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大脳皮質形成異常NGSパネル遺伝子検査|ミネルバクリニック

大脳皮質形成異常NGSパネル遺伝子検査|ミネルバクリニック

大脳皮質形成異常とは

大脳皮質形成異常(Cerebral Cortical Malformation)は、胎児期の脳発達過程において神経細胞の移動や配列に障害が生じることで引き起こされる先天性の脳奇形の総称です。脳の表面に近い部分にある大脳皮質が正しい形に作られないことにより、さまざまな神経症状が出現します。

正常な脳の発達では、神経細胞は脳の深部で生まれた後、脳表面に向かって移動し、適切な位置で層構造を形成します。しかし、この移動過程や最終的な配列に異常が生じると、大脳皮質の形態や構造に異常が現れます。

大脳皮質形成異常は小児神経疾患において非常に重要な疾患群です。難治性てんかんの約40%、成人てんかんの5~15%において大脳皮質の形態的な異常が認められており、精神運動発達遅滞、脳性麻痺などの主要な原因となっています。早期診断と適切な管理が極めて重要です。

主な疾患分類

大脳皮質形成異常には、発生段階や障害のメカニズムによって複数のタイプがあります。当検査では、これらの主要な病型に関連する遺伝子を包括的に検査します。

滑脳症(Lissencephaly)

滑脳症は「滑らかな脳」を意味し、神経細胞の移動障害により脳表面の脳回(しわ)が形成されない状態です。無脳回(脳回が全くない)から厚脳回(脳回が少なく厚い)まで、重症度はさまざまです。

古典的滑脳症では、PAFAH1B1(LIS1)遺伝子やDCX遺伝子の変異が主な原因となります。Miller-Dieker症候群はLIS1遺伝子を含む染色体17p13.3の欠失により生じ、滑脳症に加えて特徴的な顔貌を呈します。X連鎖性滑脳症はDCX遺伝子変異により、主に男性に重度の滑脳症が、女性には皮質下帯状異所性灰白質が生じます。

多小脳回(Polymicrogyria)

多小脳回は、病的に小さい脳回が多数形成され、それらが不規則に融合することで大脳皮質の形態異常を呈する疾患です。脳の形成過程後期の障害により生じると考えられています。

てんかん、知的障害、構音障害(発音困難)、嚥下障害(飲み込み困難)など多様な神経症状が出現します。最近、ATP1A3遺伝子など新たな原因遺伝子も同定されています。

限局性皮質異形成(Focal Cortical Dysplasia: FCD)

限局性皮質異形成は、大脳皮質の一部に限定して存在する細胞配列の異常です。しばしば難治性てんかんの原因となり、抗てんかん薬では発作を完全に抑制できないことが多く、外科的切除が検討されます。

一部のFCDでは、MTOR遺伝子など細胞増殖に関わる体細胞遺伝子の突然変異が原因となることがわかっています。指定難病(難病指定137)に認定されており、適切な診断が重要です。

異所性灰白質

神経細胞が本来の位置に到達できず、移動途中の場所に留まることで生じる異常です。脳室周囲や皮質下白質に灰白質の塊が認められます。てんかんや知的障害の原因となります。

このパネル検査では、これらすべての病型に関連する42の遺伝子を同時に検査することで、効率的かつ包括的な診断が可能です。

症状と病態

大脳皮質形成異常では、脳の構造異常により多様な神経症状が出現します。症状の種類と重症度は、異常の部位、範囲、重症度によって大きく異なります。

主要症状

  • てんかん発作(難治性てんかんを含む)
  • 精神運動発達遅滞
  • 知的障害(軽度から重度まで)
  • 筋緊張低下または痙性
  • 運動機能障害
  • 脳性麻痺
  • 摂食・嚥下障害
  • 構音障害(言語発達の遅れ、発音困難)
  • 視覚障害
  • 小頭症

てんかんの特徴

大脳皮質形成異常では、高頻度にてんかん発作が認められます:

  • 乳幼児期からの発作発症が多い
  • 部分発作(焦点発作)から全般発作まで多様な発作型
  • 強直発作、強直間代発作、欠神発作など
  • 抗てんかん薬による治療抵抗性(難治性てんかん)
  • West症候群やLennox-Gastaut症候群などてんかん症候群を呈することも
  • 発作が続くことで認知機能や発達に影響

発達と運動機能への影響

脳の形成異常により、以下のような発達・運動面への影響が認められます:

  • 座る、立つ、歩くなどの運動発達の遅れ
  • 言語発達の遅れ
  • 学習困難
  • 協調運動障害
  • 筋緊張異常(低緊張または痙縮)
  • 不随意運動

重症度による分類

大脳皮質形成異常の重症度は、異常の範囲と程度により大きく異なります:

重度:広範囲の脳回形成異常(滑脳症など)では、重度の知的障害、難治性てんかん、重度の運動障害を呈し、生命予後にも影響します。平均寿命が10年程度とされる重症例もあります。

中等度:多小脳回や一部の異所性灰白質では、中等度の知的障害、てんかん、運動障害を呈しますが、適切な治療とサポートにより一定の生活の質が保たれます。

軽度:限局性の皮質異形成では、てんかんが主症状で、知的障害は軽度または正常範囲のこともあります。外科的治療により発作が消失する可能性もあります。

ミネルバクリニックの大脳皮質形成異常遺伝子パネル検査の特徴

「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」とは、現在大脳皮質形成異常の原因として報告されている42の遺伝子に異常があるかどうかを、一度に調べられる検査方法です。

従来の検査方法の場合、複数の関連遺伝子を調べるために、A遺伝子の検査をして異常がなければ次にB遺伝子を検査する、というように何度も検査する必要がありました。もちろん、検査のたびに高額な料金がかかります。

何度も検査することでかかる費用や手間は、患者さんにとって大きな負担になります。ミネルバクリニックではそうした不便を解消するために、大脳皮質形成異常に関連する遺伝子を一度に調べられる「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」を採用しています。

一般的な遺伝子検査のメリットとデメリットについてはこちらのページをご覧ください。

1.費用がリーズナブル

一般的な医療機関で大脳皮質形成異常の遺伝子検査を行う場合、単一遺伝子ごとに数万円から数十万円の費用がかかることが多く、複数の遺伝子を調べる場合は非常に高額になります。

当院では、大脳皮質形成異常に関係するとされる42の遺伝子を一度に調べられる「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」をリーズナブルに受けられます。(費用はページの一番下をご確認ください。)

2.結果が出るまでがはやい

一般的な医療機関で行える大脳皮質形成異常の遺伝子検査の場合、結果が出るまでには通常数週間から数ヶ月かかることがあります。また、単一遺伝子の検査で異常が見つからなかった場合、追加の遺伝子検査が必要になることもあります。

当院で行う「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」の場合、42の遺伝子を、2~3週間程度で一度に調べることが可能です。

3.一気にまとめてできる

臨床症状や画像所見から大脳皮質形成異常を疑って単一遺伝子検査を行っても、病的変異が見つからないことがあります。また、他の遺伝子に変異があるかどうかまでは分かりません。

当院で行う「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」ならば、滑脳症、多小脳回、限局性皮質異形成など多様な病型の原因遺伝子を同時に検査できるという利点があります。

オプション

塩基配列 (料金に含まれる)
欠失・挿入 (料金に含まれる)
至急:結果が出るまでの期間が約7日短くなります。 33,000円
VUS除外 *VUS(variant of unknown significance)とは病的意義がよく分かっていない変異の事を指します。(無料)

検査内容

「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」では、大脳皮質形成異常に関係するとされる42種類の遺伝子をまとめて検査します。これらには滑脳症、多小脳回、限局性皮質異形成など、多様な病型の原因遺伝子が含まれています。

「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」は、大脳皮質形成異常の遺伝的原因をお持ちの方を見つける可能性を高められると同時に、現在および将来的に活用できる情報を提供します。

どんな人が受けたらいいの?

【大脳皮質形成異常の個人歴または家族歴のある方】に
「大脳皮質形成異常NGSパネル検査」を受けることをおすすめします。

この検査は以下のような方に適しています:
・難治性てんかんがある方(特に乳幼児期から発症)
・MRI検査で大脳皮質の形態異常が指摘された方
・脳回形成異常(滑脳症、多小脳回など)が疑われる方
・精神運動発達遅滞がある方
・知的障害と運動障害を併発している方
・小頭症がある方
・構音障害や嚥下障害がある方
・脳性麻痺と診断されている方
・脳形成異常の家族歴がある方
・出生前診断で脳の異常が指摘された方(胎児診断)

このパネル検査は、血液、抽出DNA、頬粘膜スワブ、または唾液検体で実施可能です。出生前診断にも対応しています。モザイク現象の検出は目的としておらず、腫瘍組織での検査は適応外です。

検査で得られる患者さんの潜在的利益は?

遺伝子検査により原因が判明すると、大脳皮質形成異常の診断確定や、適切な治療・管理方針の決定に役立ちます。また、リスクが判明した場合には、予防的治療や症状管理、定期的なモニタリングを行うことができます。

遺伝子検査により以下の利益が期待できます:
・適切な診断の確立または確認
・てんかん治療の最適化(抗てんかん薬の選択)
・外科的治療の適応評価
・リハビリテーション計画の立案
・発達支援の早期開始
・合併症の予防と管理
・追加の関連症状のリスクの特定
・関連リソースやサポートへの患者の接続
・より個別化された治療と症状管理
・家族の危険因子に関する情報提供
・家族計画のためのオプション提供
・出生前・着床前診断の選択肢提供
・予後の予測

患者さんで病原性変異が同定された場合、遺伝形式により家族のリスクが異なります。常染色体劣性遺伝の場合、兄弟姉妹が同じ疾患を発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。常染色体優性遺伝やX連鎖遺伝の場合は、遺伝カウンセリングで詳しくご説明します。家族を検査することでそのリスクを明らかにすることが重要です。

対象遺伝子

詳しくはこちら

ACTB, ACTG1, ADGRG1, ARFGEF2, ARX, ATP6V0A2, B3GALNT2, B3GNT2, DCX, DYNC1H1, ERMARD, FKRP, FKTN, GMPPB, KIF1BP, KIF2A, KIF5C, LAMC3, LARGE1, NDE1, OCLN, PAFAH1B1, POMGNT1, POMK, POMT1, POMT2, RAB18, RAB3GAP1, RAB3GAP2, RELN, RTTN, SNAP29, SRD5A3, TBC1D20, TUBA1A, TUBA8, TUBB2A, TUBB2B, TUBB3, TUBB4A, TUBG1, VLDLR ( 42遺伝子 )

主要な遺伝子の詳細:

・PAFAH1B1(LIS1)遺伝子:
古典的滑脳症の最も主要な原因遺伝子。神経細胞の移動に必須の機能を持つ。Miller-Dieker症候群では、この遺伝子を含む染色体17p13.3の欠失が認められる。重度の無脳回から軽度の厚脳回まで幅広い表現型を呈する。

・DCX遺伝子:
X連鎖性滑脳症の原因遺伝子。Doublecortinというタンパク質をコードし、神経細胞の移動に重要な役割を果たす。男性では重度の滑脳症、女性では皮質下帯状異所性灰白質を呈することが多い。

・TUBA1A遺伝子:
チューブリンαをコードする遺伝子で、神経細胞の移動や軸索伸長に重要。変異により滑脳症、多小脳回、小脳低形成など多様な脳形成異常を引き起こす。

・TUBB2A, TUBB2B, TUBB3, TUBB4A遺伝子:
チューブリンβをコードする遺伝子群。細胞骨格の構成要素として神経細胞の移動や分化に必須。変異により滑脳症、多小脳回、小脳低形成などを引き起こす。

・RELN遺伝子:
Reelinというタンパク質をコードし、大脳皮質の層構造形成に重要な役割を果たす。変異により滑脳症と小脳低形成を呈する。

・DYNC1H1遺伝子:
ダイニン重鎖をコードする遺伝子で、細胞内輸送に重要。変異により滑脳症、小脳低形成を引き起こす。

・ARX遺伝子:
X連鎖性の転写因子をコードする遺伝子。変異により滑脳症、異所性灰白質、知的障害などを引き起こす。

・POMT1, POMT2, POMGNT1, POMK, FKTN, FKRP遺伝子:
糖鎖転移酵素をコードする遺伝子群。ジストログリカン(α-dystroglycan)の糖鎖修飾に関与し、変異により筋ジストロフィーを伴う脳形成異常(筋・眼・脳病)を引き起こす。

・その他の重要遺伝子:
ACTB, ACTG1(アクチン)、KIF2A, KIF5C(キネシン)、NDE1(核分布因子)、VLDLR(VLDL受容体)、ADGRG1(GPR56)など、神経細胞の移動や増殖に関わる多様な遺伝子を含む。

カバレッジ

カバレッジとは、遺伝子検査においてDNA配列がどの程度正確に読み取られたかを示す指標です。「20x」は同じ部位を20回読み取ることを意味し、読み取り回数が多いほど検査の精度が高くなります。

≥99% at 20x(読み取り深度20回以上)
これは、検査対象遺伝子の99%以上の領域を、20回以上の高い精度で読み取ることができることを示しています。

検体

血液(EDTAチューブ4ml×2本、紫色キャップ)、抽出DNA(EBバッファー中3μg)、頬粘膜スワブ、唾液(要請により採取キット提供)

※唾液・口腔粘膜擦過組織・血液いずれもオンライン診療が可能です。
 ほとんどの検査は唾液・口腔粘膜擦過組織で実施できます。
 血液検体の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。
 オンライン診療(ビデオ通話での診療)で遺伝カウンセリングを行った後、検体を当院にお送りいただく流れとなります。
 検体採取キットは検査料金をお支払いいただいた後にお送りいたします。ご自身で勝手に検体を採取しないでください。

検査の限界

詳しくはこちら

すべての配列決定技術には限界があります。この分析は次世代シーケンシング(NGS)により実施され、コード領域とスプライス接合部の検査を目的として設計されています。次世代シーケンシング技術と当院のバイオインフォマティクス分析により、偽遺伝子配列やその他の高度に相同な配列の寄与は大幅に減少しますが、これらは配列決定および欠失/重複分析の両方において病原性変異体対立遺伝子を同定するアッセイの技術的能力を時に妨げる可能性があります。

低品質スコアの変異確認および被覆標準を満たすためにサンガー配列決定が使用されます。注文された場合、欠失/重複分析は、1つの完全な遺伝子(頬粘膜スワブ検体および全血検体)および2つ以上の連続するエキソンサイズ(全血検体のみ)のゲノム領域の変化を同定できます。単一エキソンの欠失または重複が時に同定される場合がありますが、この検査では日常的に検出されません。同定された推定欠失または重複は、直交法(qPCRまたはMLPA)により確認されます。

この検査では、疾患を引き起こす可能性がある特定のタイプのゲノム変化は検出されません。これには、転座や逆位、反復伸長(例:三塩基またはヘキサ塩基)、ほとんどの調節領域(プロモーター領域)または深部イントロン領域(エキソンから20bp以上)の変化が含まれますが、これらに限定されません。この検査は体細胞モザイクまたは体細胞変異の検出を目的として設計または検証されていません。

