ADRA2B, AGA, AMACR, ARFGEF2, ARG1, ARL13B, ARSA, ARSB, ASAH1, ASPM, ATP1A2, ATP2A2, ATP6V0A2, ATRX, BRAF, BTD, C12orf57, CACNA1A, CACNA1H, CACNB4, CASK, CASR, CC2D2A, CENPJ, CEP290, CHRNA2, CHRNA4, CHRNB2, CLCN2, CLCN4, CNTN2, COL4A1, CPA6, CRH, CTSA, CTSF, CUL4B, DEPDC5, DNAJC5, EFHC1, EPM2A, FLNA, GABRA1, GABRD, GABRG2, GBA, GFAP, GLB1, GLI3, GNS, GRIA3, GRN, HEXA, HGSNAT, IQSEC2, KCNA1, KCNC1, L2HGDH, LGI1, NAGLU, NEU1, NF1, NHLRC1, NOTCH3, NPC1, NPC2, OFD1, PANK2, PDHA1, PEX7, PPT1, PURA, RAI1, RBFOX1, RBFOX3, RELN, SCARB2, SCN5A, SERPINI1, SLC19A3, SLC25A15, SLC6A8, SMARCA2, VPS13A ( 84遺伝子 )
各遺伝子カテゴリーの詳細:
■イオンチャネル遺伝子(17遺伝子)
・ナトリウムチャネル:
SCN5A遺伝子:心筋型ナトリウムチャネルをコードします。変異により、Brugada症候群や夜間前頭葉てんかんとの関連が報告されています。
・カリウムチャネル:
KCNA1遺伝子:電位依存性カリウムチャネルをコードし、発作性運動失調とてんかんを引き起こします。
KCNC1遺伝子:電位依存性カリウムチャネルをコードし、進行性ミオクローヌスてんかんの原因となります。
・カルシウムチャネル:
CACNA1A遺伝子:P/Q型カルシウムチャネルをコードし、欠神てんかんや片麻痺性片頭痛の原因となります。
CACNA1H遺伝子:T型カルシウムチャネルをコードし、特発性全般てんかんに関連します。
CACNB4遺伝子:カルシウムチャネルβサブユニットをコードし、若年性ミオクローヌスてんかんに関連します。
・塩素チャネル:
CLCN2遺伝子:塩素チャネルをコードし、特発性全般てんかんに関連します。
CLCN4遺伝子:X連鎖性の塩素チャネルをコードし、知的障害とてんかんを引き起こします。
・その他のチャネル関連:
ATP1A2遺伝子:Na+/K+-ATPアーゼをコードし、家族性片麻痺性片頭痛とてんかんに関連します。
ATP2A2遺伝子:筋小胞体Ca2+-ATPアーゼをコードし、発作を伴うことがあります。
CASR遺伝子:カルシウム感知受容体をコードし、低カルシウム血症性発作に関連します。
■神経伝達物質受容体遺伝子(8遺伝子)
・GABA受容体:
GABRA1遺伝子:GABAA受容体α1サブユニットをコードし、若年性ミオクローヌスてんかんに関連します。
GABRD遺伝子:GABAA受容体δサブユニットをコードし、全般てんかんに関連します。
GABRG2遺伝子:GABAA受容体γ2サブユニットをコードし、小児欠神てんかんや熱性けいれんに関連します。
・ニコチン性アセチルコリン受容体:
CHRNA2遺伝子:ニコチン性アセチルコリン受容体α2サブユニットをコードし、常染色体優性夜間前頭葉てんかんに関連します。
CHRNA4遺伝子:ニコチン性アセチルコリン受容体α4サブユニットをコードし、最も頻度の高い常染色体優性夜間前頭葉てんかんの原因です。
CHRNB2遺伝子:ニコチン性アセチルコリン受容体β2サブユニットをコードし、夜間前頭葉てんかんに関連します。
・グルタミン酸受容体:
GRIA3遺伝子:AMPA型グルタミン酸受容体をコードし、X連鎖性知的障害とてんかんに関連します。
・その他の受容体:
ADRA2B遺伝子:α2アドレナリン受容体をコードし、発作閾値に影響を与えます。
■代謝関連遺伝子(27遺伝子)
・ライソゾーム蓄積症関連:
AGA遺伝子:アスパルチルグルコサミニダーゼをコードし、アスパルチルグルコサミン尿症の原因となります。
ARG1遺伝子:アルギナーゼをコードし、高アルギニン血症の原因となります。
ARSA遺伝子:アリールスルファターゼAをコードし、異染性白質ジストロフィーの原因となります。
ARSB遺伝子:アリールスルファターゼBをコードし、ムコ多糖症VI型の原因となります。
ASAH1遺伝子:酸性セラミダーゼをコードし、ファーバー病の原因となります。
BTD遺伝子:ビオチニダーゼをコードし、ビオチニダーゼ欠損症の原因となります。発作を伴うことが多いです。
CTSA遺伝子:カテプシンAをコードし、ガラクトシアリドーシスの原因となります。
CTSF遺伝子:カテプシンFをコードし、セロイドリポフスチン症8型の原因となります。
GBA遺伝子:グルコセレブロシダーゼをコードし、ゴーシェ病の原因となります。
GLB1遺伝子:β-ガラクトシダーゼをコードし、GM1ガングリオシドーシスの原因となります。
GNS遺伝子:N-アセチルグルコサミン-6-スルファターゼをコードし、ムコ多糖症IIID型の原因となります。
HEXA遺伝子:ヘキソサミニダーゼAをコードし、テイ・サックス病の原因となります。
HGSNAT遺伝子:ヘパラン-α-グルコサミニドN-アセチルトランスフェラーゼをコードし、ムコ多糖症IIIC型の原因となります。
NAGLU遺伝子:α-N-アセチルグルコサミニダーゼをコードし、サンフィリポ症候群B型の原因となります。
NEU1遺伝子:シアリダーゼをコードし、シアリドーシスの原因となります。
NPC1遺伝子:ニーマン・ピック病C1タンパク質をコードし、ニーマン・ピック病C型の原因となります。
NPC2遺伝子:ニーマン・ピック病C2タンパク質をコードし、ニーマン・ピック病C型の原因となります。
PANK2遺伝子:パントテン酸キナーゼ2をコードし、神経変性症とてんかんを伴います。
PPT1遺伝子:パルミトイルプロテインチオエステラーゼをコードし、セロイドリポフスチン症1型の原因となります。
SCARB2遺伝子:リソソーム膜タンパク質をコードし、進行性ミオクローヌスてんかんの原因となります。
VPS13A遺伝子:バキュオラー分別タンパク質をコードし、舞踏病とてんかんを伴います。
・その他の代謝関連:
AMACR遺伝子:α-メチルアシル-CoAラセマーゼをコードし、成人発症の感覚運動神経障害とてんかんに関連します。
L2HGDH遺伝子:L-2-ヒドロキシグルタル酸デヒドロゲナーゼをコードし、L-2-ヒドロキシグルタル酸尿症の原因となります。
PDHA1遺伝子:ピルビン酸デヒドロゲナーゼE1αサブユニットをコードし、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ欠損症の原因となります。
PEX7遺伝子:ペルオキシソーム生合成因子をコードし、レフサム病の原因となります。
SLC19A3遺伝子:チアミントランスポーターをコードし、チアミン代謝異常によるてんかんを引き起こします。
SLC25A15遺伝子:オルニチントランスロカーゼをコードし、高オルニチン血症・高アンモニア血症・ホモシトルリン尿症症候群の原因となります。
SLC6A8遺伝子:クレアチントランスポーターをコードし、X連鎖性クレアチン欠乏症候群の原因となります。
■神経発達・構造関連遺伝子(22遺伝子)
・細胞骨格・構造:
FLNA遺伝子:フィラミンAをコードし、脳室周囲結節性異所性灰白質とてんかんの原因となります。
GFAP遺伝子:グリア線維性酸性タンパク質をコードし、アレキサンダー病の原因となります。
ASPM遺伝子:異常紡錘体様小頭症関連タンパク質をコードし、小頭症とてんかんを引き起こします。
ATRX遺伝子:α-サラセミア/知的障害症候群X連鎖タンパク質をコードし、重度知的障害とてんかんを引き起こします。
