目次

模式図(ミネルバクリニック作成)。水色が羊膜、紫が絨毛膜、黄色が胎盤です。
一卵性双胎(一卵性双生児)とは、1つの受精卵が発生のごく初期に2つに分かれ、2人の赤ちゃんとして育った双子です。もとが同じ受精卵なので遺伝情報は基本的に同じで、性別も原則として同じになります。分かれた時期によって胎盤と羊膜の数(膜性)が決まり、受精後3日ごろまでに分かれると二絨毛膜二羊膜(DD)、胚盤胞になってから分かれると一絨毛膜(MD・MM)になります[1][2]。このページでは、一卵性双胎がいつ・なぜ分裂するのか、二卵性との違い、MDツイン・DDツインの意味、妊娠中に気をつけることを、臨床遺伝専門医が論文をもとに解説します。双子の妊娠で受けられる出生前検査は双子のNIPTでも詳しく解説しています。
⏱️ 30秒でわかる要約
🧬 Q. 一卵性双生児はいつ・なぜ分裂するの?
分かれる時期は受精直後から受精後1〜2週までで、早いほど胎盤と羊膜が別々になります。なぜ分かれるのかは、まだはっきりわかっておらず、原因となる遺伝子も見つかっていません。ただ、体外受精で胚盤胞まで育てて移植すると起こりやすいことが、日本の約94万周期のデータで示されています[1][2]。
👯 Q. 二卵性との違いは?どっちが多い?
二卵性は2つの卵子が別々に受精した双子で、遺伝的にはふつうのきょうだいと同じです。一卵性はどの地域でも出産のおよそ0.4%(約250件に1組)とほぼ一定で、双子の多さの国による違いは、主に二卵性の差によるものです[1][3]。
🩺 Q. MDツイン・DDツインって何?
DDは胎盤が2つ、MDは胎盤が1つで羊膜が2つの双子です。MDなど胎盤が1つの双子は血管がつながっているため、一絨毛膜双胎の10〜15%に起こる双胎間輸血症候群などに備え、妊娠16週から2週ごとの超音波検査が勧められています[5]。
\ 双子(双胎)でも受けられるNIPTがあります /
スタンダードプランと双子マックスプランは双子でも受けられ、陽性なら羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。
双子で受けられるNIPT | 双子マックスプラン
第1章 一卵性双胎とは
一卵性双胎の基本 ― いつ・なぜ分裂するのか
● 一卵性双胎の成り立ち
一卵性双胎は、1つの卵子と1つの精子からできた1つの受精卵が、発生のごく初期に2つに分かれ、それぞれが1人の赤ちゃんとして育つことで生まれます。分かれる時期は受精直後から受精後1〜2週までの幅があり、いつ分かれたかで胎盤(絨毛膜)と羊膜の数が決まります[1][2]。
● なぜ分裂するのか
一卵性双胎がなぜ起こるのかは、まだはっきりわかっていません。人の一卵性双胎の原因となる遺伝子も見つかっていません[1]。動物の研究からは、胚の内側の細胞の集まり(内部細胞塊)がまとまりにくくなることや、胚盤胞が透明帯から出るときの形の変化が、細胞の集まりを2つに分ける手がかりとして考えられています[1]。
一方、起こりやすくなる条件はある程度わかっています。日本産科婦人科学会のデータを使った日本の研究では、単一胚移植93万7,848周期のうち、受精卵が分かれたと推定される頻度は1.36%で、自然妊娠の0.40〜0.45%より高くなっていました。胚盤胞まで育ててから移植すること(オッズ比1.79)、凍結融解胚移植(1.34)、アシステッドハッチング(1.21)が、分かれやすさと関係していました[2]。胚を1つだけ戻しても双子になることがあるのは、このためです。不妊治療と双子の関係は不妊治療で双子になる確率で詳しく解説しています。
● 分裂のタイミングと膜性の関係
一卵性双胎は、分かれた時期によって3つのタイプに分かれます。自然妊娠の一卵性双胎では、胎盤が1つで羊膜が2つの一絨毛膜二羊膜(MD)が最も多く、70〜75%を占めます[2]。
