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遺伝子のはたらきというと、DNAに書かれた設計図を思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、設計図をもとにつくられるRNAにも、あとから小さな「印」がつけられ、その印によってRNAの運命が細かく調整されています。この印のひとつがm6A(エムシックスエー)で、印を消す「消しゴム」役の代表が、今回のテーマであるALKBH5遺伝子です。ALKBH5は、精子がつくられる過程に欠かせない一方で、がんでは「増やす側」にも「抑える側」にもなる、二つの顔を持つ遺伝子として注目されています。この記事では、ALKBH5の基本的な働きから、がんや男性不妊とのつながり、そして新しい治療薬の開発までを、遺伝専門医の視点でやさしく解説します。
Q. ALKBH5とはどんな遺伝子ですか?まず結論だけ知りたいです
A. ALKBH5は、RNAについた「m6A」という化学的な印を取り除く酵素(m6A脱メチル化酵素)の設計図となる遺伝子です。印を消すことでRNAの安定性や働き方を変え、遺伝子のはたらきを調整します。少なくともマウスでは精子形成に欠かせず、ALKBH5が働かない雄は不妊になります。がんでは、種類によって「進行を促す側」にも「抑える側」にもなる二面性を示し、免疫の効き方にも関わることから、新しい治療の標的として研究が進んでいます。
- ➤正体 → 第17染色体にある遺伝子で、395個のアミノ酸からなる約43 kDaのRNA脱メチル化酵素をつくる
- ➤主な役割 → RNAについたm6Aという印を消す「消しゴム(イレイサー)」として、RNAの運命を左右する
- ➤体でのはたらき → マウスでは精子形成に必須。神経や心臓、組織の線維化など、幅広い場面に関わる
- ➤がんでの二面性 → 膠芽腫や乳がんでは進行を促し、膀胱がんなどでは抑える側にまわる
- ➤治療への応用 → 免疫療法の効き目を高める可能性があり、特異的な阻害剤の開発が進んでいる
🧬 ALKBH5の基本情報
各項目の根拠と詳しい解説は、本文の該当セクションをご覧ください。
1. ALKBH5とは ─ RNAの印を消す「消しゴム」役の遺伝子
ALKBH5は、細胞の核の中でRNAを調整する酵素の設計図となる遺伝子です。この酵素は、RNAについたm6A(N6-メチルアデノシン)という小さな化学的な印を取り除くはたらきを持っています。2013年、フリードマンらとは別の研究チームが、哺乳類のなかでRNAのm6Aを消せる酵素としてALKBH5を報告し、この酵素が実際にRNAの代謝やマウスの妊よう性(子どもをつくる力)に関わることを示しました[1]。
名前の「AlkB homolog 5」は、細菌のDNA修復酵素AlkBに似た仲間(ホモログ)の5番目、という意味です。ヒトにはこの仲間が9種類(ALKBH1〜8とFTO)ありますが、そのなかでRNAのm6Aを標的にして消せるのは、ALKBH5とFTOの2つだけです[14]。ALKBH5は第17染色体(17p11.2という位置)にあり、395個のアミノ酸がつながった、分子量およそ43 kDaのタンパク質をつくります[2]。
💡 用語解説:ライター・イレイサー・リーダー
RNAのm6Aという印は、書き込む酵素(ライター)、消す酵素(イレイサー)、読み取るタンパク質(リーダー)の三者によって、つけたり消したり読んだりされます。ALKBH5は、このうち印を消す「イレイサー」にあたります。印を書き込む代表がMETTL3やMETTL14、読み取る代表がYTHDF群です。ちょうど、鉛筆で書いた文字を消しゴムで消し、その状態を別の人が読み取る、という関係に似ています。
この「書く・消す・読む」のしくみは、DNAそのものを変えずに遺伝子のはたらきを調整する、エピトランスクリプトミクスと呼ばれる分野の中心テーマです。ALKBH5はそのなかでも、印を消すことで多くの遺伝子の運命を左右する、いわば調整役のひとつとして位置づけられています。
2. m6Aという印と、ALKBH5が消す意味
m6Aは、RNAのなかでもっともよく見られる化学的な印です。メッセンジャーRNA(mRNA)の終わりのほうや、長鎖ノンコーディングRNA、環状RNAなど、さまざまなRNAに特定の配列パターンで集まってつきます。この印がつくと、RNAが分解されやすくなったり、逆に安定したり、翻訳(タンパク質への読み替え)の効率が変わったりします。つまりm6Aは、RNAの「その後どうなるか」を左右する小さなスイッチのような役割を果たしています。
ALKBH5がこの印を消すと、そのRNAの運命が変わります。たとえば、あるmRNAからm6Aが取り除かれると、そのmRNAが安定して長く残り、結果として対応するタンパク質が増える、という流れが起こります。ALKBH5はこの「消す」作業を通じて、どの遺伝子産物を増やし、どれを減らすかを間接的に調整しているのです。
