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ACAT1遺伝子は、ミトコンドリアアセトアセチルCoAアセチルトランスフェラーゼという重要な酵素をコードする遺伝子です。この酵素はケトン体代謝において中心的な役割を果たしており、ACAT1遺伝子の変異によってアルファメチルアセト酢酸尿症(別名:ミトコンドリアアセトアセチルCoAチオラーゼ欠損症)という代謝異常症が引き起こされます。本記事では、ACAT1遺伝子の基本情報から機能、関連疾患、そして遺伝子検査の重要性について詳しく解説します。
ACAT1遺伝子の基本情報
ACAT1遺伝子(Acetyl-CoA Acetyltransferase 1)は、11番染色体長腕(11q22.3)に位置しており、約27kbのサイズで12のエクソンから構成されています。このゲノム領域の座標はGRCh38において11:108,116,705-108,147,603とされています。
ACAT1遺伝子は以下のような別名も持っています:
- ACAT(Acetyl-CoA Acetyltransferase)
- T2
- MAT(Mitochondrial Acetoacetyl-CoA Thiolase)
この遺伝子がコードするタンパク質は、427アミノ酸からなる前駆体として合成され、そのうち33アミノ酸のリーダーペプチドが切断された後、394アミノ酸のサブユニットとしてミトコンドリア内で機能します。成熟酵素は41.4kDの4つのサブユニットからなるホモ四量体として活性を示します。
ACAT1遺伝子の機能と役割
ACAT1遺伝子は、ミトコンドリア内でアセチルCoAアセチルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.9)という酵素をコードしています。この酵素は短鎖脂肪酸に特異的なチオラーゼとして働き、体内の重要な代謝過程において中心的な役割を果たしています。
代謝経路におけるACAT1の役割
ACAT1遺伝子がコードする酵素は、以下の主要な代謝経路に関与しています:
- ケトン体代謝:
飢餓状態や糖質制限時、私たちの体は脂肪をエネルギー源として利用するようになります。その過程で肝臓ではケトン体(アセトアセテート、β-ヒドロキシ酪酸、アセトン)が生成されます。
ACAT1酵素は末梢組織(脳や筋肉など)においてケトン体をアセチルCoAに変換する過程で重要な役割を果たします。具体的には、アセトアセチルCoAをアセチルCoAに変換する逆反応を触媒します。このプロセスにより、ケトン体がクエン酸回路(TCAサイクル)に入ってエネルギー(ATP)を産生することが可能になります。
ACAT1遺伝子に異常があると、このケトン体の利用過程が障害され、エネルギー産生効率が低下するとともに、体内に有害な代謝産物が蓄積することになります。
- イソロイシンの分解:
イソロイシンは必須アミノ酸の一つで、体内で合成できないため食事から摂取する必要があります。イソロイシンは分解過程で最終的にアセチルCoAとプロピオニルCoAに変換されます。
ACAT1酵素はこの分解経路の重要なステップである「2-メチルアセトアセチルCoA」を「アセチルCoA」と「プロピオニルCoA」に分解する反応を触媒します。
ACAT1遺伝子の変異によりこの過程が障害されると、2-メチルアセトアセチルCoAおよびその派生物(2-メチル-3-ヒドロキシ酪酸、2-メチルアセト酢酸など)が体内に蓄積し、アルファメチルアセト酢酸尿症の特徴的な症状を引き起こします。
- コレステロール代謝:
最近の研究により、ACAT1はコレステロールのエステル化にも関与していることが明らかになっています。コレステロールエステルは、コレステロールと脂肪酸が結合した形態で、細胞内でのコレステロール貯蔵や輸送に重要な役割を果たしています。
ACAT1は特に免疫細胞(T細胞など)においてコレステロール代謝の調節に関与しており、T細胞の活性化や機能に影響を与えることが示されています。このことから、ACAT1は免疫応答や炎症プロセスの調節にも関わっていると考えられています。
研究によると、ACAT1の阻害はCD8+ T細胞(キラーT細胞)の抗腫瘍活性を増強する可能性があり、がん免疫療法の新たな標的として注目されています。
- 脂肪酸代謝:
ACAT1は脂肪酸のβ酸化過程にも関与しています。β酸化は脂肪酸からエネルギーを得るための主要な経路です。
特に、分枝鎖脂肪酸や特定の不飽和脂肪酸の代謝において、ACAT1酵素は中間代謝物の処理に重要な役割を果たしています。これにより、脂肪酸からのエネルギー産生が効率的に行われます。
