病的変異(病的バリアント)
ある病気や障害に対する個人の感受性や素因を増加させる遺伝的変化を病的変異という。つまり、変異のなかで病気を引き起こす病原性のあるものを病的変異と呼ぶ。突然変異が遺伝する場合、症状が発生する可能性は高くなるが、必ず発症するというわけではない。変異は以前はmutationと呼ばれていたが、2015年に改訂されて統一してバリアントと呼ぶことになった。
あるバリアントが病原性である確率が99%以上の場合、その変異体は病原性バリアント(pathogenic variant)と呼ばれ、確率が90%から99%の間にある場合、その変異体は病原性の可能性が高い(likely pathogenic variant)と呼ばれる。
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バリアントの分類方法について:2015年5月発表の米国分子病理学会と米国ゲノム・遺伝医学学会のガイドライン
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号