心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)
心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)(Echogenic Intracardiac Focus;EIF)は、典型的には左心室にみられる点状のエコー領域であるが、どちらか一方または両方の心室にみられることがある。心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)とみなすには、骨のように明るく、2つの断面で確認できることが必要である。
心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)は心筋機能障害や構造的な心臓の異常とは関連がないことが報告されている。
妊娠第2三半期(中期)において、21トリソミー胎児の21~28%が心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)を有しているのに対して正常胎児では3~5%であることが報告されている。発生率は人種によって異なり、アジア系の胎児に最大30%存在する。
NIPTなどの異数性スクリーニングの経験がなく、孤立性心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)(これ以外に何の所見もない)を有する妊婦に対して、SMFM(母体胎児学会)は、トリソミー21の確率を推定するためのカウンセリングと、NIPTによる非侵襲的異数性スクリーニング、またはコスト面からNIPTが採用できない場合はクアトロテストの選択肢について話し合うことを推奨している。
血清スクリーニングまたはセルフリーDNAスクリーニング(NIPT)の結果が陰性で、心臓内高輝度エコー像(心臓内高輝度点)EIFが孤立性の場合には、それ以上の評価を行わないことを推奨している。つまり、NIPT陰性の場合にはそれ以上の胎児心エコー、フォローアップ超音波画像、または出生後評価の適応はない。
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号
この記事の監修・執筆者:仲田 洋美
(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)
ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。
ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。
また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。
出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。
日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。