エクソン

エクソンとは?

ヒトのゲノムには30億の塩基(DNA)があります.

そのすべてが遺伝子ではありません.
遺伝子はタンパクをコードする,つまり読み込まれてタンパクになる部分をさし,ヒトでは約28000の遺伝子があるとされています.

DNAはまず相補的なRNAに読み込まれるのですが,遺伝子の中にはエクソンというタンパクになるのに必要な部分と,エクソンエクソンの間に介在するイントロンというタンパクになるときにはスプライシング(ちょきっと切られてなくなることをいいます)される部分があります。

一次RNA転写産物は5′から3′の方向へ合成されるため,転写開始は,転写領域の5′末端から行われます。
遺伝子の転写開始点よりもさらに5′側にあるゲノムDNAの配列を"上流’、りさらに3′側にある配列を"下流'配列とよびます。

各遣伝子の5′末端にはプロモーター(promoter)領域が存在し、ここには転写を適切に開始する役割を担う配列が含まれ
る。この領域内のDNA配列は,多くの遺伝子間で保存されていることが多く、この配列が遺伝子調節に重要な役割を果たしていることがわかります。ゲノム遺伝子のなかで、どの組織でもどの発生段階でも発現するというものは、実はわずかしか存在しません。ヒトゲノムにはそれぞれ異なる調節特性をもつ数種類のプロモーターが存在していて,発生段階あるいは一生を通じて. さまざまな組織や細胞における特定の遺伝子発現パターンや発現レベルを定めているようです。プロモーターやその他の調節配列 (遺伝子5′側または3′側,遺伝子イントロンにあります)に変異が生じれば,遺伝子の正常な発現を妨げ,遺伝性疾患の原因となりうるのです。
このような調節配列には.エンハンサー(enhancer), インシュレーター(insulator)、座位制御領域(locus control region)が含まれます。

これらの調節配列は遺伝子のコード配列のある場所(翻訳領域)からかなり離れて存在することもあります。

遺伝子3′翻訳領域には、成熟mRNAの末端にアデノシン残基の配列(いわゆるポリAテール)を付加するシグナルが存在すします。このように非常に近接する調節配列は遺伝子の一部とされることが多いものの,遠位にある配列の働きがまだまだ十分明らかになっていないのが実情です。

この記事の著者:仲田洋美
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号

 

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