アップレギュレーション
生物の遺伝子産物生産において、細胞が外部からの刺激に応答してRNAやタンパク質などの細胞成分の量を増加させる過程をアップレギュレーションという。
受容体をアンタゴニスト(拮抗物質、阻害薬)に慢性的に暴露するとアップレギュレーションがおこり、受容体の数が増加することが報告されている。
アップレギュレーションの例としては、外界からの有害物質にさらされた肝細胞の反応がある。この場合、細胞はチトクロームP450酵素の産生を増加させ、その結果、これらの分子の分解を増加させる。
RNAやタンパク質のアップレギュレーションは、エピジェネティックな変化によって生じることもある。このようなエピジェネティックな変化により、RNAまたはタンパク質の発現が外部からの刺激に応じた変動をしなくなり、これが薬物中毒や抗腫瘍薬への耐性獲得においてみられる。
この記事の監修・執筆者:仲田 洋美
(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)
ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。
ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。
また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。
出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。
日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。