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遺伝子ブライダルチェック
(保因者検査)

結婚相手と受けるブライダルチェック(保因者検査)

結婚相手と受けるブライダルチェック(保因者検査)

劣性遺伝病の保因者検査を受ける利点にはいくつかあります。保因者とは、特定の遺伝病を発症しないが、その遺伝子を持っている人のことを指します。劣性遺伝病は、両親から劣性の病気を引き起こす遺伝子のコピーを受け継いだ場合にのみ発症します。以下は、保因者検査の主なメリットです。

  • リスクの把握:自分や配偶者が特定の遺伝病の保因者であるかどうかを知ることで、子供にその病気が発症するリスクを把握できます。
  • 家族計画における意思決定:検査結果をもとに、子どもを持つことのリスクを理解し、家族計画においてより情報に基づいた選択が可能になります。
  • 早期介入:もし遺伝病のリスクが高い場合、出生前の診断や早期介入により、症状の管理や治療の選択肢が増える可能性があります。
  • 精神的準備:もしリスクがあることがわかれば、精神的に準備をする時間が確保でき、遺伝カウンセリングやサポートグループへの参加などの支援を受けることができます。
  • 遺伝カウンセリング:検査結果をもとに、専門の遺伝専門医から詳細な情報やアドバイスを得ることができます。
  • 家族への情報提供:保因者であることがわかれば、同じ遺伝子を持つ可能性がある親族に情報を提供し、彼らもリスクを把握し対処することができます。

ただし、保因者検査には心理的な負担や倫理的な問題も伴うため、検査を受ける際は十分な情報とカウンセリングを受けることが重要です。

ミネルバクリニックでは遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)を行っています。これは遺伝性疾患のリスクの有無を特定するための検査です。

日本ではまだあまり一般的ではありませんが、米国産婦人科学会「ACOG」では2017年から妊娠中の女性すべてがキャリアスクリーニング(保因者検査)を実施することを推奨しています。しかし、妊娠中の女性だけでなく妊娠を希望・検討している女性にまでキャリアスクリーニングが提供されることが理想的です。実際に、ACOGでは妊娠中および妊娠前のすべての女性に対する遺伝性疾患のキャリアスクリーニング拡大に関する勧告を発表しています。

また、米国人類遺伝学会「ACMG」は最新のガイダンスにて最適なパネルサイズやどの遺伝子を含めるべきかなどを検討し、キャリアスクリーニングを4つの段階に分けています。さらに、パネルを全人類的なものとし、人種によらず普遍的なものにすべきであるとしています。

結婚相手と受けるブライダルチェック(保因者検査)

日本においてブライダルチェックといえば、結婚前・妊娠前にお二人の健康や妊娠・出産に影響のある病気がないかを調べるだけのものです。当院で行う検査は、遺伝子に含まれるリスク要因を調べ、早期の医学的介入を行う上で重要な情報を得ることができます。また、カップルやご夫婦の家族計画や人生における一つの指針をご提供できるものです。つまり、遺伝子から見るブライダルチェックというわけです。ご結婚前のカップル、出産のご予定がある・妊娠中のご夫婦はぜひ遺伝子ブライダルチェックをご検討ください。

4種類の遺伝子ブライダルチェックはこちら

妊娠前遺伝子診断|遺伝性疾患キャリア(保因者)スクリーニング検査(427遺伝子)
拡大版保因者(キャリア)スクリーニング遺伝子パネル検査女性版(787遺伝子)
拡大版保因者(キャリア)スクリーニング遺伝子パネル検査男性版
遺伝子ブライダルチェックパネル検査|保因者検査+不妊検査+59のActionable疾患遺伝子

遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)の必要性

なぜお子さんを作る前の遺伝子ブライダルチェック(保因者検査、キャリアスクリーニング検査)が必要なのかと言うと、保因者が実際には多いということが挙げられます。概してADLやQOLに非常にインパクトのある疾患なのです。同じ疾患の保因者同士でお子さんを作ると1/4という高い確率でその疾患のお子さんができますので、お子さんを持つ前に、お二人の組み合わせによるリスクを知っておくということが非常に重要となります。
劣性遺伝病に関して、家族歴がない場合でもその保因者である可能性があるという事実は重要です。これを理解するには、劣性遺伝の基本的な原理を考慮する必要があります。

