欧州研究機構のアドバンスグラントで行われるNIPTの臨床試験に日本から共同参加する栄誉を頂きました。 ミネルバクリニックでは、世界中の国際認証を受けた遺伝子検査機関を厳選して業界オンリーワンの検査体制を整えています。

ミネルバクリニックは高い専門性を誇り技術で皆さんにお答えする診療を行なっているため無料相談は受け付けておりません。問診票は医師が皆さんの状態を知るためや必要な情報を伝えるために作成しており診察の一部ですので配布の時点で診療料金が発生します。

新型コロナウイルス特設ページトップに戻る

目次

新型コロナ|COVIDの急性期後と慢性期の回復のしかたと長期持続後遺症状

新型コロナウイルス感染症の後遺症(慢性期症状)のイメージイラスト

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行し、新型コロナウイルスSARS-CoV-2の急性感染症から回復した人の数もそれに伴って増加しています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では患者は急性疾患から回復した後に様々な症状を経験する可能性があり、”long COVID”、”post-COVID conditions”、”post-acute sequelae of SARS-CoV-2 infection (PASC) “など、いくつかの用語で呼ばれています。このような回復は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に特有のものもありますが、基本的には他のウイルス性疾患、重症感染性疾患、感染症において最も重症な敗血症などからの回復と似ています。

このページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の急性期を超えた後、そして慢性期について説明します。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)からの回復過程とは?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)からの回復は連続した過程をたどります。

急性COVID-19の経過の初期には、管理は急性COVID-19に関連した合併症がないか把握することとそれらの治療に重点が置かれますが、急性期を脱した後には、持続する症状に対する評価と管理が必要となる患者もいます。
COVID-19の回復段階については、広く受け入れられている定義はありませんが、米国疾病対策予防センター(CDC)が以下のように中間ガイダンスで言及しています。

  • 1. COVID後症状とは、SARS-CoV-2に感染してから4週間以上経過した時点で、一部の患者が経験する身体的/精神的な健康被害の総称であり、最初は軽度または無症状の急性感染者も含まれる。現在の情報によると、COVID感染後の多くの症状は、患者の生活の質と機能を最適化するために、患者中心のアプローチを取り入れることで、プライマリ・ケア・プロバイダーが管理することができます。
  • 2. 客観的な臨床検査や画像診断の結果を、患者の健康状態の唯一の尺度や評価として用いるべきではありません。臨床検査や画像診断に異常がないからといって、患者の症状や状態の存在、重症度、重要性が無効になるわけではありません。
  • 3. 医療従事者と患者は、共有の意思決定を通じて達成可能な目標を設定し、特定の症状(例:頭痛)や状態(例:自律神経失調症)に焦点を当てて治療に取り組むことが推奨される。患者によっては、身体的、精神的、社会的なウェルビーイングの向上に焦点を当てた包括的な管理計画が役立つ場合もある。
  • 4. COVID後の状態についての理解はまだ不完全であり、医療従事者向けのガイダンスは、エビデンスの進展に応じて時間をかけて変化していくものと思われます。

急性期後の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

新型コロナウイルス感染症の発病後4週間までを急性期と考えます。

COVID-19 中や急性症状がおさまった後に発症し、4週間以上継続し、他の診断では説明できない広範な症状(身体的および精神的)をCOVID後遺症といいます。

これらの段階は症状の回復を反映しており、活発なウイルス感染や他の人に対する感染力があることとは関係ありません。

COVID-19発病後の長引く症状を表す言葉として、「long-COVID」、「SARS-CoV-2感染の急性後遺症(PASC)」、「急性後COVID-19」、「慢性COVID-19」、「COVID後症候群」など、他にもいくつかの用語が使われているのですが、症例の定義が作成されているにもかかわらず、「long-COVID」の臨床診断基準はきちんとしたものがないのが現状です。

