遺伝子変異とは

遺伝子とは何でどのようにして起こるのか?

遺伝子変異とは遺伝子のアデニンシトシングアニンチミンという塩基の配列が変わってしまったり部分的になくなってしまったりして元の状態と変わってしまうことを言います。つまり、遺伝子突然変異とは、遺伝子を構成するDNA配列が永久的に変化することをいい、その配列がほとんどの人に見られるものと異なることです。突然変異の大きさは様々で、単一のDNAの構成要素(塩基対)から、複数の遺伝子を含む染色体の大部分にまで影響を与えます。

遺伝子変異の種類

遺伝子変異には、ご本人が持つように至った理由(遺伝様式)により大きく分けて2つの方法があります。

遺伝性変異

遺伝性変異は、ご本人の受精胚ができる段階で親から受け継いだもので、その人の生涯を通じて、体内のほぼすべての細胞に存在します。遺伝性突然変異は、親から受け継いだものであり、人の一生の間、体のほぼすべての細胞に存在します。卵子精子細胞が結合すると、受精卵細胞は両方の親からDNAを受け取ります。このDNAに突然変異がある場合、受精卵から成長した子供は、それぞれの細胞に突然変異を持つことになります。

後天的に獲得した変異(体細胞突然変異)

後天的な(または体細胞的な)突然変異は、人が生きている間のある時期に発生し、特定の細胞にのみ存在し、体のすべての細胞に存在するわけではありません。これらの変化は、太陽からの紫外線などの環境要因によって引き起こされることもあれば、細胞分裂の際にDNAがコピーされる際にエラーが発生した場合に起こることもあります。体細胞(精子や卵子以外の細胞)で後天的に生じた突然変異は、次の世代に引き継ぐことができません。

新生突然変異

新生突然変異についてはリンク先をご覧ください。

モザイク

胚発生の初期に単一の細胞で起こる体細胞突然変異は、モザイク症と呼ばれる状況を引き起こす可能性があります。これらの遺伝的変化は、親の卵子や精子の細胞や受精卵には存在しませんが、受精卵が分裂し、胚がいくつかの細胞を含むようになった後に起こります。成長・発達の過程ですべての細胞が分裂するので、変化した遺伝子を持つ細胞から生まれた細胞は変異を持つことになりますが、他の細胞は変異を持たないことになります。突然変異とその影響を受ける細胞の数に応じて、モザイク症は健康上の問題を引き起こす場合とそうでない場合があります。

その他

機能に変化を起こすミスセンス変異フレームシフト変異などについてはそれぞれの項目をご覧ください。

まとめ

ほとんどの病気の原因となる遺伝子変異は、一般の人たちには珍しいものです。しかし、遺伝子変異自体は病気を起こさないものもあり、全部含めるとはより頻繁に起こるものです。人口の1%以上に発生する遺伝子変異は、多型と呼ばれ、多型は、DNAの正常な変異と考えられるほど一般的なものです。多型は、目の色、髪の色、血液型などの人々の間の正常な違いの多くの原因となっています。多くの多型は人の健康に悪影響を及ぼすことはありませんが、これらの変異のいくつかは、特定の障害を発症するリスクに影響を及ぼす可能性があります。多型に関しては、現在では混乱の元なので、これに関しては表現方法が変わっています。
詳しくはこちらをご覧ください。
バリアントの分類方法について:2015年5月発表の米国分子病理学会と米国ゲノム・遺伝医学学会のガイドライン:長いので分割:ページ1

この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号