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グレリンとは?「空腹ホルモン」の分子構造から最新のがん悪液質治療まで遺伝専門医が解説

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。国際医療誌『Medical Care Review APAC』『Global Woman Leader』の2誌で表紙を飾り、「Top Prenatal Testing Service in APAC 2025」に選出されるなど、世界基準の遺伝医療を提供。

おなかが空くと「グーッ」と鳴る、あの空腹感。その裏側では、胃から分泌されるグレリン(ghrelin)というホルモンが働いています。グレリンは食欲を高める方向に働く、現在知られているほぼ唯一の末梢由来ホルモンとして知られていますが、その役割は食欲だけにとどまりません。成長ホルモンの分泌、睡眠、心臓の保護、肝臓の脂質代謝まで、全身のエネルギーバランスを束ねる「司令塔」のような存在です。この記事では、1999年の発見から最新のがん悪液質治療薬まで、グレリンの全体像を遺伝専門医がやさしく解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約18分
🧬 空腹ホルモン・受容体・治療応用
臨床遺伝専門医監修

Q. グレリンとは何をするホルモンですか?まず結論だけ知りたいです

A. グレリンは主に胃から分泌される28個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで、「空腹」と「成長ホルモンの分泌」を脳に伝える役割を持ちます。空腹時に増えて食欲を高め、食後に減るという日内変動を示します。活性を持つには「アシル化」という特殊な化学修飾が必要で、その修飾を受けたグレリンだけが受容体GHSR-1aを活性化します。近年は、がん悪液質の治療薬アナモレリンとして臨床にも応用されています[12]

  • 発見 → 1999年、日本の研究グループがラットの胃から単離。「成長」を意味する語根に由来して命名[1]
  • 活性化の鍵 → GOAT(酵素)がSer3をオクタン酸で修飾。この修飾があって初めて受容体に結合[2]
  • 受容体 → GHSR-1aは「分岐型ポケット」でオクタノイル基を認識する特殊なGPCR[4]
  • 全身への作用 → 食欲・成長ホルモン・睡眠・心臓・肝臓と多方面に関与するメタボリック・ハブ
  • 臨床応用 → がん悪液質治療薬アナモレリンが2021年に日本で承認[12]

🧬 グレリンの基本情報

項目 内容
名称 グレリン(ghrelin)/別名 空腹ホルモン。遺伝子名は GHRL
構造 28アミノ酸のペプチド。N末端から3番目のセリン(Ser3)がオクタン酸で修飾される[1]
主な産生部位 胃底腺のX/A様細胞(ヒトではP/D1細胞)。小腸・膵臓・視床下部などでも微量に発現
活性化に必要な酵素 GOAT(別名MBOAT4)。ヒトの体内でグレリンだけを基質とする特異な酵素[2]
受容体 GHSR-1a(成長ホルモン分泌促進因子受容体)。Gタンパク質共役型受容体(GPCR)の一種
主なはたらき 食欲亢進、成長ホルモン分泌の促進、消化管運動、睡眠・概日リズム、心筋保護
臨床応用 がん悪液質治療薬アナモレリン(2021年日本承認)[12]、糖尿病性胃不全麻痺への開発(レラモレリン)

各項目の根拠と詳しい解説は、本文の該当セクションをご覧ください。

1. グレリンとは ─ 胃から脳へ「空腹」を伝えるホルモン

グレリンは、主に胃から血液中に分泌されるペプチドホルモンです。ペプチドとは、アミノ酸がいくつもつながってできた小さなタンパク質のような分子のことで、グレリンは28個のアミノ酸から構成されています。ホルモンは体のあちこちでつくられて血流に乗り、離れた臓器に「指令」を届ける化学物質ですが、グレリンが届ける最も有名な指令が「おなかが空いた、食べなさい」というメッセージです。

グレリンの血中濃度は一日のなかで大きく変動します。食事の前になると上昇して食欲を高め、食事をとると速やかに低下します。この「食前に上がり、食後に下がる」というリズムこそが、グレリンが食事のタイミングを調整するホルモンであることを示しています。空腹時に胃が「グーッ」と鳴るあの感覚の背景で、グレリンは静かに濃度を上げているのです。

💡 用語解説:ペプチドホルモンとは

ペプチドとは、アミノ酸が鎖のようにつながった分子です。数個から数十個つながったものをペプチド、もっと長くなって立体構造をとったものをタンパク質と呼び分けます。ペプチドホルモンは、このペプチドが情報伝達の役割を担うもので、インスリンやレプチン、そしてグレリンがその代表です。ペプチドホルモンは水に溶けやすいため血液に乗って全身を巡り、標的となる細胞の表面にある受容体に結合して指令を伝えます。