新型コロナウイルス感染症の患者が経験した一連の症状や持続的な問題が、COVID-19に特有の新しい症候群を表しているのか、それとも他の感染症や重篤な疾患からの回復と重なる部分があるのかは、まだはっきりしていません。

新型コロナウイルス感染症COVID-19からの回復後の持続的な症状

急性新型コロナウイルス感染症COVID-19後の持続的な身体的症状は一般的にみられるものであり、症状としては疲労、呼吸困難、胸痛、咳などがあります。

COVID-19から回復した患者は、他の重篤な疾患から回復した患者が経験するPICS(Post-intensive care syndrome;集中治療後症候群)と同様に、不安、抑うつ、心的外傷後ストレス障害PTSDなどの心理的症状や、記憶力や集中力の低下といった認知的症状が見られることがあります。

持続性症状の有病率に関する研究は、対照群やサーベイランス、報告、無回答、選択バイアスの欠如によって制限されることが多い。

長引く症状は、軽度~重度の疾患経過の後に起こり、つまり急性疾患の重症度に関わらず発生し、3分の1以上の患者で2つ以上の症状があります。

新型コロナウイルス感染症後に長引く一般的な症状(一般的な新型コロナウイルス感染後遺症)

よく見られるのは以下の症状です。

  • 疲労感
  • 呼吸困難
  • 胸の痛みや圧迫感

その他の持続的な身体的症状としては、嗅覚麻痺、関節痛、頭痛、鼻炎、味覚障害、食欲不振、めまい、筋肉痛、不眠、脱毛、発汗、下痢などがあります。

新型コロナウイルス感染後の心理的・認知的後遺症

心理的および認知的愁訴は、COVID-19からの急性期からの回復期にもよく見られ、似たような疾患の回復者よりも多い傾向があります。退院したCOVID-19患者100人を対象とした観察研究では、24%がPTSD、18%が記憶障害を新たに発症または悪化させ、16%が集中力に関する問題を新たに発症または悪化させ、集中治療室(ICU)に入院した患者の方が数値が高かったと報告されました。

いろいろな研究報告からCOVID-19生存者の約半数がQOLの悪化を抱え、約2割が不安・抑うつを抱え、2割の患者が3ヵ月後も持続的する精神症状を抱えています。

ICU生存者において、2割程度で不安、抑うつ、1割弱に心的外傷後の症状が報告されています。

外来管理でよかった軽症の新型コロナウイルス感染症COVID-19患者においても2割で記憶障害が認められました。

心理的な訴えは、同様の感染症から回復した人に比べて多く見られる可能性があります。米国の電子カルテのレトロスペクティブ調査では、新型コロナウイルス感染症COVID-19後に新たな精神疾患を発症するリスクは、インフルエンザなどの他の医学的疾患から回復した人に比べて高いことが報告されています。

新型コロナウイルス感染症COVID-19でICUに入院後のPICS 集中治療後症候群

新型コロナウイルス感染症COVID-19を発症した人のICU生存者では、90%以上がPICS集中治療後症候群の少なくとも1つの症状に苦しんでいたと報告されています。

また、新型コロナウイルス感染症COVID-19を発症してICUを退院した患者の約1割がが重症疾患に伴う多発神経疾患または筋疾患を発症したのに対し、新型コロナウイルス感染症COVID-19以外の疾患でICUで治療されて退院した患者群では3.4%と約1/3でした。

新型コロナウイルス感染症COVID-19で入院後に退院した患者たちの日常生活動作ADLの回復状況

在宅医療サービスにもかかわらず、30日後にすべての日常生活動作ADL)において自立していた患者はわずか40%でした。

退院後60日時点で約40%の患者が通常の活動に戻ることができていないと報告されています。

新型コロナウイルス感染症COVID-19で退院4ヵ月後に53%が限定的な機能障害(Short Physical Performance BatteryスコアSPPBSおよび 2 分間歩行テストで測定)を有していました。

無症状の新型コロナウイルス感染症COVID-19で後遺症はみられるのか?

