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7q11.23微小欠失症候群(ウィリアムズ症候群)|東京・ミネルバクリニック

7q11.23微小欠失症候群(ウィリアムズ症候群)|東京・ミネルバクリニック

7q11.23微小欠失症候群(ウィリアムズ症候群)とは?
症状・原因・診断・治療を臨床遺伝専門医が解説

この記事でわかること
📖 読了時間:約20分
🧬 染色体微小欠失・心血管疾患・神経発達症
臨床遺伝専門医監修

Q. 7q11.23微小欠失症候群(ウィリアムズ症候群)とはどのような病気ですか?

A. 7番染色体長腕(7q11.23)の約1.5〜1.8Mbが欠失することで生じる先天性疾患です。
Williams-Beuren症候群とも呼ばれ、妖精様顔貌・大動脈弁上狭窄などの心血管疾患・知的障害・独特の認知プロファイル(言語能力が高く空間認知が低い)・過社交性などを特徴とします。約26〜28個の遺伝子のハプロ不全が原因です。


  • 原因7番染色体7q11.23領域(約1.5〜1.8Mb)の微小欠失

  • 主要症状 → 心血管疾患(75%)、妖精様顔貌、知的障害(平均IQ 55〜60)、高カルシウム血症

  • 認知プロファイル言語・音楽が強み(IQ約90)視空間認知が弱み(IQ約30)

  • 診断方法染色体マイクロアレイ検査(CMA)またはFISH法

  • 頻度約1/7,500〜20,000人(完全浸透:欠失があれば必ず発症)

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1. ウィリアムズ症候群とは|基本情報

【結論】 ウィリアムズ症候群(Williams-Beuren症候群)は、7番染色体長腕7q11.23領域の約1.5〜1.8Mbが欠失する染色体微細構造異常です。約1/7,500〜20,000人に発生し、欠失があれば必ず症状が現れる(完全浸透)点が特徴です。

1961年にニュージーランドの心臓専門医J.C.P. Williamsと、1962年にドイツの小児科医A.J. Beurenがそれぞれ独立して報告したことから、Williams症候群またはWilliams-Beuren症候群と呼ばれています。特徴的な顔貌、心血管疾患、知的障害、独特の性格特性を示す多系統疾患です。

💡 用語解説:「完全浸透」とは?

遺伝学で「浸透率」とは、ある遺伝子変異を持つ人のうち実際に症状が現れる人の割合です。ウィリアムズ症候群は浸透率100%(完全浸透)であり、7q11.23欠失を持っていれば必ず何らかの症状が現れます。ただし、症状の程度(表現度)には個人差があります。

ウィリアムズ症候群の概要

項目 内容
疾患名 ウィリアムズ症候群 / Williams-Beuren症候群(OMIM #194050)
原因 7q11.23領域の約1.5〜1.8Mb欠失(約26〜28遺伝子を含む)
頻度 約1/7,500〜20,000人
遺伝形式 常染色体顕性(優性)遺伝(多くはde novo=新規発症)
浸透率 100%(完全浸透)
主要責任遺伝子 ELN(心血管)、GTF2I(社会性)、LIMK1(空間認知)など

⚠️ 遠位7q11.23欠失症候群との違い

7q11.23領域には「古典的ウィリアムズ症候群」の欠失領域とは別に、遠位(テロメア側)の欠失領域があります。遠位7q11.23欠失症候群(OMIM #613729)はてんかん(約80%)が主症状で、HIP1遺伝子やYWHAG遺伝子の欠失が関与します。古典的ウィリアムズ症候群とは別の疾患です。

ウィリアムズ症候群の発生機序

7q11.23領域には低コピー反復配列(LCR:Low Copy Repeats)が3つ存在します。これらのLCRは配列が非常に類似しているため、減数分裂時に非対立遺伝子間相同組換え(NAHR)が起こりやすく、欠失や重複が生じます。

古典的ウィリアムズ症候群(本症候群)

