サテライトDNA
サテライトDNAとは?
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号
サテライトDNA (Satellite DNA) は,巨大なタンデムリピートの繰り返しから構成されるノンコーディングDNA(タンパクをコードしないDNA)です.
セントロメアの機能の重要な役割を担っており、構造的にはヘテロクロマチンの主要な構成要素となっています.
サテライトDNAという名称は、密度勾配遠心を行った際にゲノムDNAのバンドとは別に小さなバンドを生じることに由来しています.サテライトDNAが短い塩基配列の繰り返しであるため,アデニン、シトシン、グアニン、チミンの各塩基の構成比が通常のゲノム配列の構成比と異なっていて,このため密度の違いを生じて2本目,またはその他の小さなバンド(サテライト)を生じるのです.
サテライトDNAの種類とは?
サテライトDNAは,ミニサテライト,マイクロサテライト,反復配列(タンデムリピート)と呼ばれます.
α (alphoid DNA) :170bpで全染色体に存在
β: 68bpでセントロメア 1, 9, 13, 14, 15, 21, 22 ,Yに存在
サテライト1:25-48塩基対,ほとんどの染色体のセントロメアとヘテロクロマチン内に存在
サテライト2: 5塩基対でほとんどの染色体に存在
サテライト3: 5塩基対でほとんどの染色体に存在