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シナプス後肥厚

シナプス後肥厚

シナプス後肥厚

シナプス後肥厚(postsynaptic density; PSD)は、シナプス後膜に付着したタンパク質密度の高い特殊な領域である。シナプス後肥厚PSDは、シナプス後神経細胞の膜にある電子密度の高い領域として、電子顕微鏡によって同定された。PSDはシナプス前活性域に密着しており、シナプス後膜上に存在する受容体がシナプス前神経伝達物質放出部位に近接することを可能にする。脊椎動物の中枢神経系にある興奮性シナプスの大部分は、神経伝達物質としてグルタミン酸を放出するが、グルタミン酸受容体はPSDに集中し、そこで特殊な分子が受容体を固定し、その輸送を制御する。シナプス後肥厚PSDは脳の部位によって大きさや構成が異なる。シナプス後肥厚では、グルタミン酸受容体、足場タンパク質、多くのシグナル伝達分子など、何百ものタンパクが同定されている。

シナプス後膜のすぐ下にある密なラミナとして電子顕微鏡写真で見えるシナプス後肥厚(PSD)には、厚さ50nmほどのより深い層である「パリウム」があり、ShankタンパクとHomerタンパクの足場がある。パリウムはあまり明確に薄切電子顕微鏡写真で捉えられていないが、シナプス活動時には、CaMKIIや他のタンパクが可逆的に付加され、より密になり、より顕著になる。シナプス刺激に続く受容体の輸送とスパインの形状のリモデリングの両方に関して、CaMKIIタンパク他のタンパクをパリウムへの動員を媒介するのに重要な役割を果たしている。さらにCaMKIIが細胞膜に移動して活性化される期間と活性レベルが、その活性により誘発されるスパインの変化を引き起こすことが示唆されている(論文)。

この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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