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最短1日で結果を得られる羊水検査・fish法とは?

最短1日で結果を得られる羊水検査・fish法とは?

NIPT母体血清マーカーで陽性判定が出たら、羊水検査絨毛検査などの確定的検査を受ける必要があります。
NIPTで調べているのは、母体に含まれる胎児の遺伝子の断片です。遺伝子そのものを調べているわけではないので、診断を確定させるには羊水や絨毛から胎児の遺伝子採取して調べる必要があるためです。
羊水から採取した細胞を培養して、染色体疾患がないかを確かめます。羊水検査には複数の検査法があり、それぞれ結果が出る時間が異なります。羊水検査を受けた場合、確定までどれぐらいの時間がかかるものなのでしょうか。

羊水染色体検査 G-banding|全染色体を調べる

オーソドックスな染色体検査です。
細胞分裂のときに染色体を染めて構造や数に異常がないかを調べます。結果が出るまでに2-3週間かかります。

G-banding

FISH法|検査対象の染色体を特定しているとき

NIPTを受けて陽性になった場合,羊水検査で確認しなければならないターゲットの染色体が決まっています。その場合は、FISH法を用いて3日以内に結果を判定させることが可能です。なお、病院側が検査会社に検査依頼をするときに検査方法を検査会社へ指定することができます。
(大学病院本院でも染色体検査を自施設で行っているところはほとんどありません。染色体検査は大変特殊な検査で,それに特化した検査技師が必要だからです)

また、微細欠失微小欠失)は通常のG-bandingでは検出する事ができず、FISH法でしか検査することができません。

 

羊水検査の前に遺伝カウンセリングとNIPTを

また、通常のNIPTで13・18・21(ダウン症候群トリソミー陽性が疑われた場合には、通常の染色体検査にFISH法を追加することとで、通常は染色体検査に2-3週間を要するところ、1週間以内に確定結果を得られることができます。その提案ができるのはNIPTの一番良いところだと私は思っています。

つまり、通常ならば妊娠15-16週で羊水検査をし、染色体検査に2-3週間かかるので、診断が確定する頃には妊娠20週目近くなっていることでしょう。中絶可能は妊娠21週までです。陽性が出た場合、どう結果を受け入れて次にどのような行動をとるのか考えるには、あまりにも時間がありません。

産む、産まない。
NIPTはそういう決断につながってしまう可能性のある検査です。
どんな決断をするにしても「時間がない」と追い立てられるようにではなく、できるだけ時間をとって落ち着いて決断できるようにしていただきたいと思います。

また、そのような決断の一助になるのは遺伝カウンセリングです。遺伝カウンセラーが患者さんへ決断を押し付けるようなことはもちろんなく、ご夫婦がどうするのかを考える手助けをします。

早めに赤ちゃんの健康状態を知るためにNIPTを検討している方は、是非、遺伝カウンセリングを受けられる施設でのNIPTを検討してほしいです。

関連記事:羊水検査とFISH法

FISH法

 

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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