ここで大切なのは、ALKBH5が「よい遺伝子」でも「悪い遺伝子」でもない、という点です。ALKBH5が消すRNAが、細胞を増やす方向に働くものなのか、抑える方向に働くものなのかによって、結果は正反対になります。この性質が、あとで述べるがんでの二面性につながっていきます。
3. 分子のかたちと、印の消し方
ALKBH5がどのようにm6Aを消すのかは、X線結晶構造解析という方法で、その立体的なかたちが詳しく調べられています[2]。ALKBH5の心臓部(触媒コア)は、多くの同じ仲間の酵素と共通する「二重鎖βヘリックス」という折りたたみ構造をとっています。その中心には、酵素が働くために欠かせない鉄イオンが、決まったアミノ酸(His204・Asp206・His266)にしっかりと抱えられるように配置されています[2]。
この鉄イオンと、2-オキソグルタル酸という補助役の分子、そして酸素を使って、ALKBH5はm6Aの「メチル基」と呼ばれる小さな枝を酸化し、最終的にRNAから切り離します。切り離されたメチル基はホルムアルデヒドとして放出されます。この一連の反応で重要な役割を果たすのが、Lys132(リジン132)とTyr139(チロシン139)という2つのアミノ酸で、これらが協力して水素をやりとりする「プロトンシャトル」というしくみによって、印を効率よく消していることが結晶構造から明らかにされています[3]。
💡 用語解説:一本鎖RNAだけを選ぶしくみ
ALKBH5には、Cys230とCys267という2つのアミノ酸の間に「ジスルフィド結合」という橋がかかっています。この橋が酵素の入り口の形をしっかり固定するため、二本鎖になった核酸は入り込めず、ほどけた一本鎖のRNAだけが受け入れられます。この構造的な特徴が、ALKBH5が一本鎖RNAのm6Aを選んで消すことを可能にしています[2]。
さらに、ALKBH5がRNAを認識する際には、Lys147やArg148といった、プラスの電気を帯びたアミノ酸が、マイナスの電気を帯びたRNAの骨格と引き合うことで、RNAをしっかりとつかまえています[2]。こうした細かな構造の工夫によって、ALKBH5は特定のRNAだけを選んで印を消すことができるのです。
4. もう一つの消しゴム「FTO」との違い
m6Aを消せる酵素はALKBH5とFTOの2つだけですが、この2つは似ているようで、消し方に決定的な違いがあります。FTOは、m6Aをいったん途中の形(hm6Aと呼ばれる中間体)に変えてから、ゆっくりと段階を踏んで消していきます。一方ALKBH5は、途中の安定した形をほとんど経ずに、m6Aから一気にきれいな状態へと変え、ホルムアルデヒドをすばやく放出します[4]。
この違いは細かく見えますが、生きた細胞のなかでは意味を持ちます。ALKBH5がすばやくホルムアルデヒドを出すのに対し、FTOはゆっくり出すため、細胞内での反応のタイミングや役割が重ならないように使い分けられていると考えられています[4]。実際、Lys132を別のアミノ酸に置き換えると、ALKBH5はFTOのような段階的な消し方に変わることが確認されており、この一箇所のアミノ酸が両者の違いを生む鍵になっています[4]。
5. はたらきのスイッチ ─ ストレスに応じて活性が変わる
ALKBH5は、いつも同じ調子で働いているわけではありません。細胞が置かれた状況、たとえば酸化ストレスや低酸素といった刺激に応じて、そのはたらきが細かく調整されます。この調整には、タンパク質にあとから小さな目印をつける「翻訳後修飾」というしくみが使われます。
代表的な例が、酸化ストレスへの応答です。細胞が活性酸素(ROS)にさらされると、ERK/JNKという信号の経路が働いてALKBH5にリン酸という目印がつき、続いてK86・K321というアミノ酸に「SUMO化」という別の目印が加わります。このSUMO化が起こると、ALKBH5はRNAに近づきにくくなり、m6Aを消す力が弱まります[12]。
一見すると「酵素が弱まる」のは困りごとのように思えますが、これには意味があります。ALKBH5の力が弱まると、細胞全体でm6Aの印が一時的に増え、それをきっかけにDNAの傷を修復する遺伝子群がすばやく働き出します。こうして、酸化ストレスにさらされた細胞のゲノムの安定性が守られるのです。実際、血液をつくる造血幹細胞でも、このしくみがゲノムを守るために使われていることが示されています[12]。
🩺 院長コラム:一つの遺伝子を「善玉・悪玉」で語れない理由
ALKBH5の量そのものも、状況に応じて増減します。細胞の中では、ユビキチンという目印がALKBH5につけられ、その付き方によって、核へ移動して活性が強まる場合もあれば、逆にプロテアソームという分解装置に送られて壊される場合もあります。どの目印がつくかによって、ALKBH5の運命は大きく変わるのです。
