InstagramInstagram

シークエンスの方法2:DNAシークエンサーを用いたジデオキシ法

Chapter2-3 DNAシークエンサーを用いたジデオキシ法

 現在では、放射性同位体で標識する方法に代わり、蛍光色素で標識する方法が用いられるようになるとともに、DNAシークエンサーを用いて自動化DNAシークエンスを行うことができるようになりました。それでは、DNAシークエンサーを用いた自動化DNAシークエンス法についてみていきましょう。
この記事の著者:仲田洋美医師 臨床遺伝専門医、がん薬物療法専門医、総合内科専門医

DNAシークエンサーを用いたジデオキシ法とは?

自動化DNAシークエンス法では、4種類のdNTP(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)と、4種類のddNTP(ddATP,ddGTP,ddCTP,ddTTPのすべて)の混合溶液を用意し、このときの4種類のddNTPにはそれぞれ別々の色の蛍光色素で標識しておきます。

 そしてこの溶液を用いてDNA合成を行なうと、それぞれのddNTPを取り込んだ時点で反応が停止し、4つの蛍光色素のうちのいずれか1つで標識されたさまざまな長さのヌクレオチド鎖ができますので、合成された二本鎖DNAを解離して一本鎖にして長さの順に並べます。

 その後、蛍光色素の色を識別する「DNAシークエンサー」を用いることによって、DNAの塩基配列をそれぞれの蛍光色素の色として読み取ることができます。

このとき、サンガー法が一つひとつDNA 配列を決めていくのに対し、次世代型シークエンサーは同時並行で一気に複数のDNA 配列を決定するというところが全く違うところです。複数といっても数千万から数億を同時並行で,なので超はやいんです。サンガー法しかなかった頃は病気の原因遺伝子をさがすには、相当絞り込んで目当ての領域だけを読み取るようにしないと時間も費用も掛かりすぎたのですが、次世代型シークエンサー(NGS)が出てきたおかげで「とりあえずゲノムを検査」ということが可能となったのです。

でも、サンガー法自体は今でも使われています。

サンガー法のDNA読み取り精度が高いため、次世代型シークエンサーの解析結果の確認に使われています。

また、特定の遺伝子の特定の場所を解析するのには費用もかからず、結果の解析も簡単なサンガー法が使われます。

次世代シークエンサーでは得られるデーターが膨大なので、見たいところを探すだけでも相当な作業が必要になるからです。

こうしてNGSはSanger法の限界をだいぶ克服することでゲノム配列決定に革命をもたらしましたが、もっとも普及しているNGS法は先行技術と共通点が多いんです。

後でさらに詳しく述べるように、NOSは伸長終結と蛍光塩基を利用し、新生DNA分子に一度に1塩基を付加するDNAポリメラーゼという酵素に依存します。

何十億ものSanger反応が並行して起こるNGSは「大規模並行配列決定」であり、この処理能力の爆発的な増加は、ルーチンの臨床ケアにおけるゲノミクスの利用を大幅に妨げていた障壁(例えば,費用と検査にかかる時間)などのいくつかを崩し、cfDNAに基づく出生前検査、つまりNIPTへの道を切り開いたのです。

 

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

お電話での受付可能
診療時間
午前 10:00~14:00
(最終受付13:30)
午後 16:00~20:00
(最終受付19:30)
休診 火曜・水曜

休診日・不定休について

クレジットカードのご利用について

publicブログバナー
 
medicalブログバナー
 
NIPTトップページへ遷移