細胞内局在と構造的特徴
ACAT1とACAT2は類似した機能を持ちますが、細胞内の異なる場所に局在しています:
- ACAT1:主にミトコンドリアの内膜に局在し、エネルギー産生や代謝中間体の処理に関わっています。
- ACAT2:主に細胞質やエンドプラズマ網に存在し、コレステロールのエステル化やリポタンパク質の合成に関与しています。
この棲み分けにより、細胞は効率的かつ柔軟な代謝制御を実現しています。例えば、飢餓状態ではミトコンドリアでのACAT1活性が上昇し、ケトン体の利用が促進されます。一方、食後の状態では、ACAT2による脂質合成や貯蔵が活発になります。
ACAT1の分子構造と触媒メカニズム
最新の研究では、クライオ電子顕微鏡技術を用いてACAT1の詳細な構造が明らかにされています。ACAT1は「ダイマーのダイマー」として存在する四量体構造を形成しています。
各サブユニット(プロトマー)の特徴:
- 9つの膜貫通セグメントを持つ複雑な立体構造
- 細胞質側から触媒部位へ向かう「細胞質トンネル」
- 膜を貫通して側面から触媒部位へ向かう「膜貫通トンネル」
- これら二つのトンネルが合流する部分に触媒活性部位が存在
触媒メカニズムの研究によると:
- アシルCoA(脂肪酸の活性型)は細胞質トンネルを通じて活性部位に到達
- コレステロールは膜貫通トンネルを通じて側面から活性部位に到達
- これにより、水に不溶性のコレステロールと水溶性のアシルCoAが効率的に反応可能に
- 触媒部位には保存されたヒスチジン残基が存在し、酵素活性に必須
この独特な構造により、ACAT1はミトコンドリア膜において効率的に機能し、様々な代謝基質との相互作用が可能になっています。また、この構造情報は新たな阻害剤設計の基盤となり、将来的な治療法開発にも貢献すると期待されています。
ACAT1活性の調節機構
ACAT1酵素の活性は様々なレベルで精密に調節されています:
- 転写レベル:ACAT1遺伝子の発現は、栄養状態や代謝要求に応じて調節されます。例えば、飢餓状態ではPPARα(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α)などの転写因子によってACAT1の発現が上昇します。
- 翻訳後修飾:リン酸化やアセチル化などの翻訳後修飾によってもACAT1の活性は調節されます。これにより、急速な代謝変化に対応することが可能になります。
- アロステリック調節:特定の代謝産物がACAT1に結合することで、その立体構造や活性を変化させる調節機構も存在します。
- 基質利用可能性:アセチルCoAやコレステロールなどの基質濃度によっても酵素活性は影響を受けます。
これらの多層的な調節機構により、ACAT1は様々な生理的条件や代謝状態に応じて適切に機能することができます。また、この精密な調節系が破綻することで、代謝疾患や他の病態が引き起こされる可能性があります。
ACAT1遺伝子と関連疾患
アルファメチルアセト酢酸尿症(MAD)について
ACAT1遺伝子の両アレルに病的変異が生じると、アルファメチルアセト酢酸尿症(Alpha-methylacetoacetic aciduria、OMIM #203750)という常染色体劣性遺伝の代謝疾患を引き起こします。この疾患は別名、ミトコンドリアアセトアセチルCoAチオラーゼ欠損症(MAD)や3-ケトチオラーゼ欠損症とも呼ばれています。
主な症状と特徴:
- 通常、生後6ヶ月から2歳頃に初めての代謝性アシドーシス発作が現れます
- 感染症や長時間の絶食などをきっかけとしたケトアシドーシス発作
- 嘔吐、脱水、意識障害などの急性症状
- 尿中に特徴的な有機酸(2-メチル-3-ヒドロキシ酪酸、2-メチルアセト酢酸)が排泄される
- 適切な治療や管理がなされない場合、重度の発達遅滞につながることがあります
興味深いことに、この疾患は適切な管理下では予後が比較的良好であることが示されています。1973年に最初に報告された患者の20年後の追跡調査では、継続的な異常な有機酸尿があるにもかかわらず、正常な発達を遂げ、急性代謝失調の再発はなく、就労し社会生活を送っていることが確認されています。
その他の研究分野
近年、ACAT1はがん免疫療法のターゲットとしても注目されています。研究によると、ACAT1の阻害によりCD8+ T細胞(キラーT細胞)の機能が増強され、抗腫瘍免疫応答が高まることが示されています。特に、コレステロールのエステル化を阻害することで、T細胞の細胞膜コレステロールレベルが上昇し、T細胞受容体のクラスタリングやシグナル伝達、免疫シナプス形成が効率化されることが分かっています。
