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STXBP1遺伝子とは?Munc18-1の働きと、遺伝子異常で起こる大田原症候群・てんかん性脳症を遺伝専門医が解説

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

STXBP1(エスティーエックスビーピーワン)遺伝子は、神経細胞が次の細胞へ信号を送るときに欠かせないタンパク質「Munc18-1(マンク・エイティーン・ワン)」の設計図です。2本ある遺伝子のうち1本に病的な変化が起こると、乳児期の早い時期に始まるてんかんと発達の遅れを主な症状とする発達性てんかん性脳症4型(DEE4)が起こります[1][2]。ほとんどは親から受け継いだものではなく、お子さんで新しく生じた変化(新生突然変異)です。この記事では、遺伝子の働き、変化の種類と病気が起こるしくみ、遺伝子検査、遺伝のしかた、治療研究の現在地までを解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🧬 STXBP1・Munc18-1・ハプロ不全
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. STXBP1遺伝子とは何ですか?

A. 第9染色体にあり、シナプス(神経細胞どうしのつなぎ目)で神経伝達物質を放出するしくみを支えるMunc18-1タンパク質をつくる遺伝子です。片方のコピーが働かなくなるとタンパク質が足りなくなり(ハプロ不全)、大田原症候群やウエスト症候群を含む発達性てんかん性脳症の原因になります。症状の重さは、変化の種類からは予測できません。

  • ➤場所 → 第9染色体の長腕(9q34.11)。代表的な転写産物は19〜20個のエクソンからなる
  • ➤つくるタンパク質 → Munc18-1(594アミノ酸)。SNARE複合体の組み立てを助ける
  • ➤関連する病気 → 発達性てんかん性脳症4型(DEE4)/STXBP1関連障害
  • ➤遺伝のしかた → 常染色体顕性(優性)遺伝。大半は新生突然変異
  • ➤頻度 → 少なくとも約3万人に1人と推定されている

女性医師のイラストと、STXBP1遺伝子の働き・変化による神経発達症を解説する記事タイトルを配した画像

1. STXBP1遺伝子とは? ― 神経の信号を送り出す「Munc18-1」の設計図

STXBP1遺伝子は、神経伝達物質の放出を調節するタンパク質「シンタキシン結合タンパク質1」をつくる遺伝子です[3]。STXBP1は Syntaxin-Binding Protein 1 の頭文字をとった名前で、つくられるタンパク質はMunc18-1とも呼ばれます。論文や検査の報告書では、遺伝子をSTXBP1、タンパク質をMunc18-1と書くことが多く、STXBP1は遺伝子、Munc18-1はその遺伝子からつくられるタンパク質を指します。

この遺伝子が病気と結びついたのは2008年です。大田原(おおたはら)症候群という乳児期早期のてんかんの患者さんで、STXBP1遺伝子の変化が初めて報告されました[1]。その後、同じ遺伝子の変化が、ほかの型のてんかんや、てんかんを伴わない発達の遅れにも関わることがわかり、病気の範囲は大きく広がっています。

STXBP1遺伝子の基本情報(場所・大きさ・別名)

STXBP1遺伝子は、第9染色体の長腕(9q34.11)にあります[4]。代表的な転写産物は19〜20個のエクソン(成熟したRNAに残る部分)からなり、594個または603個のアミノ酸がつながったタンパク質をつくります。このタンパク質は3つの主要ドメイン(まとまった構造単位)からなり、ドメイン3が3aと3bに分かれるため、4つの構造部分として説明されることもあります[5]。

同じ遺伝子から、長さの違う2種類のタンパク質もつくられます。短いほうが594アミノ酸、長いほうが603アミノ酸で、末端の配列が異なります[5]。このように1つの遺伝子から複数の形のタンパク質ができることをアイソフォームといいます。検査の報告書でアミノ酸の番号が論文と少しずれて見えるときは、どちらを基準にしているかの違いであることがあります。

🧬 STXBP1遺伝子の基本情報

項目 内容
遺伝子記号・正式名 STXBP1(syntaxin binding protein 1)
染色体上の位置 9q34.11(第9染色体の長腕)
遺伝子の構造 代表的な転写産物は19〜20エクソン(アイソフォームにより異なる)
つくるタンパク質 Munc18-1(594アミノ酸。長いアイソフォームは603アミノ酸)
主な別名 MUNC18-1、UNC18、N-Sec1、NSEC1 など
関連する病気 発達性てんかん性脳症4型(DEE4)/STXBP1関連障害
遺伝形式 常染色体顕性(優性)遺伝。大半は新生突然変異

※位置・別名はNCBI[4]、構造とアミノ酸数は総説[5]およびアイソフォームを記載した報告[21]による。

Munc18-1の働き ― SNARE複合体を組み立ててシナプス小胞を放出する

Munc18-1は、神経伝達物質の入った袋(シナプス小胞)が細胞の外へ中身を放出するときに働く、SNARE(スネア)複合体の組み立て役です。ニューロン(神経細胞)どうしはシナプスというつなぎ目で情報をやりとりします。送り手側では、小胞の膜と細胞膜が融合して神経伝達物質が外に出ます。この現象を開口放出(エクソサイトーシス)といいます。