グレリンが特別なのは、これが血液を介して脳に「食べなさい」と直接働きかける、現在知られているほぼ唯一の末梢ホルモンである点です。食欲を抑える方向のホルモンやシグナルは複数知られていますが、末梢から食欲を強く高める方向に働くホルモンは、グレリンがほとんど唯一といってよい存在です。この非対称性が、グレリンを肥満・やせ・がん悪液質といった「食べる・食べない」に関わる医療の重要なターゲットにしています。

さらにグレリンの働きは食欲だけではありません。名前が示すとおり、もともとは成長ホルモンの分泌を促す物質として発見されました。加えて、消化管の運動、インスリン分泌の調節、心臓の保護、睡眠、記憶や報酬系にまで関与することがわかってきています。グレリンは単なる「食欲ホルモン」ではなく、体全体のエネルギー状態を統合するメタボリック・ハブ(代謝の結節点)として理解されるようになっています。

2. 発見の歴史 ─ 「受容体が先、ホルモンが後」という逆転劇

多くのホルモンは「まず物質が見つかり、あとでその受け皿(受容体)が特定される」という順序で研究が進みます。ところがグレリンは、その順序が逆でした。1980年代から、成長ホルモンの分泌を促す人工的な小分子(成長ホルモン分泌促進物質、GHS)が知られており、1996年にはそれが結合する受容体GHS-Rが特定されていました。しかし、その受容体に本来結合するはずの「体内に存在する天然のリガンド(結合相手)」が長らく不明のままだったのです。こうした、リガンドが見つかっていない受容体をオーファン受容体(みなしご受容体)と呼びます。

この「みなしご」の親を探し当てたのが、1999年に日本の研究グループ(児島将康・寒川賢治ら)が発表した研究です。彼らは意外にも脳や下垂体ではなく、ラットのから、この受容体を活性化する物質を単離しました[1]。それが28個のアミノ酸からなるペプチド、グレリンでした。胃という消化器官が、成長という全身の営みを制御するホルモンを出していたという発見は、大きな驚きをもって迎えられました。

グレリン研究の流れ

1996年
受容体GHS-Rを特定
1999年
グレリンを胃から発見
2008年
酵素GOATを同定
2021年
受容体の立体構造を解明

「受容体が先、ホルモンが後」という珍しい順序で研究が進みました。

グレリンという名前の由来もユニークです。研究グループは、このホルモンが成長ホルモンを放出させる(growth hormone-release)働きを持つことにちなみ、「成長する」を意味する印欧祖語の語根「ghre」から「ghrelin」と命名しました[1]。食欲のイメージが強いグレリンですが、名前そのものは「成長」に由来しているのです。

発見当初から注目されたのが、グレリンの分子に施された特殊な「化学的な飾りつけ」でした。3番目のセリンというアミノ酸に、オクタン酸という8個の炭素からなる脂肪酸が結合していたのです。しかも研究チームは、このオクタン酸による修飾がなければ、グレリンは受容体を活性化できないことを突き止めました[1]。この「飾りつけ」の正体こそ、次の章で扱うアシル化です。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【日本発の発見が世界を動かした】

グレリンは、日本の研究者によって発見されたホルモンです。空腹という誰もが知る感覚の裏側に、胃から出るホルモンが関わっていたという事実は、生理学の教科書を書き換えるほどのインパクトがありました。私が医学生だった頃には存在すら知られていなかった分子が、いまや世界中で研究され、治療薬にまでなっているのです。

臨床の現場で「食べられない」という訴えは、とても切実です。がんの患者さんも、高齢の方も、食欲が落ちると体力が落ち、治療そのものが難しくなります。グレリン研究の進展は、そうした「食べられない」に医学が正面から向き合えるようになった歴史でもあります。基礎研究がどれだけ患者さんの役に立つか、その一つの証だと感じています。

3. GOATとアシル化 ─ グレリンを「オン」にするスイッチ

グレリンを理解するうえで欠かせないのがアシル化という言葉です。アシル化とは、タンパク質やペプチドに脂肪酸をくっつける化学修飾のことです。グレリンの場合、3番目のセリン(Ser3)に炭素8個のオクタン酸が結合します。この修飾は、タンパク質がつくられた「後」に加えられる加工なので、翻訳後修飾の一種に分類されます。