  • 約1.5〜1.8Mbの欠失
  • 約26〜28遺伝子を含む
  • ELN、GTF2I、LIMK1など
  • 心血管疾患・過社交性・空間認知障害

遠位7q11.23欠失症候群

  • 約1.2Mbの遠位欠失
  • HIP1、YWHAG遺伝子を含む
  • てんかん(約80%)が主症状
  • 知的障害・神経行動異常

💡 NAHRによる欠失発生のメカニズム

LCR(低コピー反復配列)は互いに約99%の配列相同性を持つため、減数分裂時に誤って対合(ミスアライメント)が起こることがあります。このとき不等交叉が生じると、一方の染色体では欠失、もう一方では重複が発生します。ウィリアムズ症候群の90%以上はde novo(新規発症)であり、両親は通常この欠失を持っていません。

2. ウィリアムズ症候群の主な症状

【結論】 ウィリアムズ症候群の症状は心血管疾患(75%)、特徴的顔貌(100%)、知的障害(75%)、高カルシウム血症(15%)など多岐にわたります。「妖精様顔貌」「過社交性」「音楽への強い親和性」が本症候群の象徴的な特徴です。

症状の出現頻度

症状カテゴリー 頻度 詳細
特徴的顔貌(妖精様顔貌) 100% 広い額、眼間開離、内眼角贅皮、腫れぼったい眼瞼、短い鼻、長い人中、厚い唇、小さい顎
心血管疾患 75% 大動脈弁上狭窄(SVAS)、末梢性肺動脈狭窄、冠動脈狭窄、高血圧
知的障害 75% 軽度〜中等度(平均IQ 55〜60)、視空間認知の著しい低下
過社交性 80〜90% 見知らぬ人への過度な親しみ、社会的脱抑制
聴覚過敏 80〜90% 特定の音への過敏性(掃除機、花火、雷など)
低身長 40〜50% 最終身長は平均より低い
高カルシウム血症 15% 乳児期に多い、嘔吐・便秘・易刺激性の原因
甲状腺機能低下症 10〜15% 定期的なスクリーニングが必要

特徴的顔貌(妖精様顔貌)

ウィリアムズ症候群の顔貌は「妖精様顔貌(elfin facies)」と呼ばれ、年齢とともに変化しますが特徴的なパターンがあります。患者さん同士は民族を超えて互いに似ていることが多いです。

👤 顔貌の特徴
  • 額:広い前額部、眉間の膨らみ
  • 眼:眼間開離(両眼の距離が広い)、内眼角贅皮、腫れぼったい眼瞼、星状虹彩(stellate iris)
  • 鼻:短く上向きの鼻、鼻根部の陥凹、球状の鼻尖
  • 口:長い人中、厚い唇(特に下唇)、広い口
  • 顎・歯:小さい顎(小顎症)、歯列不整、小さい歯

心血管疾患

心血管疾患はウィリアムズ症候群の最も重要な合併症であり、ELN遺伝子のハプロ不全によるエラスチン欠乏が原因です。動脈壁の弾性線維が減少し、動脈狭窄を引き起こします。

大動脈弁上狭窄(SVAS)

  • 頻度:45〜75%
  • 大動脈弁のすぐ上の狭窄
  • 進行性の可能性あり
  • 重症例は手術適応

その他の心血管異常

  • 末梢性肺動脈狭窄(35〜50%)
  • 冠動脈狭窄(突然死リスク)
  • 高血圧(40〜50%)
  • 腎動脈狭窄

⚠️ 麻酔・手術時の重大リスク

ウィリアムズ症候群患者の麻酔・手術時には突然死のリスクがあります。大動脈弁上狭窄により冠動脈血流が障害され、麻酔による血圧低下や頻脈で心筋虚血が生じる可能性があります。心臓手術や非心臓手術を問わず、事前の詳細な心臓評価と専門施設での管理が必須です。