クライオ電子顕微鏡による構造解析では、Munc18-1がまず「閉じた形」のシンタキシン1に結合し、その後シナプトブレビンにも結合して、SNARE複合体が正しく組み上がるための鋳型(テンプレート)として働くことが示されています[6]。部品をただ集めるだけでなく、正しい順番と向きで並べる役目です。この過程にはMunc13-1、シナプトタグミン、コンプレキシンといったタンパク質も関わります。分子のしくみはMunc18-1/SMタンパク質の解説で詳しく扱っています。

Munc18-1が閉じたシンタキシン1をつかむ
▶
シナプトブレビンも結合する鋳型として働く
▶
SNARE複合体が組み上がる
▶
小胞の膜が融合する神経伝達物質を放出

💡 用語解説:SNARE複合体

SNARE複合体は、シナプス小胞の側にあるシナプトブレビンと、細胞膜の側にあるシンタキシン1・SNAP-25という3種類のタンパク質が、ファスナーを閉じるようにより合わさってできる束です。束ができる力で小胞の膜と細胞膜が引き寄せられ、融合が起こります。Munc18-1は、この束が正しく組み上がるのを助けます。

Munc18-1がどれほど欠かせないかは、マウスの研究で示されています。Munc18-1をまったく持たないマウスでは、神経伝達物質の分泌が完全に失われました。脳の組み立てはいったん進みますが、完成したあとにニューロンが次々と細胞死を起こし、広い範囲で神経が失われます[7]。Munc18-1は、シナプスが働くためにも、できあがったシナプスを保つためにも必要なタンパク質です。

2. STXBP1遺伝子の異常で何が起こるか ― 変化の種類とハプロ不全

STXBP1関連障害の大半では、2本ある遺伝子のうち1本に病的な変化が起こります(ヘテロ接合)。変化の種類はさまざまですが、主な病態は「働くMunc18-1が足りない」という状態です。まれに、両方のコピーに変化があり、機能の増強を伴う例も報告されています[22]。総説でも、病気のしくみとしてハプロ不全とドミナントネガティブの2つが提唱されています[8]。順に見ていきます。

病的バリアントの種類

STXBP1遺伝子では、ミスセンス変異、ナンセンス変異、フレームシフト変異、スプライス部位の変異、遺伝子の一部や全体の欠失・重複が報告されています[8]。病気の原因と判定された変化を病的バリアントと呼びます。

534人をまとめた解析では、タンパク質が途中で切れる変化や欠失をまとめた群が261人、ミスセンス変異が255人で、ほぼ半々でした[2]。同じ場所の変化が10人を超える人で見つかる「ホットスポット」も5か所あり、406番目のアルギニン(40人)、292番目のアルギニン(30人)、551番目のアルギニン(24人)などが知られています[2]。

🔎 STXBP1遺伝子の病的バリアントの種類

種類 遺伝子に起こること タンパク質への影響
ナンセンス変異・フレームシフト変異 途中に「止まれ」の合図ができる、または読み枠がずれる タンパク質がつくられない、または短くなる
スプライス部位変異 エクソンをつなぎ合わせる目印が壊れる 正しいタンパク質ができない
欠失(遺伝子の一部・全体) 遺伝子そのものが失われる。9q34.11を含む微小欠失の報告もある[1] その遺伝子からはつくられない
ミスセンス変異 アミノ酸が1個だけ別のものに置き換わる 不安定になり、こわれやすくなる

※種類は総説[8]による。早期の終止コドンを含むmRNAは、細胞のしくみ(ナンセンス変異依存mRNA分解)で分解されることがあります。

ハプロ不全 ― なぜ「半分」では足りないのか

ハプロ不全とは、2本ある遺伝子のうち1本が働かなくなり、残りの1本だけではタンパク質の量が足りなくなる状態です。多くの遺伝子は1本が働かなくても残りの1本で間に合いますが、STXBP1ではそれが成り立ちません。

患者さんで見つかった7種類の変化を調べた研究では、どの変化でもMunc18-1の量が大きく減っていました。研究者らは、タンパク質の不安定さとハプロ不全でこの病気を説明できると結論しています[9]。片方の遺伝子だけを失わせたマウスでも、認知機能の低下、多動、不安に似た行動が現れました[9]。半分の量では神経回路の働きを保てないことが、動物でも確かめられています。

切断型の変化では、変化のある側の遺伝子からタンパク質がほとんどつくられません。ミスセンス変異でも、つくられたタンパク質がこわれやすいため、行き着く結果は同じです。入り口は違っても、「働くMunc18-1が足りない」という出口は共通しています。

ふつうの状態🧬🧬十分な量2本の遺伝子がどちらも働き、Munc18-1が必要な量つくられる
ハプロ不全🧬✖不足1本が働かず、Munc18-1が足りなくなる。シナプスの放出が保てない