📊 一卵性双胎の分かれた時期と膜性
| 分かれた時期 | 膜性 | 胎盤・羊膜 | 一卵性双胎に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 受精直後(受精後3日ごろまで) | 二絨毛膜二羊膜(DD/DCDA) | 胎盤2つ・羊膜2つ | 20〜30% |
| 胚盤胞の時期 | 一絨毛膜二羊膜(MD/MCDA) | 胎盤1つ・羊膜2つ | 70〜75% |
| 受精後1〜2週 | 一絨毛膜一羊膜(MM/MCMA) | 胎盤1つ・羊膜1つ | 1〜2% |
出典:Ikemotoら(Hum Reprod, 2018)[2]、Jinら(Hum Reprod Update, 2024)[1]。割合は自然妊娠の一卵性双胎での値です。
● 一卵性双胎の頻度
自然妊娠での一卵性双胎は出産のおよそ0.4%(約250件に1組)で、地域による差がほとんどないことが知られています[1][3]。生殖補助医療(ART)では、報告によって0.72〜5%と、自然妊娠より高くなります[1]。
● 遺伝的な特徴 ― 「ほぼ同じ」だが「完全に同じ」ではない
一卵性双胎はもとが同じ受精卵なので、遺伝子の情報は基本的に2人で同じです。ただし、受精卵が分かれる前後にも細胞分裂のたびに小さなDNAの変化は起こります。アイスランドの研究では、一卵性双生児の2人のあいだで、発生の早い時期に起きたDNAの変化が平均5.2個違っており、約15%のペアでは片方だけに多くの変化がありました[6]。このような、受精後に体の一部の細胞で起こる変化については体細胞変異と生殖細胞系列変異のちがいで解説しています。
さらに、DNAの配列そのものは同じでも、遺伝子のはたらき方を調節する目印(エピジェネティクス)や、育つ環境・経験は2人で同じではありません。一卵性双生児でも顔つきや体質、病気のかかりやすさに違いが出るのは、こうした理由が重なるためです。
一卵性双胎と二卵性双胎の違い
一卵性と二卵性の違いは、受精卵が1つか2つかです。二卵性双胎は、2つの卵子がそれぞれ別の精子と受精した双子で、遺伝的には同時に生まれたふつうのきょうだいと同じです。
👯 一卵性双胎と二卵性双胎の比較
| 項目 | 一卵性双胎 | 二卵性双胎 |
|---|---|---|
| でき方 | 1つの受精卵が2つに分かれる | 2つの卵子が別々に受精する |
| 遺伝情報 | 基本的に同じ(わずかな違いはある) | ふつうのきょうだいと同じ程度 |
| 性別 | 原則として同じ(ごくまれな例外あり) | 同性のことも男女のこともある |
| 膜性 | DD・MD・MMのいずれか(MDが最多) | 基本的にDD |
| 頻度 | 出産の約0.4%で、地域差がほとんどない | 国・母体年齢・不妊治療で大きく変わる |
出典:Jinら(2024)[1]、Ikemotoら(2018)[2]、Smits・Monden(2011)[3]、Tachonら(2014)[7]。
● 一卵性と二卵性はどっちが多い?どっちが珍しい?
一卵性双胎の頻度は世界中でほぼ一定(出生1000あたり約3.5〜4)で、双子の多さの国による違いは、ほとんどが二卵性の差によるものです。双子全体の出生率は、アジアの多くの国で出生1000あたり9未満なのに対し、中部アフリカでは18を超え、ベナンでは27.9でした[3]。つまり、双子が少ない地域ほど二卵性が少なく、一卵性と二卵性の差は小さくなります。日本では1970年代から1990年代にかけて一卵性・二卵性ともに双子の出生率が上がり、二卵性や三つ子の増加は排卵誘発剤や体外受精と関係していると報告されています[4]。どちらが多いかは、時代や不妊治療の広まり方によって変わるといえます。
● 一卵性双生児で男女はありえる?
一卵性双生児は同じ受精卵から生まれるため、性別は原則として同じです。ただし、ごくまれに性別の違う一卵性双生児が報告されています。たとえば、47,XXYで始まった受精卵の一部の細胞からY染色体が失われ、その後に2つに分かれたことで、片方が男性、片方が女性の体つきになった症例が報告されています[7]。このように、同じ受精卵から生まれても染色体の構成が2人で違うことがあり、こうした状態は体細胞モザイクのしくみで説明されます。47,XXYについてはクラインフェルター症候群をご覧ください。
🩺 院長コラム【「卵性」と「膜性」を分けて考える】
双子の妊娠で大切だと考えているのは、「一卵性か二卵性か(卵性)」と「胎盤を共有しているか(膜性)」を分けて考えることです。妊娠中の管理を左右するのは膜性のほうで、胎盤が1つかどうかは妊娠初期の超音波でいちばん正確にわかります。同性で胎盤が2つの双子は「二卵性」と思われがちですが、一卵性双胎の2〜3割は胎盤が2つです。
もう1つは、一卵性でも2人の遺伝情報が「完全に同じ」とは限らないことです。分かれる前後に起きたDNAの変化が片方だけにあることがあり、ごくまれには染色体や性別が違うこともあります。遺伝の病気や検査の結果を考えるとき、この「ほとんど同じだが例外がある」という理解が、結果を正しく読む土台になると考えています。
第2章 一卵性双胎の診断と妊娠管理
診断方法 ― 膜性は妊娠11〜13週、卵性は膜性だけでは決まらない
双子の妊娠では、まず超音波で膜性(絨毛膜性)を調べます。国際産婦人科超音波学会(ISUOG)のガイドラインは、膜性を妊娠11週0日〜13週6日に判定するよう勧めています。胎盤が2つの双子では2人を隔てる膜の付け根が三角に厚く見える「ラムダサイン」、胎盤が1つの双子では膜が胎盤に細くT字に付く「Tサイン」が手がかりになります[5]。
一方、一卵性か二卵性か(卵性)は、膜性だけでは決まりません。胎盤が1つ(一絨毛膜)なら一卵性と考えられますが、胎盤が2つ(DD)の双子には二卵性と一卵性の両方が含まれ、一卵性でも20〜30%はDDです[2]。男女の双子であれば、ほとんどが二卵性です。同性でDDの双子の卵性をはっきりさせるには、DNAで調べる必要があります。双子の卵性と膜性、NIPTでわかることは双子の卵性・膜性とNIPTで解説しています。
💡 用語解説:MDツイン・DDツイン・MMツイン
D(di)は「2つ」、M(mono)は「1つ」の意味で、最初の文字が絨毛膜(胎盤)、2番目の文字が羊膜の数を表します。DDツインは胎盤2つ・羊膜2つ、MDツインは胎盤1つ・羊膜2つ、MMツインは胎盤1つ・羊膜1つの双子です。DDは一卵性でも二卵性でも起こりますが、MDとMMは一卵性です。
妊娠管理のポイント ― 胎盤が1つの双子は2週ごとの超音波
胎盤が1つの双子(一絨毛膜双胎)では、胎盤の中で2人の血管がつながっているため、特有の合併症が起こることがあります。ISUOGのガイドラインでは、双胎間輸血症候群(TTTS)は一絨毛膜双胎の10〜15%、双胎貧血多血症候群(TAPS)は自然に起こるものでMD双胎の最大5%とされ、一絨毛膜双胎では妊娠16週から2週ごとの超音波検査が勧められています[5]。羊膜まで1つのMM双胎は一絨毛膜双胎の約5%で、2人のへその緒が絡み合う(臍帯巻絡)ことがほぼ必ずみられます[5]。
妊婦健診や分娩の管理は、かかりつけの産婦人科や、双子の管理に慣れた周産期の医療機関で行います。膜性によって健診の間隔や分娩の時期の考え方が変わるため、妊娠初期に膜性を確かめておくことが、その後の管理の出発点になります。
一卵性双胎で受けられる出生前検査
双子の妊娠は、赤ちゃんの体の形の異常(大奇形)も単胎より多くなります。ISUOGのガイドラインでは、大奇形の頻度はDD双胎で25人に1人、MD双胎で15人に1人、羊膜が1つの双胎で6人に1人とされています[5]。そのため、超音波での形の確認に加えて、染色体を調べる検査をどうするかも、妊娠初期に考えておきたいことの1つです。
一卵性双胎は、もとが同じ受精卵なので、染色体の構成も基本的に2人で同じです。ただし前の章で触れたように、分かれる前後に一部の細胞で染色体が変わり、2人で違うことがごくまれにあります[7]。双子の染色体の検査では、こうした例外も含めて結果を読む必要があります。
当院のNIPT(新型出生前診断)は、通常は妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。双子でも受けられるプランは2つあります。スタンダードプランは13・18・21トリソミーと微小欠失6種類7疾患を、双子マックスプランは全常染色体の数の変化と92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常を調べます(双子マックスプランは性染色体を調べません)。NIPTは確定検査ではないため、陽性のときは羊水検査や絨毛検査で確かめます。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、羊水検査・絨毛検査も院内で行っています(基本は日曜日、月曜日が祝日のときは月曜日)。
