みなさま、こんばんわ。
セムクリニックがNIPTを全染色体に対して拡大したことについて
意見を表明しておきます。2日くらい前に扱い始めたみたいです。
アメリカ、ヨーロッパ、どちらの学会も全染色体に対しては否定的です。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26287791
こちらは、2015年に出された専門家会議の意見です。
推奨として
The cell-free DNA test will screen for only the common trisomies and, if requested, sex chromosome composition.
cell-free DNA検査(NIPTのことです)は、多いトリソミーに対してのみ行われるべきで、もしも希望があれば性染色体に対しては(異数性検査を)行ってもよい。
と書かれてあります。
また、中にある表現としてはこうなっています。
Testing for Other Genetic Conditions With Cell-free DNA
Although all laboratories that currently offer cell-free DNA screening for aneuploidy include trisomies 13, 18, and 21 as part of their standard panel, the approach to the sex chromosomes and other chromosome abnormalities vary. Some laboratories offer routine sex chromosome, microdeletion, and rare trisomy (eg, trisomy 16 or trisomy 22) assessment, whereas others require that sex chromosome and other assessments be requested in order for those results to be reported. Microdeletion syndromes occur sporadically or are due to other genetic mechanisms (24, 25). Screening for these microdeletions has not been validated in clinical studies, and the true sensitivity and specificity of this screening test is uncertain. Routine cell-free DNA screening for microdeletion syndromes should not be performed.
cell-free DNAで他の遺伝学的状態を検査することについて
すべての検査所がcfDNAによる染色体異数性に対するスクリーニング検査をトリソミー21,18,13に対して標準的に行っているが、性染色体とその他の染色体の異数性については幅がある。これらの結果を報告するために性染色体およびその他の評価を要求している検査室もある。微細欠失(微小欠失)症候群は散発的に起こるか、または他の遺伝的機序による。これらの微細欠失(微小欠失)のスクリーニングは臨床試験では検証されておらず、このスクリーニング検査の真の感度および特異度は不明である。微細欠失(微小欠失)症候群に対するルーチンのcfDNAスクリーニングは実施すべきではない。
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*追記:06/302019 ベリナタに検査会社が移行したため、1年近くミネルバでもやってみて、直後に流産された方から、「この時期の流産は染色体異常だと言われるけど、全染色体やって異常がなかったとわかって気持ちの整理がついた。」というお声を頂いたり、22番染色体のトリソミーで返ってきた妊婦ちゃんが、やっぱり結果が出たころには流産してて、「原因がわかって悲しいけどすっきりした」と言ったのを聞いたりとかすると、個々人にとって意味はあるのかなと最近では思っています。