ミスセンス変異では「凝集」も起こる

アミノ酸が1個置き換わるだけのミスセンス変異でも、結果としてMunc18-1は大きく減ります。病気に関わる少なくとも5種類のミスセンス変異では、タンパク質が不安定になり、かたまり(凝集)をつくることが示されています[10]。

しかも、このかたまりは正常なMunc18-1まで巻き込みます。その結果、働くMunc18-1は「半分」よりもさらに少なくなります[10]。変化したタンパク質が正常なタンパク質の働きを邪魔するこの現象を、ドミナントネガティブ(優性阻害)といいます。

ここから言えるのは、「ミスセンス変異だから軽い」「欠失だから重い」とは決められないということです。ミスセンス変異は一般に影響が小さいと受け取られがちですが、STXBP1ではタンパク質の安定性そのものが損なわれるため、切断型の変化と同じように強い影響が出ることがあります。この凝集を防ぐという発想が、あとで紹介する化学シャペロンの研究につながっています。

なぜ発作が起こるのか ― 抑制性ニューロンの働きが落ちる

脳は、ニューロンを興奮させる信号と、興奮を抑える信号のつり合いで働いています。Munc18-1が足りないと、このつり合いが崩れます。神経伝達物質の量が変わると、ニューロンの興奮が抑えられなくなり、発作につながると考えられています[3]。

とくに影響が大きいのが、興奮を抑える側のニューロンです。抑制性ニューロンだけで片方の遺伝子を失わせたマウスは生存率が下がり、半数が生後2〜3週のうちに死亡しました[9]。別の研究でも、ハプロ不全のマウスで抑制の働きが損なわれ、この病気の主な神経症状が再現されています[11]。ハプロ不全のマウスの脳波に現れたてんかん性の放電は、抗てんかん発作薬のレベチラセタムで抑えられました[9]。

💡 用語解説:抑制性ニューロン

抑制性ニューロンは、GABA(ギャバ)という神経伝達物質を出して、まわりのニューロンの興奮を抑える細胞です。車でいえばブレーキにあたります。このブレーキが弱まると、興奮が広がりやすくなり、てんかん発作が起こりやすくなります。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「もう1本は正常なのに、なぜ」という疑問】

遺伝性疾患では、「遺伝子は2本あって、もう1本は正常なのに、なぜ病気になるのか」という疑問を持たれることが少なくありません。答えは遺伝子ごとに違います。STXBP1は、1本ぶんの量では足りない遺伝子です。

この遺伝子の病態を理解するうえで大切なのは、変化の種類よりも「働くタンパク質がどれだけ残っているか」という見方です。報告書に書かれた変化の名前だけを見て重い軽いを決めず、しくみを踏まえつつ、実際の症状と経過を合わせて結果を解釈することが大切です。

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3. STXBP1遺伝子の異常で起こる病気 ― 発達性てんかん性脳症

STXBP1遺伝子の病的バリアントで起こる病気は、「STXBP1関連障害」と総称され、そのうち発達性てんかん性脳症を呈するものは「発達性てんかん性脳症4型(DEE4)」と呼ばれます[12]。534人をまとめた解析では、神経発達の異常が95%、発作が89%にみられました。発作のある人の多くは乳児期に始まり、88%を超える人が生後1年以内、47%は新生児期に最初の発作を経験しています。発作の型でもっとも多かったのは、脳の一部から始まる焦点起始発作(47%)でした。頻度は少なくとも約3万人に1人と推定されています[2]。

📊 STXBP1関連障害でみられる特徴(534人の解析)

神経発達の異常95%
発作(てんかん)89%
最初の発作が生後1年以内88%
最初の発作が新生児期47%
焦点起始発作47%

※Xianらによる534人の解析[2]。報告された患者さんを集めた数字で、個人の見通しを示すものではありません。

発達性てんかん性脳症4型(DEE4)とは

発達性てんかん性脳症(DEE)は、遺伝子などの原因そのものと、てんかん性の活動の両方が発達の障害に関与する病気のまとまりで、DEE4はそのうちSTXBP1遺伝子が原因のものです。147人の解析では、全員に知的障害があり、その88%は重度から最重度でした。てんかんは95%にみられています[13]。病名はいくつかあり、早期乳児てんかん性脳症4型(EIEE4)、STXBP1脳症とも呼ばれますが、どれも同じ病気を指します[12]。

この研究で注目されたのは、発作の重さと知的障害の重さが連動しなかった点です。著者らは、この2つをSTXBP1関連障害の独立した2つの軸ととらえています[13]。発作が薬で落ち着いても発達の課題は残ることがあり、逆に発作がなくても発達の遅れは起こります。発作を抑えることと、発達を支えることは、別々に計画する必要があります。症状と経過の詳しい解説は発達性てんかん性脳症4型(DEE4)のページにまとめています。

STXBP1と大田原症候群

大田原症候群は、生後3か月以内に発症する重いてんかんで、脳波にサプレッション・バーストという特徴的な波形が現れます。国の指定難病(146)で、患者さんは日本全体でも500人未満と推測されています[14]。原因はひとつではなく、脳の形成異常が多いこと、一部は遺伝子の変化によることがわかっています[14]。

