ABCD4, ACSF3, ADK, AHCY, ALDH6A1, AMN, CBS, CD320, CTH, CUBN, DHFR, FOLH1, FOLR1, FTCD, GIF, GNMT, HCFC1, HIBCH, LMBRD1, MAT1A, MCEE, MLYCD, MMAA, MMAB, MMACHC, MMADHC, MTHFD1, MTHFR, MTR, MTRR, MUT, NFE2L2, PCCA, PCCB, PRDX1, SLC46A1, SUCLA2, SUCLG1, TCN2 ( 39遺伝子 )
各遺伝子の詳細:
・ABCD4遺伝子:
ペルオキシソームABCトランスポーターをコードする遺伝子。コバラミンのペルオキシソームへの輸送に関与します。
・ACSF3遺伝子:
アシルCoA合成酵素ファミリーメンバー3をコードする遺伝子。ミトコンドリアでのマロニルCoA合成に関与します。
・ADK遺伝子:
アデノシンキナーゼをコードする遺伝子。メチオニン代謝の調節に関与します。
・AHCY遺伝子:
S-アデノシルホモシステインヒドロラーゼをコードする遺伝子。メチオニン代謝における重要な酵素です。
・ALDH6A1遺伝子:
メチルマロン酸セミアルデヒド脱水素酵素をコードする遺伝子。バリン代謝に関与します。
・AMN遺伝子:
アムネスレスタンパク質をコードする遺伝子。内因子-ビタミンB12複合体の腸管吸収に必要です。
・CBS遺伝子:
シスタチオニンβ合成酵素をコードする遺伝子。ホモシスチン尿症I型の原因遺伝子です。ホモシステインをシスタチオニンに変換します。
・CD320遺伝子:
トランスコバラミン受容体をコードする遺伝子。細胞へのビタミンB12取り込みに関与します。
・CTH遺伝子:
シスタチオナーゼをコードする遺伝子。シスタチオニンをシステインに変換します。
・CUBN遺伝子:
キュビリンをコードする遺伝子。腎臓での内因子-ビタミンB12複合体の再吸収に関与します。
・DHFR遺伝子:
ジヒドロ葉酸還元酵素をコードする遺伝子。葉酸代謝に必須の酵素です。
・FOLH1遺伝子:
葉酸加水分解酵素1をコードする遺伝子。葉酸の分解と吸収に関与します。
・FOLR1遺伝子:
葉酸受容体1をコードする遺伝子。細胞への葉酸取り込みに関与します。
・FTCD遺伝子:
ホルミミノトランスフェラーゼシクロデアミナーゼをコードする遺伝子。ヒスチジンと葉酸代謝に関与します。
・GIF遺伝子:
内因子をコードする遺伝子。ビタミンB12の腸管吸収に必須です。欠損により悪性貧血を引き起こします。
・GNMT遺伝子:
グリシンN-メチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子。メチオニン代謝の調節に関与します。
・HCFC1遺伝子:
宿主細胞因子C1をコードする遺伝子。X連鎖遺伝のコバラミン代謝異常症cblX型の原因遺伝子です。
・HIBCH遺伝子:
3-ヒドロキシイソブチリルCoAヒドロラーゼをコードする遺伝子。バリン代謝に関与します。
・LMBRD1遺伝子:
LMBR1ドメイン含有1をコードする遺伝子。コバラミン代謝異常症cblF型の原因遺伝子です。
・MAT1A遺伝子:
メチオニンアデノシルトランスフェラーゼIAをコードする遺伝子。メチオニンをS-アデノシルメチオニンに変換します。
・MCEE遺伝子:
メチルマロニルCoAエピメラーゼをコードする遺伝子。プロピオン酸代謝に関与します。
・MLYCD遺伝子:
マロニルCoAデカルボキシラーゼをコードする遺伝子。マロニルCoAの分解に関与します。
・MMAA遺伝子:
メチルマロン酸血症(コバラミン障害)cblAタイプをコードする遺伝子。アデノシルコバラミン合成に関与します。
・MMAB遺伝子:
メチルマロン酸血症(コバラミン障害)cblBタイプをコードする遺伝子。アデノシルコバラミン合成に関与します。
・MMACHC遺伝子:
メチルマロン酸血症とホモシスチン尿症cblCタイプをコードする遺伝子。最も頻度の高いコバラミン代謝異常症の原因遺伝子です。
・MMADHC遺伝子:
メチルマロン酸血症とホモシスチン尿症cblDタイプをコードする遺伝子。コバラミンの細胞内局在の振り分けに関与します。
・MTHFD1遺伝子:
メチレンテトラヒドロ葉酸脱水素酵素1をコードする遺伝子。葉酸代謝における多機能酵素です。
・MTHFR遺伝子:
メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素をコードする遺伝子。ホモシスチン尿症III型の原因遺伝子です。
※MTHFR遺伝子の2つの一般的な多型(c.665C>T(p.Ala222Val)およびc.1286A>C(p.Glu429Ala))は、ACMGの推奨に従い、臨床的有用性が不十分なため報告されません。
・MTR遺伝子:
メチオニン合成酵素をコードする遺伝子。ホモシステインをメチオニンに変換する酵素で、メチルコバラミンを補酵素として必要とします。
・MTRR遺伝子:
メチオニン合成酵素還元酵素をコードする遺伝子。メチオニン合成酵素の再活性化に関与します。
・MUT遺伝子:
メチルマロニルCoAムターゼをコードする遺伝子。メチルマロン酸血症の最も頻度の高い原因遺伝子です。
・NFE2L2遺伝子:
核内因子(赤血球由来2)様2をコードする遺伝子。酸化ストレス応答の調節に関与します。
・PCCA遺伝子:
プロピオニルCoAカルボキシラーゼα鎖をコードする遺伝子。プロピオン酸血症の原因遺伝子です。
・PCCB遺伝子:
プロピオニルCoAカルボキシラーゼβ鎖をコードする遺伝子。プロピオン酸血症の原因遺伝子です。
・PRDX1遺伝子:
ペルオキシレドキシン1をコードする遺伝子。酸化ストレスからの細胞保護に関与します。
・SLC46A1遺伝子:
プロトン共役葉酸トランスポーターをコードする遺伝子。腸管での葉酸吸収に関与します。
・SUCLA2遺伝子:
コハク酸CoAリガーゼADP形成β鎖をコードする遺伝子。ミトコンドリアDNA枯渇症候群の原因となることがあります。
・SUCLG1遺伝子:
コハク酸CoAリガーゼGDP形成α鎖をコードする遺伝子。ミトコンドリアDNA枯渇症候群の原因となることがあります。
・TCN2遺伝子:
トランスコバラミンIIをコードする遺伝子。血液中でのビタミンB12輸送タンパク質です。欠損により重篤な巨赤芽球性貧血を引き起こします。