  • 劣性遺伝の原理:劣性遺伝病は、両親から劣性遺伝子の両方のコピーを受け継いだ場合にのみ発症します。個々の劣性遺伝子は、それ自体では病気の症状を引き起こさないことが多いため、両親がどちらも無症状の保因者である場合、家族歴に病気の兆候が見られないことがあります。
  • 無症状の保因者:劣性遺伝病の保因者は、病気の症状を示さず、正常に健康に見えることが多いです。したがって、家族内に病気の明らかな症例がない場合でも、劣性遺伝子のコピーを持っている可能性があります。
  • 遺伝子の潜在性:保因者は遺伝子のコピーを次世代に伝えることができますが、配偶者も同じ遺伝子の保因者である場合にのみ、子どもがその遺伝病を発症するリスクが高まります。この確率は一般的に低いですが、家族間での保因者の状態が未知である限り、リスクは完全には排除できません。
  • 検査の重要性:家族歴がない場合でも、特定の遺伝病に対する保因者検査を行うことで、その人が劣性遺伝病の保因者かどうかを判定することができます。この情報は、家族計画や将来の健康管理に役立ちます。

総じて、劣性遺伝病に関連する遺伝子の検査は、家族歴がなくても、特定の遺伝病に対する個人の保因状態を明らかにするために重要です。これにより、遺伝病のリスクをより正確に評価し、適切な予防策や計画を立てることが可能になります。