STXBP1は、この大田原症候群の原因遺伝子として最初に見つかりました。2008年の報告では、血縁のない4人にミスセンス変異、1人に9番染色体の微小欠失が見つかっています[1]。ただし、STXBP1関連障害の全員が大田原症候群になるわけではありません。大田原症候群の形をとった人は、147人の解析で21%[13]、534人の解析で9%でした[2]。

なお、国際抗てんかん連盟(ILAE)の2022年の分類では、大田原症候群という用語は「早期乳児発達性てんかん性脳症(EIDEE)」に置き換えられています[15]。新しい資料ではEIDEEと書かれていることがあります。

💡 用語解説:サプレッション・バースト

サプレッション・バーストは、脳波で、大きく乱れた波(バースト)と、ほとんど平らな部分(サプレッション)が交互にくり返される波形です。大田原症候群の診断の手がかりになります。

ウエスト症候群の原因遺伝子として

STXBP1は、ウエスト症候群(点頭てんかん)の原因遺伝子のひとつでもあります。ウエスト症候群は、体を一瞬ピクッと曲げる発作(てんかん性スパズム)をくり返す乳児期のてんかんで、現在は、より広い概念である乳児てんかん性スパズム症候群(IESS)に含められます。STXBP1関連障害のうちウエスト症候群の形をとった人は、147人の解析で9.5%[13]、534人の解析で15%(77人)でした[2]。

変化の種類による傾向も報告されています。タンパク質が途中で切れる変化や欠失をもつ人では、てんかん性スパズムや、ヒプスアリスミアという乱れた脳波がおよそ2倍多くみられました[2]。また、大田原症候群として始まったてんかんが、月齢が進むにつれて点頭てんかんなど別の型に変わっていくこともあります[14]。ウエスト症候群の原因は数多くあり、STXBP1はそのうちの一つです。原因を確かめるには遺伝子検査が必要です。発作の型がウエスト症候群でも大田原症候群でも、原因がSTXBP1であれば、遺伝についての考え方は同じです。

変化の種類から症状の重さは予測できるか

現時点では、変化の種類や場所から、その人の症状の重さを予測することはできません。147人の解析では、変異の種類と、発作の特徴や認知面の結果との間に相関は見つかりませんでした[13]。総説でも、遺伝子型と症状の対応関係はこれまで見つかっていないとされています[8]。534人の解析で見つかった5か所のホットスポットも、それぞれが独立した症状のグループをつくることはありませんでした[2]。

集団としての傾向と、一人ひとりの見通しは分けて考える必要があります。前の項で触れた「切断型ではスパズムが多い」という結果は、大勢を比べたときの傾向で、個人の経過を決めるものではありません。同じ変化をもつ人どうしでも、発作の始まる時期や発達の進み方には幅があります。

遺伝子検査の結果を読むときも、変化の種類は「病気の原因かどうか」の判断に使い、「どのくらい重くなるか」の予測には使いません。見通しは、実際の発作の経過と発達の様子を見ながら、そのつど更新していくものです。

寿命・予後 ― 大人になるとどうなるか

STXBP1関連障害の寿命を直接示した大規模なデータは、現時点では限られています。わかっているのは、成人期まで生活している方が報告されているという事実です。18〜58歳(中央値24歳)の成人30人を調べた研究が、今のところもっともまとまった資料です[16]。

👤 成人30人(18〜58歳)の状態

項目 割合・内容
てんかん 全員にあり。最後の受診時点で80%が治療抵抗性。37%は長く発作のない時期を経験
知的障害 87%が重度から最重度
ことば 71%は話しことばがない
歩行 50%は自分で歩ける。39%は車いすを使用
運動・行動 ふるえ(振戦)56%、行動面の問題65%、自閉的な特徴42%

※Stambergerらによる成人30人の自然歴研究[16]。

この研究では、発達が後戻りする時期が59%にみられ、発作の悪化と必ずしも重なっていませんでした[16]。成人になってからも、発作、運動、行動の3つを続けて診ていく必要があることがわかります。「大田原症候群の寿命」をお調べの方も多いのですが、大田原症候群は原因によって経過が大きく違います。原因がSTXBP1とわかっている場合は、上のようなSTXBP1に限ったデータを参考にします。

4. 診断とてんかんの遺伝子検査 ― どの検査で調べるか

STXBP1関連障害は、症状や脳波だけでは確定できません。確定には遺伝子検査(遺伝学的検査)が必要です。大田原症候群やウエスト症候群は原因が数多くあるため、発作の型から原因遺伝子を言い当てることはできないからです。

生まれたあとの検査 ― パネル・エクソーム・マイクロアレイ

STXBP1の変化には、1文字単位の小さな変化と、遺伝子ごと失われる欠失の両方があるため、検査は2つの方向から考えます。小さな変化は、複数の遺伝子をまとめて読む遺伝子パネル検査や、エクソーム解析で見つけます。欠失は、パネル検査の欠失・重複解析や染色体マイクロアレイ(CMA)で調べます。最初の報告の1人は、マイクロアレイで見つかった2.0Mbの微小欠失でした[1]。