CUL4B遺伝子:カリンファミリータンパク質をコードし、X連鎖性知的障害とてんかんを引き起こします。
・神経細胞移動・配置:
ARL13B遺伝子:ARLファミリータンパク質をコードし、ジュベール症候群とてんかんに関連します。
CC2D2A遺伝子:コイルドコイルおよびC2ドメイン含有タンパク質をコードし、ジュベール症候群に関連します。
CENPJ遺伝子:セントロソームタンパク質をコードし、小頭症とてんかんを引き起こします。
CEP290遺伝子:セントロソームタンパク質をコードし、ジュベール症候群に関連します。
GLI3遺伝子:GLI転写因子をコードし、形成異常とてんかんに関連します。
OFD1遺伝子:口腔・顔面・指症候群タンパク質をコードし、ジュベール症候群に関連します。
RELN遺伝子:リーリンをコードし、滑脳症とてんかんの原因となります。
RBFOX1遺伝子:RNAスプライシング因子をコードし、てんかんと神経発達障害に関連します。
RBFOX3遺伝子:RNAスプライシング因子をコードし、てんかんに関連します。
・シナプス関連:
ARFGEF2遺伝子:ARFグアニンヌクレオチド交換因子をコードし、小頭症とてんかんを引き起こします。
CASK遺伝子:カルシウム/カルモジュリン依存性セリンプロテインキナーゼをコードし、X連鎖性知的障害とてんかんを引き起こします。
CNTN2遺伝子:コンタクチン2をコードし、皮質形成異常とてんかんに関連します。
IQSEC2遺伝子:IQモチーフおよびSecドメイン含有タンパク質をコードし、X連鎖性知的障害とてんかんを引き起こします。
LGI1遺伝子:ロイシンリッチグリオーマ不活性化タンパク質をコードし、常染色体優性側頭葉てんかんの原因となります。
PURA遺伝子:プリンリッチエレメント結合タンパク質をコードし、発達遅滞とてんかんを引き起こします。
SMARCA2遺伝子:クロマチンリモデリング因子をコードし、ニコライデス・バライツァー症候群とてんかんの原因となります。
■てんかん症候群特異的遺伝子(6遺伝子)
EPM2A遺伝子:ラフォリン(デュアル特異性ホスファターゼ)をコードし、ラフォラ病(進行性ミオクローヌスてんかん)の原因となります。
NHLRC1遺伝子:マリンをコードし、ラフォラ病の原因となります。
DEPDC5遺伝子:mTOR経路調節タンパク質をコードし、家族性焦点てんかんの最も頻度の高い原因です。
DNAJC5遺伝子:シスチン弦タンパク質αをコードし、成人型セロイドリポフスチン症の原因となります。
EFHC1遺伝子:EFハンドドメイン含有タンパク質をコードし、若年性ミオクローヌスてんかんに関連します。
RAI1遺伝子:レチノイン酸誘導タンパク質をコードし、スミス・マゲニス症候群とてんかんを引き起こします。
■血管・結合組織関連遺伝子(2遺伝子)
NOTCH3遺伝子:Notch3受容体をコードし、CADASIL(脳動脈症)とてんかんに関連します。
COL4A1遺伝子:IV型コラーゲンα1鎖をコードし、脳小血管症とてんかんに関連します。
■その他の重要な遺伝子(8遺伝子)
ATP6V0A2遺伝子:液胞型H+-ATPアーゼをコードし、グリコシル化異常症とてんかんを引き起こします。
BRAF遺伝子:セリン/トレオニンキナーゼをコードし、神経皮膚黒色症とてんかんに関連します。
C12orf57遺伝子:機能不明のタンパク質をコードし、てんかん性脳症に関連します。
CPA6遺伝子:カルボキシペプチダーゼAをコードし、熱性けいれんとてんかんに関連します。
CRH遺伝子:コルチコトロピン放出ホルモンをコードし、熱性けいれんに関連します。
GRN遺伝子:プログラニュリンをコードし、前頭側頭型認知症とてんかんに関連します。
NF1遺伝子:ニューロフィブロミンをコードし、神経線維腫症1型とてんかんに関連します。
SERPINI1遺伝子:神経セルピンをコードし、家族性脳症とてんかんの原因となります。