※限局性皮質異形成(FCD)の一部で報告されている体細胞変異(MTOR遺伝子など)は、この検査では検出されません。体細胞変異の検査が必要な場合は、別途脳組織を用いた検査が必要となります。

結果が出るまでの期間

2~3週間
※至急オプションを利用すると、結果が出るまでの期間が約7日短くなります。

料金

税込み275,000円
遺伝カウンセリング料金は別途30分16,500円(税込)

よくあるご質問

どのような症状があれば検査を受けるべきですか?
難治性てんかん、精神運動発達遅滞、知的障害、運動障害がある方、MRI検査で脳の形態異常(滑脳症、多小脳回、異所性灰白質など)が指摘された方におすすめします。また、小頭症、構音障害、嚥下障害がある方や、脳形成異常の家族歴がある場合も検査をご検討ください。
検査はどのように行いますか?
血液採取(4ml×2本)または唾液・頬粘膜スワブで検査可能です。唾液や頬粘膜の場合はオンライン診療も可能で、遠方の方でもクリニックにお越しいただかずに検査を受けられます。出生前診断にも対応しています。
家族も検査を受ける必要がありますか?
大脳皮質形成異常の原因遺伝子は遺伝形式が多様です。常染色体劣性遺伝の場合、兄弟姉妹が同じ疾患を発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。X連鎖遺伝の場合は、男性と女性でリスクや症状が異なります。ご家族の検査により、将来の家族計画に重要な情報を提供できます。遺伝カウンセリングで詳しくご説明します。
検査で異常が見つからなかった場合はどうなりますか?
この検査は42の主要な原因遺伝子を対象としていますが、すべての原因遺伝子を網羅しているわけではありません。また、限局性皮質異形成の一部で認められる体細胞変異は検出されません。検査で病原性変異が検出されなくても、臨床的には大脳皮質形成異常と診断されることがあります。主治医と相談して、必要に応じて追加の検査を受けることが重要です。
保険は適用されますか?
当検査は自費診療となり、保険適用外です。費用は税込み275,000円、別途遺伝カウンセリング料金(30分16,500円)が必要です。ただし、診断確定後は指定難病制度や小児慢性特定疾病により医療費助成を受けられる可能性があります。
結果はどのように説明されますか?
検査結果は遺伝カウンセリングにて詳しくご説明いたします。結果の意味、今後の対応、ご家族への影響、治療選択肢(てんかん治療、外科的治療、リハビリテーションなど)について、専門的な観点から分かりやすくお伝えします。
子どもや将来の妊娠への影響はありますか?
大脳皮質形成異常の遺伝形式は原因遺伝子により異なります。常染色体劣性遺伝、常染色体優性遺伝、X連鎖遺伝など多様です。検査結果により、出生前診断や着床前診断など、将来の家族計画についてもご相談いただけます。遺伝カウンセリングで詳しくご説明します。
大脳皮質形成異常の治療はどのように行われますか?
治療は症状に応じて行われます。てんかんに対しては抗てんかん薬による治療が基本ですが、薬剤抵抗性の場合は外科的治療(病変切除術)が検討されます。また、早期からのリハビリテーション(理学療法、作業療法、言語療法)、発達支援、特別支援教育なども重要です。根本的な治療法はまだ確立していませんが、症状に応じた包括的なケアにより生活の質を向上させることが可能です。
予後はどうですか?
予後は脳形成異常の種類と重症度により大きく異なります。広範囲の滑脳症では重度の障害と生命予後への影響がありますが、限局性の皮質異形成では外科的治療により良好な予後が期待できることもあります。早期診断と適切な治療・支援により、生活の質を改善できる可能性があります。
他の医療機関での検査との違いは何ですか?
当院では大脳皮質形成異常に関連する42の遺伝子を一度に検査でき、従来の単一遺伝子検査と比べて費用・時間を短縮できます。オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも検査を受けることが可能です。また、出生前診断にも対応しています。


プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。

仲田洋美のプロフィールはこちら