検査は血液などから行います。当院では、てんかん包括的遺伝子検査(1,057遺伝子)と新生児てんかんNGSパネル(285遺伝子)のどちらにもSTXBP1が含まれています。原因がてんかんに限らない可能性がある場合は、全エクソーム検査も選択肢です。変化が見つかったら、ご両親も調べるトリオ解析で、新しく生じた変化かどうかを確かめます。当院のこれらのパネル検査は、血液のほか頬の粘膜や唾液でも調べられ、結果が出るまでの期間は2〜3週間が目安です。

検査を受けるときに確かめたい5つのこと

どの医療機関で検査を受ける場合でも、次の5点を事前に確かめておくと、結果を受け取ったあとに迷いにくくなります。とくにSTXBP1では、欠失まで調べられるかどうかと、結果の読み方の2点が大切です。

確かめたいこと 理由
調べる範囲 STXBP1が対象に入っているか。欠失・重複まで解析するか
結果の読み方 病的バリアントのほか、意味がまだ定まらないVUS(臨床的意義不明のバリアント)が出ることがある
検査前後の説明 検査の前と結果のあとに遺伝カウンセリングがあるか
ご両親の検査 新生突然変異かどうかを確かめられるか。次の妊娠の見通しに関わる
費用と期間 結果が出るまでの日数と、追加の検査が必要になったときの費用

VUSと報告された場合、その時点では病気の原因とも、原因でないとも言えません。ご両親の検査や、その後に集まる知見で評価が変わることがあります。当院では、検査の前後に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果の意味と、ご家族への影響を説明します。

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5. STXBP1遺伝子の変化は遺伝するのか ― 新生突然変異と再発率

STXBP1関連障害は常染色体顕性(優性)遺伝の形式をとりますが、ほとんどは新生突然変異で起こります[12]。「顕性遺伝」と聞くと親から子へ伝わる病気を思い浮かべますが、この病気では、ご両親に同じ変化がないことがふつうです。

ほとんどは新生突然変異(de novo変異)

新生突然変異(de novo変異)とは、ご両親にはなく、お子さんで初めて生じた遺伝子の変化のことです。精子や卵子がつくられるとき、あるいは受精後のごく早い時期に、DNAを写し取る過程で一定の確率で起こります。妊娠中の食事や生活のしかたが原因で起こるものではありません。

「顕性遺伝」という言葉が意味するのは、2本のうち1本の変化で発症するということです。親から受け継いだかどうかとは別の話です。病的バリアントをもつご本人がお子さんをもつ場合は、50%の確率で同じ変化が伝わります。

このため、ご家族にてんかんや発達の遅れのある方がいなくても、この病気は起こります。家族歴がないことは、遺伝子の病気ではないことの根拠になりません。お子さんの変化が新生突然変異かどうかは、ご両親の検査で確かめます。同じ変化がご両親の血液から見つからなければ、新生突然変異が示唆されますが、生殖細胞だけのモザイクなどは除外できません。この確認が、次の妊娠の見通しを考えるときの出発点になります。

親のモザイクと、次のお子さんの再発率

新生突然変異であれば、次のお子さんが同じ病気になる確率は一般的な新生突然変異の遺伝カウンセリングではおよそ1%という目安が用いられますが、STXBP1に固有の確定した再発率ではありません。ただし、ゼロではありません[17]。理由は、親の体や生殖細胞の一部にだけ同じ変化がある「モザイク」という状態があるからです。

新生突然変異と判定されたてんかんの75例で、ご両親のDNAを詳しく調べ直した研究があります。5人の親(6.6%)で、0.8〜29%というわずかな割合のモザイクが見つかりました。原因遺伝子にはSTXBP1も含まれており、モザイクのあった親のうち1人にはてんかんがありました[17]。モザイクのある親では、再発率は生殖細胞に含まれる変化の割合などによって異なり、1%より高くなる可能性があります[17]。STXBP1でも、親に体細胞モザイクが見つかった例が報告されています[5]。

通常の血液検査では、低い割合のモザイクは見つからないことがあります。そのため「両親に変化がなかった」という結果は、「再発の可能性がない」という意味にはなりません。モザイクについては性腺モザイクの解説をご覧ください。

出生前診断とNIPT ― 妊娠中に調べられるか

上のお子さんでSTXBP1の病的バリアントが特定されている場合、次の妊娠では、絨毛検査や羊水検査で同じ変化があるかどうかを調べる出生前診断が選択肢になります。調べる変化があらかじめわかっているため、その1か所を狙って確かめます。詳しくは単一遺伝子疾患の出生前診断と羊水検査・絨毛検査のページをご覧ください。体外受精の段階で調べる着床前診断は、条件に応じて検討されます。

