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プロテオリピドプロテイン

プロテオリピドプロテインとは

プロテオリピドプロテイン(proteolipid protein; PLP)は、リポタンパク質の一種であり、脳組織をクロロホルム-メタノール(2:1)で抽出すると得られる脂-タンパク質複合体です。このプロテオリピドは水に不溶であり、脳の白質に最も多く含まれ、そこでのタンパク質の20%以上を占めています。心筋、腎臓、肝臓、肺などにも見いだされますが、その生理的意義は明らかではありません[5]。

また、有髄線維の主要構成タンパク質としても知られており、ミエリン塩基性タンパク質(myelin basic protein; MBP)と共に、神経細胞の髄鞘を形成する重要な成分です[4]。髄鞘は神経細胞の軸索を覆い、神経信号の伝達速度を高める役割を持っています。プロテオリピドプロテインは、この髄鞘形成において中心的な役割を果たし、神経系の正常な機能維持に寄与しています。

参照・引用
[4] https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%9C%89%E9%AB%84%E7%B7%9A%E7%B6%AD
[5] https://kotobank.jp/word/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%89-772189

中枢神経系におけるプロテオリピドプロテイン

プロテオリピドプロテイン(Proteolipid Protein、略称: PLP)は、中枢神経系に存在するミエリン鞘(神経繊維を包み込む絶縁材)の主要な構成成分の一つです。ミエリンは神経細胞の軸索(神経繊維)を包み込んでおり、これによって神経信号の伝達速度が向上し、信号の損失を抑える役割を果たします。

プロテオリピドタンパク

https://www.semanticscholar.org/paper/Role-of-proteolipid-protein-(PLP-Dm20)-and-fatty-in-Chintha/30270dafc4d115d8e88c49f4cbc12faa0d914d34/figure/10 より引用

プロテオリピドプロテインは、ミエリン鞘の形成および維持に重要な役割を果たしています。このタンパク質は主にオリゴデンドロサイトと呼ばれるグリア細胞によって合成され、ミエリン鞘を形成する際に脂質層とともに軸索にラッピングされます。

プロテオリピドプロテイン

https://www.semanticscholar.org/paper/Role-of-proteolipid-protein-(PLP-Dm20)-and-fatty-in-Chintha/30270dafc4d115d8e88c49f4cbc12faa0d914d34/figure/5 より引用


ミエリン鞘は神経系において重要な構造であり、正常な神経機能に不可欠です。プロテオリピドプロテインの変異や欠損は、神経伝導速度の低下や神経障害の原因となることがあり、これに関連する疾患がいくつか存在します。例えば、プロテオリピドプロテイン遺伝子(PLP1遺伝子)の変異によって引き起こされる疾患の一例がPelizaeus-Merzbacher病(PMD)です。 PMP22遺伝子に変異がある場合は、Charcot-Marie-Tooth病(CMT)なども含まれます。

プロテオリピドプロテイン(PLP)は、ミエリン鞘の主要な構成成分の一つで、脳と脊髄の中枢神経系のミエリン鞘に存在します。PLPは主にオリゴデンドロサイトによって合成され、その構造はミエリン鞘の形成および維持に重要な役割を果たしています。PLPは脂質と結びついて軸索を包み込み、神経伝達の効率を向上させる役割を果たしています。

PLPは約276アミノ酸から構成されていて、ミエリンタンパク質成分の 50% 以上を占めます。疎水性の高いタンパク質であり、中枢神経系ミエリン膜の主要なタンパク質です。PLP は構造的な役割だけでなく、ミエリン機能においても重要です。

PLPはミエリン鞘の脂質層に結合していて、4回膜貫通ドメインで膜に結合しています。この領域は、脂質二重膜に効果的に結合するための特殊なアミノ酸配列を持っています。

プロテオリピドプロテイン

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9279222/ より引用

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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