さらに近年、ALKBH5が細胞の核の中で液–液相分離(LLPS)と呼ばれる現象を起こし、特定のRNAやタンパク質を一箇所に集めた「凝縮体」をつくることも分かってきました。ALKBH5の一部の領域(イントリンシック不規則領域)がこの凝縮体づくりを担い、低酸素などのストレス下でRNA代謝を効率よく進める場をつくると考えられています。こうした場所を局所的につくるしくみは、植物のホモログでも見られ、進化的に保存された性質である可能性が示唆されています。
6. 精子形成と発生 ─ 男性不妊との深い関わり
ALKBH5が生きた体でどれほど大切かを、もっとも劇的に示すのが精子形成です。ALKBH5を働かないようにしたマウスの雄は、見た目にはふつうに育つのに、精子をうまくつくれず、不妊になります[1]。この現象は、ALKBH5がとくに精巣で多く働いていることと結びついています。
なぜ不妊になるのでしょうか。精子がつくられる過程では、減数分裂という特別な細胞分裂が進みます。このとき、ALKBH5が適切なタイミングでm6Aを消すことが必要です。ALKBH5が欠けると、精巣内でm6Aの印が異常に増え、RNAのスプライシング(つなぎ合わせ)に乱れが生じます[5]。その結果、本来つくられるべき正しいmRNAができず、減数分裂の途中で精母細胞が広くアポトーシス(プログラムされた細胞死)を起こしてしまうのです[5]。
さらに、精巣の細胞を1つずつ詳しく調べるシングルセル解析によって、ALKBH5の欠損は精子のもとになる生殖細胞だけでなく、それを支えるセルトリ細胞やライディッヒ細胞、精巣内の免疫細胞にまで影響することが分かってきました[6]。こうした知見は、原因のはっきりしない男性不妊の一部に、RNAの印の異常が関わっている可能性を示しており、新しい研究の方向性として注目されています。
精子形成以外でも、ALKBH5は幅広い場面に関わります。神経の細胞では、虚血(血流が途絶える状態)からの回復や、痛みの伝わり方に関与することが報告されています。心臓では、心筋梗塞のあとに組織を修復する過程に、肺・肝臓・腎臓では組織が硬くなる線維化の過程に関わるなど、全身のさまざまな臓器でその役割が調べられています。ただし、これらの多くは動物や細胞を使った研究の段階にあり、ヒトでの意義はまだ研究途上です。
7. がんでの二つの顔 ─ 促す側にも、抑える側にも
がんの世界で、ALKBH5がもっとも注目される理由は、その二面性にあります。がんの種類によって、ALKBH5は「進行を促す側(がん遺伝子のように働く)」にも、「進行を抑える側(がん抑制遺伝子のように働く)」にもなります。この方向性は、ALKBH5がどのRNAを標的にしているかで決まります。
進行を促す例として代表的なのが、脳腫瘍のひとつである膠芽腫です。膠芽腫では、ALKBH5ががん幹細胞のなかで多く働き、FOXM1という遺伝子産物を増やすことで、がん幹細胞の自己複製と増殖を支えることが報告されています[7]。乳がんでも、低酸素の環境でHIFという因子によってALKBH5が増え、NANOGという未分化の印を安定させることで、乳がん幹細胞を維持する方向に働くことが示されています[8]。
一方で、がん抑制遺伝子のように働く例もあります。胃がんでは、ALKBH5が低下すると、がん細胞の浸潤や転移が進みやすくなることが報告されています[9]。膀胱がんでも、ALKBH5の発現が低いほど悪性度が高く、患者さんの予後が悪くなる傾向があり、逆にALKBH5を増やすと、がん細胞の増殖やシスプラチンという抗がん剤への抵抗性が下がることが実験で示されています[13]。非小細胞肺がんの一部でも、ALKBH5がYAPという因子を抑えて、腫瘍の増殖や転移を抑える方向に働くケースが報告されています[10]。
このように、ALKBH5はがんの種類によって役割が正反対になります。だからこそ、ALKBH5を治療の標的にする際には、そのがんでALKBH5がどちら側に働いているのかを、一つひとつ丁寧に見極める必要があります。
8. がんの微小環境と免疫 ─ 免疫療法との接点
🔍 関連記事:腫瘍微小環境/免疫チェックポイント阻害薬
近年、ALKBH5の研究でとくに大きな話題になっているのが、腫瘍微小環境への関わりです。腫瘍微小環境とは、がん細胞のまわりを取り囲む、免疫細胞や血管、間質細胞などが入り混じった「がんの周辺環境」のことです。ALKBH5は、がん細胞そのものだけでなく、この周辺環境の免疫のあり方にも影響を与えることが分かってきました。
悪性黒色腫(メラノーマ)や大腸がんのマウスモデルでは、ALKBH5が乳酸の運び手であるMCT4(SLC16A3)などの遺伝子を調整し、腫瘍のまわりの乳酸の量を変えることが示されています[11]。腫瘍のまわりに乳酸がたまると、がんを攻撃する細胞傷害性T細胞の働きが抑えられ、逆にがんを守る方向に働く制御性T細胞(Treg)や骨髄由来抑制細胞(MDSC)が集まりやすくなります。つまりALKBH5は、乳酸の調整を通じて、免疫が働きにくい環境をつくる方向に関わっているのです[11]。
この発見が重要なのは、免疫チェックポイント阻害薬という新しいがん治療との接点があるからです。マウスの実験では、ALKBH5を働かないようにすると、抗PD-1抗体という免疫療法の効果が高まることが示されました[11]。乳酸によって集まっていたTregやMDSCが減り、免疫が効きにくい「冷たい」腫瘍が、免疫の効きやすい状態へと変わると考えられています。この結果は、ALKBH5を抑えることで免疫療法の効き目を底上げできる可能性を示すものとして、活発に研究が進められています。
🩺 院長コラム:基礎研究と患者さんのあいだ
臨床の予後予測という面でも、ALKBH5は注目されています。たとえば非小細胞肺がんでは、ALKBH5と、印を書き込む側のMETTL3の発現のバランスが、患者さんの経過と関わることが報告されています。ただし、こうした知見はがんの種類や状況によって解釈が異なり、まだ一律の指標として確立した段階ではありません。
9. 治療薬の開発 ─ 阻害剤とPROTAC
🔍 関連記事:PROTAC/ユビキチン-プロテアソーム系
ALKBH5のはたらきを狙って抑える薬(阻害剤)の開発は、長らく難しい課題でした。よく似たFTOと区別して、ALKBH5だけを選んで抑える必要があったからです。しかし、ALKBH5の立体構造をもとに設計する手法が進み、選択性の高い阻害剤が少しずつ見つかってきています。
代表的なもののひとつが、免疫療法の効果を高める研究のなかで見つかったALK-04という化合物です。ALKBH5の結晶構造をもとに設計され、マウスの実験では、抗PD-1抗体と組み合わせることで、単独よりも腫瘍の増殖を抑える効果が示されています[11]。このほかにも、ALKBH5に特有のアミノ酸に結合して働きを止めるタイプの阻害剤など、いくつもの化合物が前臨床(動物や細胞を使った段階)で評価されています。
さらに新しいアプローチとして、PROTAC(プロタック)という技術も注目されています。これは、酵素の働きを一時的に止めるのではなく、標的となるタンパク質そのものを細胞の中から分解・除去してしまう手法です。ALKBH5に応用する場合には、ALKBH5に結合する部分と、細胞の分解装置を呼び寄せる部分をつないだ二機能性の分子を使い、細胞がもともと持っているユビキチン-プロテアソーム系を利用して、ALKBH5を分解へと導きます。
💡 用語解説:働きを止める薬と、分解する薬
従来の阻害剤は、酵素の「働く場所」に結合してブレーキをかけます。ですが、この方法では酵素が持つ酵素活性以外の役割(足場として他のタンパク質を集めるなど)までは止められません。PROTACは、酵素そのものを分解してしまうため、こうした活性以外の役割も含めて丸ごと無効化できる可能性があります。ただし、こうした技術はまだ研究・開発の段階にあり、ALKBH5を標的とした薬が実際の治療に使われているわけではありません。
こうした薬の開発では、乗り越えるべき課題も残っています。ALKBH5だけを正確に狙い、ほかの分子への影響(オフターゲット)を抑えること、そしてがんの組織だけに薬を届ける工夫などです。ALKBH5は、がんの種類によって役割が正反対になるため、「どのがんで、どちらの方向に働いているか」を見極めたうえで治療を設計する、精密な医療の考え方がとくに重要になります。
10. よくある誤解
誤解①「ALKBH5はがんを起こす遺伝子」
ALKBH5は、がんの種類によって促す側にも抑える側にもなります。膠芽腫や乳がんでは進行を促す一方、膀胱がんや胃がんでは抑える側に働くことが報告されており、一律に「がん遺伝子」とは言えません。
誤解②「m6Aを消せる酵素はALKBH5だけ」
RNAのm6Aを消せる酵素は、ALKBH5とFTOの2つです。両者は消し方が異なり、役割も重ならないように使い分けられていると考えられています。
誤解③「ALKBH5の薬はもう治療に使える」
ALKBH5を狙った阻害剤やPROTACは、多くが動物や細胞を使った前臨床の段階にあります。有望な結果は出ていますが、ヒトの治療薬として確立したものではありません。
誤解④「印を消すこと自体が悪いこと」
m6Aを消すはたらきは、正常な体にとっても不可欠です。精子形成や、酸化ストレス下でのゲノムの保護など、ALKBH5は健康を支える多くの場面で働いています。
よくある質問(FAQ)
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参考文献
- [1] ALKBH5 is a mammalian RNA demethylase that impacts RNA metabolism and mouse fertility. Mol Cell. 2013. [PubMed 23177736]