認知プロファイル|強みと弱み

ウィリアムズ症候群の認知能力は非常に不均一(uneven cognitive profile)で、言語能力と視空間認知能力の間に大きな乖離があることが特徴です。

✨ 強み(相対的に保たれる能力)
  • 言語能力:語彙力、文法、表現力が比較的高い(IQ約90程度)
  • 音楽能力:リズム感、音感、音楽への強い親和性
  • 顔認知:顔の識別・表情の読み取りが比較的良好
  • 聴覚記憶:聴覚情報の短期記憶
📉 弱み(著しく低下する能力)
  • 視空間認知:IQ約30程度と著しく低下(パズル、ブロック構成、地図読解など)
  • 視覚運動協調:描画、書字、手先の細かい作業
  • 数概念:算数、数の理解が困難
  • 計画・実行機能:多段階の指示への対応が困難

行動・性格特性

ウィリアムズ症候群では「過社交性(hypersociability)」と呼ばれる独特の社会的行動パターンが見られます。これはGTF2I遺伝子の欠失と関連していると考えられています。

社会的特徴

  • 過度の社交性・親和性
  • 見知らぬ人への過度な親しみ
  • 「危険な人」を見分けることが困難
  • 共感性が高い

その他の行動特性

  • 聴覚過敏(80〜90%)
  • 不安傾向が強い
  • ADHD様症状(注意散漫)
  • 音楽への強い親和性
仲田洋美院長

🩺 院長コラム【ウィリアムズ症候群の「強み」を活かす】

ウィリアムズ症候群のお子さんは、独特の認知プロファイルを持っています。視空間認知は苦手でも、言語能力・音楽能力・社会性という素晴らしい強みがあります。

診療でお会いするウィリアムズ症候群のお子さんたちは、おしゃべりが上手で、人懐っこく、音楽が大好きな方が多いです。この強みを活かした教育や療育を行うことで、お子さんの可能性を最大限に引き出すことができます。

「できないこと」ではなく「できること」に目を向け、お子さんの個性を尊重した支援を一緒に考えていきましょう。

3. 原因と遺伝的背景|責任遺伝子

【結論】 ウィリアムズ症候群の原因は、7q11.23領域に位置する約26〜28個の遺伝子のハプロ不全です。主要な責任遺伝子としてELN(心血管)、GTF2I(社会性・認知)、LIMK1(空間認知)などが特定されています。

主要責任遺伝子の機能

遺伝子 主な機能 関連する臨床症状
ELN(エラスチン) 弾性線維の主成分、血管壁の弾力性維持 SVAS・末梢性肺動脈狭窄、高血圧、皮膚の弾力低下
GTF2I / GTF2IRD1 転写因子、神経発達に関与 過社交性、顔貌特徴、視空間認知障害
LIMK1 LIMキナーゼ、アクチン細胞骨格制御 視空間認知障害
CLIP2 微小管関連タンパク質 知的障害、運動発達遅滞
STX1A シナプス小胞融合 神経伝達・認知機能
BAZ1B クロマチン修飾 顔貌形成、神経堤細胞発達

ELN遺伝子:心血管疾患の原因

ELN遺伝子は弾性線維の主成分であるエラスチンをコードしています。ハプロ不全により血管壁のエラスチンが減少し、動脈狭窄(血管弾性動脈障害)が生じます。

❤️ エラスチン欠乏の影響
  • 血管壁の弾性低下:動脈が硬くなり、狭窄を起こしやすい
  • 平滑筋細胞の増殖:代償的に血管壁が肥厚 → 内腔狭窄
  • 進行性の可能性:狭窄は年齢とともに進行することがある

GTF2I遺伝子:社会性と認知の関連

GTF2Iは転写因子であり、ウィリアムズ症候群の過社交性(hypersociability)との関連が強く示唆されています。興味深いことに、7q11.23重複症候群(GTF2Iのコピー数増加)では社会的回避・自閉傾向がみられ、ちょうど逆の表現型を示します。

