師からしっかりと説明を受けた上で女性に選択できるようにするのは悪いことでしょうか?やはり人工妊娠中絶手術は金銭面・肉体面・精神面で女性にとってハードルが高いと言わざるを得ません。しかしながら中絶手術以外の処置方法の選択肢があるだけでも妊娠してしまった女性の精神的苦痛が少しでも和らぐでしょう。せめて中絶薬が選択肢の一つに加えられるような仕組みになってほしいものです。

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