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ZDHHC9遺伝子

ZDHHC9遺伝子

遺伝子名: ZINC FINGER DHHC DOMAIN-CONTAINING PROTEIN 9; ZDHHC9
遺伝子座: Xq26.1
遺伝形式: X linked
関連する疾患:Intellectual developmental disorder, X-linked syndromic, Raymond type 知的発達障害、X連鎖、レイモンドタイプ
遺伝子OMIM番号300799

ZDHHC9遺伝子の機能

ZDHHC9は、NRASとHRASの翻訳後修飾触媒するパルミトイル基転移酵素である。パルミトイル化の程度によって、これらのタンパク質の細胞膜ゴルジ体における時間的・空間的位置が決定される。

ZDHHC9遺伝子の発現

364アミノ酸からなるZDHHC9遺伝子産物のタンパク質は、4つの膜貫通ドメインと、膜貫通スパン2と3の間の細胞質ループにあるDHHCドメインを含んでいると推測される。ノーザンブロット解析により、腎臓、骨格筋、脳、肺、肝臓で2.3kbの転写産物が検出された。胎盤、心臓、結腸、小腸では発現が弱く、胸腺、脾臓、末梢血白血球では発現が検出されなかった。エピトープタグを付けたDHHC9とGCP16はゴルジ装置で共局在し、DHHC9と小胞体が会合していることが確認されている。

ZDHHC9遺伝子と関係のある疾患

ZDHHC9遺伝子の異常で起こる疾患としては、Intellectual developmental disorder, X-linked syndromic, Raymond type 知的発達障害 X linked レイモンド型 が挙げられる。
保因者頻度 全人口の5万人に1人未満 X連鎖なので男性にしか出ない。よって疾患頻度は全人口の10万人に1人未満である。

Raymond型X連鎖性症候群の知的発達障害250家族のうち4家族において,ZDHHC9遺伝子のフレームシフト変異スプライスサイト変異、ミスセンス変異、2kbの欠失などが報告されている。ZDHHC9の変異の発見は、標的タンパク質の濃度および細胞内分布の変化が疾患を引き起こすのに十分であることを示唆した。ZDHHC9は翻訳後修飾酵素であるパルミトイルトランスフェラーゼをコードする最初のX連鎖性精神遅滞(XLMR)遺伝子であることが報告された。

この記事の著者:仲田洋美(医師)

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この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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