💡 用語解説:翻訳後修飾とは

遺伝子の情報をもとにアミノ酸をつなげてタンパク質をつくる作業を「翻訳」と呼びます。翻訳後修飾は、できあがったタンパク質にさらに化学的な「飾り」や「加工」を加える工程のことです。リン酸をつける(リン酸化)、糖をつける(糖鎖修飾)などさまざまな種類があり、これによってタンパク質の働きがオンになったりオフになったりします。グレリンのアシル化は、まさに「スイッチをオンにする」ための修飾で、この飾りがないと受容体という鍵穴に合いません。

では、この決定的な飾りつけを担う「職人」は誰なのでしょうか。その正体は長らく謎でしたが、2008年に2つの研究グループが独立して同定しました。それがGOAT(Ghrelin O-Acyltransferase、グレリンO-アシル基転移酵素)という酵素です[2][3]。GOATは膜結合型O-アシル基転移酵素(MBOAT)という酵素ファミリーに属し、正式名称はMBOAT4といいます。

GOATには驚くべき特徴があります。現在知られているGOATの主要な生理的基質はグレリンだと考えられているのです[2]。GOATはグレリンの活性化に特異的に関わる酵素として知られ、グレリンはヒトで代表的なオクタノイル化ペプチドです。この高い基質選択性は創薬の観点からも注目されています。GOATの働きを抑えることで、アシルグレリンの産生を選択的に低下させられる可能性があるからです。

グレリンが「オン」になるまで

プレプロ
グレリン
設計図から合成
GOATが
Ser3を
アシル化
オクタン酸を付加
アシル化
グレリン
活性型が完成
受容体
GHSR-1a
に結合
指令を伝える

この工程のどこかが欠けると、グレリンは受容体に「食べなさい」の指令を伝えられません。

興味深いことに、GOATがオクタン酸を選ぶ材料は、私たちの食事とも関係している可能性が指摘されています。オクタン酸のような中鎖脂肪酸を含む食品を摂取すると、その脂肪酸がアシル化の材料として使われるという報告があります。つまり「何を食べるか」が、グレリンの活性化の度合いに影響しうるという、食と分子生物学が交差する興味深い接点がここにあります。ただしヒトでこの関係がどこまで意味を持つかについては、現時点では明確なデータが十分にそろっているとはいえません。

4. 受容体GHSR-1a ─ オクタン酸を認識する「二股のポケット」

アシル化されたグレリンが結合する相手が、GHSR-1a(成長ホルモン分泌促進因子受容体1a型)という受容体です。これは細胞膜を7回貫通する構造をもつGタンパク質共役型受容体(GPCR)の一種で、主にGqというタイプのGタンパク質を介して細胞内にシグナルを伝えます。GPCRは医薬品の最も重要な標的ファミリーであり、市販薬の約3割がこの受容体群に作用するといわれています。

💡 用語解説:GPCRとは

GPCR(Gタンパク質共役型受容体)は、細胞の表面に立つ「アンテナ」のような分子です。細胞膜を7回くぐり抜けるように埋め込まれており、外側でホルモンや神経伝達物質などを受け取ると、内側でGタンパク質という中継役を動かして細胞内に指令を伝えます。ヒトには800種類ほどのGPCRがあり、光・匂い・味・ホルモンなど、実にさまざまな情報を細胞の中へと橋渡ししています。グレリン受容体GHSR-1aもその一員です。

GHSR-1aには、他のホルモン受容体にはあまり見られない2つの際立った特徴があります。1つ目は高い「恒常的活性」です。多くの受容体はホルモンが結合して初めて働き始めますが、GHSR-1aはグレリンがいない状態でも、最大活性の約半分ほど、自発的にシグナルを出し続けていることが知られています。いわば「アイドリング状態」で常にエンジンがかかっているような受容体で、この性質は空腹感の基礎的な調整に関わると考えられています。

2つ目が、オクタン酸を認識するための特殊な結合ポケットです。2020年から2021年にかけて、X線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡(クライオEM)という手法で、グレリン受容体の立体構造が次々と解明されました[5][4][6]。これらの構造から、受容体の結合ポケットがE124とR283というアミノ酸の間の「塩橋」によって2つの空間(キャビティⅠとキャビティⅡ)に分けられていることがわかりました[4][5]

この「二股のポケット」の役割分担が巧妙です。比較的親水性のキャビティⅠがグレリンのアミノ酸部分(ペプチド本体)を受け止め、疎水性のキャビティⅡがオクタン酸の脂肪の尾を収める、という構造になっています[4]。つまりオクタン酸の飾りは、単なる目印ではなく、グレリンを正しい向き・正しい位置に導き、受容体を活性化状態へと切り替えるための「差し込みプラグ」として機能しているのです。第3章で述べた「アシル化がなければ受容体を活性化できない」という発見の分子レベルの理由が、この構造研究によって明らかになりました。

