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クリニカルエクソーム検査|ミネルバクリニック

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クリニカルエクソーム検査|ミネルバクリニック

クリニカルエクソーム検査とは

クリニカルエクソーム検査(Clinical Exome Sequencing)は、ヒトゲノムにおいてタンパク質をコードする領域である「エクソーム」を網羅的に解析する次世代シーケンシング(NGS)技術を用いた遺伝子検査です。ヒトの全ゲノムの約1~2%を占めるエクソーム領域には、疾患の原因となる変異の約85%が存在するとされており、効率的に疾患原因を特定できる検査法として注目されています。

本検査は、何千もの遺伝子のコード領域とスプライスジャンクション(遺伝子のつなぎ目部分)を調べ、患者さんの臨床症状(表現型)に関連する変異のみを報告する「表現型主導型解析」です。このアプローチにより、膨大な遺伝情報の中から臨床的に意義のある情報を的確に抽出することが可能です。

クリニカルエクソーム検査は、従来の単一遺伝子検査やパネル検査では原因が特定できなかった患者さんに対して、網羅的な遺伝学的評価を提供します。特に、多様な臨床症状を呈する遺伝性疾患、稀少疾患、原因不明の神経筋疾患などの診断に有用です。当院では6714遺伝子を対象とした包括的な解析を行い、正確な診断と適切な医療管理に貢献します。

ミネルバクリニックのクリニカルエクソーム検査の特徴

「クリニカルエクソーム検査」は、臨床的に重要な6714遺伝子のコード領域を一度に網羅的に調べられる検査方法です。従来の検査方法では、原因遺伝子を特定するために複数回の検査が必要でしたが、本検査により効率的かつ包括的な遺伝学的評価が可能になります。

一般的な遺伝子検査のメリットとデメリットについてはこちらのページをご覧ください。

1.表現型主導型の精密解析

本検査の最大の特徴は「表現型主導型解析」です。患者さんの臨床症状、家族歴、検査所見などの詳細な臨床情報に基づいて解析を行い、臨床的に関連性の高い遺伝子変異のみを報告します。この方法により、意義不明な変異(VUS)の報告を最小限に抑え、臨床的に有用な情報を提供できます。

すべてのクリニカルエクソーム検査には、家族歴と詳細な臨床情報の提供が必須となります。これにより、解析の精度と臨床的有用性が大きく向上します。

2.高いカバレッジと検出感度

当院のクリニカルエクソーム検査では、対象遺伝子領域の96%以上を20回以上の読み取り深度(20x)でカバーします。この高いカバレッジにより、病的変異の検出感度が向上し、信頼性の高い検査結果を提供できます。

さらに、塩基配列の変化だけでなく、欠失・重複解析(Del/Dup解析)も含まれています。2つ以上の連続したエクソンの欠失または重複を検出することで、より包括的な遺伝学的評価が可能です。

3.臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリング

当院では、すべての患者さんに対して臨床遺伝専門医が検査前・検査後の遺伝カウンセリングを行います。検査の意義、結果の解釈、今後の医療管理、家族への影響など、専門的な観点から丁寧にご説明いたします。

オプション

塩基配列解析(料金に含まれる)
欠失・重複解析(Del/Dup解析)(料金に含まれる)
偶発的所見(Secondary Findings)報告:ACMG SF v3.3リストに記載された84遺伝子の病原性変異を報告(事前同意が必要、無料)
VUS除外:意義不明変異(VUS)の報告を除外(無料)

検査内容

「クリニカルエクソーム検査」では、臨床的に重要な6714遺伝子のコード領域とスプライスジャンクションを網羅的に解析します。次世代シーケンシング(NGS)技術を用いて、一塩基変異(SNV)、小さな挿入・欠失(indel)、さらに2つ以上の連続したエクソンの欠失・重複を検出します。

解析は表現型主導型で行われ、提供された臨床情報と一致する遺伝子の病的変異のみが報告されます。これにより、臨床的意義が不明確な変異の報告を最小限に抑え、診断に直結する情報を提供します。

どんな人が受けたらいいの?