新型コロナウイルス感染症COVID-19では無症候性感染後に症状が発症するかどうかは不明です。自己申告式のアンケート、大規模な観察研究のサブグループ解析、医療費請求データベース(一部は査読なし)から得られた限られたデータによると、無症候性のCOVID-19患者のごく一部が、その後COVID後の症状(例えば、疲労)を報告することが示唆されています。この集団におけるCOVID後の症状の範囲を明確にするには、さらなるデータが必要でしょう。

小児の新型コロナウイルス感染症COVID-19で後遺症はみられるのか?

データは少ないが、小児では持続的な症状の有病率が低いことが示唆されています。12週間を超えて持続する症状が少なくとも1つあった小児患者が4%(年齢中央値11歳)と報告されています。最も頻繁に報告された症状は、疲労感(3%)と集中力低下(2%)でした。

新型コロナウイルス感染症COVID-19からの回復の予想時間と経過

症状が消失するまでの時間は、患者が経験した急性疾患の重症度や症状のスペクトラムだけでなく、病前の危険因子にも依存するようです。

新型コロナウイルス感染症が流行し始めた初期のデータでは、軽症の患者では回復までの期間が例えば2週間とか短く、重症の患者では回復までの期間が例えば、2~3ヵ月以上とか長いことが示唆されていたましたが、データが積み重なるにつれて、症状の消失までの期間には大きなばらつきがあることがわかってきました。

新型コロナウイルス感染症初期のデータでは、入院が必要な患者、既往症のある高齢の患者、二次性細菌性肺炎、静脈血栓塞栓症といった医学的合併症のある患者、病院やICUでの入院が長引いた患者では、回復までの期間が長くなることが示唆されていました。ところが、新型コロナウイルス感染症の観察期間が長くなってきて報告が増えてくると、COVID-19を自己申告した患者を含め、入院したことのない重症度の低い患者であっても、しばしば長期にわたる持続的な症状を訴えていることがわかってきました。

新型コロナウイルス感染症で入院した患者の持続症状

新型コロナウイルス感染症退院後3か月後の持続する症状

米国の病院で急性COVID-19を発症した1600人の患者を対象とした観察研究では、退院後60日目に33%が持続する症状を報告し、19%が新たな症状または悪化した症状を認めました。最も多かった症状は、階段昇降時の呼吸困難(24%)、息切れ・胸部圧迫感(17%)、咳(15%)、味覚・嗅覚の喪失(13%)などでした。

新型コロナウイルス感染症退院後6か月後の持続する症状

中国・武漢で実施されたCOVID-19で過去に入院した患者約1,700名を対象とした研究報告では、6ヵ月後に74%の人に1つ以上の症状が継続していました。疲労または筋力低下(63%)、睡眠障害(26%)、呼吸困難(26%)、不安または抑うつ(23%)などが、最もよく報告された持続的な症状でした。

新型コロナウイルス感染症退院後12か月後の持続する症状

同じ人たちをを対象とした追跡調査では、12ヵ月時点で49%の患者は依然として症状が残っていました。疲労や筋力低下が最も一般的な症状であることに変わりはありませんが(20%)、呼吸困難(30%)や不安(26%)を訴える患者の割合はわずかに増加しました。全体の数が減った中、呼吸困難と不安は長引いて続いていることが原因と考えられます。

新型コロナウイルス感染症に罹患したが軽症な外来患者だった人たちの持続症状

新型コロナウイルス感染症では、軽症の患者のかなりの割合が、急性疾患の後、数ヶ月間、症状を経験する可能性があることを示唆するデータがあります。

軽症な外来新型コロナウイルス感染症3週間後の持続する症状

軽症な外来新型コロナウイルス感染症であっても3分の1が3週間経ってもベースラインの健康状態に戻っていませんでした。18~34歳の患者では26%、50歳以上の患者は47%と、若い患者は持続する症状が少ない傾向にあります。さらに、すべての年齢層において、併存する医学的疾患の増加が病気の長期化と関連していました。また、複数の疾患を併発している患者は回復が長引くことがわかりました。

