ABCB11, ABCB4, ABCC2, ABCG5, ABCG8, AKR1D1, ALDOB, AMACR, ATP8B1, BAAT, CC2D2A, CFTR, CLDN1, CREB3L3, CYP27A1, CYP7A1, CYP7B1, DCDC2, DGUOK, DHCR7, EHHADH, EPHX1, FAH, GBA, GPBAR1, HNF1B, HSD17B4, HSD3B7, INVS, JAG1, LCT, LIPA, LMF1, MKS1, MPV17, MYO5B, NOTCH2, NPC1, NPC2, NPHP1, NPHP3, NPHP4, NR1H4, PEX1, PEX10, PEX11B, PEX12, PEX13, PEX14, PEX16, PEX19, PEX2, PEX26, PEX3, PEX5, PEX6, PEX7, PKHD1, POLG, SCP2, SERPINA1, SLC10A1, SLC10A2, SLC25A13, SLC27A5, SMPD1, TJP2, TMEM216, TRMU, UGT1A1, VIPAS39, VPS33B ( 72遺伝子 )
各遺伝子の詳細:
・ABCB11遺伝子:
PFIC2の原因遺伝子。胆汁酸トランスポーターBSEP(bile salt export pump)をコードし、肝細胞から胆汁酸を毛細胆管腔に分泌させます。
・ABCB4遺伝子:
PFIC3の原因遺伝子。MDR3 P糖タンパク質をコードし、胆汁中へのリン脂質分泌に関与します。
・ABCC2遺伝子:
MRP2タンパク質をコードし、ビリルビンや有機陰イオンの胆汁中への排泄に関与します。Dubin-Johnson症候群の原因遺伝子です。
・ABCG5、ABCG8遺伝子:
植物ステロールの排泄に関与し、シトステロール血症の原因遺伝子です。
・AKR1D1遺伝子:
5β-レダクターゼをコードし、胆汁酸合成に関与します。変異により胆汁酸合成障害を引き起こします。
・ATP8B1遺伝子:
PFIC1の原因遺伝子。FIC1タンパク質をコードし、肝細胞、小腸細胞において胆汁酸代謝に関わる核内受容体FXRの発現調節に関与します。
・BAAT遺伝子:
胆汁酸CoA:アミノ酸N-アシルトランスフェラーゼをコードし、胆汁酸の抱合に関与します。
・CFTR遺伝子:
嚢胞性線維症の原因遺伝子。塩化物イオンチャネルをコードし、胆汁うっ滞を伴うことがあります。
・CYP7A1、CYP7B1、CYP27A1遺伝子:
胆汁酸合成経路の酵素をコードし、変異により胆汁酸合成障害を引き起こします。
・HSD3B7、HSD17B4遺伝子:
胆汁酸合成経路の酵素をコードし、変異により胆汁酸合成障害を引き起こします。
・JAG1遺伝子:
アラジール症候群の主要原因遺伝子(約94%)。Notchシグナル伝達経路のリガンドであるJagged1をコードし、胆管の発達に重要な役割を果たします。
・NOTCH2遺伝子:
アラジール症候群の原因遺伝子(約1%)。Notch受容体をコードし、胆管発達に関与します。
・NR1H4遺伝子:
PFIC5の原因遺伝子。FXR(Farnesoid X receptor)をコードし、胆汁酸代謝の主要な調節因子です。
・TJP2遺伝子:
PFIC4の原因遺伝子。タイトジャンクションタンパク質ZO-2をコードし、毛細胆管の構造維持に関与します。
・MYO5B、VPS33B、VIPAS39遺伝子:
細胞内輸送に関与し、微絨毛封入体病や関節拘縮-腎機能障害-胆汁うっ滞症候群の原因となります。
・SERPINA1遺伝子:
α1-アンチトリプシンをコードし、その欠損症では肝疾患や肺気腫を引き起こします。
・UGT1A1遺伝子:
ビリルビンの抱合に関与し、Gilbert症候群やCrigler-Najjar症候群の原因遺伝子です。
・その他のPEX遺伝子群(PEX1、PEX2、PEX3、PEX5、PEX6、PEX7、PEX10、PEX11B、PEX12、PEX13、PEX14、PEX16、PEX19、PEX26):
ペルオキシソーム形成障害症の原因遺伝子で、Zellweger症候群などを引き起こし、肝障害を伴うことがあります。
・その他の遺伝子:
代謝異常症(ガラクトース血症、チロシン血症、ミトコンドリア病など)や多臓器疾患に関連する遺伝子も含まれており、胆汁うっ滞を伴う疾患を包括的に評価できます。