🧬 欠失と重複:鏡像の表現型

7q11.23欠失(ウィリアムズ症候群):過社交性、見知らぬ人への親しみ、言語能力が比較的高い
7q11.23重複症候群:社会的回避、自閉傾向、言語発達遅滞

この「鏡像現象」は、GTF2I遺伝子量が社会性の調節に重要であることを示唆しています。

遺伝形式と再発リスク

状況 次子への再発リスク
両親とも正常(de novo) ※90%以上 1%未満(生殖細胞モザイクの可能性あり)
片親がウィリアムズ症候群 50%

4. ウィリアムズ症候群の診断方法

【結論】 ウィリアムズ症候群の確定診断には染色体マイクロアレイ検査(CMA)またはFISH法が用いられます。特徴的な顔貌と心血管疾患の組み合わせから臨床的に疑われ、遺伝学的検査で確定します。

診断のきっかけ

🔍 診断を疑うきっかけ
  • 心雑音の発見:乳児健診で大動脈弁上狭窄や末梢性肺動脈狭窄を指摘される
  • 特徴的顔貌:妖精様顔貌、星状虹彩に気づかれる
  • 乳児期の高カルシウム血症:嘔吐、哺乳不良、易刺激性で検査される
  • 発達遅滞の精査:発達の遅れで小児科を受診
  • 独特の行動特性:過社交性、聴覚過敏に気づかれる

遺伝学的検査

検査方法 特徴 7q11.23欠失の検出
FISH法(ELNプローブ) 古典的な確定診断法。迅速で信頼性が高い ◎ 検出可能(感度99%以上)
染色体マイクロアレイ(CMA) 現在の第一選択。欠失範囲も正確に同定 ◎ 検出可能
G分染法(核型分析) 解像度は5〜10Mb程度 ✕ 検出困難(約1.5Mbの微小欠失)
MLPA法 特定領域のコピー数を定量 ◎ 検出可能

お子さんの発達や心臓の異常が心配ですか?

ウィリアムズ症候群が疑われる場合は遺伝学的検査で確定診断できます。
臨床遺伝専門医にご相談ください


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5. 治療と長期管理

【結論】 ウィリアムズ症候群には根本的な治療法は存在せず多系統にわたる合併症への対症療法・定期的モニタリング・早期療育が中心となります。特に心血管疾患の管理が生命予後に直結します。

定期的モニタリングの推奨

項目 頻度 備考
心臓評価(心エコー) 年1回〜 狭窄の進行をモニタリング。重症例はより頻回に
血圧測定 すべての診察時 四肢血圧を含む。腎動脈狭窄の早期発見
血清カルシウム 乳児期は頻回、その後年1回 高カルシウム血症の有無
甲状腺機能 年1回 甲状腺機能低下症のスクリーニング
腎・膀胱超音波 診断時、その後定期的に 腎形態異常、膀胱憩室
発達・知能評価 就学前・定期的に 療育計画の立案
眼科検査 年1回 斜視、遠視の評価
聴覚検査 定期的に 中耳炎、感音性難聴のスクリーニング

症状別の治療・対応

心血管疾患

  • 定期的な心エコー・心電図
  • 重症SVASは外科手術
  • 高血圧の薬物治療
  • 感染性心内膜炎の予防

発達支援

  • 早期療育(PT・OT・ST)
  • 特別支援教育の利用
  • 視空間認知の弱さを考慮した指導
  • 言語・音楽の強みを活かす

高カルシウム血症

  • 低カルシウム食・低ビタミンD食
  • 十分な水分摂取
  • 多くは乳児期を過ぎると改善

行動・精神面

  • 不安への対応(認知行動療法など)
  • 聴覚過敏への配慮
  • ADHD症状には薬物療法も検討
  • 「危険な人」の見分け方の教育

⚠️ 麻酔・手術時の注意点(再掲)

