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脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)遺伝子検査NGSパネル|ミネルバクリニック

脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)遺伝子検査NGSパネル|ミネルバクリニック

脳内鉄沈着神経変性症とは

脳内鉄沈着神経変性症(Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation: NBIA)は、中枢神経系、特に基底核(淡蒼球や黒質)に鉄が異常に蓄積し、神経細胞の変性を引き起こす遺伝性神経疾患群です。現在までに10以上のサブタイプが報告されており、それぞれ異なる遺伝子変異によって引き起こされます。

NBIAは非常に稀な疾患群ですが、脳MRIによる特徴的な鉄沈着像により診断の手がかりが得られることが多く、早期の遺伝学的診断が重要です。発症年齢は小児期から成人期まで幅広く、病型によって異なります。多くのサブタイプは常染色体劣性遺伝形式をとりますが、神経フェリチン症は常染色体優性遺伝、WDR45関連神経変性症はX連鎖性優性遺伝の形式をとります。

脳内鉄沈着神経変性症は指定難病(難病指定121)に認定されており、適切な遺伝学的検査により原因を特定することで、患者さんとご家族にとって重要な医学的情報を提供できます。現時点では根本的な治療法はありませんが、症状に応じた対症療法により生活の質の改善が期待できます。早期診断により、適切な治療計画の立案と将来の症状進行への準備が可能となります。

症状と病態

脳内鉄沈着神経変性症では、脳の基底核を中心に鉄が異常に蓄積し、神経細胞が損傷することで様々な神経症状が出現します。症状は病型や発症年齢により異なりますが、進行性の運動障害と神経症状が特徴です。

主要症状

  • ジストニア(筋肉の異常収縮による不随意運動、手足や顔面の筋肉が硬直する)
  • ディサースリア(構音障害、言語不明瞭)
  • パーキンソニズム(動作緩慢、筋強剛、振戦)
  • 網膜変性、視神経萎縮(視力障害)
  • 痙縮(筋肉の不随意な痙攣)
  • 神経精神症状(認知機能障害、行動異常)
  • 歩行障害(進行すると車椅子が必要になることもある)
  • 嚥下障害

代表的なNBIAサブタイプ

NBIAには複数のサブタイプがあり、原因遺伝子によって症状の特徴が異なります:

・PKAN(Pantothenate Kinase-Associated Neurodegeneration):
PANK2遺伝子の変異により引き起こされ、NBIAの中で最も頻度が高いタイプです。典型例は小児期発症で、進行性のジストニア、網膜色素変性症を特徴とします。MRIで「eye-of-the-tiger sign(虎の目サイン)」と呼ばれる特徴的な所見が認められます。

・PLAN(PLA2G6-Associated Neurodegeneration):
PLA2G6遺伝子の変異によるもので、乳幼児期発症型、小児期発症型、成人発症型があります。パーキンソニズムやジストニアが主症状です。

・無セルロプラスミン血症:
CP遺伝子の変異により引き起こされ、日本で比較的頻度が高いタイプです。成人期(30~40歳代)に発症し、脳だけでなく肝臓や膵臓にも鉄が蓄積します。糖尿病や貧血を合併することがあります。

・神経フェリチン症:
FTL遺伝子の変異により引き起こされ、NBIAの中で唯一常染色体優性遺伝形式をとります。成人期発症で、線条体に空洞形成が特徴的です。

・BPAN/SENDA(β-propeller protein-Associated Neurodegeneration):
WDR45遺伝子の変異により引き起こされ、X連鎖性優性遺伝形式をとります。小児期に発達遅滞があり、20~30歳代にパーキンソニズムやジストニアが急速に進行します。

鉄蓄積のメカニズム

NBIAでは、遺伝子変異により鉄代謝に関わるタンパク質の機能が障害されます。その結果、細胞内での鉄の利用、貯蔵、排出のバランスが崩れ、特に基底核の神経細胞に過剰な鉄が蓄積します。蓄積した鉄は酸化ストレスを引き起こし、神経細胞の損傷と変性につながります。

ミネルバクリニックの脳内鉄沈着神経変性症遺伝子パネル検査の特徴

「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」とは、現在脳内鉄沈着神経変性症の原因として報告されている12の遺伝子(ATP13A2、C19orf12、COASY、CP、DCAF17、FA2H、FTL、GTPBP2、PANK2、PLA2G6、SCP2、WDR45)に異常があるかどうかを、一度に調べられる検査方法です。

従来の検査方法の場合、複数の関連遺伝子を調べるために、A遺伝子の検査をして異常がなければ次にB遺伝子を検査する、というように何度も検査する必要がありました。もちろん、検査のたびに高額な料金がかかります。

何度も検査することでかかる費用や手間は、患者さんにとって大きな負担になります。ミネルバクリニックではそうした不便を解消するために、脳内鉄沈着神経変性症に関連する主要な遺伝子を一度に調べられる「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」を採用しています。

一般的な遺伝子検査のメリットとデメリットについてはこちらのページをご覧ください。

1.費用がリーズナブル

一般的な医療機関で脳内鉄沈着神経変性症の遺伝子検査を行う場合、単一遺伝子ごとに数万円から数十万円の費用がかかることが多く、複数の遺伝子を調べる場合は非常に高額になります。

当院では、脳内鉄沈着神経変性症に関係するとされる12の遺伝子を一度に調べられる「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」をリーズナブルに受けられます。(費用はページの一番下をご確認ください。)

2.結果が出るまでがはやい

一般的な医療機関で行える脳内鉄沈着神経変性症の遺伝子検査の場合、結果が出るまでには通常数週間から数ヶ月かかることがあります。また、単一遺伝子の検査で異常が見つからなかった場合、追加の遺伝子検査が必要になることもあります。

当院で行う「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」の場合、主要な12の遺伝子を、2~3週間程度で一度に調べることが可能です。

3.一気にまとめてできる

臨床症状から脳内鉄沈着神経変性症を疑って単一遺伝子検査を行っても、病的変異が見つからないことがあります。また、他の遺伝子に変異があるかどうかまでは分かりません。

当院で行う「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」ならば、NBIAの主要な原因遺伝子12種類を同時に検査できるという利点があります。

オプション

塩基配列 (料金に含まれる)
欠失・挿入 (料金に含まれる)
至急:結果が出るまでの期間が約7日短くなります。 33,000円
VUS除外 *VUS(variant of unknown significance)とは病的意義がよく分かっていない変異の事を指します。(無料)

検査内容

「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」では、脳内鉄沈着神経変性症に関係するとされる12種類の遺伝子(ATP13A2、C19orf12、COASY、CP、DCAF17、FA2H、FTL、GTPBP2、PANK2、PLA2G6、SCP2、WDR45)をまとめて検査します。

「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」は、脳内鉄沈着神経変性症の遺伝的原因をお持ちの方を見つける可能性を高められると同時に、現在および将来的に活用できる情報を提供します。

どんな人が受けたらいいの?

【脳内鉄沈着神経変性症の個人歴または家族歴のある方】に
「脳内鉄沈着神経変性症 NGSパネル検査」を受けることをおすすめします。

この検査は以下のような方に適しています:
・原因不明の筋肉のけいれんや不随意運動がある方
・ジストニア(筋肉の異常収縮)の症状がある方
・ディサースリア(構音障害、言葉が不明瞭)がある方
・パーキンソニズム(動作緩慢、筋強剛、振戦)の症状がある方
・網膜変性や視力障害がある方
・痙縮(筋肉の不随意な痙攣)がある方
・進行性の歩行障害がある方
・MRIで基底核に鉄沈着を示唆する所見がある方
・NBIAの家族歴がある方
・将来子どもを持つことを考えている保因者の方で、リスク評価を希望される方

このパネル検査は、血液、抽出DNA、頬粘膜スワブ、または唾液検体で実施可能です。モザイク現象の検出は目的としておらず、腫瘍組織での検査は適応外です。

検査で得られる患者さんの潜在的利益は?

遺伝子検査により原因が判明すると、脳内鉄沈着神経変性症の診断確定や、どのサブタイプであるかの特定に役立ちます。サブタイプにより症状の進行パターンや予後が異なるため、遺伝学的診断は治療計画の立案に重要です。

遺伝子検査により以下の利益が期待できます:
・適切な診断の確立または確認
・疾患のサブタイプの特定
・予後の予測と症状進行への準備
・個別化された症状管理
・ジストニアやパーキンソニズムに対する薬物療法の最適化
・脳深部刺激療法(DBS)などの治療選択肢の検討
・追加の関連症状のリスクの特定
・関連リソースやサポートへの患者の接続
・より個別化された治療と症状管理
・家族の危険因子に関する情報提供
・家族計画のためのオプション提供
・出生前・着床前診断の選択肢提供

患者さんで病原性変異が同定された場合、多くのNBIAサブタイプは常染色体劣性遺伝形式のため、兄弟姉妹が同じ疾患を発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。家族を検査することでそのリスクを明らかにすることが重要です。

対象遺伝子

詳しくはこちら

ATP13A2, C19orf12, COASY, CP, DCAF17, FA2H, FTL, GTPBP2, PANK2, PLA2G6, SCP2, WDR45 ( 12遺伝子 )

各遺伝子の詳細:
・PANK2遺伝子:
パントテン酸キナーゼ2をコードする遺伝子。この酵素はコエンザイムA(CoA)の生合成に必須です。変異により引き起こされるPKAN(Pantothenate Kinase-Associated Neurodegeneration)は、NBIAの中で最も頻度が高く、典型例では小児期発症の進行性ジストニアと網膜色素変性症を呈します。MRIで「eye-of-the-tiger sign」と呼ばれる特徴的な所見が認められます。

・PLA2G6遺伝子:
ホスホリパーゼA2グループVIをコードする遺伝子。細胞膜のリン脂質代謝に関与します。変異により引き起こされるPLAN(PLA2G6-Associated Neurodegeneration)には、乳幼児期発症型、小児期発症型、成人発症型があり、パーキンソニズムやジストニアが主症状です。

・CP遺伝子:
セルロプラスミンをコードする遺伝子。銅運搬を担うとともに、2価鉄を3価鉄へ酸化するフェロオキシダーゼ活性を持ちます。変異により無セルロプラスミン血症を引き起こし、日本で比較的頻度が高いタイプです。成人期(30~40歳代)に発症し、脳だけでなく肝臓や膵臓にも鉄が蓄積し、糖尿病や貧血を合併することがあります。

・FTL遺伝子:
フェリチンライトチェインをコードする遺伝子。フェリチンは細胞内で鉄を安全に貯蔵する役割を果たします。変異により神経フェリチン症を引き起こし、NBIAの中で唯一常染色体優性遺伝形式をとります。成人期(30~50歳代)に発症し、線条体に空洞形成が特徴的です。

・WDR45遺伝子:
WDリピートドメイン45をコードする遺伝子。オートファジーに関与しています。変異によりBPAN/SENDA(β-propeller protein-Associated Neurodegeneration)を引き起こし、X連鎖性優性遺伝形式をとります。小児期に発達遅滞があり、20~30歳代にパーキンソニズムやジストニアが急速に進行します。

・ATP13A2遺伝子:
ATPase 13A2をコードする遺伝子。リソソーム機能とカチオン輸送に関与します。変異によりKufor-Rakeb症候群を引き起こし、若年性パーキンソニズムとピラミッド徴候を特徴とします。

・C19orf12遺伝子:
染色体19番上の遺伝子で、ミトコンドリアとの関連が示唆されています。変異により多様な神経症状を引き起こします。

・COASY遺伝子:
CoA合成酵素をコードする遺伝子。コエンザイムAの生合成に関与します。変異により小児期発症のジストニアと運動発達遅滞を引き起こします。

・FA2H遺伝子:
脂肪酸2-水酸化酵素をコードする遺伝子。ミエリン脂質の合成に関与します。変異により痙性対麻痺とジストニアを引き起こします。

・DCAF17遺伝子:
DCAFタンパク質ファミリーに属する遺伝子。ユビキチン化に関与します。変異により小児期発症の神経変性を引き起こします。

・GTPBP2遺伝子:
GTP結合タンパク質2をコードする遺伝子。ミトコンドリアのリボソーム機能に関与します。変異により神経発達遅滞と運動障害を引き起こします。

・SCP2遺伝子:
ステロール運搬タンパク質2をコードする遺伝子。脂質代謝に関与します。変異により神経変性と視覚障害を引き起こします。

カバレッジ

カバレッジとは、遺伝子検査においてDNA配列がどの程度正確に読み取られたかを示す指標です。「20x」は同じ部位を20回読み取ることを意味し、読み取り回数が多いほど検査の精度が高くなります。

≥99% at 20x(読み取り深度20回以上)
これは、検査対象遺伝子の99%以上の領域を、20回以上の高い精度で読み取ることができることを示しています。

検体

血液(EDTAチューブ4ml×2本、紫色キャップ)、抽出DNA(EBバッファー中3μg)、頬粘膜スワブ、唾液(要請により採取キット提供)

※唾液・口腔粘膜擦過組織・血液いずれもオンライン診療が可能です。
 ほとんどの検査は唾液・口腔粘膜擦過組織で実施できます。
 血液検体の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。
 オンライン診療(ビデオ通話での診療)で遺伝カウンセリングを行った後、検体を当院にお送りいただく流れとなります。
 検体採取キットは検査料金をお支払いいただいた後にお送りいたします。ご自身で勝手に検体を採取しないでください。

検査の限界

詳しくはこちら

すべての配列決定技術には限界があります。この分析は次世代シーケンシング(NGS)により実施され、コード領域とスプライス接合部の検査を目的として設計されています。次世代シーケンシング技術と当院のバイオインフォマティクス分析により、偽遺伝子配列やその他の高度に相同な配列の寄与は大幅に減少しますが、これらは配列決定および欠失/重複分析の両方において病原性変異体対立遺伝子を同定するアッセイの技術的能力を時に妨げる可能性があります。

低品質スコアの変異確認および被覆標準を満たすためにサンガー配列決定が使用されます。注文された場合、欠失/重複分析は、1つの完全な遺伝子(頬粘膜スワブ検体および全血検体)および2つ以上の連続するエキソンサイズ(全血検体のみ)のゲノム領域の変化を同定できます。単一エキソンの欠失または重複が時に同定される場合がありますが、この検査では日常的に検出されません。同定された推定欠失または重複は、直交法(qPCRまたはMLPA)により確認されます。

この検査では、疾患を引き起こす可能性がある特定のタイプのゲノム変化は検出されません。これには、転座や逆位、反復伸長(例:三塩基またはヘキサ塩基)、ほとんどの調節領域(プロモーター領域)または深部イントロン領域(エキソンから20bp以上)の変化が含まれますが、これらに限定されません。この検査は体細胞モザイクまたは体細胞変異の検出を目的として設計または検証されていません。

※この検査パネルでは、主要な12遺伝子を対象としています。これらの遺伝子で病原性変異が検出されない場合でも、他の稀な原因遺伝子の可能性や、検査では検出できないタイプの変異が存在する可能性があります。

結果が出るまでの期間

2~3週間
※至急オプションを利用すると、結果が出るまでの期間が約7日短くなります。

料金

税込み275,000円
遺伝カウンセリング料金は別途30分16,500円(税込)

よくあるご質問

どのような症状があれば検査を受けるべきですか?
原因不明の筋肉のけいれんや不随意運動、ジストニア(筋肉の異常収縮)、ディサースリア(構音障害)、パーキンソニズム(動作緩慢、筋強剛、振戦)、網膜変性や視力障害、痙縮(筋肉の不随意な痙攣)、進行性の歩行障害がある方におすすめします。また、MRIで基底核に鉄沈着を示唆する所見がある場合やNBIAの家族歴がある場合も検査をご検討ください。
検査はどのように行いますか?
血液採取(4ml×2本)または唾液・頬粘膜スワブで検査可能です。唾液や頬粘膜の場合はオンライン診療も可能で、遠方の方でもクリニックにお越しいただかずに検査を受けられます。
家族も検査を受ける必要がありますか?
多くのNBIAサブタイプは常染色体劣性遺伝形式をとるため、患者さんの兄弟姉妹が同じ疾患を発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。ただし、神経フェリチン症は常染色体優性遺伝、WDR45関連神経変性症はX連鎖性優性遺伝の形式をとります。ご家族の検査により、将来の家族計画に重要な情報を提供できます。
検査で異常が見つからなかった場合はどうなりますか?
この検査では主要な12遺伝子を対象としています。検査で病原性変異が検出されなくても、他の稀な原因遺伝子の可能性や、この検査では検出できないタイプの変異が存在する可能性があります。主治医と相談して、必要に応じて追加の検査や臨床的な経過観察を受けることが重要です。
保険は適用されますか?
当検査は自費診療となり、保険適用外です。費用は税込み275,000円、別途遺伝カウンセリング料金(30分16,500円)が必要です。ただし、診断確定後は指定難病制度により医療費助成を受けられる可能性があります。
結果はどのように説明されますか?
検査結果は遺伝カウンセリングにて詳しくご説明いたします。結果の意味、疾患のサブタイプ、今後の対応、ご家族への影響、治療選択肢などについて、専門的な観点から分かりやすくお伝えします。
子どもや将来の妊娠への影響はありますか?
多くのNBIAサブタイプは常染色体劣性遺伝形式をとるため、保因者同士のカップルの場合、お子さんが疾患を発症する確率は25%です。神経フェリチン症(常染色体優性遺伝)の場合は50%の確率で遺伝します。検査結果により、出生前診断や着床前診断など、将来の家族計画についてもご相談いただけます。
脳内鉄沈着神経変性症の治療はどのように行われますか?
現時点では根本的な治療法はなく、対症療法が中心となります。ジストニアに対する薬物療法(抗コリン薬、筋弛緩薬、ボツリヌス毒素注射)、パーキンソニズムに対するレボドパ製剤、重度の症例では脳深部刺激療法(DBS)が検討されることもあります。理学療法、作業療法、言語療法などのリハビリテーションも重要です。
予後はどうですか?
予後は疾患のサブタイプや発症年齢により大きく異なります。一般に、小児期発症例は進行が速く、予後は不良とされています。典型的なPKAN(小児期発症型)では、症状出現から15年以内に85%が車椅子での生活となると報告されています。成人発症例は比較的緩徐に進行します。早期診断と適切な症状管理により、生活の質の改善が期待できます。
他の医療機関での検査との違いは何ですか?
当院ではNBIAの主要な原因遺伝子12種類を一度に検査でき、従来の単一遺伝子検査と比べて費用・時間を短縮できます。オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも検査を受けることが可能です。


プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。

仲田洋美のプロフィールはこちら