赤ちゃんの障害(先天異常)とは?

東京でNIPT新型出生前診断/非侵襲的出生前検査)を提供するミネルバクリニックです。NIPTでは母体血から赤ちゃんの染色体異常を検査可能ですが、そもそも赤ちゃんの先天異常にはどういうものがあるのかということを説明するページを作りましたので、ご覧になって理解を深めていただければと思います。
この記事の著者 仲田洋美(総合内科専門医がん薬物療法専門医臨床遺伝専門医

新型出生前診断とは、「母体から採血し、その血液を検査することにより胎児の染色体異常を調べる検査」のことをいいます。新型出生前診断という名称自体は日本での通称名であり、母体血清マーカ―テストなどの従来の血液による出生前診断と比較して感度特異度からみる検査自体の精度がきわめて高い為、従来の出生前診断と区別してこのように呼ばれています。正式には非侵襲的出生前検査といいます。

このページでは赤ちゃんの先天異常についての説明をしたいと思います。

障害や病気をもった赤ちゃんはどれくらい生まれるの?

この問題の論点としてまず上がるのは、『どのような疾患を先天異常とするか?』というものです。
現在ではICD-10という疾病及び関連保健問題の国際統計分類があり、そのなかではリンク先のようにたくさん定義されています。
尚、一番新しいのはICD-11です。

ja.wikipedia.org/wiki/ICD-10_%E7%AC%AC17%E7%AB%A0:%E5%85%88%E5%A4%A9%E5%A5%87%E5%BD%A2%E3%80%81%E5%A4%89%E5%BD%A2%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93%E7%95%B0%E5%B8%B8

最も古い論文はこちらになります。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/4467783/

カナダのブリティッシュ・コロンビア(人口200万人)において、1952年から1972年までの20年間の先天異常の集計が報告されました。
ブリティッシュ・コロンビアは住民の移動が比較的少ない地域であることがこの地域が選ばれた理由です。
20年間の出生数は753,630人で、先天異常患者は4%(25人に一人)でした。
この報告の問題点は、確かに正常ではないが、日常生活の大きな障害とはならない疾患(たとえば先天性股関節脱臼など)が入っており、それらの頻度が高かったことです。

英文成書にある報告

oxfordmedicine.com/view/10.1093/med/9780199386031.001.0001/med-9780199386031

こちらは、先天異常に関する成書ですが、先天異常は約3%におこり、原因の10-15%が染色体異常、2-10%が単一遺伝子異常となっています。

先天異常の定義とは?

先天異常(birthdefect)は出生前に発生要因があり、出生時あるいは生後間もなくその異常に気づかれる形態的あるいは機能的異常を総じていいます。
形の異常(形態異常)と機能の異常があります。

先天的な形態異常は先天奇形(congenital malformation)と呼ばれます。
先天的な機能異常には先天代謝異常,神経・筋疾患、内分泌疾患、血液疾患、免疫異常など様々な疾患が含まれます。

受精卵からヒトの形が作られるまでの発生過程は大変複雑で,各種の先天異常が起こりうる個々の疾患の発生頻度は高くはありませんが,先天異常をすべて含めるとその頻度は比較的高く,新生児の3%を占めます.平成21年の人口動態統計によれば先天異常(「先天奇形等」)は乳幼児期(0~4歳)における死亡原因の第1位を占めています。

また,先天異常に対しては多くの誤解や偏見があり, 家族の気持ちに配慮しつつ診療にあたることが大切です。形態の異常をさす「奇形」という用語が差別用語であると考える人もいるので,用語の使用にあたっては注意を要します.

赤ちゃんの先天異常の原因とは?

遺伝的要因でおこる赤ちゃんの先天異常

一般人のみならず医療関係者の間でも先天異常=遺伝病であると誤解されているが, 実際にはメンデル遺伝病に属する形態異常は少ないものです。
また,先天異常児が生まれた場合,母親に原因があるという誤った考えが流布しているため,母親が自責の念にかられたり,配偶者等から責められる場合があります.
科学的な情報を適切な文脈で提供すべきです。
先天異常は出生児の3%ですが,先天異常のうち染色体異常は5~10%程度のみとなっています。
染色体検査によっても原因が特定されないことが多くなっています.(実際には普通の分染法では見つからなくてもターゲットを定めて特殊染色をすると見つかる場合もあります)

環境が原因でおこる赤ちゃんの先天異常

受精してから3か月の聞は臓器の分化形成が急速に行われる時期(器官形成期)です。この時期に外部からの影響が原因で異常をきたす場合があります。
風疹,サイトメガロウイルス, トキソプラズマなどのウイルスも感染の時期によって奇形の原因となります。
また,母親が服用した場合,フェニトイン・パルプロ酸など抗けいれん薬の一部は胎児に小頭症・心奇形などを起こし,アンギオテンシン変換酵素阻害薬やアンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は,腎尿細管異形成症の原因となります。

ただし先天異常のある子どもの母親がなんらかの薬を摂取していたことがわかったとき,不用意に両者を結び付けるようなコメントをすべきではありません。

また,1回の単純X線撮影であれば胎芽に対する影響はありません。

米国において原因のはっきりしている精神発達遅滞の中では, 胎児アルコール症候群が最も多くなっています。子宮内発育不全と生後の低身長,発達遅滞,平滑な上口唇・平滑で長い人中を特徴とする。妊娠期間中のあ安全アルコール摂取量はどれくらいだったら安全かがわかりません。ですので,娠期間中は飲酒を避けることが望ましいでしょう。
しかし,妊娠初期に少量のアルコール摂取をl~2回程度行った程度でなんらかの先天異常が発症した場合に,原因をアルコール摂取と決めつけることは適切ではありません。

赤ちゃんの先天異常で見られる多発奇形症候群とは?

先天異常を認めた場合,解剖学的に離れた複数の部位に複数の奇形が分布する場合を「多発奇形症候群」といいます。多発奇形症候群と考えられる場合には,単一遺伝子病や染色体異常症である可能性が高くなります.出生週数や年齢に比して成長障害や過成長があるか,身体各部の均整はどうか,左右対称か,筋緊張の異常はないか,などから
実際の先天異常の組み合わせによって病名について臨床診断を行い,遺伝子検査染色体検査で確定診断をすることになります。

NIPT新型出生前診断/非侵襲的出生前検査)でわかる赤ちゃんの異常は?

染色体の数の異常
染色体の構造異常
単一遺伝性疾患
があります。

NIPT(新型出生前診断 )|東京の神宮外苑ミネルバクリニック

スーパーNIPT100(第3世代)|東京の神宮外苑ミネルバクリニック

でご確認ください。

【関連記事】染色体が増えると何故赤ちゃんに障害が出るの?

 

Pocket