💡 用語解説:クライオ電子顕微鏡(クライオEM)とは

クライオEMは、タンパク質などの分子を氷のなかに瞬間的に閉じ込めて、電子顕微鏡で撮影し、立体構造を再現する技術です。2017年のノーベル化学賞の対象にもなった手法で、これまで構造を調べるのが難しかった膜タンパク質(GPCRなど)の姿を、原子レベルの細かさで見られるようになりました。グレリン受容体のように「なぜオクタン酸が必要なのか」という長年の疑問も、こうした技術によって分子の形から答えが出せるようになったのです。

5. 2つのグレリン ─ アシル型とデスアシル型の役割分担

ここまで「アシル化されたグレリン」の話をしてきましたが、実は血液中を流れるグレリンの大部分は、オクタン酸の飾りがついていないデスアシルグレリン(非アシル化グレリン)です。オクタン酸がついた活性型をアシルグレリンと呼び、この2つは同じ分子から生まれながら、体内での振る舞いが大きく異なります。

アシルグレリンは受容体GHSR-1aをしっかり活性化し、食欲亢進や成長ホルモン分泌といった「グレリンらしい」作用を発揮します。一方、デスアシルグレリンはGHSR-1aにはほとんど結合しません。かつては単なる「活性を失った残りかす」と考えられていましたが、近年の研究で、デスアシルグレリンにも独自の生理作用があることがわかってきました。血中に大量に存在するこの分子が、まったく無意味なはずはない、という見方が広がっています。

アシルグレリンとデスアシルグレリンの違い

項目 アシルグレリン デスアシルグレリン
オクタン酸修飾 あり なし
GHSR-1aの活性化 する(強い作動) ほとんどしない
血中での割合 少数派 多数派
主な作用 食欲亢進、成長ホルモン分泌、脂肪蓄積 代謝への影響など、別の作用が報告されている

デスアシルグレリンについては、代謝の面でアシルグレリンとは異なる作用をもつことが報告されています。たとえば脂肪の蓄積を抑えたり、インスリンの感受性を改善したりする方向の作用が示唆されており、アシルグレリンとデスアシルグレリンが互いにバランスを取り合いながら代謝を調整しているという見方があります。また、神経を保護する働きや、記憶に関わる脳の領域での作用についても報告がありますが、これらはまだ研究が進行中の段階であり、ヒトでの意義については慎重に見ていく必要があります。

重要なのは、デスアシルグレリンの受容体が現時点でも明確には特定されていないという点です。作用はあるのに受け皿がわからないという状況は、まさに1999年以前のグレリンそのものと同じ構図です。デスアシルグレリンは、グレリン研究に残された「次のフロンティア」の一つといえるでしょう。

6. オベスタチン論争 ─ 科学の「自己修正」を見る

グレリンをつくる遺伝子(GHRL)からは、実はもう一つ別のペプチドが生まれる可能性が指摘されました。それがオベスタチンです。2005年、ある研究グループが、グレリンの前駆体タンパク質から切り出される23個のアミノ酸からなるこのペプチドを発見したと報告しました[7]。この論文によれば、オベスタチンはグレリンとは正反対に、食欲を抑え、消化管の運動を抑制し、体重増加を抑える作用をもつとされ、しかもオーファン受容体GPR39を活性化すると報告されました。

名前の由来も印象的です。オベスタチン(obestatin)は、ラテン語で「むさぼり食う」を意味する語(obedere)に由来する「obese(肥満)」と、「抑制」を意味する「statin」を組み合わせて、「肥満を抑えるもの」という意味で命名されました[7]。一つの遺伝子から、食欲を高めるグレリンと食欲を抑えるオベスタチンという正反対の2つのホルモンが生まれる、という物語は非常に魅力的で、大きな注目を集めました。

💡 ここは誤解されやすい:その後の展開

ところが、この魅力的な物語には続きがあります。複数の独立した研究グループが追試を行ったところ、「オベスタチンはGPR39に結合しない」「食欲や消化管運動を抑える作用が再現できない」という報告が相次いだのです[8][9]。ある研究では、GPR39を活性化するのはオベスタチンではなく亜鉛イオン(Zn²⁺)であることが示されました[8]

