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医学用語 LINE

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LINE(長鎖散在反復配列 long interspersed nuclear element)は、ほとんどの真核生物ゲノムに存在する転移因子の一種で、non-LTRレトロトランスポゾンともいわれるものの一つです.

レトロトランスポゾン (Retrotransposon) とは、トランス(動く)ポゾン、つまり「可動遺伝因子」の一種で、ほとんどの真核生物組織のゲノム内に普遍的に存在すしています。レトロトランスポゾンは、レトロ(逆)とついているように、RNA転写した後に逆転写酵素によりDNAに逆転写されて移動、すなわち「転移」を果たします。DNA型トランスポゾン(これを狭義のトランスポゾンといいます)が転移する場合はそのまま移動できるのですが、レトロトランスポゾンの転移では、DNA 配列の複製が起こります。

全長約4〜7kbpで、LINE配列自身のもつ逆転写酵素で自身のmRNAを鋳型に逆転写することでコピー数を増やします.
転移により遺伝子の機能破壊やゲノム再編成を引き起こし、進化の原動力となることが注目されていますが、それで疾患が起こる可能性でも注目されています。

LINEはRNA分子から逆転写された長いDNA配列です。イントロンやプロモータは含みませんが、内部に逆転写酵素やインテグラーゼ配列を有し、そうしたコード部分自身と、その他の非蛋白質コード部分とを併せて複写可能です。LINEは自分自身の複写により移動するので、ゲノムを増大させてしまいます。例えば、ヒトゲノムは、約50万のLINEを含むのですが、ゲノム全体の 21% にあたります。
LINE は、個々人で特徴的なので、DNA鑑定 (genetic fingerprint) で利用されています。

 

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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