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NIPT|出生前診断は全妊婦が受けるべき|米国産婦人科学会が推奨

NIPT|出生前診断は全妊婦が受けるべき|米国産婦人科学会が推奨

NIPTなどの出生前診断を高齢出産以外でも妊婦さん全員が受けるべきだと米国産婦人科学会は2020年にガイドラインを変更しました。
NIPTのような出生前診断を受けるべきか受けるべきでないのかと悩む人は多いでしょう。日本では言霊の文化があり、「赤ちゃんを調べるなんて考えるだけ赤ちゃんに失礼だ」とかいう産婦人科医たちもいまだに多いのが現状です。ですので、日本は出生前診断を受けるべきか受けるべきでないかということを妊婦さんと産婦人科医たちがフラットに話し合う土壌がほとんどないのではと推測します。ミネルバにくる妊婦さんたちも産婦人科で出生前診断を受けるべきか受けざるべきかと質問しただけで、「出生前診断を受けるべきかなんて考えるだけで罰当たりだ」と産婦人科医に怒鳴られたと悲しそうにいう人たちがたくさんいます。しかし、実際に障害のあるお子さんが生れた時、お子さんを育てる義務を負うのは産婦人科医ではなくあなた自身です。ですので、あなたはあなたのリスクを低減する権利があります。そういう患者の権利を踏みにじる日本の産婦人科医たちにウンザリはしますが、幸い、遺伝医学のスペシャリスト(専門医)としてミネルバクリニックはこのように出生前診断を提供可能ですのでご安心ください。
日本は狭義の出生前診断を受ける割合が4%と海外の出生前診断を受ける割合に比べて非常に少なくなっています。これは、こうした「出生前診断」を受けるための分化の欠如に由来しているのではと考えます。
米国産婦人科学会の新しいガイドラインでは、以前は高リスクの妊婦さんたちに受けるべきだと推奨されていたのを改変して。出生前診断は低リスクな方々も受けるべき、つまり妊婦さんなら全員が受けるべきだと受けるべき推奨が変化したことをこの記事ではお伝えします。

新しいACOGガイドラインは危険な妊娠だけでなく、すべての妊娠にNIPTを受けるべきと推奨

www.ascp.org/content/news-archive/news-detail/2020/09/24/new-acog-guidelines-recommend-cfdna-based-nipt-for-all-pregnancies-not-just-risky-ones

新しいACOGガイドラインはハイリスク妊娠(高齢妊娠)だけでなく、すべての妊娠にcfDNAベースのNIPTを受けるべきであると推奨している
2020年9月23日
米国産科婦人科学会(ACOG)は、非侵襲的出生前検査(NIPT)に関する見解を修正し、現在では年齢やその他の危険因子に関係なく、すべての妊娠中の患者に対して出生前染色体異数性スクリーニングを受けるべきと推奨する変更を加えました。ACOGは以前は、35歳以上の個人またはその他の既知の危険因子を持つ患者にのみ出生前診断スクリーニングを受けることを推奨していました。

関連記事:染色体異数性とは

出生前診断の課題

NIPTは、妊婦の血液から採取した自由に血清中に浮遊しているタイプのセルフリーDNA(cfDNA)とよばれるDNAの断片を分析して、胎児が特定の染色体異常を持って生まれるリスクを推定します。採血は妊婦の血液のみで行われるため、胎児へのリスクはありません。

陽性的中率が低いことから平均的なリスクの妊娠に対するNIPTを受ける割合が冷え込んでいます。NPITは特定の遺伝的疾患のリスクが増加するか減少するかを推定するスクリーニング検査として受けるものです。胎児が実際にその疾患を持っているかどうかについて決定的な答えを出すことができず、羊水穿刺のような確認的なフォローアップ検査の必要性を生み出しています。また、他のスクリーニング検査と同様に、NIPTには偽陽性と偽陰性の可能性がありますが、NIPTの偽陽性率は、超音波検査との組み合わせの有無にかかわらず、従来の血清マーカースクリーニングよりも有意に低くなっています。
関連記事:母体血清マーカー・クアトロテスト 超音波スクリーニング