最終的には、当初の報告を行ったグループ自身も、GPR39への結合と活性化に関する部分は再現できないと認めるに至りました[9]。オベスタチンという分子が存在すること自体は事実ですが、「GPR39を介して食欲を抑える」という当初の華々しい主張は、現在では支持されていません

この一連の経緯は、科学が誤りをどう扱うかを示す好例です。ある発見が大きく報じられても、追試によって検証され、再現できなければ修正される。この「自己修正の仕組み」こそが科学の強みです。医学情報に接するとき、「最初の華々しい報告」と「その後の検証を経た評価」は分けて受け止める必要があります。オベスタチンの物語は、遺伝や医学の情報を読むうえで大切な教訓を含んでいます。

7. 脳と食欲 ─ グレリンが空腹を伝える2つのルート

胃から分泌されたグレリンは、どのようにして脳に「食べなさい」というメッセージを届けるのでしょうか。主なルートは2つあると考えられています。

1つ目は、血液に乗って脳の視床下部に直接届くルートです。視床下部は食欲やエネルギー代謝を司る脳の中枢で、ここには食欲を高める神経(NPY/AgRPニューロン)と食欲を抑える神経が共存しています。グレリンはこのうち食欲を高めるNPY/AgRPニューロンを活性化することで、食欲を強めます。ちょうど、食欲を抑える方向に働くレプチン(脂肪細胞から出る「満腹ホルモン」)と綱引きをするような関係にあり、グレリンとレプチンのバランスがエネルギー収支を左右します。

2つ目は、迷走神経を介して脳に信号を送るルートです。胃には脳とつながる迷走神経が張り巡らされており、グレリンはこの神経の末端に働きかけて、そのシグナルを脳へと伝えます。血液を介する経路と神経を介する経路、この2系統が組み合わさることで、グレリンは空腹の情報を確実に脳へ届けているのです。

💡 用語解説:レプチンとの綱引き

レプチンは、脂肪細胞から分泌される「満腹ホルモン」です。体に脂肪が十分あると増えて「もう食べなくてよい」と脳に伝えます。グレリンが「食べなさい」のアクセルなら、レプチンは「もう十分」のブレーキにあたります。両者のバランスが崩れると、食欲のコントロールがうまくいかなくなります。ただし肥満の方ではレプチンが多いのに効きにくくなる「レプチン抵抗性」が生じることが知られており、「ホルモンが多い=よく効く」とは限らない点も、代謝を理解するうえで大切なポイントです。

グレリンは食欲だけでなく、脳の報酬系にも働きかけることがわかっています。報酬系とは、快感や「もっと欲しい」という動機づけに関わる脳の回路で、グレリンはここに作用して、食べ物をよりおいしく、より魅力的に感じさせる方向に働くと考えられています。空腹のときに食べ物が特別おいしく感じられるのは、単にエネルギーが不足しているからだけでなく、グレリンが報酬系を刺激しているためでもあるのです。この性質は、食行動の異常や依存的な食べ方を理解するうえでも注目されています。

8. 睡眠・心臓・肝臓 ─ 食欲を超えたグレリンの顔

グレリンの作用が食欲だけにとどまらないことは、すでに何度か触れてきました。この章では、食欲以外の代表的な働きを、睡眠・心臓・肝臓・消化管の順に見ていきます。いずれも「エネルギーをどう確保し、どう使うか」という一貫したテーマでつながっています。

睡眠と概日リズムへの関与

グレリンの分泌は、食事のタイミングだけでなく体内時計(概日リズム)とも連動しています。睡眠との関わりも報告されており、グレリンが深い睡眠(徐波睡眠)や成長ホルモンの夜間分泌に関与する可能性が示唆されています。成長ホルモンは主に睡眠中に分泌されるため、成長ホルモンを促すグレリンが睡眠と結びつくのは自然なことといえます。ただし睡眠へのグレリンの関与については研究によって結果にばらつきがあり、ヒトでの全体像はまだ完全には整理されていません。

心臓を守る働き

グレリンの受容体は心臓や血管にも存在し、循環器系への作用が古くから注目されてきました。ラットを用いた研究では、グレリンを慢性的に投与すると、心不全による左心室の機能低下が改善し、心臓の悪液質(心臓病に伴う著しいやせ)の進行が抑えられることが示されました[10]。この研究では、ギ酸を投与された心不全ラットで体重の増加が対照群より大きく、左心室のリモデリング(心臓が悪い方向に形を変えること)も抑えられていました。

さらに、慢性心不全の患者さんを対象とした少数例の臨床研究も行われています。この研究では、グレリンを3週間投与したところ、左心室の駆出率(心臓のポンプ機能の指標)や運動能力、そして筋肉量が改善し、過剰に高まっていた交感神経の活動が抑えられたことが報告されました[11]。ただしこれは対照群を歴史的対照に頼った少人数のオープン試験であり、グレリンが心不全の標準的な治療として確立したわけではありません。あくまで「可能性を示した初期段階の研究」として理解してください。

肝臓の脂質代謝と消化管運動

グレリンは肝臓の脂質代謝にも関与し、脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患、NAFLD)との関連が研究されています。エネルギーを蓄える方向に働くグレリンは、肝臓での脂質の蓄積とも無関係ではないと考えられていますが、その関係は単純ではなく、病態によって作用の向きが変わる可能性も指摘されています。この領域も、まだ結論が定まっていない研究途上のテーマです。

消化管に対しては、グレリンは胃や腸の運動を促進する作用をもちます。空腹時に消化管を周期的に収縮させて内容物を先へ送る「空腹期収縮(MMC)」と呼ばれる運動にグレリンが関与しており、次の食事に備えて消化管を「掃除」し、準備を整える役割を担うと考えられています。この消化管運動を促す作用は、後述する糖尿病性胃不全麻痺(胃の動きが悪くなる合併症)への治療応用にもつながっています。

このように、グレリンは食欲・成長ホルモン・睡眠・心臓・肝臓・消化管と、実に多彩な顔をもっています。これらは一見バラバラに見えますが、「エネルギーが足りないときに、体を生き延びさせる方向に総動員する」という一貫した論理でつながっています。食べ物を探させ(食欲・報酬系)、消化管を準備し(MMC)、成長と修復を促し(成長ホルモン)、心臓を守る。グレリンは、飢餓に備えるための全身的なプログラムの司令塔なのです。

9. 治療薬への応用 ─ がん悪液質治療薬アナモレリンまで

グレリンの「食欲を高め、筋肉や体重を増やす」という作用は、やせが問題となる病態の治療にうってつけです。そのなかで実際に薬になったのが、がん悪液質の治療薬アナモレリンです。

💡 用語解説:がん悪液質とは

がん悪液質(あくえきしつ)は、がんに伴って起こる複雑な代謝異常の症候群です。体重、とりわけ筋肉量が大きく減り、食欲も落ちます。単なる栄養不足とは異なり、食べても体重が戻りにくいのが特徴で、進行がんの患者さんの多くが経験します。生活の質を大きく下げ、治療の継続にも影響するため、対策が重要ですが、これまで有効な治療手段が限られていました。

アナモレリンは、飲み薬として使えるグレリン受容体作動薬です。グレリンと同じようにGHSR-1aを活性化することで、食欲を高め、筋肉量や体重を増やす方向に働きます。日本では、2021年1月22日に製造販売が承認されました[12]。対象となるのは、非小細胞肺がん・胃がん・膵がん・大腸がんの4つのがんに伴う悪液質です[12]。がん悪液質に対する薬として承認されたのは、日本が世界に先駆けた形になりました。

承認の根拠となった臨床試験では、除脂肪体重(筋肉などの脂肪以外の重さ)の改善が示されています。非小細胞肺がんを対象とした試験では約1.56kg、消化器がん(大腸・胃・膵)を対象とした試験では1.89±0.36kgの除脂肪体重の増加が報告されました[12]。従来、体重を維持することすら難しかったがん悪液質において、これは意義のある結果と受け止められています。

承認後には、実際の診療のなかでの効果と安全性を確かめる製造販売後調査も行われています。安全性解析6,016例、有効性解析4,511例を対象とした中間解析では、体重が投与3週・12週・24週・52週の時点でそれぞれ平均+0.64kg・+1.19kg・+1.40kg・+1.42kgと増加し、食欲の指標も改善したことが報告されました[13]。一方で安全性の面では、治療に関連した高血糖が4.8%、肝機能障害が1.2%、刺激伝導系の障害(不整脈につながりうる心臓の電気信号の乱れ)が1.1%に認められています[13]

💡 心臓への注意点

アナモレリンでは、心臓の刺激伝導系への影響に注意が必要とされています[14]。頻度は高くありませんが、不整脈につながりうる変化が報告されているため、投与にあたっては心電図などによる確認や慎重な経過観察が求められます。どのような薬にも効果と副作用の両面があり、専門の医師のもとで適切に使うことが大切です。この記事は一般的な情報提供であり、個別の治療の可否を判断するものではありません。