【以下のような方に】クリニカルエクソーム検査を受けることをおすすめします:

・複数の臓器系にわたる症状を呈する方
・従来の単一遺伝子検査やパネル検査で原因が特定できなかった方
・稀少な遺伝性疾患が疑われる方
・原因不明の発達遅滞・知的障害がある方
・複数の先天異常を有する方
・原因不明の神経筋疾患がある方
・早期発症の神経変性疾患がある方
・家族性の疾患で遺伝的原因が不明な方
・臨床症状から複数の候補遺伝子が考えられる方

本検査は、血液、抽出DNA、頬粘膜スワブ、または唾液検体で実施可能です。体細胞モザイクの検出は目的としておらず、腫瘍組織での検査は適応外です。

検査で得られる患者さんの潜在的利益は?

クリニカルエクソーム検査により原因遺伝子が同定されると、以下の利益が期待できます:

・正確な分子診断の確立
・診断までの期間(診断オデッセイ)の短縮
・適切な治療・管理方針の決定
・予後予測と長期的な医療計画の立案
・不必要な検査や治療の回避
・疾患特異的な治療法の選択
・合併症のリスク評価と早期発見
・定期的なモニタリング計画の策定
・専門医への適切な紹介
・患者支援団体や臨床試験への接続
・家族の遺伝的リスク評価
・家族計画のための情報提供
・出生前診断・着床前診断の選択肢提供

原因遺伝子が同定された場合、遺伝形式に応じて血縁者の発症リスクを評価し、適切な遺伝カウンセリングと予防的介入を提案できます。

対象遺伝子

詳しくはこちら

A2M, A2ML1, A4GALT, A4GNT, AAAS, AACS, AADAC, AADACL2, AAGAB, AANAT, AARS, AARS2, AASS, ABAT, ABCA1, ABCA12, ABCA13, ABCA2, ABCA3, ABCA4, ABCA5, ABCB1, ABCB11, ABCB4, ABCB6, ABCB7, ABCB8, ABCC1, ABCC10, ABCC11, ABCC12, ABCC2, ABCC3, ABCC4, ABCC6, ABCC8, ABCC9, ABCD1, ABCD3, ABCD4, ABCG2, ABCG5, ABCG8, ABHD12, ABHD16A, ABHD5, ABI2, ABI3, ABI3BP, ABL1, ABL2, ABR, ABRAXAS1, ACAA1, ACACA, ACACB, ACAD10, ACAD11, ACAD8, ACAD9, ACADL, ACADM, ACADS, ACADSB, ACADVL, ACAN, ACAT1, ACAT2, ACBD5, ACBD6, ACCS, ACD, ACE, ACE2, ACER3, ACHE, ACKR1, ACKR3, ACLY, ACO2, ACOT7, ACOX1, ACOX2, ACP1, ACP2, ACP4, ACP5, ACR, ACSF3, ACSL4, ACSL5, ACSL6, ACSM3, ACTA1, ACTA2, ACTB, ACTC1, ACTG1, ACTG2, ACTL6A, ACTL6B, ACTL7A, ACTL9, ACTN1, ACTN2, ACTN4, ACTRT1, ACTRT2, ACVR1, ACVR1B, ACVR1C, ACVR2A, ACVR2B, ACVRL1, ACY1, ADA, ADA2, ADAD2, ADAM10, ADAM12, ADAM17, ADAM19, ADAM22, ADAM23, ADAM33, ADAM7, ADAM9, ADAMTS1, ADAMTS10, ADAMTS13, ADAMTS17, ADAMTS18, ADAMTS19, ADAMTS2, ADAMTS3, ADAMTS6, ADAMTS9, ADAMTSL2, ADAMTSL3, ADAMTSL4, ADAR, ADARB1, ADAT3, ADCY1, ADCY10, ADCY3, ADCY5, ADCY6, ADCY9, ADD1, ADD2, ADD3(以下、6714遺伝子全リスト省略)

※対象遺伝子の完全なリストは、検査前カウンセリング時に提供いたします。

カバレッジ

96% at 20x

カバレッジとは:対象遺伝子領域がどの程度網羅的に検査されているかを示す指標です。

96% = 対象領域の96%が解析できた

20x = 各部位を平均20回読み取った(読み取り深度)

一般的に90%以上のカバレッジがあれば信頼性の高い検査結果となります。

検体

血液(EDTAチューブ)、抽出DNA、頬粘膜スワブ、唾液(要請により採取キット提供)

※唾液・口腔粘膜擦過組織・血液いずれもオンライン診療が可能です。
 ほとんどの検査は唾液・口腔粘膜擦過組織で実施できます。
 血液検体の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。
 オンライン診療(ビデオ通話での診療)で遺伝カウンセリングを行った後、検体を当院にお送りいただく流れとなります。
 検体採取キットは検査料金をお支払いいただいた後にお送りいたします。ご自身で勝手に検体を採取しないでください。

検査の限界

詳しくはこちら

すべての配列決定技術には限界があります。本解析は次世代シーケンシング(NGS)により実施され、臨床的意義が濃厚な核内コード遺伝子のコード領域およびスプライシングジャンクションを調べるように設計されています。

次世代シーケンシング技術と当院のバイオインフォマティクス解析により、偽遺伝子配列やその他の高度に相同な配列の寄与は大幅に減少しますが、これらは時折、配列決定および欠失/重複解析の両方において病原性変異対立遺伝子を同定するアッセイの技術的能力を妨げる可能性があります。

低品質スコアの変異確認および被覆基準を満たすためにサンガー配列決定が使用されます。欠失/重複解析(Del/Dup解析)は、2つ以上の連続したエクソンの欠失または重複を同定するように設計されています。単一エクソンの欠失または重複は、このアッセイでは日常的に検出されませんが、時折同定されることがあります。欠失および重複はエクソンレベルで報告されます。ブレークポイントの位置は解析されません。

シーケンシングにより診断または診断の可能性が特定された場合、Del/Dup解析は実施されません。

検出できない変異のタイプ:

本検査では、以下のタイプのゲノム変化は検出されません:
・転座や逆位
・大部分の反復伸長(三塩基やヘキサ塩基リピート)
・調節領域(プロモーター領域)の変化
・深部イントロン領域(エクソンから20bp以上)の変化
・メチル化異常
・ミトコンドリアDNAの変異
・体細胞モザイク(この検査は体細胞モザイクの検出用に設計または検証されていません)

特定遺伝子の制限:

一部の遺伝子では、高度に相同な配列や高GC含量のため、特定の領域の変異を信頼性高く検出できない場合があります。これらの制限については、検査前カウンセリング時に詳しくご説明いたします。

※提供された臨床情報と一致しない遺伝子に生じた変異は、日常的には報告されません。偶発的所見を含めることを希望する場合は、署名入りの同意書(Informed Consent for Genetic Testing)の提出が必要です。

米国遺伝子検査ガイドラインに基づく偶発的所見の報告制限について

全エクソーム解析(WES)および全ゲノム解析(WGS)を実施する際、米国医学遺伝学会(ACMG)のガイドラインに従って、以下の重要な制限があることをご理解ください。

主要な報告制限

1. 臨床症状と関係のない遺伝子所見について
検査目的(臨床症状)と関係のない遺伝子変異については、原則として報告できません。これは、検査の本来の目的から逸脱した所見の報告を制限するガイドラインに基づくものです。

2. 偶発的所見(Secondary Findings)の報告について
報告可能な偶発的所見は、ACMG SF v3.3に記載された84個の「actionable(治療・予防可能)」な遺伝子のみに限定されます。これらの遺伝子は、医学的介入により病気の発症や重症度を軽減できる可能性がある疾患に関連するもののみです。

ACMG偶発的所見リストの詳細

現在のガイドラインでは:
ACMG SF v3.3(2025年版)として84個の遺伝子が指定されています
毎年更新される最小限のリストとして維持されています
病原性変異(P/LP variants)のみが報告対象となり、意義不明変異(VUS)は報告されません

対象となる主な疾患カテゴリー

ACMG偶発的所見リストには以下の疾患群が含まれます:
心血管疾患(遺伝性心筋症、不整脈疾患等)
遺伝性がん症候群(乳がん・卵巣がん症候群、リンチ症候群等)
代謝性疾患
その他の治療・予防可能な遺伝性疾患

患者様へのお願い

偶発的所見の報告を希望される場合:
・事前に偶発的所見報告への同意(オプトイン)が必要です
・検査前カウンセリングにて詳細をご説明いたします
・意義不明変異については報告されないことをご理解ください


参考文献

  1. Lee K, et al. ACMG SF v3.3 list for reporting of secondary findings in clinical exome and genome sequencing: A policy statement of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genetics in Medicine. 2025; PMID: 40568962
  2. Miller DT, et al. ACMG SF v3.2 list for reporting of secondary findings in clinical exome and genome sequencing: A policy statement of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genetics in Medicine. 2023;25(8):100866. PMID: 37347242
  3. Clinical Genome Resource (ClinGen). ACMG SF Genes. Available at: search.clinicalgenome.org/kb/genes/acmgsf

本注意事項は、American College of Medical Genetics and Genomics(ACMG)の最新ガイドライン(2025年)に基づいて作成されています。ガイドラインは定期的に更新されるため、最新の情報については検査前カウンセリングにてご確認ください。

全ゲノム検査や全エクソーム検査とパネル検査の違い

全ゲノム検査や全エクソーム検査でパネル検査をカバーできない理由

全ゲノムシーケンス(WGS)や全エクソームシーケンス(WES)は網羅的な検査ですが、保因者検査等のパネル検査の代わりにはなりません。これは検査の目的と設計が根本的に異なるためです。

目的と設計の違い

項目 全ゲノム検査(WGS)/
全エクソーム検査(WES)
パネル検査(保因者検査等)
対象者 すでに症状がある人 健康な人(症状なし)・症状のある人
主な目的 病気の原因診断 将来の子どもへのリスク評価・自身の診断
検査戦略 浅く広く(約30×カバレッジ) 深く確実に(高カバレッジ)
解析アプローチ 対象のての対象遺伝子を
均等に網羅的に解析
症状(表現型)から関連遺伝子を
重点的に解析
検出対象 未知の変異も含む全ゲノム/全エクソーム 数百の遺伝性疾患
(劣性・優性・X連鎖)の既知変異

なぜ「大は小を兼ねない」のか

1. 解析の優先順位が異なる
全ゲノム検査や全エクソーム検査は、診断がつかない場合に症状(表現型)から関係ありそうな遺伝子を重点的に調べていきます。すべての遺伝子を同じ興味をもって調べるわけではありません。一方、パネル検査は対象となるすべての遺伝子を均等に、かつ徹底的に解析する設計になっています。
2. 読み取り深度の違い
全ゲノム検査や全エクソーム検査は約30倍のカバレッジで読みますが、パネル検査は重要な遺伝子領域を100倍以上の深さで読み取ります。この深い読み取りにより、保因者の変異を確実に検出できます。
3. 検査設計の違い
パネル検査は数百の遺伝性疾患(劣性遺伝病・優性遺伝病・X連鎖疾患)に特化し、それぞれの疾患で既知の病的変異を網羅的にカバーするよう設計されています。全ゲノム検査や全エクソーム検査はこのような特化した設計ではありません。
4. 検出感度の違い
全ゲノム検査や全エクソーム検査の浅いカバレッジでは、保因者が持つ重要な変異を見逃すリスクが高くなります。パネル検査の高い検出感度は、将来の家族計画において重要です。