染色体の数を調べる一般的なNIPTでは、STXBP1のような1つの遺伝子の変化はわかりません。当院のNIPTでは、インペリアルプランの単一遺伝子検査(最大155遺伝子・202疾患)にSTXBP1が含まれています。ダイヤモンドプランの56遺伝子には含まれていません。この方式の検査は、超音波で異常が認められた高リスクの妊娠750例を対象にした検証研究で、感度100%、特異度99.9%、陽性的中率96.9%と報告されています[18]。これらはパネル全体の研究成績であり、STXBP1単独や超音波異常のない妊娠で同じ精度を保証する数値ではありません。

NIPTは確定検査ではありません。陽性の場合は、絨毛検査か羊水検査で確かめる必要があります。まれですが偽陰性の可能性もあります。当院では確定検査まで院内で受けられます。対象となる遺伝子の一覧は155遺伝子de novo変異NIPTのページにあります。

❌ 遺伝子の病気だから、親のどちらかから受け継いだ

ほとんどは新生突然変異で、ご両親に同じ変化はありません。妊娠中の生活が原因で起こるものでもありません。

❌ 次の子も50%の確率で同じ病気になる

ご両親に変化がなければ、再発率の目安としておよそ1%が用いられますが、STXBP1に固有の確定した値ではありません。親にモザイクがある場合は、それより高くなる可能性があります。

❌ ミスセンス変異なら症状は軽い

ミスセンス変異でもタンパク質は大きく減ります。変化の種類から重さは予測できません。

❌ 発作が止まれば発達も追いつく

発作の重さと発達の遅れは独立した2つの軸です。発作が落ち着いても、発達の支援は続けて必要です。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「新生突然変異」と「再発率ゼロ」は同じではない】

新生突然変異だとわかると、「次の子は心配ない」と受け取られることがあります。多くの場合はそのとおりですが、親のモザイクという例外があるため、遺伝カウンセリングでは再発率を「ゼロ」とはお伝えしません。

これは不安を大きくするための説明ではありません。次の妊娠でどこまで調べるかを、ご家族が事実にもとづいて決められるようにするための説明です。出生前診断を受けるかどうかは、説明を聞いたうえでご家族が選ぶことだと考えています。

6. 治療と研究の現在地

現時点で、STXBP1関連障害そのものを治す治療は確立していません。治療の中心は発作を抑える薬で、病気のしくみに直接働きかける治療はまだありません[8]。一方で、しくみがわかってきたことで、原因に近いところを狙う研究が進んでいます。

いま行われている治療

発作に対しては抗てんかん発作薬を使い、発達に対してはリハビリテーションや療育で支えます。どの薬がよく効くかについて、決まった答えはまだありません。62人の発作の経過を月単位でたどった解析では、フェノバルビタールとACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が早い時期の発作を減らす傾向があり、発作のない状態を保つにはケトン食がもっともよい結果でした。ただし少人数のデータにもとづく結果で、決まった治療法を示すものではありません[2]。

総説では、ケトン食とクロバザムが効果のあった治療として挙げられています[5]。レベチラセタムについては、ある集団で6か月後に発作が半分以下に減った人が多かった一方、大規模な解析でははっきりした効果が示されず、結果が分かれています[5]。それでも成人の80%は治療抵抗性の発作を抱えており[16]、発作を完全に抑えることは今も簡単ではありません。薬の選択は、発作の型と年齢に合わせて、てんかんを専門とする医師が判断します。

化学シャペロン(4-フェニル酪酸)の研究

化学シャペロンは、不安定なタンパク質が正しい形を保つのを助ける物質です。ミスセンス変異でMunc18-1が凝集する問題に対し、4-フェニル酪酸など3種類の化学シャペロンが、細胞や動物のモデルで機能の低下を回復させたと報告されています[10]。4-フェニル酪酸は、別の病気の薬としてすでに承認されている成分です[5]。関連する考え方は薬理学的シャペロンで解説しています。

人での試験も始まっています。2施設で行われたパイロット研究では、グリセロールフェニル酪酸という飲み薬をSTXBP1の小児10人に投与しました。主な評価項目は安全性と、続けて飲めるかどうかです。結果は、10週間の投与後に6人で発作が減り、最後の受診時点で3人に発作がありませんでした。残る6人には毎日から月単位の発作が続いていました[19]。この研究は対照群のない少人数の試験で、引用している報告は査読前論文です。重篤な有害事象として、SLC6A1の参加者1人に薬剤との関連がある代謝性アシドーシスによる入院も報告されています。STXBP1関連障害の標準治療ではありません。

遺伝子治療の研究 ― 臨床試験の経過

足りないMunc18-1を補うために、正常なSTXBP1遺伝子を脳に届ける遺伝子治療の研究が行われています。運び役にはAAVベクターというウイルス由来の道具が使われます。正常な側の遺伝子の働きを高める方法も、可能性として挙げられています[5]。

ただし、人での試験は慎重に見る必要があります。米国の企業が行っていたAAV遺伝子治療(CAP-002)の臨床試験では、投与を受けた患者さんが2025年9月に脳浮腫で亡くなりました。剖検でも脳浮腫の根本の原因は特定されず、企業は試験の終了を公表しています[20]。