また、アテローム性動脈硬化症の治療標的としても研究されており、ACAT1阻害剤アバシミベは臨床試験でヒトにおける安全性が確認されています。これらの研究は、ACAT1が単なる代謝酵素としてだけでなく、様々な疾患の治療標的となる可能性を示しています。
ACAT1遺伝子の変異パターン
アルファメチルアセト酢酸尿症の原因となるACAT1遺伝子変異は多岐にわたります。これまでに世界中の患者から100種類以上の異なる変異が報告されており、民族や地域によって特徴的な変異パターンが観察されています。
主な変異タイプとその特徴
ACAT1遺伝子変異は、その分子メカニズムによって以下のようなカテゴリーに分類されます:
- ミスセンス変異:
一塩基の置換によりコードされるアミノ酸が変化する変異です。ACAT1遺伝子では最も多く報告されている変異タイプであり、タンパク質の構造や機能に様々な影響を与えます。
代表的な例:
- A347T(1039G>A):アラニンからスレオニンへの置換により、タンパク質の安定性が低下します。ドイツ人患者で最初に同定されました。
- G150R(547G>A):グリシンからアルギニンへの置換により、酵素活性が著しく低下します。
- N93S(278A>G):アスパラギンからセリンへの置換により、タンパク質構造が変化します。日本人患者で同定されています。
- I312T(935T>C):イソロイシンからスレオニンへの置換。これも日本人患者で報告されています。
- Q145E(433C>G):グルタミンからグルタミン酸への置換により、温度感受性の変異型酵素が生じます。体温(37℃)では活性が15%程度まで低下しますが、低温(30℃)では30%程度の活性を維持します。
- スプライシング変異:
イントロンとエクソンの境界部分(スプライス部位)の変異により、正常なmRNAの生成が妨げられます。特にイントロンの5’端(ドナー部位)や3’端(アクセプター部位)の変異が重要です。
代表的な例:
- IVS11+2T>C:イントロン11の5’スプライス部位における変異で、エクソン11のスキッピングを引き起こします。これはオランダ人家系で最初に報告された変異です。
- IVS8+1G>T:イントロン8の5’スプライス部位の変異で、エクソン8のスキッピングを引き起こします。
- IVS10-2A>C:イントロン10の3’スプライス部位の変異で、エクソン11のスキッピングにつながります。
興味深いことに、エクソン内の一見通常のミスセンス変異や無意味変異が、間接的にスプライシングに影響を与える場合もあります。例えば、エクソン8内のQ272X変異は、スプライス部位から13塩基離れた位置にありますが、エクソン8のスキッピングを引き起こすことが報告されています。
- フレームシフト変異:
塩基の挿入や欠失により、遺伝子の読み枠がずれて通常とは異なるアミノ酸配列が生じ、最終的には早期終止コドンによりタンパク質が短くなります。
代表的な例:
- 1083insA:1083位へのアデニン挿入により、フレームシフトと早期終止が生じます。
- 149delC:149位のシトシン欠失により、フレームシフトが起こります。日本人患者で報告されています。
- 1033-1035delGAA:3塩基の欠失により、345位のグルタミン酸が欠失します。この変異はフレームシフトを起こさないため、1アミノ酸の欠失のみを引き起こします。
- ナンセンス変異:
一塩基の置換により、本来アミノ酸をコードするコドンが終止コドン(TAA、TAG、TGA)に変化し、タンパク質の合成が途中で終了します。
代表的な例:
- Q272X(814C>T):272位のグルタミンが終止コドンに変化します。上述のように、この変異はスプライシングにも影響を与えます。
- 開始コドン変異:
翻訳開始コドン(ATG)の変異により、タンパク質合成の開始に影響が出ます。
代表的な例:
- M1K(2T>A):開始メチオニンがリジンに置換される変異。チリ人家系で同定されました。
- その他の開始コドン変異:ATGから他のコドンへの置換(GTG、CTG、ACGなど)では、翻訳効率が低下するものの、完全な機能喪失にはならないことが示されています。
変異の分子メカニズムと酵素活性への影響
ACAT1遺伝子変異は、酵素機能に様々なレベルで影響を与えます:
- 触媒活性への直接的影響:
触媒活性部位やその近傍のアミノ酸残基の変異は、酵素の基質結合能や触媒効率に直接影響します。例えば、活性部位近傍のグリシン残基の変異は、立体障害により基質の正確な位置決めを妨げる可能性があります。
- タンパク質の安定性低下:
タンパク質の立体構造を維持する重要な部位(疎水性コアや塩橋など)の変異は、全体的な安定性を低下させます。これにより、正常な条件下でもタンパク質のフォールディング異常や早期分解が生じます。A347T変異はこのタイプの例です。
- 四量体形成の障害:
ACAT1は四量体(ダイマーのダイマー)として機能するため、サブユニット間の相互作用に関わる残基の変異は多量体形成を妨げ、酵素活性の低下につながります。
- 温度感受性:
一部の変異(例:Q145E)では、酵素が温度感受性を示します。体温(37℃)では活性が大幅に低下しますが、より低い温度(30℃)では活性がある程度保持されます。これは、高温でタンパク質構造が不安定化することを示唆しています。
- 発現レベルの低下:
プロモーター領域や非翻訳領域の変異、あるいはmRNAの安定性に影響する変異では、タンパク質自体に異常がなくても発現量が減少します。一部の患者では、ACAT1 mRNAレベルが正常と比べて有意に低下していることが報告されています。
遺伝子型と表現型の相関
アルファメチルアセト酢酸尿症の臨床的重症度と特定のACAT1遺伝子変異との関連については、研究が進行中です。現在までに明らかになっている関連性には以下のようなものがあります:
- 完全欠損型変異:
両アレルがタンパク質を全く生成しない(null変異)場合は、一般的により重度の表現型を示す傾向があります。早期発症のケトアシドーシス発作や、繰り返される代謝性クリーゼが特徴です。
- 部分活性残存型変異:
ある程度の酵素活性が残る変異(例:M1K変異や一部のミスセンス変異)では、より軽度の臨床症状を示すことがあります。特に適切な治療管理下では良好な予後が期待できます。
例えば、1973年に報告されたチリ人家系の患者(M1K変異をホモ接合で持つ)では、20年後の追跡調査において正常な発達と社会生活が確認されています。
- 複合ヘテロ接合体の影響:
多くの患者は2つの異なる変異を持つ複合ヘテロ接合体であり、それぞれの変異の組み合わせによって臨床的な重症度が決まります。一般的に、より活性の高い変異アレルが表現型を決定する傾向があります。
変異の民族的・地域的分布
ACAT1遺伝子変異は世界中で報告されていますが、特定の変異は特定の民族や地域でより高頻度に見られます:
- 日本人集団:N93S、I312T、A333P、149delCなどの変異が報告されています。
- ヨーロッパ系集団:A347T、G150R、Q272Xなどの変異が比較的多く見られます。
- ラテンアメリカ:M1K変異がチリ人家系で同定されています。
このような民族的・地域的な違いは、創始者効果(founder effect)や遺伝的浮動などの集団遺伝学的メカニズムによって説明されると考えられています。
翻訳開始変異の特殊性
特筆すべき点として、開始メチオニンコドン(ATG)における変異は、完全な機能喪失ではなく、野生型の7.4%から66%の範囲で残存活性が確認されています。これは9種類の1塩基置換変異(ATG→GTG、CTG、TTG、AAG、ACG、AGG、ATA、ATC、ATT)を対象とした研究で明らかになりました。
この現象は、翻訳開始の代替メカニズムの存在を示唆しています。具体的には、変異した開始コドンから一部翻訳が始まる可能性や、下流の代替ATGコドンから翻訳が開始される可能性などが考えられています。この特性により、開始コドン変異の患者では一定の酵素活性が維持され、比較的軽度の臨床症状を示す傾向があります。
ACAT1遺伝子検査の重要性
ACAT1遺伝子検査は以下のような場合に重要な役割を果たします:
- 確定診断:臨床症状や生化学的検査でアルファメチルアセト酢酸尿症が疑われる場合、ACAT1遺伝子検査によって確定診断を行うことができます。
- 家族スクリーニング:発症した子どもの兄弟や親戚における保因者や発症前診断のために有用です。
- 出生前診断:既に罹患児を持つ家族において、次の妊娠の際に出生前診断を希望する場合に実施されます。
- 新生児スクリーニング:一部の地域では、早期発見・早期治療のために新生児スクリーニングの対象となっています。
保因者検査について
アルファメチルアセト酢酸尿症は常染色体劣性遺伝形式をとるため、両親がともに保因者である場合、子どもが発症する確率は25%となります。保因者は通常無症状ですが、遺伝子検査によってACAT1遺伝子の変異を持っているかどうかを調べることができます。
特に以下のような方には保因者検査をお勧めします:
- 家族にアルファメチルアセト酢酸尿症の患者がいる方
- 配偶者が保因者または患者である方
- 血族結婚を予定している方
- 妊娠を計画中で、遺伝的リスクを評価したい方