グレリン系を狙った薬は、アナモレリンだけではありません。レラモレリンは、グレリンの消化管運動を促す作用を活かして、糖尿病性胃不全麻痺(胃の動きが悪くなる合併症)の治療薬として開発が進められています。また、第3章で触れた酵素GOATを阻害するGOAT阻害薬は、逆にグレリンの活性化を止めることで、肥満や糖尿病の治療につなげようという発想の研究が進んでいます。「グレリンを増やす方向」と「グレリンを減らす方向」の両面から、創薬が広がっているのです。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【ホルモンを薬にするということ】

体のなかで働くホルモンの仕組みが分かると、それを薬として使えるようになります。グレリンからアナモレリンが生まれたのは、まさにその典型です。ただ、体内のホルモンをそのまま真似れば安全というわけではありません。効果が強いということは、思わぬところにも影響が及びうるということでもあります。心臓への注意が必要なのは、その一例です。

私は成人を診療する臨床遺伝専門医であり、がん薬物療法の資格ももっていますが、この記事は治療を勧めるものではありません。大切なのは、患者さんお一人おひとりの状態に合わせて、効果と副作用を天秤にかけながら、主治医とともに判断していくことです。新しい薬の登場は希望である一方、正しく理解して使うことがなにより重要だと考えています。

10. 遺伝子とのつながり ─ GHRL・GHSRと遺伝医療の視点

🔍 関連記事:GHSR遺伝子GHR遺伝子遺伝子とは

グレリンというホルモンも、その設計図である遺伝子から始まります。グレリンをつくる遺伝子はGHRLと呼ばれ、3番染色体の短腕(3p25-26)に位置します。この遺伝子からつくられる前駆体タンパク質(プレプログレリン)が、切断と加工を経てグレリンになります。第6章で触れたオベスタチンも、同じGHRL遺伝子に由来するペプチドです。

一方、グレリンの受容体をつくる遺伝子はGHSRと呼ばれます。この遺伝子に変化があると、成長ホルモンの分泌に影響が及ぶことがあり、一部の低身長との関連が報告されています。ホルモンをつくる側(GHRL)と、受け取る側(GHSR)、その先で成長ホルモンが働く受容体(GHR)――このように、一つのホルモンの働きには複数の遺伝子が連携して関わっています。

グレリンと遺伝の関わりで、しばしば話題にのぼるのがプラダー・ウィリ症候群です。これは特定の染色体領域の異常によって起こる病気で、幼児期以降に強い食欲と肥満が問題になります。この病気では血中のグレリン濃度が著しく高いことが知られており、その過剰な食欲との関連が研究されてきました。ただし、グレリンが高いことが食欲亢進の原因なのか結果なのか、あるいは他の要因が関わっているのかについては、現在も議論が続いており、単純な因果関係として断定することはできません。

また、食欲や肥満に関わる遺伝子としては、グレリン系以外にもMC4RFTOPPARGなど、多くの遺伝子が知られています。肥満やメタボリック症候群は、こうした複数の遺伝子と生活習慣が複雑に絡み合って生じる多因子性の状態であり、「一つの遺伝子やホルモンだけで説明できるものではない」という点を押さえておくことが大切です。

💡 遺伝子検査で「体質」がすべて分かるわけではありません

グレリンや食欲に関わる遺伝子を調べれば、太りやすさや食欲の強さがすべて分かる、と思われるかもしれません。しかし実際には、これらの体質は多数の遺伝子と環境要因が積み重なって決まるため、一部の遺伝子を調べただけで将来を予測することはできません。医療機関で行う診断目的の遺伝学的検査と、消費者向けの体質検査では、目的も精度の基準も異なります。両者の違いについてはDTC遺伝子検査と医療機関の遺伝子検査の違いで解説しています。

当院では、成長やホルモン、代謝に関わる遺伝性疾患について、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを行っています。話し合う内容は、検査で何が分かり何が分からないのか、結果がご本人やご家族にとってどのような意味を持つのか、そしてどのような選択肢があるのか、といった点です。検査を受けるかどうかを含め、決めるのはご本人であり、私たちは中立の立場で判断材料を整理する役割を担います。成長ホルモンや代謝に関わる遺伝子を含む検査としては、糖尿病・肥満関連遺伝子パネル包括的代謝関連遺伝子パネル、低身長の精査に用いる複合型下垂体ホルモン分泌不全症の遺伝子検査などがあります。

グレリンは、胃という身近な臓器から生まれ、食欲・成長・心臓・代謝という全身の営みを束ねる、驚くほど多才なホルモンです。その理解は、肥満・やせ・がん悪液質といった「食べる・食べない」に関わる医療の未来を照らしています。ホルモンと遺伝子のつながりに関心をお持ちの方は、ぜひ遺伝医療の視点からも、体の仕組みを眺めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. グレリンとはどんなホルモンですか?