一般人口100人に1人より多い保因者頻度の疾患と遺伝子

一般人口100人に1人より多い保因者頻度の疾患と遺伝子
※遺伝形式 AR:常染色体劣性 XL:X染色体連関(連鎖)AD;常染色体優性
遺伝子 疾患 遺伝形式 保因者頻度 疾患頻度
G6PD グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症 XL 1/7(日本では1/500) 1/14(日本では1/1000)
LDLR 家族性高コレステロール血症 AD(AR) 1/8(<1/500) 1/256(<1/10万)
LDLRAP1 家族性高コレステロール血症 AR 1/8 1/256
HFE 遺伝性ヘモクロマトーシス AR 1/12(日本では稀) 1/560
MEFV 家族性地中海熱 AR 1/20(日本では1/250) (日本では1/24万人)
TYR 眼皮膚白皮症1A, 1B AR 1/20 1/1280
NDRG1 シャルコー・マリー・トゥース病 AR 1/22 約1/2000(日本では1/1万)
BCHE ブチリルコリンエステラーゼ欠損症 AR 1/28 1/3136
TNXB エーラス・ダンロス症候群 古典様型1 AR 1/28 1/3136
DHCR7 スミス・レムリ・オピッツ症候群 AR 1/30 1/3600
CFTR 嚢胞性線維症 AR 1/32(東アジア1/94) 約1/4千
F2 先天性プロトロンビン欠乏症、
先天性低プロトロンビン血症
AR 1/33 1/4356
GJB2 非症候性先天性難聴1A AR 1/33 1/4356
SERPINA1 α1アンチトリプシン欠損症 AR 1/33(日本人には少ない) 1/4396
F5 第V因子欠乏症 AR 1/36 1/5184
SLC7A9 非Ⅰ型シスチン尿症 AR 1/42 1/7千
PROP1 混合型下垂体ホルモン欠損症2 AR 1/45 1/8千
CYP1B1 原発性先天性緑内障 AR 1/50 1/1万
SLC3A1 シスチン尿症Ⅰ型 AR 1/50 1/1万
ABCA4 スターガルト病 AR 1/51 約1/1万
SMN1 脊髄性筋ジストロフィー AR 1/54(東アジア1/59) 1/11664
SMN1 脊髄性筋ジストロフィー無症候性キャリア AR 1/54(東アジア1/59) 1/11664
CYP21A2 21-水酸化酵素欠損症による先天性副腎皮質過形成症 AR 1/61 約1/1万5千
PMN2 PMM2関連先天性グリコシル化異常症ⅠA型 AR 1/63 1/1万6千
ERCC2 色素性乾皮症相補群D
硫黄欠乏性毛髪発育異常症2, 光線過敏性
脳眼顔骨格症候群2
AR 1/65 1/16900
EYS 網膜色素変性症25 AR 1/66 1/17500
DYNC2H1 多指症を伴う/伴わない短肋骨胸郭異形成症 AR 1/68 1/18500
ACADM 中鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症 AR 1/69 1/1万9千
SH3TC2 SH3TC2連関シャルコ・マリー・ツース病 AR 1/69 1/1万9千
PKHD1 PKHD1関連多発性嚢胞腎 AR 1/70 1/19600
GBA ゴーシェ病 AR 1/77 1/2万4千
OCA2 眼皮膚白皮症II型 AR 1/78 約2万5千
CHST6 CHST6関連斑状角膜ジストロフィー AR 1/79 約1/2万5千
SLC26A4 ペンドレッド症候群 AR 1/80 1/約2万5千
ACADS 短鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症 AR 1/85 1/28900
ATP7B ウィルソン病 AR 1/87 約1/3万
CNGB1 1色覚 AR 1/87 約1/3万
GCDH グルタル酸尿症I型 (グルタリル-CoA 脱水素酵素欠損症) AR 1/87 約1/3万
SLC5A5 ハートナップ病 AR 1/87 約1/3万
GRIP1 フレイサー症候群 AR 1/88 1/3万1千
VSX2 小眼球、コボローマ(眼構造に欠損がある状態)を伴う、伴わない AR 1/91 1/3万3千
PAH フェニルケトン尿症(高フェニルアラニン血症) AR 1/93 約3万5千
MCCC1 3-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ欠損症 AR 1/95 1/3万8千
MCCC2 3-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ欠損症 AR 1/95 1/3万8千
FAH 遺伝性高チロシン血症1型 AR 1/99 1/3万9千
ARSA 異染性白質ジストロフィー AR 1/100 1/4万
ATM 毛細血管拡張性運動失調症(Ataxia Telangiectasia) AR 1/100 1/4万
GAA ポンぺ病 AR 1/100 1/4万
MUT メチルマロン酸血症MUT型 AR 1/100 1/4万
SLC12A3 ギッテルマン(Gitelman)症候群 AR 1/100 1/4万

特に日本人に多い保因者頻度の疾患と遺伝子

特に日本人に多い保因者頻度の疾患と遺伝子
遺伝子 疾患 遺伝形式 保因者頻度 疾患頻度
DYSF 肢帯型筋ジストロフィー 2B AR 1/332(一般人口は1/500未満) 約1/44万
ERCC6 de Sanctis-Cacchione 症候群
Cockayne症候群B型
AR 1/74(一般人口は1/500未満) 約1/22000
ETFDH グルタル酸血症II型(GA2) AR 1/74(一般人口は1/250) 約1/25万
FKTN FKTN関連ジストログリカノパシーによる筋ジストロフィー
福山型筋ジストロフィー
AR 1/82(一般人口は1/500未満) 約1/27000
HBB 鎌状赤血球症、へモブロビンC病、βサラセミア AR 1/50(一般人口は1/158) 約1/1万
MYO7A アッシャー症候群1B型、MYO7A関連非症候性難聴 AR 1/62(一般人口は1/206) 約1/1万5千
NAGLU ムコ多糖症ⅢB型 AR 1/298(一般人口は1/500未満) 約1/36万
PEX10 ペルオキシソーム生合成異常症6A (Zellweger) AR 1/354(一般人口は1/500未満) 1/50万
SLC22A5 全身性カルニチン欠損症 AR 1/77(一般人口は1/129) 1/23700
SLC25A13 シトリン欠損症 AR 1/69(一般人口は1/159) 1/9600
SLC45A2 眼皮膚白皮症4型 AR 1/146(一般人口は1/159) 1/8万5千
SLC7A7 リジン尿性蛋白不耐症 AR 1/119(一般人口は1/500未満) 1/5万7千
WRN Werner症候群 AR 1/71(一般人口は1/308) 1/2万1千
XPA 色素性乾皮症相補群1A AR 1/74(一般人口は1/500未満) 1/1万2千