時期 CAP-002臨床試験の経過
2025年9月 投与を受けた患者さんが脳浮腫で死亡
その後 剖検では脳浮腫の根本の原因を特定できず、追加の基礎実験を開始
2026年5月 試験の終了を公表。同じ運び役を使う別の病気の試験も、投与例のないまま終了

⚠️ 治療研究について

ここで紹介した化学シャペロンと遺伝子治療は、いずれも研究の段階です。現時点で、一般の診療で受けられる治療ではありません。遺伝子治療の試験で起きたことは、脳に届ける治療の安全性がまだ十分にわかっていないことを示しています。新しい情報に触れたときは、査読を経た論文か、どの段階の試験かを確かめてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. STXBP1遺伝子とは何ですか?

第9染色体(9q34.11)にある遺伝子で、Munc18-1というタンパク質をつくります。Munc18-1は、神経細胞が神経伝達物質を放出するときに働くSNARE複合体の組み立てを助けます。この遺伝子の片方に病的な変化が起こると、発達性てんかん性脳症4型(DEE4)の原因になります。

Q2. STXBP1遺伝子の変化は親から遺伝しますか?

ほとんどは新生突然変異で、ご両親には同じ変化がありません。精子や卵子がつくられる過程などで一定の確率で起こるもので、妊娠中の生活が原因ではありません。病的バリアントをもつご本人がお子さんをもつ場合は、50%の確率で伝わります。

Q3. 次の子どもが同じ病気になる確率はどのくらいですか?

ご両親に変化がない新生突然変異であれば、一般的な新生突然変異の遺伝カウンセリングではおよそ1%という目安が用いられますが、STXBP1に固有の確定した再発率ではありません。ただし、親の体や生殖細胞の一部にだけ変化があるモザイクの場合は、それより高くなる可能性があります。通常の血液検査では低い割合のモザイクが見つからないことがあるため、再発率はゼロとは言えません。

Q4. STXBP1と大田原症候群はどう関係しますか?

STXBP1は、2008年に大田原症候群の原因遺伝子として見つかりました。ただし、STXBP1関連障害のうち大田原症候群の形をとる人は一部で、534人の解析では9%でした。大田原症候群の原因はSTXBP1以外にも数多くあります。

Q5. STXBP1関連障害の寿命はどのくらいですか?

寿命を直接示した大規模なデータは、現時点では限られています。18〜58歳の成人30人を調べた研究があり、成人期まで生活している方が報告されています。この研究では80%に治療抵抗性の発作があり、50%は自分で歩くことができました。

Q6. どの遺伝子検査でSTXBP1を調べられますか?

遺伝子パネル検査やエクソーム解析で調べます。遺伝子ごと失われる欠失は、欠失・重複解析や染色体マイクロアレイで調べます。当院では、てんかん包括的遺伝子検査と新生児てんかんNGSパネルにSTXBP1が含まれています。

Q7. NIPT(出生前検査)でSTXBP1は調べられますか?

染色体の数を調べる一般的なNIPTではわかりません。当院では、インペリアルプランの単一遺伝子検査(最大155遺伝子・202疾患)にSTXBP1が含まれています。NIPTは確定検査ではないため、陽性の場合は絨毛検査か羊水検査で確かめる必要があります。

Q8. 根本的な治療はありますか?

現時点で、STXBP1関連障害そのものを治す治療は確立していません。治療の中心は抗てんかん発作薬と、発達を支えるリハビリテーションや療育です。化学シャペロンや遺伝子治療は研究の段階で、一般の診療で受けられる治療ではありません。

まとめ

STXBP1遺伝子は、第9染色体(9q34.11)にあり、シナプス小胞の放出に必要なMunc18-1タンパク質をつくります[4][6]。2本のうち1本に病的な変化が起こると、働くMunc18-1が足りなくなり(ハプロ不全)、発達性てんかん性脳症4型(DEE4)が起こります[9]。大田原症候群やウエスト症候群の形をとることがありますが、変化の種類から症状の重さを予測することはできません[13]。

ほとんどは新生突然変異で、次のお子さんの再発率には一般的な新生突然変異の目安としておよそ1%が用いられますが、STXBP1に固有の確定した値ではなく、親のモザイクがあるためゼロではありません[17]。確定には遺伝子検査が必要で、欠失まで調べられる検査を選ぶことが大切です。治療は発作を抑える薬が中心で、原因に働きかける治療は研究の段階にあります。症状と経過の詳しい解説は発達性てんかん性脳症4型(DEE4)のページをご覧ください。

🏥 STXBP1遺伝子の検査・出生前診断をお考えの方へ

ミネルバクリニックでは、てんかん・発達の遅れの原因を調べる遺伝子検査と、次の妊娠に向けた出生前診断を行っています。検査の前後に、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果の意味とご家族への影響を説明します。

