チューダードメイン(Tudor domain)は、さまざまなタンパク質に存在する特殊なタンパク質ドメインであり、主にクロマチンの構造と遺伝子発現の調節におけるタンパク質間相互作用を仲介する役割で知られています。このドメインは、初めて同定されたショウジョウバエのチューダータンパク質にちなんで名付けられました。チューダードメインを含むタンパク質は、「チューダードメイン含有タンパク質」と呼ばれます。
チューダードメインは、ヒストンや他のタンパク質上のメチル化されたリシンまたはアルギニン残基を認識して結合する能力で特徴づけられています。この結合は、遺伝子発現の調節、RNA代謝、ゲノムの整合性の維持など、多くの細胞プロセスにおいて重要です。チューダードメインは、クロマチンリモデリング、遺伝子サイレンシング、リボ核タンパク質複合体の組み立てに関与するタンパク質によく見られます。
チューダードメインがメチル化アミノ酸を認識する構造的基盤は、「芳香族ケージ」という特徴的な構造にあり、メチルリシンまたはメチルアルギニンの結合に特異的な環境を提供します。この特徴により、チューダードメインを持つタンパク質は、ヒストンタンパク質上の修飾のシリーズである「ヒストンコード」を読み取る上で重要な役割を果たします。
クロマチンダイナミクスにおける役割に加えて、チューダードメイン含有タンパク質は、DNA損傷応答、RNAスプライシング、シグナル伝達経路の調節など、さまざまな細胞プロセスにも関与しています。これらのタンパク質の機能不全や異常発現は、重要な細胞経路に関与しているため、がんや神経疾患などの病気にしばしば関連しています。
Tudor domain containingに属する遺伝子
TDRD1
TDRKH
TDRD3
RNF17
TDRD5
TDRD6
TDRD7
STK31
TDRD9
TDRD10
SND1
TDRD12
ALG13
KDM4A
KDM4B
KDM4C
TDRD15
SMN1
SMN2
SMNDC1
AKAP1
LBR
MTF2
PHF19
PHF1
PHF20
PHF20L1
SETDB1
UHRF1
UHRF2
SPIN1
SPIN2A
SPIN2B
SPIN3
SPIN4
SGF29
TP53BP1
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