遺伝子ブライダルチェックパネル検査に含まれる内容

キャリアスクリーニングパネル遺伝子検査

キャリアスクリーニングパネル遺伝子検査

キャリアスクリーニングとは、常染色体劣性遺伝性疾患やX連鎖性遺伝性疾患の子供を持ってしまうリスクのある個人またはカップルを特定する分子生物学的検査のことです。簡単にいえば、お子さんが遺伝性疾患を発症するリスクを事前に評価する検査です。キャリアスクリーニングの実施は米国産婦人科学会や米国遺伝学会から推奨されています。

キャリア(保因者)とは、遺伝子変異があるものの発症はしていない状態のことです。つまり、キャリア(保因者)であるだけならば一般的には健康であるといえます。しかし例えば、フラジャイルX(脆弱X症候群)のキャリアの場合、早期卵巣機能不全のリスクがあります。卵巣が正常に機能しなくなり、一般的な閉経時期よりも数十年も早く卵子の生産が停止する恐れがあります。また、それを知らずに不妊治療を行うことで、生まれたお子さんが脆弱X症候群になるということもあり、医学的に大きな問題となります。

キャリアスクリーニングパネル遺伝子検査

キャリアスクリーニングは、検査結果のご提供を通して妊娠に関する様々な知識・情報を提供するものです。遺伝子に関する情報やリスクを知り、生殖の選択肢や家族計画などを患者様ご自身が最善の選択をできるようにします。

不妊症チェック遺伝子パネル検査

不妊症チェック遺伝子パネル検査

不妊を経験するカップルは全体の約10~15%といわれています。不妊症チェック遺伝子パネル検査の遺伝子検査により異常がわかれば、いち早く本格的に不妊治療を進めることができるため、悩む期間が減って前向きに歩めるようになるでしょう。

米国産婦人科学会「ACOG」は、不妊症が疑われるカップルに対して医師が行うべきガイドラインを発表しています。その中には男女ともに病歴や身体検査はもちろん、遺伝子検査も含まれています。遺伝子検査では不妊の要因となる遺伝子の異常を知ることができます。例えば、女性がフラジャイルXの保因者である場合、原発性卵巣機能不全となって40歳以前に卵巣が正常に機能しなくなるリスクが高まります。

不妊症チェック遺伝子パネル検査

男性の場合、CFTR遺伝子に特定の変異がある場合、精管に異常が起きるリスクがあり、精子を運べなくなっているかもしれません。不妊症チェック遺伝子パネル検査を行えば、こうした遺伝子の異常が特定でき、カップル・ご夫婦がいち早く体外受精などの不妊治療へ進めます。

「もしかしたら不妊症かも」という疑問・不安がある場合はミネルバクリニックにご相談いただき、不妊症チェック遺伝子パネル検査をお受けください。そして前向きな第一歩を踏み出せるきっかけをつかみましょう。

将来の身体的状況が改善できる59の遺伝子

将来の身体的状況が改善できる59の遺伝子

将来の身体的状況を改善できる遺伝子を「アクショナブル遺伝子」といいます。アクショナブル遺伝子は59あり、それらに病的変異が認められる場合はエビデンスに基づいて医学的介入する根拠が生まれます。例えば、アクショナブル遺伝子に異常が見つかり、それに合った適切な分子標的薬剤があるならば、その薬剤を用いて治療を進められます。そして重大な罹患の回避や死亡率を下げるといった結果を期待できるわけです。

