ANO3, ATP1A3, CACNA1B, CIZ1, COL6A3, DRD2, DRD5, GCH1, GNAL, HPCA, KCTD17, PNKD, PRKN, PRKRA, PRRT2, SCP2, SGCE, SLC2A1, SLC6A3, SPR, TAF1, TH, THAP1, TOR1A, TUBB4A ( 25遺伝子 )
各遺伝子の詳細:
・ANO3遺伝子(DYT24):
アノクタミン3をコードする遺伝子。カルシウム活性化クロライドチャネル。常染色体優性遺伝形式で、頭頸部ジストニアの原因となります。
・ATP1A3遺伝子(DYT12):
Na+/K+-ATPアーゼα3サブユニットをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、急性発症ジストニア・パーキンソニズムや小児交互性片麻痺の原因となります。
・CACNA1B遺伝子:
電位依存性カルシウムチャネルα1Bサブユニットをコードする遺伝子。神経伝達物質の放出に関与します。
・CIZ1遺伝子:
CDK阻害因子相互作用亜鉛フィンガータンパク質1をコードする遺伝子。DNA複製に関与します。
・COL6A3遺伝子:
VI型コラーゲンα3鎖をコードする遺伝子。筋肉や結合組織の構造に関与します。
・DRD2遺伝子:
ドパミンD2受容体をコードする遺伝子。ミオクローヌス・ジストニア症候群に関連します。
・DRD5遺伝子:
ドパミンD5受容体をコードする遺伝子。ドパミン神経伝達に関与します。
・GCH1遺伝子(DYT5):
GTPシクロヒドロラーゼIをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、瀬川病/ドパ反応性ジストニアの原因となります。日内変動が特徴的で、レボドパ治療が著効します。
・GNAL遺伝子(DYT25):
Gタンパク質αサブユニットをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、頸部ジストニア(痙性斜頸)の原因となります。
・HPCA遺伝子:
ヒポカルシンをコードする遺伝子。カルシウム結合タンパク質で、神経細胞の機能に関与します。
・KCTD17遺伝子(DYT26):
カリウムチャネルテトラマー化ドメイン含有タンパク質17をコードする遺伝子。ミオクローヌス・ジストニア症候群に関連します。
・PNKD遺伝子(DYT8):
発作性非運動誘発性ジスキネジアタンパク質をコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、カフェイン、アルコール、ストレスなどで誘発される発作性ジスキネジアの原因となります。
・PRKN遺伝子:
パーキンをコードする遺伝子。若年性パーキンソン病の原因遺伝子として知られていますが、ジストニアを伴うこともあります。
・PRKRA遺�伝子(DYT16):
PKR活性化因子をコードする遺伝子。常染色体劣性遺伝形式で、若年発症ジストニア・パーキンソニズムの原因となります。
・PRRT2遺伝子(DYT10):
プロリンリッチ膜貫通タンパク質2をコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、発作性運動誘発性ジスキネジア(運動開始時に発作が誘発される)の原因となります。
・SCP2遺伝子:
ステロール運搬タンパク質2をコードする遺伝子。脂質代謝に関与します。
・SGCE遺伝子(DYT11):
εサルコグリカンをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝(母性刷り込みを示す)で、ミオクローヌス・ジストニア症候群の最も頻度の高い原因遺伝子です。
・SLC2A1遺伝子(DYT18):
グルコーストランスポーター1をコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、発作性労作誘発性ジスキネジア(長時間の運動で誘発される)の原因となります。
・SLC6A3遺伝子:
ドパミントランスポーターをコードする遺伝子。ドパミンの再取り込みに関与し、ジストニア・パーキンソニズムの原因となることがあります。
・SPR遺伝子:
セピアプテリン還元酵素をコードする遺伝子。常染色体劣性遺伝形式で、ドパ反応性ジストニアの原因となります。
・TAF1遺伝子(DYT3):
転写因子IIDのTATA結合タンパク質関連因子1をコードする遺伝子。X連鎖劣性遺伝形式で、ジストニア・パーキンソニズムの原因となります。
・TH遺伝子:
チロシン水酸化酵素をコードする遺伝子。常染色体劣性遺伝形式で、乳児期発症の重症型ドパ反応性ジストニアの原因となります。
・THAP1遺伝子(DYT6):
THAP1タンパク質をコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、若年発症ジストニアの原因となります。頭頸部や上肢から始まることが多いです。
・TOR1A遺伝子(DYT1):
トルシンAをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、早発型全身性ジストニアの最も頻度の高い原因遺伝子です。小児期に四肢から発症し、全身に広がります。
・TUBB4A遺伝子(DYT4):
β-チューブリン4Aをコードする遺伝子。常染色体優性遺伝形式で、上肢優位の早発型ジストニアの原因となります。