検査を受けるかどうかをまだ決めていない方は、検査で何がわかり、結果をどう受け止めればよいかを先にご覧ください:遺伝カウンセリングとは/てんかん包括的遺伝子検査

参考文献

  • [1] Saitsu H, et al. De novo mutations in the gene encoding STXBP1 (MUNC18-1) cause early infantile epileptic encephalopathy. Nature Genetics. 2008;40(6):782–788. doi:10.1038/ng.150. [PubMed 18469812]
  • [2] Xian J, et al. Assessing the landscape of STXBP1-related disorders in 534 individuals. Brain. 2022;145(5):1668–1683. doi:10.1093/brain/awab327. [PMC9166568]
  • [3] STXBP1 gene. MedlinePlus Genetics. National Library of Medicine. [MedlinePlus]
  • [4] STXBP1 syntaxin binding protein 1. Genetic Testing Registry (GTR). National Center for Biotechnology Information. [NCBI GTR]
  • [5] Freibauer A, Wohlleben M, Boelman C. STXBP1-Related Disorders: Clinical Presentation, Molecular Function, Treatment, and Future Directions. Genes. 2023;14(12):2179. doi:10.3390/genes14122179. [Genes 14(12):2179]
  • [6] Stepien KP, et al. SNARE assembly enlightened by cryo-EM structures of a synaptobrevin–Munc18-1–syntaxin-1 complex. Science Advances. 2022;8(25):eabo5272. doi:10.1126/sciadv.abo5272. [doi:10.1126/sciadv.abo5272]
  • [7] Verhage M, et al. Synaptic assembly of the brain in the absence of neurotransmitter secretion. Science. 2000;287(5454):864–869. doi:10.1126/science.287.5454.864. [PubMed 10657302]
  • [8] Abramov D, Guiberson NGL, Burré J. STXBP1 encephalopathies: Clinical spectrum, disease mechanisms, and therapeutic strategies. J Neurochem. 2021;157(2):165–178(オンライン公開2020年). doi:10.1111/jnc.15120. [PubMed 32643187]
  • [9] Kovačević J, et al. Protein instability, haploinsufficiency, and cortical hyper-excitability underlie STXBP1 encephalopathy. Brain. 2018;141(5):1350–1374. doi:10.1093/brain/awy046. [PubMed 29538625]
  • [10] Guiberson NGL, et al. Mechanism-based rescue of Munc18-1 dysfunction in varied encephalopathies by chemical chaperones. Nature Communications. 2018;9:3986. doi:10.1038/s41467-018-06507-4. [PMC6162227]
  • [11] Chen W, et al. Stxbp1/Munc18-1 haploinsufficiency impairs inhibition and mediates key neurological features of STXBP1 encephalopathy. eLife. 2020;9:e48705. doi:10.7554/eLife.48705. [eLife 48705]
  • [12] STXBP1 encephalopathy. MedlinePlus Genetics. National Library of Medicine. [MedlinePlus]
  • [13] Stamberger H, et al. STXBP1 encephalopathy: A neurodevelopmental disorder including epilepsy. Neurology. 2016. [PubMed 26865513]
  • [14] 大田原症候群(指定難病146). 難病情報センター. [難病情報センター]
  • [15] Zuberi SM, et al. ILAE classification and definition of epilepsy syndromes with onset in neonates and infants: Position statement by the ILAE Task Force on Nosology and Definitions. Epilepsia. 2022. [doi:10.1111/epi.17239]
  • [16] Stamberger H, et al. Natural History Study of STXBP1-Developmental and Epileptic Encephalopathy Into Adulthood. Neurology. 2022;99(3):e221–e233. doi:10.1212/WNL.0000000000200715. [PubMed 35851549]
  • [17] Møller RS, et al. Parental mosaicism in epilepsies due to alleged de novo variants. Epilepsia. 2019. [PubMed 31077350]
  • [18] Chen S, et al. Expanded noninvasive prenatal screening for dominant single-gene disorders: proof-of-concept, performance, and challenges. American Journal of Obstetrics and Gynecology. 2025;233(6):673.e1–673.e21. doi:10.1016/j.ajog.2025.06.043. [doi:10.1016/j.ajog.2025.06.043]
  • [19] Grinspan ZM, et al. 4-Phenylbutyrate for STXBP1 and SLC6A1. Safety, tolerability, seizure, and EEG outcomes. A case series at 2 centers. medRxiv(査読前論文). 2024. [medRxiv]
  • [20] Capsida to Present Preclinical Data of New Next-Generation, High-Performing Ocular Capsids at ASGCT Annual Meeting(CNSプログラムの更新を含む企業発表). Capsida Biotherapeutics / Business Wire. 2026. [Business Wire]
  • [21] Yang P, et al. De novo STXBP1 Mutations in Two Patients With Developmental Delay With or Without Epileptic Seizures. Front Neurol. 2021;12:804078. doi:10.3389/fneur.2021.804078. [PMC8739808]
  • [22] Homozygous STXBP1 variant causes encephalopathy and gain-of-function in synaptic transmission. Brain. 2020. [PubMed 31855252]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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