ウィリアムズ症候群患者の麻酔・手術時には突然死のリスクがあります。SVASによる冠動脈血流障害と、麻酔による血圧変動が心筋虚血を引き起こす可能性があります。必ず事前に心臓専門医の評価を受け、ウィリアムズ症候群の管理経験がある施設で手術を行うことが重要です。歯科治療などの小手術でも注意が必要です。

6. 遺伝カウンセリングの重要性

【結論】 ウィリアムズ症候群は完全浸透であり、欠失があれば必ず症状が出ます。ただし、症状の程度(表現度)には個人差があります。90%以上がde novoであり、両親は通常この欠失を持っていませんが、再発リスクについて正確な情報提供が必要です。

遺伝カウンセリングで伝えるべきポイント

📋 カウンセリングの要点
  • 完全浸透:欠失があれば100%発症するが、症状の程度には個人差がある
  • de novo(新規発症):90%以上は両親に原因がない新規変異
  • 再発リスク:de novoなら次子へのリスクは1%未満(生殖細胞モザイクを考慮)
  • 合併症管理:心血管疾患の定期的モニタリングが生命予後に直結
  • 長期的展望:早期療育と適切な支援により、社会参加が可能
仲田洋美院長

🩺 院長コラム【診断後のご家族へ】

ウィリアムズ症候群の診断を受けたご家族は、「なぜ我が子が」「私たちのせいでは」と自責の念を抱かれることがあります。しかし、90%以上はde novo(新規発症)であり、ご両親の「何か」が原因ではありません。

ウィリアムズ症候群のお子さんは、人懐っこく、音楽が好きで、言葉巧みに話すという素敵な個性を持っています。確かに心臓の管理や発達支援は必要ですが、適切なサポートがあれば、お子さんらしく生き生きと成長していくことができます。

臨床遺伝専門医として、のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきました。不安なことがあれば、いつでもご相談ください

7. 出生前診断について

【結論】 ウィリアムズ症候群は出生前診断で検出可能です。羊水検査でのCMAやFISH法が確定診断となります。NIPTでの検出は限定的であり、当院のNIPTでは7q11.23領域は検査対象に含まれていません。

出生前検査での検出方法

検査 検出可能性 備考
羊水検査+FISH ◎ 検出可能 確定診断のゴールドスタンダード
羊水検査+CMA ◎ 検出可能 欠失範囲も正確に同定
絨毛検査+FISH/CMA ◎ 検出可能 妊娠初期(11〜14週)に実施可能
NIPT △ 限定的 一部の施設で検出可能だが、当院NIPTでは対象外

⚠️ 当院NIPTについて

当院のNIPTで検査可能な12種類の微小欠失症候群には、7q11.23領域(ウィリアムズ症候群)は含まれていません。ウィリアムズ症候群の出生前診断が必要な場合は、羊水検査または絨毛検査でのFISH/CMA検査が確定診断法となります。検査をご希望の方は遺伝カウンセリングでご相談ください。

出生前診断が検討される状況

🔍 出生前診断の適応
  • 親がウィリアムズ症候群の場合:50%の確率で遺伝
  • 以前の子がウィリアムズ症候群の場合:生殖細胞モザイクの可能性を考慮
  • 超音波異常所見:胎児心奇形(SVAS)、子宮内発育遅延など
  • 羊水検査CMAで偶発的に発見:別の適応で検査した際に判明

8. ミネルバクリニックのサポート体制

ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。ウィリアムズ症候群を含む染色体異常の検査から、結果説明、フォローまで一貫してサポートいたします。

🔬 確定検査に対応

2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能です。ウィリアムズ症候群の確定診断にも対応できます。

👩‍⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐

臨床遺伝専門医が検査前後の遺伝カウンセリングを担当。結果の説明から今後の選択肢まで、専門家が寄り添います。

🏥 多職種連携

心臓専門医や小児科医との連携体制を構築しています。診断後の管理についても適切な医療機関へのご紹介が可能です。

💰 互助会制度

互助会(8,000円)により、NIPT陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー上限なしで安心です。

一人で悩まず、専門医を頼ってください

ウィリアムズ症候群について詳しく知りたい方、
出生前検査を検討している方は臨床遺伝専門医にご相談ください


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よくある質問(FAQ)

Q1. ウィリアムズ症候群はどのくらいの頻度で発生しますか?

