哺乳類の大脳皮質は、(1)分子層、(2)外顆粒層、(3)外錐体細胞層、(4)内顆粒層、(5)神経細胞層(内錐体細胞層)、(6)多型細胞層の6層の構造をとる。この6層構造は、神経細胞が増殖する場所から配置される場所へと自ら移動して形成されのであるが、早くできた神経細胞がより深層に、後からできた神経細胞が浅い層に分布する「インサイド・アウトパターン」を取りながら、皮質を形成する。

上図は放射状移動によるマウス大脳皮質の発達を模式化したものである。
皮質形成は「インサイド・アウト」の方法で進む。神経細胞の前駆細胞は側脳室(LV)の表面に沿った心室帯(VZ)に存在する。最も早く生まれたニューロンは、VZの上に整列し、若年層の腹面(PS)で前板を形成する。次に誕生したニューロンの波(赤)は、前板を辺縁帯と亜板に分割し、その間に皮質板を形成する。次のニューロン群(黄色)は、皮質板の前板(赤)を越えて移動し、より表層を形成する。その後、ニューロンの連続した波が前任者を越えて6つの異なる層に移行し、最も深い層には最も早く生まれた皮質板ニューロンが存在する。これを大脳皮質のインサイドアウト形成と表現する。また、前板(PP)、表層縁辺部(MZ)、下板(SP)とも表示されている。下)発生過程における大脳皮質のゾーンの違い。VZはLVの表面に沿って存在する。VZはLVの表面に沿って存在し、ニューロンの第一波であるPPはVZの上に位置する。次のニューロンの波は皮質板を形成し、PPを表層のMZ(髄膜の表面にあり、主にCajal-Retzius細胞で構成される)とSPに分ける。脳が成熟すると、ニューロンはより長い距離を移動しなければならず、細胞体の少ない中間ゾーン(IZ)を通過し、そのほとんどが増加する突起軸索で構成される。(出典)