第3章 一卵性双胎妊娠におけるリスクと対処法
多胎妊娠のリスク
双子の妊娠は、一卵性・二卵性にかかわらず、単胎の妊娠より注意が必要です。ISUOGのガイドラインが引用する報告では、死産は双子の出生1000あたり12で、単胎の5を上回り、胎盤が1つの双子ではさらにリスクが高いとされています[5]。一卵性双胎で特に気をつけたいのは、胎盤を共有することによる次の合併症です。
● 双胎間輸血症候群(TTTS)
胎盤の中でつながった血管を通じて、2人のあいだの血液の行き来がかたよる状態です。血液を送り出す側の赤ちゃんは発育が遅れて羊水が減り、受け取る側の赤ちゃんは血液が多くなって心臓に負担がかかります。一絨毛膜双胎の10〜15%に起こります[5]。
● 双胎貧血多血症候群(TAPS)
つながった細い血管を通じて、片方が貧血、もう片方が多血になる状態です。自然に起こるものはMD双胎の最大5%とされています[5]。
● 臍帯巻絡(MM双胎)
羊膜が1つのMM双胎では、2人のへその緒が絡み合うことがほぼ必ずみられます[5]。
● そのほかのリスク
多胎妊娠では、早産、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全(FGR)なども起こりやすくなります。
リスクへの対処法
一卵性双胎のリスクに備えるうえでいちばん大切なのは、妊娠初期に膜性を確かめ、膜性に合った間隔で超音波検査を受けることです。胎盤が1つの双子では、妊娠16週から2週ごとの超音波で、羊水の量や2人の発育の差、血流の変化を確かめます[5]。おなかの張りや出血、急におなかが大きくなるといった変化があれば、健診の日を待たずにかかりつけの産婦人科に連絡してください。
第4章 一卵性双胎出産の特徴
出産時の特徴
双子の分娩方法(経腟分娩か帝王切開か)と分娩の時期は、膜性、赤ちゃんの向き(胎位)、妊娠週数、お母さんと赤ちゃんの状態をあわせて決めます。胎盤が1つの双子は、胎盤が2つの双子より早めの時期に計画的な分娩が検討されることが多く、羊膜まで1つのMM双胎ではさらに慎重な管理が必要です。膜性ごとの分娩時期の考え方は絨毛膜性(膜性診断)の解説でまとめています。分娩は、双子の管理ができる産科の医療機関で行います。
第5章 一卵性双胎の疑問と誤解
誤解と真実
● 誤解1:一卵性双生児は外見も体質も完全に同じ
真実:遺伝情報は基本的に同じですが、発生の早い時期に起きたDNAの変化が2人で平均5.2個違うと報告されています[6]。遺伝子のはたらき方の調節や環境も2人で違うため、外見や体質に違いが出ます。
● 誤解2:一卵性双生児の性別は絶対に同じ
真実:原則として同じですが、受精後に一部の細胞で性染色体が失われ、性別の違う一卵性双生児になった症例が報告されています[7]。きわめてまれな例外です。
● 誤解3:胎盤が2つ(DD)なら二卵性
真実:一卵性双胎の20〜30%はDDです[2]。同性でDDの双子は、一卵性のことも二卵性のこともあります。
● 誤解4:一卵性双胎は常に同じ胎盤を共有する
真実:受精直後に分かれた一卵性双胎は、胎盤も羊膜も別々のDDになります。胎盤を共有するMD・MMになるのは、胚盤胞の時期以降に分かれた場合です[1][2]。
● 誤解5:胚を1つだけ戻せば双子にはならない
真実:単一胚移植でも、受精卵が分かれれば一卵性双胎になります。日本の単一胚移植のデータでは、その頻度は1.36%でした[2]。
🏥 双子の妊娠でも受けられるNIPT
スタンダードプランと双子マックスプランは双子でも受けられます。通常は妊娠9週から、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。臨床遺伝専門医が常駐し、陽性なら羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。
まだ決めていない方は:双子のNIPT | 出生前診断(NIPT)を受ける割合・受けるべきか
よくある質問(FAQ)
Q1. 一卵性双生児はいつ分裂するのですか?
受精直後から受精後1〜2週までのあいだに分かれます。受精後3日ごろまでに分かれると胎盤も羊膜も別々のDD、胚盤胞の時期に分かれると胎盤1つ・羊膜2つのMD、受精後1〜2週で分かれると胎盤も羊膜も1つのMMになります。自然妊娠の一卵性双胎ではMDが70〜75%と最も多くなります。
Q2. 一卵性双生児はなぜ分裂するのですか?
