Chapter5-9 結び

結び

今まで、なぜcffDNAベースのNIPTでは
確定診断の為に別の検査が必要なのかについて
理解が進む内容を述べてきたつもりですが。

いかがでしたか?

要するに、cffDNAベースのNIPT検査の結果がまちがったものになる理由は
たくさん存在します。

したがって、cffDNAベースの出生前検査を実施する前には、
完全な病歴聴取を行い、
超音波検査により双生児の消失、胎児数の確認をしたり、
包括的な遺伝相談を受けることが重要となるのです。

遺伝診療部では、プライバシーに踏み込んだ質問もいたしますが
最も避けなければならないのは、ご自分の意志で受けるのではなく
「これを受けないと産ませることはできない」とか
誰かに言われて受ける、ということを見破れずに
検査を受けに来た患者さんの人権が侵害されるのを許してしまうことです。

このため、遺伝診療部では
一般の診療部と違い,踏み込んだ質問を致します。
しかし、
本来、医療を提供するには
目の前の患者さんの生活史や宗教観などを包括的に鑑みて
診断に至るプロセスや治療方針を決定する,ということが重要であり
一般の診療科でもそれは変わらないと仲田は考えています。

このような事情で、いろんなことをお伺いしたり
一見関係なさそうなやり取りを致しますが
そんななかで、短い時間であっても患者さんとの信頼関係が構築され
話しにくい内容もお伝えいただけるようになったりします。

興味本位でいろいろ根掘り葉掘り聞いたりする、ということではありませんので
ご安心下さい。

cffDNAが胎盤起源であることを説明すると、
患者さんはcffDNAに基づく出生前スクリーニングの能力がどれくらいで
限界が何なのかをはっきりと理解できると思います。

もし、cffDNAベースの検査がトリソミーを示すならば、確定診断のための検査は
妊娠中絶という結論を導く前に必要なのです。