参考文献

遺伝子検査を行うことで事前に59のアクショナブル遺伝子の異常を知ることができれば、適切な予防・治療によって将来の重大なリスクを回避できる可能性があります。検査がご結婚されるカップル、これからお子さんが生まれるご夫婦の健康を守ることにつながるわけです。そういった意味で、遺伝子ブライダルチェックを行うことは大きな意義があります。

将来の身体的状況が改善できる59の遺伝子

米国人類遺伝学会「ACMG」によれば、アクショナブル遺伝子は多数あるとされています。当院ではエビデンスがあり検査や治療といった医学的介入により将来を明るく変えられる確かな根拠のある59の遺伝子の異常を調べることが可能です。遺伝子検査はこれからのこと、家族計画のことを真剣に考えるきっかけになることは間違いありません。

患者様にとってのメリット

患者様にとってのメリット

ミネルバクリニックの遺伝子ブライダルチェックパネル検査では、米国人類遺伝学会「ACMG」が求めるTier3を満たすキャリアスクリーニング検査であり、400以上の疾患に対して行えます。例えば、家族歴がない場合、疾患の原因となる遺伝子を持っているかどうかはわかりません。しかし、実はカップルのどちらかがキャリア(保因者)でお子さんに重い遺伝病を遺伝させてしまう可能性があります。そうしたリスクを回避する、事前に知って最善の選択をするのに、遺伝子ブライダルチェックはとても重要な情報となります。

患者様にとってのメリット

また、検査により59のアクショナブル遺伝子に異常がわかれば、医学的介入により将来を変えることができるかもしれません。そしてもちろん、不妊の原因となる遺伝子の異常もまとめてお調べできます。早い段階で異常がわかれば、いち早く不妊治療を進められることでしょう。
このように、カップル・ご夫婦の家族計画や人生全般の指針となる情報を知れることが遺伝子ブライダルチェックの大きなメリットです。

遺伝性疾患リスクがわかる保因者診断

保因者とは

保因者とは

保因者とは、遺伝性疾患の要因となる病的変異のある染色体を持っているものの病気を発症していない人のことです。
人間の染色体は2本で1組になっていて、どちらかに遺伝性疾患を引き起こす病的変異があったとしても、もう片方が正常であれば病気を発症しません。遺伝性疾患を発症するのは、両方の染色体に病的変異があるときです。この場合は劣勢遺伝性疾患といいます。

遺伝子の異常は見た目ではわかりませんし、一般的な血液検査をしても保因者であると特定できません。しかし、健康だと思っていても、これから結婚するカップルが二人とも常染色体劣性疾患の保因者である可能性があります。そしてそのカップルが子供を持った場合、生まれてくる子は50%の確率で保因者となり、25%の確率で遺伝性疾患となるリスクがあります。

自分自身、そして結婚相手が保因者であるかどうか、それを事前に知ることはとても重要なことです。お子さんやカップルの未来・人生のためにも、事前に検査を行うことが望まれます。

検査をおすすめする方

検査をおすすめする方

保因者診断は妊娠・出産を検討しているカップルやご夫婦にぜひお受けいただきたい検査です。そして、一人目を産んで二人目を考えているというご夫婦にもおすすめしています。もしご夫婦が保因者であれば、たとえ一人目のお子さんが保因者にならなかったとしても、二人目の子が保因者または遺伝性疾患になるリスクがあるためです。
また、遺伝性疾患を患っている家族歴がある場合、パートナーが保因者である、という方におすすめしています。

保因者診断は採血した血液で検査できます。身体への負担もほとんどないため、どなたでも安心してお受けいただけます。

保因者であることがわかったら

保因者であることがわかったら

保因者診断によりカップルのいずれか、または両方が保因者であることがわかった場合、様々な選択肢が考えられます。例えばミネルバクリニックでは以下のような選択肢をご提案することがあります。