- [2] Structure of human RNA N6-methyladenine demethylase ALKBH5 provides insights into its mechanisms of nucleic acid recognition and demethylation. Nucleic Acids Res. 2014. [PMC3985658]
- [3] Mechanisms of substrate recognition and N6-methyladenosine demethylation revealed by crystal structures of ALKBH5–RNA complexes. Nucleic Acids Res. 2022. [PMC9023255]
- [4] Distinct RNA N-demethylation pathways catalyzed by nonheme iron ALKBH5 and FTO enzymes enable regulation of formaldehyde release rates. Proc Natl Acad Sci U S A. 2020. [PMC7568336]
- [5] ALKBH5-dependent m6A demethylation controls splicing and stability of long 3′-UTR mRNAs in male germ cells. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018. [PubMed 29279410]
- [6] Comparative analysis of the testes from wild-type and Alkbh5-knockout mice using single-cell RNA sequencing. G3 (Bethesda). 2022. [PMC9339272]
- [7] The m6A Demethylase ALKBH5 Maintains Tumorigenicity of Glioblastoma Stem-Like Cells by Sustaining FOXM1 Expression and Cell Proliferation Program. Cancer Cell. 2017. [PMC5427719]
- [8] Hypoxia induces the breast cancer stem cell phenotype by HIF-dependent and ALKBH5-mediated m6A-demethylation of NANOG mRNA. Proc Natl Acad Sci U S A. 2016. [PMC4833258]
- [9] Demethylase ALKBH5 suppresses invasion of gastric cancer via PKMYT1 m6A modification. Mol Cancer. 2022. [PMC8812266]
- [10] m6A demethylase ALKBH5 inhibits tumor growth and metastasis by reducing YTHDFs-mediated YAP expression and inhibiting miR-107/LATS2–mediated YAP activity in NSCLC. Mol Cancer. 2020. [PMC7045432]
- [11] ALKBH5 regulates anti-PD-1 therapy response by modulating lactate and suppressive immune cell accumulation in tumor microenvironment. Proc Natl Acad Sci U S A. 2020. [PubMed 32747553]
- [12] Post-translational modification of RNA m6A demethylase ALKBH5 regulates ROS-induced DNA damage response. Nucleic Acids Res. 2021. [PMC8191756]
- [13] ALKBH5 Inhibited Cell Proliferation and Sensitized Bladder Cancer Cells to Cisplatin by m6A-CK2α-Mediated Glycolysis. Mol Ther Nucleic Acids. 2021. [Mol Ther Nucleic Acids]
- [14] RNA demethylase ALKBH5 in cancer: from mechanisms to therapeutic potential. J Hematol Oncol. 2022. [J Hematol Oncol]



