遺伝性疾患とは?

遺伝とは?

遺伝(heredity)とは生殖により親から子へと生物のもつ性質や特徴(形質)が伝わるという現象のことを言います。

遺伝の仕組み

複雑な話なので
遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門を作りました。
リンク先でご覧ください。
よろしくお願いいたします。

遺伝病を理解するためのヒトゲノム:索引

  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門編【1】ヒトゲノムから染色体へ
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門編【1】ヒトゲノムから染色体へ
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門編【2】DNAの構造
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門編【3】染色体の構造
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム入門編【4】ヒトゲノムを構成するもの
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム【5】ゲノム情報伝達の仕組み:基礎編
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム【6】ゲノム情報伝達の仕組み:細胞周期
  • 遺伝病を理解するためのヒトゲノム【7】ゲノム情報伝達の仕組み:減数分裂
  • 加筆中です

    遺伝性疾患の分類

    どのような疾患であっても疾患というものは遺伝子と環境の相互作用が原因です。
    遺伝要因の役割はさまざまです。
    遺伝要因がその発症原因のすべてである疾患や、遺伝要因が発症に部分的に関与する疾患を遺伝性疾患と呼び染色体異常症単一遺伝子疾患、多因子疾患の3種類に
    分類されます。

    染色体異常症 chromosome disorder

    染色体全体または染色休の一部分に含まれる遺伝子の過剰または不足になることが原因でおこる疾患です。
    たとえば21番染色体が1本過剰に存在することでDown症候群になりますが、21番染色休上のそれぞれの遺伝子そのものに異常はありません。
    染色体の一部分の重複や欠失は、規模は遺伝子lつから染色体全長の2~3%までとさまざまですが、DiGeorge症候群などの複雑な先天異常や明らかな身休的異常を伴わない孤発性の自閉症の原因となり得るものです。
    染色休異常症をまとめるとその頻度は高く、生産児1,000人あたり約7人が罹患しており、妊娠初期の自然流産においては約半数が染色体異常をともなっているとされています。

    単一遺伝子疾患(single-gene disorder)

    単一遺伝子疾患は個々の遺伝子における病的変異により起こる疾患です。
    単一遺伝子疾患は、古典的な遺伝形式(常染色体劣性、常染色体優性、あるいはX連鎖)にしたがって家系内で起こることがよくみられます。
    少数ですが、核に存在するDNAではなくミトコンドリアDNAに変異が存在する場合もあります。
    いずれの場合でも発症原因はその単一遺伝子(たった一つの遺伝子なのでこう呼びます)の変異(塩基配列が正常ではなくなることを言います)によってもたらされる遺伝情報の重大な誤りです。病気を起こす変異を持った遺伝子のことを病的遺伝子と呼びます。
    ほとんどの単一遺伝子疾患は稀で、最も頻度の高い疾患でも、500人から1000人にl人です。
    多くの単一遺伝子疾患の頻度はこれよりもっと低くなっています。1つ1つの単一遺伝子疾患の頻度は高くありませんが、単一逍伝子疾患を全体としてみると疾病罹患および死亡の重要な要因となっています。全体として、小児集団の重篤な単一遺伝子疾患の発生率は、生産児300人につき約1人と推定されていますが、生存期間中に単一遺伝子疾患に罹患する頻度は50人あたり1人となります。生まれた時には症状がなくても、幼児期思春期青年期壮年期それぞれで発症する疾患があるためです。

    多因子遺伝による多因子疾患(multifactorial disease with complex inheritance)

    多因子遺伝による多因子疾患とは、発症者の一卵性双生児や近親者での発症頻度が一般での頻度に比べて高いことから遺伝要因が関与していることは確実ではあるものの、 典型的な単一遺伝子疾患の遺伝形式には当てはまらない疾患をいいます。多因子疾患にはHirschsprung病、口唇口蓋裂、先天性心疾患などの先天奇形を引き起こす出生前の発生段階の障害もあしますし、Alzheimer病、糖尿病、高血圧などの成人になってから発症する多くの一般的疾患もあります。多因子疾患の多くは、遺伝情報のただlつの誤りによるものではなく、多くの異なる遺伝子に含まれるバリアント(変異)が複合的に影響影響しあう結果として発症します。それぞれのバリアントは、重篤な疾患の原因となったり、発症に対して保護的に機能したり、罹患しやすくなる原因となったりさまざまで、環境要因と協働で作用したり、環境要因が発症の引き金として作用したりしている。多因子疾患は小児期においては約5%が罹患すると考えられるが生涯罹患率は60%以上になると推定されています。

    この記事の筆者

    1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

    著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
    少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
    テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

    一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

    患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。
    いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ3匹。

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