  • 遺伝性疾患を発症しない胚を選び移植するために、着床前診断を行う
  • 提供された卵子・精子を用いて人工授精や体外受精を行う

※これらの方法には日本産婦人科学会により制限が設けられています。
詳しくはお問い合わせください。

また、先天性代謝異常症のように、生まれてすぐに治療を始めることで正常な発育を期待できる遺伝性疾患もあります。つまり、保因者診断を受ければ、お子さんのリスクを事前に正確に把握でき、明るい未来へと進める可能性が広がるわけです。保因者診断により保因者であることがわかったら、まずは医師に相談してどのような道があるのかを知った上で最善の選択をしていきましょう。

ブライダルチェックの必要性

ブライダルチェックの必要性

ブライダルチェックを受けるべきかどうか悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、妊娠や出産をお望みでしたらブライダルチェックはお受けいただくことをおすすめします。

妊娠・出産は簡単なことではありません。不妊や流産の可能性もありますし、母体にも大きな負担がかかりますし命の危険性すらあります。ブライダルチェックを行えば、妊娠・出産に影響する疾患を発見でき、事前に治療・対応を行えます。例えば、不妊リスクが高いと判断されるようであれば、検査後すぐに不妊治療を始められます。ブライダルチェックをすれば、「なぜ子供が授からないのか」と悩み心を傷める時間が減り、前向きに将来へ向かって進むことができるでしょう。

ブライダルチェックは妊娠・出産のために必要な準備をするために重要な指標となります。ぜひ前向きにご検討ください。

男性のブライダルチェックの必要性

男性のブライダルチェックの必要性

一般的にブライダルチェックというと「女性だけが行う検査」と思われがちです。しかし、男性もブライダルチェックを行えます。

例えば不妊はその原因は女性だけにあるのではなく、約半数は男性側にもあります。実際に女性側が悩んで相談にきたものの、検査をしてみたら男性側に原因があったというケースは少なくありません。二人にとってハッピーな将来を築き上げるためにも、男性も一緒にブライダルチェックを受けることが最善な選択といえるのではないでしょうか。

尚、当院では、不妊の原因となる遺伝子検査を行っておりますので、精液の検査自体は行っておりません。乏精子症などの不妊の原因となる遺伝子検査を行う、というものとなります。

一般的なブライダルチェックの検査内容

一般的なブライダルチェックの種目や検査内容、検査方法を紹介します。

※表は左右にスクロールして確認することができます。

検査種目 検査内容 検査方法
子宮頸がん検査 子宮頸がんの有無 細胞の採取
子宮、卵巣の超音波検査 子宮筋腫、卵巣のう腫、
子宮内膜症の有無
超音波検査
性感染症の検査 淋病、梅毒、HIVなど性感染症の有無 おりもの検査
風疹抗体検査 風疹の抗体を持っているか調べる 血液検査
甲状腺機能検査 甲状腺ホルモン値を調べる
肝機能検査 母子感染リスクの高い疾患の有無
(B型肝炎等)
貧血検査 貧血になりやすいか調べる
糖尿病検査 血糖値が正常であるか調べる

上記は一般的なブライダルチェックの種目です。病院によってこれら以外の検査種目が追加される場合もあります。事前にご確認ください。
ミネルバクリニックでは遺伝性疾患リスクの有無を調べるため、遺伝子ブライダルチェックパネル検査を行っています。

検査に必要な検体

検査に必要な検体は以下の通りです。

  • 血液
  • 唾液*
  • 口腔粘膜ぬぐい液*

*唾液・口腔ぬぐい液の場合、遠隔地の方でもオンライン診療(ビデオスルーでの診察のことをいいます)で遺伝カウンセリングをしたのち、検体を当院にお送りいただく形で、当院にお越しにならずに検査が可能です。遠方の方でもお受けいただけます。

結果が出るまでの期間

3~5週間

検査費用

わかりやすく動画で紹介

「ブライダルチェック」結婚前に絶対にやった方が良いです!【臨床遺伝のプロ 教えて仲田先生】

ミネルバクリニックでは患者さまへ正しい情報をお届けするために、
遺伝子ブライダルチェックに関する様々な情報を公開しています。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら