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GLB1

GLB1

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遺伝子名 GLB1
遺伝子座MIM番号 611458
遺伝子座 3p22.3
遺伝形式 常染色体劣性
疾患名  GM1-ガングリオシドーシス

ムコ多糖症ⅣB型(モルキオ症候群B型、IV型患者の5%未満)

疾患頻度  GM1-ガングリオシドーシスの罹患率は10万~20万人に1人と考えられている。

ドイツからの報告によると、ムコ多糖症ⅣB型の発生率は1,000,000人に1人未満である。

症状  GM1-ガングリオシドーシス;

乳児型は、生後6ヶ月までに発達の遅れがあり、筋緊張低下、音に対する過敏性が見られることもある。腱反射は更新し、全身けいれんが出現する。眼底のチェリー・レットスポット、肝脾腫、全身の骨異常などが進行する。若年型は1歳前後から発症し、症状は乳児型より軽度である。肝脾腫、チェリー・レットスポットなどは目立たない。成人型は、知的障害は少なく、初期には構音障害が目立つ。歩行障害、ジストニアなどの錘体外路症状が目立つ。

ムコ多糖症ⅣB型;

① 骨・関節障害:出生時には明らかな異常を認めないが、2~3歳までに短胴型小人症、鳩胸、下部肋骨の拡張、脊椎後弯(突背)、脊椎側弯、外反膝(X脚)、関節過伸展などが認められるようになる。レントゲンでは椎体扁平化、第2頸椎歯突起低形成、肋骨扁平化、股関節異常などが認められる。靱帯弛緩のために手首の力や握力が非常に弱く、着衣・整容・書字などに困難をきたす。動揺性歩行も特徴的である。歯突起低形成のために環軸椎脱臼・亜脱臼、頚髄圧迫を生じやすく、四肢麻痺にいたる例も多い。転倒や頸部の無理な伸展を契機に突然死する可能性もある。重症例では7〜8歳頃に成長が停止し、平均最終身長は110〜120cmである。
② 気道障害:胸郭変形による拘束性肺障害、ムコ多糖の蓄積による閉塞性肺障害、気管軟化、巨舌、アデノイド・扁桃肥大、声帯肥厚などが認められる。睡眠時無呼吸、いびき、日中の傾眠傾向、呼吸音の増強、肺胞低換気、発声障害などをきたす。
③ 歯科的異常:歯は小さく、歯間が広く、エナメル質は菲薄で齲蝕を生じやすい。
④ 眼科的異常:角膜に微細な混濁を認める。
⑤ 聴力障害:軽度から中等度の混合性難聴を認める。
⑥ 循環器障害:心弁膜症を認める。
⑦ 知能:正常である。

表現型MIM番号 230500230600230650253010

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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