みなさま,こんにちわ.
大変めずらしい筋肉の病気のお子さんのご両親が来られました.
常染色体劣性遺伝形式の遺伝性疾患なので
次のお子さんにもまた1/4の可能性があるからです.
ところが.
お子さんの遺伝子検査がなされたのかどうかなど
まったくきちんと聞いていなくて結果ももらえていなくて.
ちょっと急がないといけない理由があったので
お父さん,お母さん,お子さんの遺伝子検査をしました.
ご両親のほうは包括的な保因者スクリーニング検査を.
お子さんは診断されている疾患の原因遺伝子のみを出しました.
あんまり多くなっちゃうので,お子さんの分はミネルバの負担で致しました.
勤務医のときはこういうの,自分で決められなかったので
いつも悶々としていました.
なんか結局,
この患者さんも地元の大学病院を受診したのですが
なんも解決しなくて.
ネットで検索してうちに来られました.
うちは,全国でも珍しい,遺伝専門医が開業しているというスタイルの医療機関なので.
大学ではなかなか難しい症例とかも来ます.
前も,重度な色覚異常の同胞がいて
ご自身が病的遺伝子を持っているかどうか調べて欲しいということで患者さんが遠くから来たことがあります.
いろんな大学病院に電話したり相談したりしたけど
出来なかったそうです.
世界はすすんでいるのに
どうして日本では検査できないんだろう?
勤務医をしていたとき,切実な患者さんたちの思いをまのあたりにして
ずっと悶々としていました.
なので.
開業して頑張ろうと思ったんですよね.
この遺伝子検査が日本でできると思いませんでした
という患者さんにむかってわたしはこう言いました.
私に出せない遺伝子検査はありません (キリッ