新しいACOG(米国産婦人科学会)勧告

2020年8月17日に出てきた新しいACOGの勧告では、すべての妊娠と以前の35歳以上のと他の既知のリスク因子がある人に制限されてきたNIPTを、こうした制限をすべて撤廃して全妊婦にスクリーニングを受けることを推奨ています。より正確には、ACOGは血清スクリーニングとNIPTの両方を受けるべき検査として支持しますが、後者は “一般的な胎児の異数体のための最も感度の高い特異的なスクリーニングテスト “であることを明記しています。同時に、推奨事項は、医師に偽陽性と偽陰性の結果の可能性に注意することと、NIPTは “診断検査と同等ではない “ことを注意喚起しています。

ACOG はまた、スクリーニング検査を受けることを選択し、胎児染色体異数性(トリソミーなど)の陽性結果を得た患者には、遺伝カウンセリングと結果を確認するための包括的な超音波評価を受けることを推奨しています。スクリーニング検査の結果が陰性であった患者には、陰性の結果は「対象となる染色体異数性のリスクを実質的に減少させるが、胎児に疾患がないことを保証するものではない」ことを認識させる必要があります。検査結果が解釈不能であったり、検査室での検査失敗により報告できない場合には、そのような結果が異数性異常のリスクの上昇と関連している可能性があることを患者に認識させ、包括的なフォローアップと診断検査を提供すべきであると勧告しています。
関連記事:遺伝カウンセリングとは  遺伝カウンセリングがNIPT(新型出生前診断)で重要な理由とは?

まとめ

広範な新しいACOGの勧告は、現在、それが高リスクの妊娠のためのctDNA NIPTを支持する以前のガイドラインの発表後に平均的なリスクの妊娠のためにパノラマテストの利用が進むのではないかと期待されてNatera社の株価が上がったように、今回のガイドラインの改変のニュースはNateraの株価を15%押し上げ、NIPT検査を提供する検査室にとっては歓迎すべきニュースとなりました。NIPT市場の他の大手には、ロシュ(ハーモニー)、LabCorp(MaterniT21プラス)、Progenity(Innatalテスト)とMyriad Genetics(プレクエル)が含まれています。

ベリナタもイルミナのVeriseq2も入ってない

この記事にある、アメリカのNIPT大手のなかに、ナテラ、ロシュ、ラボコープ、ミリアド、プロジェニティという名前は上がっていますが、ベリナタもイルミナも入ってきません。
NIPTが始まったころは、ベリナタ(買収されてイルミナの傘下になりました)、ナテラ、シーケノム、アリオサだったのですが。
M&Aでどんどん社名も変わっていますね。
あと、ベリナタもイルミナも米国ではシェアが低いのかニュースに名前も出てこないのがちょっとびっくりです。
これが、イルミナが日本で「遺伝子の専門的知識を持たない」企業にシークエンサーやVeriseq2を売りつけた動機なら、わが国の医療は後進国以下だということでなめられてるって言うことですね。イルミナはあくまでも測定機器のメーカーであって、イルミナの検査自体はアメリカで大手に入っていない、ということは重要でしょう。

ミネルバクリニックは世界で唯一の包括的なNIPTメニューを提供可能な技術力を持った会社と日本で独占契約を締結しています

これは、ミネルバクリニックが臨床遺伝専門医という信頼できるライセンスを保有した専門医により運営されており、NIPTを受ける患者さんたちに正しい情報提供とそれによる理解がなされたうえで、ことに世界で唯一の包括的NIPTメニューが患者さんに適切に提供される環境にあることを高く評価されているためです。


 

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

プロフィール

1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ4匹。

さらに詳しいプロフィールはこちら

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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