重要なポイント: 全ゲノム検査や全エクソーム検査は診断のための強力なツールですが、表現型主導で特定の遺伝子を重点的に調べる検査であり、浅く広く読む検査です。そのため、パネル検査で必要とされる確実な検出はできません。将来の妊娠を計画される場合や家族性の遺伝病が心配な場合は、専用のパネル検査の受検をお勧めします。

保因者検査等のパネル検査について詳しく見る

結果が出るまでの期間

5~7週間

料金

税込み440,000円
遺伝カウンセリング料金は別途30分16,500円(税込)

よくあるご質問

クリニカルエクソーム検査はどのような場合に適していますか?
従来の単一遺伝子検査やパネル検査で原因が特定できなかった方、複数の臓器系にわたる症状を呈する方、稀少な遺伝性疾患が疑われる方に適しています。特に、原因不明の発達遅滞・知的障害、複数の先天異常、原因不明の神経筋疾患などの診断に有用です。
検査はどのように行いますか?
血液採取または唾液・頬粘膜スワブで検査可能です。唾液や頬粘膜の場合はオンライン診療も可能で、遠方の方でもクリニックにお越しいただかずに検査を受けられます。検査前には必ず遺伝カウンセリングを実施し、家族歴と詳細な臨床情報を提供していただきます。
パネル検査とクリニカルエクソーム検査の違いは何ですか?
パネル検査は特定の疾患群に関連する限定された数の遺伝子を検査しますが、クリニカルエクソーム検査は6714遺伝子を網羅的に解析します。パネル検査で原因が見つからなかった場合や、候補遺伝子が多数ある場合にクリニカルエクソーム検査が適しています。
偶発的所見とは何ですか?
検査の主目的とは関係のない遺伝子変異のことです。本検査では、ACMG SF v3.3リストに記載された84遺伝子の病原性変異のみが偶発的所見として報告されます。これらは治療・予防可能な疾患に関連する遺伝子で、事前に同意いただいた場合のみ報告されます。
検査で異常が見つからなかった場合はどうなりますか?
病原性変異が検出されなくても、疾患を完全に否定することはできません。検出できない変異のタイプ(反復伸長、深部イントロン領域の変異、メチル化異常など)が存在する可能性や、未知の遺伝子が原因である可能性があります。臨床症状に基づいた診断と管理が引き続き重要です。
家族も検査を受ける必要がありますか?
患者さんで病原性変異が同定された場合、遺伝形式に応じて家族の発症リスクが異なります。常染色体優性遺伝の場合は子どもが発症するリスクは50%、常染色体劣性遺伝の場合は兄弟姉妹が発症するリスクは25%です。家族を検査することでそのリスクを明らかにすることが重要です。
保険は適用されますか?
当検査は自費診療となり、保険適用外です。費用は税込み440,000円、別途遺伝カウンセリング料金(30分16,500円)が必要です。
結果はどのように説明されますか?
検査結果は臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングにて詳しくご説明いたします。結果の意味、今後の対応、ご家族への影響、治療・管理選択肢などについて、専門的な観点から分かりやすくお伝えします。
VUS(意義不明変異)とは何ですか?
VUS(Variant of Unknown Significance)は、病的意義がよく分かっていない遺伝子変異のことです。現時点では病原性があるかどうか判断できない変異で、将来的に再解釈が必要となる可能性があります。VUS除外オプションを選択すると、これらの変異は報告されません。
クリニカルエクソーム検査で全ゲノム検査の代わりになりますか?
クリニカルエクソーム検査はコード領域(エクソーム)のみを解析するため、イントロン領域や調節領域の変異は検出できません。全ゲノム検査はこれらの領域も含めて解析しますが、費用が高額になります。多くの遺伝性疾患の原因変異はエクソーム領域に存在するため、クリニカルエクソーム検査が費用対効果の高い選択肢となります。
他の医療機関での検査との違いは何ですか?
当院では臨床遺伝専門医が常駐しており、すべての患者さんに対して専門医が必ず診療と遺伝カウンセリングを行います。表現型主導型の解析により、臨床的に意義のある情報を的確に抽出します。また、オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも専門的な診療を受けることが可能です。



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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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