約1/7,500〜20,000人の頻度で発生します。性差はなく、すべての民族で同様の頻度で見られます。90%以上がde novo(新規発症)であり、両親からの遺伝は稀です。

Q2. ウィリアムズ症候群の寿命はどうですか?

心血管合併症の管理が生命予後に大きく影響します。適切な医療管理が行われれば、成人期まで生存する方も多くいらっしゃいます。ただし、突然死のリスク(冠動脈狭窄、麻酔関連)があるため、定期的な心臓評価と専門家による管理が重要です。

Q3. ウィリアムズ症候群の人はなぜ音楽が好きなのですか?

ウィリアムズ症候群では聴覚処理や言語能力が比較的保たれている一方、視空間認知が低下しています。この認知プロファイルが音楽への強い親和性に関係していると考えられます。また、扁桃体(感情を司る脳領域)の反応性が異なることも、音楽への情動的反応に影響している可能性があります。

Q4. 遠位7q11.23欠失症候群とは何ですか?

7q11.23領域には「古典的ウィリアムズ症候群」の欠失領域とは別に、より遠位(テロメア側)の欠失領域があります。遠位7q11.23欠失症候群(OMIM #613729)はてんかん(約80%)が主症状で、HIP1遺伝子やYWHAG遺伝子の欠失が関与します。心血管疾患や過社交性は見られず、古典的ウィリアムズ症候群とは別の疾患です。

Q5. NIPTでウィリアムズ症候群は検出できますか?

当院のNIPTで検査可能な12種類の微小欠失症候群には、7q11.23領域(ウィリアムズ症候群)は含まれていません。一部の施設ではNIPTで検出可能な場合もありますが、確定診断には羊水検査・絨毛検査でのFISH法またはCMA検査が必要です。

Q6. 次の子にも遺伝しますか?

90%以上がde novo(新規発症)であり、両親は通常この欠失を持っていません。de novoの場合、次子への再発リスクは1%未満です(生殖細胞モザイクを考慮)。ただし、親がウィリアムズ症候群の場合は50%の確率で遺伝します。詳しくは遺伝カウンセリングでご相談ください。

Q7. 治療法はありますか?

根本的な治療法は現時点で存在しません。治療は症状に応じた対症療法が中心となります。心血管疾患の管理が最も重要で、重症の大動脈弁上狭窄には外科手術が必要です。発達遅滞には早期療育(理学療法・作業療法・言語療法)が有効です。言語・音楽の強みを活かした教育アプローチが推奨されます。

Q8. 日本に患者会はありますか?

日本には「ウィリアムズ症候群の会」があり、患者家族の情報交換や支援活動を行っています。海外では米国のWilliams Syndrome Association(WSA)や英国のWilliams Syndrome Foundationなどの団体があり、国際的な情報提供や研究支援を行っています。

🏥 一人で悩まないでください

ウィリアムズ症候群について心配なこと、検査を受けるかどうか迷っていること、
どんなことでもお気軽にご相談ください。
臨床遺伝専門医があなたとご家族に寄り添います。

参考文献

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  • [10] Honjo RS, et al. Williams-Beuren syndrome: A clinical study of 55 Brazilian patients and the diagnostic use of MLPA. Biomed Res Int. 2015;2015:903175. [PubMed]

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プロフィール

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科・腫瘍学を軸に、 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。 出生前診断・遺伝学的検査においては、検査結果そのものだけでなく 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年、国際誌『Global Woman Leader』および『Medical Care Review APAC』の2誌で立て続けに表紙(Cover Story)に抜擢。 「日本のヘルスケア女性リーダー10名」や「アジア太平洋地域のトップ出生前検査サービス」として、世界的な評価を確立しています。

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