グレリンは主に胃から分泌される28個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで、「空腹ホルモン」とも呼ばれます。空腹時に増えて食欲を高め、食後に減るという日内変動を示します。もともとは成長ホルモンの分泌を促す物質として1999年に日本の研究グループが発見しました。食欲や成長ホルモンだけでなく、消化管運動、睡眠、心臓、肝臓の代謝など全身のエネルギーバランスに関わる多才なホルモンです。

Q2. グレリンとレプチンはどう違うのですか?

グレリンは主に胃から分泌され「食べなさい」と食欲を高める方向に働くのに対し、レプチンは脂肪細胞から分泌され「もう十分」と食欲を抑える方向に働きます。アクセルとブレーキの関係にたとえられ、両者のバランスがエネルギー収支を左右します。ただし肥満の方ではレプチンが多くても効きにくくなる「レプチン抵抗性」が生じることがあり、ホルモンの量だけで単純に説明できない点には注意が必要です。

Q3. アシルグレリンとデスアシルグレリンの違いは何ですか?

アシルグレリンは3番目のセリンにオクタン酸という脂肪酸がついた活性型で、受容体GHSR-1aを活性化し、食欲亢進や成長ホルモン分泌などの作用を発揮します。デスアシルグレリンはこの脂肪酸がついていない型で、血液中にはこちらのほうが多く存在しますが、GHSR-1aはほとんど活性化しません。かつては不活性と考えられていましたが、代謝への独自の作用が報告されており、その受容体は現時点でも明確には特定されていません。

Q4. グレリンを増やせばやせられますか、あるいは太れますか?

グレリンは食欲を高め体重を増やす方向に働くため、「増やせばやせる」ということはありません。むしろ、やせが問題となるがん悪液質などでは、グレリン受容体を活性化する薬(アナモレリン)が体重や筋肉量を増やす目的で使われます。逆に肥満に対しては、グレリンの活性化を抑えるGOAT阻害薬などが研究されています。ただしこれらは医師の管理のもとで用いる医薬品であり、市販のサプリメントで安全に体重をコントロールできるという意味ではありません。

Q5. オベスタチンは食欲を抑えるホルモンなのですか?

2005年に「グレリンと同じ遺伝子から生まれ、食欲を抑える」ホルモンとして報告されましたが、その後の追試で当初の主張は再現されませんでした。受容体とされたGPR39を活性化するのは実際には亜鉛イオンであることが示され、当初の報告を行ったグループ自身も、GPR39への結合・活性化は再現できないと認めています。オベスタチンという分子は存在しますが、「食欲を抑える」という当初の華々しい役割は、現在では支持されていません。

Q6. アナモレリンはどんな病気に使われる薬ですか?

アナモレリンは、飲み薬として使えるグレリン受容体作動薬で、がん悪液質の治療薬です。日本では2021年1月22日に製造販売が承認され、非小細胞肺がん・胃がん・膵がん・大腸がんに伴う悪液質が対象となります。食欲を高め、筋肉量や体重を増やす方向に働きます。一方で心臓の刺激伝導系への影響や高血糖などの注意点があり、専門の医師のもとで慎重に使う必要があります。個別の治療の可否については主治医にご相談ください。

Q7. グレリンは日本人が発見したというのは本当ですか?

はい。グレリンは1999年に、児島将康・寒川賢治らを中心とする日本の研究グループが、ラットの胃から単離して発見しました。当時すでに受容体(GHS-R)は知られていたものの、それに結合する天然のホルモンが不明でした。この「みなしご受容体」の相手が胃から見つかったことは大きな驚きをもって迎えられ、その後の食欲・代謝研究を大きく前進させました。名前は「成長する」を意味する語根に由来しています。

Q8. プラダー・ウィリ症候群とグレリンは関係がありますか?

プラダー・ウィリ症候群では、血中のグレリン濃度が著しく高いことが知られており、この病気に特徴的な強い食欲との関連が研究されてきました。ただし、グレリンが高いことが食欲亢進の原因なのか結果なのか、あるいは他の要因が関わっているのかについては、現在も議論が続いています。単純な因果関係として断定できる段階ではなく、専門的な評価が必要です。ご心配な点があれば臨床遺伝専門医にご相談ください。

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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