遺伝診療とは?|遺伝カウンセリング外来のご案内
遺伝診療においては、遺伝的要因を持つ可能性のある疾患を持つ、またはそのリスクのある個人や家族に対して、診断サービスと遺伝カウンセリングを提供する医学専門分野です。遺伝診療を提供する外来のことを遺伝カウンセリング外来と言います。
太古より医療はマクロ(みてわかるもの)を頼りに診療されてきました。顕微鏡が開発されてミクロ(顕微鏡下で見える世界)へと疾患を診断するための武器を変貌させ、進化を遂げてきました。そして近年、顕微鏡でも見えない分子、そしてその分子(タンパクなど)をつくる設計図であるゲノムへと病気の原因を探り、治療をする焦点が変化してさらに飛躍を遂げています。
遺伝性疾患とは
遺伝性疾患は、身体のあらゆる部分やあらゆる年齢における身体の状況に影響を及ぼす可能性がある疾患です。遺伝医療サービスの目的は、遺伝性疾患に罹患している、または罹患する恐れのある人々が、可能な限り正常に生活し、お子さんを持つことができるように支援することです。遺伝性疾患には、以下のようなものがあります。
- 先天性欠損症、精神遅滞、生殖機能障害を引き起こす染色体異常
- 嚢胞性線維症、筋ジストロフィー、ハンチントン病、鎌形赤血球症などの単一遺伝子疾患。
- 遺伝性乳がんや遺伝性大腸がん、神経線維腫症などの家族性がんやがん傾向のある症候群。
- 神経管欠損症や口唇口蓋裂などの遺伝的要素を持つ先天性疾患。
そのほか、先天性欠損症や学習障害を持つ多くの人が、遺伝的要因の調査のために訪れます。
また、小児期や妊娠中のスクリーニングプログラムによって問題があるとされたかたも、遺伝学的サービスを必要としています。
将来、糖尿病や冠状動脈性心臓病などの一般的な晩発性疾患への遺伝的寄与が明らかになれば、リスクの高い人々に対して遺伝学的サービスが必要になるかもしれません。今でもすでに、こうした疾患に対する遺伝子検査をすることができるようになっています。
そのほか、薬の処方に影響を与える遺伝的要因の検査も、ますます重要になっていくでしょう。その薬を飲んでも効かない人、有害事象が強くなる人が遺伝子変異と関係していることがわかっています。こうした遺伝医療の分野をファーマコゲノミクスと言います。
遺伝専門医の仕事とは?
遺伝専門医療サービスは、以下の点で他の医療サービスとまったく区別することができます。
- ・数世代にわたる家族を扱う。
- ・あらゆる身体系の障害に罹患しているか、その危険性があるあらゆる年齢層に対して遺伝的専門知識を提供できる。
この分野を専門的におさめていると認定されているのが臨床遺伝専門医で、全国に1500人くらいとまだ少ないです。
その中でもミネルバクリニックは、大学病院以上のクオリティーで紹介状などなくても患者さんが直接アクセスできるようにというコンセプトで全国からたくさんのご相談をお受けしています。また、ミネルバクリニックにおいては世界中のラボ(検査所)に検査を提出することで、「出せない遺伝子検査はない」というくらいの体制を組んでいます。
関連記事:ミネルバクリニックの遺伝子検査のメニューについてはこちらをご覧ください。
ミネルバクリニックに全国から寄せられるご相談を通じて、臨床遺伝専門医がどういう仕事をしているのかを皆さんにご理解いただけたらいいな、と思います。
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遺伝カウンセリングとは|費用や検査の流れ
遺伝診療(遺伝カウンセリング外来)申し込みの方法
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