はっきりした原因はまだわかっておらず、人の一卵性双胎の原因となる遺伝子も見つかっていません。一方で、体外受精で胚盤胞まで育てて移植すること、凍結融解胚移植、アシステッドハッチングでは、受精卵が分かれやすくなることが日本の約94万周期のデータで示されています。
Q3. 一卵性と二卵性はどっちが多いですか?どっちが珍しいですか?
一卵性は世界中で出産の約0.4%とほぼ一定です。二卵性は国や母体年齢、不妊治療によって大きく変わるため、双子が多い地域では二卵性が多く、アジアのように双子が少ない地域では一卵性と二卵性の差が小さくなります。
Q4. 一卵性双生児で男女の双子はありえますか?
一卵性双生児の性別は原則として同じです。ただし、受精後に一部の細胞で性染色体が失われ、性別の違う一卵性双生児になった症例が、きわめてまれな例外として報告されています。男女の双子であれば、ほとんどは二卵性です。
Q5. MDツイン・DDツインとは何ですか?
DDツインは胎盤(絨毛膜)が2つ・羊膜が2つ、MDツインは胎盤が1つ・羊膜が2つの双子です。MDツインは胎盤の中で2人の血管がつながっているため、双胎間輸血症候群などに備えて、妊娠16週から2週ごとの超音波検査が勧められています。
Q6. 一卵性双生児が生まれる確率はどのくらいですか?
自然妊娠では出産のおよそ0.4%(約250件に1組)です。生殖補助医療では報告によって0.72〜5%と高くなり、日本の単一胚移植のデータでは1.36%でした。
Q7. 一卵性かどうかはいつわかりますか?
胎盤が1つ(一絨毛膜)であれば、妊娠11〜13週ごろの超音波で一卵性と考えられます。胎盤が2つの同性の双子は一卵性のことも二卵性のこともあり、はっきりさせるにはDNAで調べる必要があります。
Q8. 一卵性双生児が無事に生まれる確率はどのくらいですか?
多くの一卵性双胎は無事に生まれますが、双子の妊娠は単胎より注意が必要です。ISUOGのガイドラインが引用する報告では、死産は双子の出生1000あたり12で単胎の5を上回り、胎盤が1つの双子ではさらにリスクが高いとされています。膜性に合った間隔で超音波検査を受けることが大切です。
Q9. 双子でもNIPTは受けられますか?
当院ではスタンダードプランと双子マックスプランが双子でも受けられます。通常は妊娠9週から、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。陽性のときは、羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。
関連記事
参考文献
- [1] Jin H, Han Y, Zenker J. Cellular mechanisms of monozygotic twinning: clues from assisted reproduction. Hum Reprod Update. 2024;30(6):692-705. [DOI 10.1093/humupd/dmae022]
- [2] Ikemoto Y, Kuroda K, Ochiai A, et al. Prevalence and risk factors of zygotic splitting after 937 848 single embryo transfer cycles. Hum Reprod. 2018;33(11):1984-1991. [DOI 10.1093/humrep/dey294]
- [3] Smits J, Monden C. Twinning across the developing world. PLoS One. 2011;6(9):e25239. [DOI 10.1371/journal.pone.0025239]
- [4] Imaizumi Y. A comparative study of zygotic twinning and triplet rates in eight countries, 1972-1999. J Biosoc Sci. 2003;35(2):287-302. [DOI 10.1017/S0021932003002876]
- [5] Khalil A, Rodgers M, Baschat A, et al. ISUOG Practice Guidelines: role of ultrasound in twin pregnancy. Ultrasound Obstet Gynecol. 2016;47(2):247-263. [DOI 10.1002/uog.15821]
- [6] Jonsson H, Magnusdottir E, Eggertsson HP, et al. Differences between germline genomes of monozygotic twins. Nat Genet. 2021;53(1):27-34. [DOI 10.1038/s41588-020-00755-1]
- [7] Tachon G, Lefort G, Puechberty J, et al. Discordant sex in monozygotic XXY/XX twins: a case report. Hum Reprod. 2014;29(12):2814-2820. [DOI 10.1093/humrep/deu275]
※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・検査の選択を示すものではありません。妊娠中の管理はかかりつけの産婦人科にご相談ください。