軽症な医療従事者の新型型コロナウイルス感染症6~8か月後の持続する症状

軽症の医療従事者300人以上を対象とした研究報告(スウェーデン)では、26%が2カ月以上続く症状を少なくとも1つ持っていましたが、血清陰性の対照群では9%でした。また、8ヵ月以上続く症状を持つ者の割合も高かった(15対3%)。約8~15%の患者が、自分の症状が仕事、社会生活、または家庭生活に支障をきたしていると報告しましたが、血清反応陰性の対照患者では4%でした。

軽症な外来新型コロナウイルス感染症7~9か月後の持続する症状

軽症外来患者410人を対象とした研究(スイス)では、39%が初感染から7~9カ月後に持続する症状を報告しました。最も一般的な症状は、疲労(21%)、味覚や嗅覚の喪失(17%)、呼吸困難(12%)、頭痛(10%)などでした。

新型コロナウイルス感染症後の症状別回復状況

症状によっては、他の症状よりも早く治まるものもあります。例えば、発熱、悪寒、嗅覚・味覚症状は通常2~4週間以内に消失しますが、疲労、呼吸困難、胸部圧迫感、認知障害、心理的影響は数カ月(2~12カ月)続くことがあります。個々の症状に関するデータは以下の通りです。

疲労感、脱力感、持久力低下
疲労感は、入院の必要性にかかわらず、患者が経験する最も一般的な症状である。疲労はほとんどの患者で解消されるが、特にICU生存者では、疲労は重く、3ヵ月以上続くこともある
呼吸困難
COVID-19で呼吸困難を伴う患者では、息切れが持続することがあり、多くの患者では2~3ヶ月かけてゆっくりと解消し、時には12ヶ月に及ぶこともある
慢性的な咳
多くの患者が初期症状から2~3週間で持続的な咳を経験している。咳は大多数の患者で3カ月までに消失し、12カ月まで持続することは稀
胸部不快感
OVID-19 の患者には、胸部不快感は一般的にみられる症状であり、ゆっくりと解消することがある。胸部不快感は、COVID-19の急性感染から2~3カ月後に1~2割の患者で持続し、それ以上続くことは稀
味覚・嗅覚障害
いくつかの研究ではCOVID-19患者の嗅覚と味覚の症状の回復を検討している。大部分は急性疾患後1ヶ月で完全またはほぼ完全に回復しているが、より長く持続したという報告もある。味覚障害よりは嗅覚障害のほうが無嗅覚症より回復しやすい、男性患者は女性患者に比べて回復しやすい傾向があります。
神経症状・認知症状
退院後、集中力や記憶力の問題が6週間以上続くという報告がある。
精神症状
新型コロナウイルス感染症の急性感染後に不安、抑うつ、PTSD などの精神症状がよく見られ、中でも不安が最もよく見られる。一般的に、精神症状は時間の経過とともに改善するが、一部の患者では6カ月以上持続することがある。入院患者は、精神症状が遷延するリスクが高いと考えられている。

関連記事

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

医師・仲田洋美の保有資格

医籍登録番号 第371210号
麻酔科標榜医 厚生労働省医政発第1017001号 麻 第26287号
日本内科学会 認定内科医 第19362号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本プライマリ・ケア連合学会 指導医 第2014-1243号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号
日本感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター ID3121号
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医 第J-535号

見ての通り、感染症専門医ではありませんが、感染症に関する二つの資格は一応持っているのと、「遺伝子検査」の専門医でもあります。
あと、この凝り性な性格でお勉強したので、通常の内科専門医よりは断然詳しいと思います。

間違っているところがあったらお知らせください。

プロフィールはこちら

 

コロナウイルス一覧

NIPTトップページへ遷移