ミネルバクリニックでは、拡張型キャリアスクリーニング検査を通じて、ACAT1遺伝子を含む多数の劣性遺伝性疾患の保因者検査を一度に行うことができます。この検査は、妊娠前または妊娠初期に行うことで、生まれてくるお子さんの健康リスクを事前に把握し、適切な医療的介入や準備を行うための貴重な情報を提供します。
遺伝カウンセリングの必要性
ACAT1遺伝子検査を受ける前後には、適切な遺伝カウンセリングを受けることが重要です。遺伝カウンセリングでは、以下のような内容が提供されます:
- ACAT1遺伝子とアルファメチルアセト酢酸尿症に関する正確な医学的情報
- 遺伝形式と家族への影響の説明
- 検査の種類、精度、限界についての説明
- 検査結果の解釈と今後の医療的管理についての助言
- 心理的・社会的サポートの提供
- 生殖に関する選択肢の提示(必要に応じて)
ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医が常駐しており、遺伝学的検査の前後に適切な遺伝カウンセリングを提供しています。遺伝性疾患に関する不安や疑問について、専門的知識を持った医師に相談することで、より良い意思決定を行うための支援を受けることができます。
遺伝カウンセリングについて詳しく知りたい方は、遺伝カウンセリングとはのページをご覧ください。
出生前診断とACAT1遺伝子
ご家族にアルファメチルアセト酢酸尿症の患者さんがいる場合や、ご夫婦がともにACAT1遺伝子の変異を持つ保因者であることが分かっている場合、妊娠中に胎児がこの疾患を発症するかどうかを調べる出生前診断を検討されるかもしれません。
出生前診断には以下のような方法があります:
- 絨毛検査(妊娠11〜13週頃)
- 羊水検査(妊娠15〜18週頃)
- 臍帯血検査(妊娠後期)
また、体外受精を行う際に胚盤胞の段階で遺伝子検査を行う着床前遺伝学的検査(PGT)という選択肢もあります。これにより、発症リスクのない胚を選択して移植することが可能です。
ミネルバクリニックでは、NIPTなどの出生前検査に関する情報提供や遺伝カウンセリングを行っています。妊娠中の遺伝学的リスクについて不安や疑問がある方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
ACAT1遺伝子は、ミトコンドリア内でのケトン体代謝や脂質代謝に重要な役割を果たしており、その変異はアルファメチルアセト酢酸尿症という代謝性疾患を引き起こします。この疾患は適切な管理によって良好な予後が期待できますが、早期診断と適切な治療介入が重要です。
ACAT1遺伝子に関連する遺伝子検査は、診断の確定や家族の保因者検査、出生前診断などに役立ちます。遺伝子検査を検討される際には、検査前後の適切な遺伝カウンセリングを受けることで、十分な情報に基づいた意思決定を行うことができます。
ミネルバクリニックでは、ACAT1遺伝子を含む多数の遺伝子検査と臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを提供しています。遺伝性疾患に関するご不安やご質問がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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参考文献
- Fukao T, et al. (1990) cDNA and deduced amino acid sequence of human mitochondrial acetoacetyl-CoA thiolase. J Inherit Metab Dis 13:411-413.
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- Yang W, et al. (2016) Potentiating the antitumour response of CD8+ T cells by modulating cholesterol metabolism. Nature 531:651-655.
- Qian H, et al. (2020) Structural insights into the mechanism and inhibition of the human neutral cholesteryl ester hydrolase. Nat Commun 11:5479.

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