InstagramInstagram

15q26過成長症候群とは?症状・原因・診断・検査方法を臨床遺伝専門医が解説|ミネルバクリニック

15q26過成長症候群とは?症状・原因・診断・検査方法を臨床遺伝専門医が解説|ミネルバクリニック

15q26過成長症候群とは?
症状・原因・診断・検査方法を臨床遺伝専門医が解説

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🧬 染色体異常・過成長症候群
臨床遺伝専門医監修

Q. 15q26過成長症候群とはどのような病気ですか?

A. 15番染色体長腕末端(15q26領域)の重複により、出生前からの過成長・知的障害・特徴的顔貌を呈する稀な遺伝性症候群です。
この領域に含まれるIGF1R遺伝子(インスリン様成長因子1受容体遺伝子)が3コピーになることで、成長シグナルが過剰となり、高身長・大頭症などの過成長を引き起こします。


  • 原因15番染色体長腕末端(15q26)の部分重複(トリソミーまたはテトラソミー)

  • 主要症状出生前からの過成長、高身長、大頭症、知的障害、特徴的顔貌

  • 合併症 → 先天性心疾患(約30%)、腎奇形(約20〜45%)、脊柱側弯など

  • 診断方法染色体マイクロアレイ検査(CMA)が最も有効

  • 出生前検査NIPT妊娠10週からスクリーニング可能

\ 臨床遺伝専門医が直接担当します /


📅臨床遺伝専門医の診療を予約する

※オンライン診療も対応可能です

1. 15q26過成長症候群とは|基本情報

【結論】 15q26過成長症候群は、15番染色体長腕末端(15q26領域)が余分に存在することで生じる非常に稀な遺伝性症候群です。出生前からの過成長(巨大児)知的障害、特徴的な顔貌を主な特徴とし、世界で数十〜100例程度しか報告されていません。

「お子さんの体が大きく成長している」「発達の遅れが気になる」といった状況で、この病気について調べている方もいらっしゃるかもしれません。まずは正確な情報を知り、適切な医療につなげることが大切です。

💡 用語解説:染色体の「重複」とは?

通常、私たちの染色体は父親と母親から1本ずつ受け継ぎ、各染色体は2本(2コピー)ずつあります。「重複」とは、染色体の一部が余分に存在する状態のことです。15q26過成長症候群では、15番染色体の末端部分(15q26領域)が3コピー(部分トリソミー)または4コピー(部分テトラソミー)存在します。

15q26過成長症候群の概要

項目 内容
疾患名 15q26過成長症候群(15q Overgrowth Syndrome)
別名 遠位15qトリソミー(Distal 15q Trisomy)
原因 15q26領域の部分重複(コピー数異常)
発症頻度 極めて稀(世界で数十〜100例程度)
遺伝形式 多くは親の均衡転座に由来、または新生突然変異
主な特徴 過成長、知的障害、特徴的顔貌、心・腎奇形

15q26欠失症候群との「鏡像関係」

興味深いことに、同じ15q26領域が欠失(1コピー)すると、過成長とは逆の症状が現れます。これを「鏡像関係(Mirror relationship)」と呼びます。

15q26重複(3コピー以上)

  • 過成長(高身長)
  • 大頭症
  • 出生時体重が大きい(巨大児傾向)
  • 知的障害

15q26欠失(1コピー)

  • 子宮内発育不全(IUGR)
  • 低身長
  • 出生体重が小さい
  • 知的障害

この鏡像関係は、15q26領域に含まれるIGF1R遺伝子の「遺伝子量効果」によるものと考えられています。IGF1Rは成長に必須の遺伝子であり、コピー数が多いと過成長、少ないと低成長を引き起こします。

2. 15q26過成長症候群の主な症状と臨床的特徴

【結論】 15q26過成長症候群の主要徴候は、①出生前からの過成長 ②知的障害・発達遅延 ③特徴的顔貌 ④臓器合併症(心臓・腎臓)の4つです。ただし、症状の程度には個人差が大きく、すべての症状が現れるわけではありません。

過成長(巨大小児)

本症候群の最も顕著な特徴は、出生前から始まる過成長です。胎児期から体が大きく育ち、巨大児として生まれることがあります。

📏 過成長の特徴
  • 出生時身長:49〜59cm(平均より高め)
  • 出生時体重:3.3〜5.0kgに達する例も
  • 成人身長:報告例では180〜210cmに達した例あり
  • 大頭症:頭囲が大きくなる傾向
  • 頭蓋縫合早期癒合:生後早期に頭蓋骨の縫合が癒合する例も

⚠️ 注意:過成長の程度には個人差があります。小児期後半になると成長速度が落ち着く例もあり、すべての患者さんが極端な高身長になるわけではありません

15q26過成長症候群の臨床症状出現頻度ヒートマップ。過成長90%以上、特徴的顔貌(主要特徴)、知的障害・発達遅滞80%、腎奇形約45%、頭蓋骨癒合症(副次的特徴)、発作15%。文献報告に基づく推定値。

顔貌の特徴

多くの患者さんには特徴的な顔つき(顔面異形成)がみられます。経験豊富な臨床遺伝専門医であれば、顔貌の全体像から本疾患を疑うことができます。

👤 顔の特徴
  • 細長い顔(Long thin face):縦方向に伸長した顔貌
  • 前頭部突出:額が広く前方に張り出す
  • 眼裂斜下(タレ目):目尻が下がっている
  • 幅広い鼻梁と大きめの鼻
  • 下顎前突(Prognathia):顎が前方に突出
  • 耳介低位・後方回転

発達遅延と知的障害

中枢神経系の発達遅延は高頻度でみられ、約80%以上の患者さんに軽度から重度の知的障害や学習障害が認められます。

神経発達の特徴

  • 軽度〜重度の知的障害・学習障害
  • 言語発達の遅れ
  • 運動発達の遅れ
  • 筋緊張低下(低緊張)

行動面の特徴

  • ADHD様症状(多動・注意欠陥)
  • 自閉スペクトラム症状
  • 不安、衝動性
  • てんかん発作(一部で報告)

臓器合併症

15q26過成長症候群では、心臓や腎臓などの臓器に先天的な異常を伴うことがあります。

合併症 頻度 具体的な異常
先天性心疾患 約30% 心室中隔欠損、心房中隔欠損、動脈管開存、大動脈縮窄など
腎奇形 約20〜45% 馬蹄腎、片側腎無形成、水腎症など
骨格系異常 約30〜50% 脊柱側弯、漏斗胸、関節可動性亢進など
頭蓋縫合早期癒合 約20〜40% 頭蓋骨の縫合が早期に閉じる
停留精巣(男児) 一部で報告 精巣が陰嚢内に下降しない

💡 用語解説:馬蹄腎とは?

馬蹄腎(ばていじん)とは、左右の腎臓の下部が橋のようにつながり、馬の蹄(ひづめ)の形に似た形態になった先天的な腎臓の異常です。15q26過成長症候群で最も特徴的な腎奇形の一つであり、他の過成長症候群との鑑別点にもなります。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【15q26過成長症候群は「多系統疾患」です】

15q26過成長症候群は、名前から「背が高くなる病気」と思われがちですが、実際には全身の多くの臓器に影響を及ぼす「多系統疾患」です。心臓、腎臓、骨格、神経系など、様々な臓器に合併症が起こりうるため、診断後は複数の専門科による包括的なフォローアップが必要になります。

特に腎奇形(馬蹄腎など)は他の過成長症候群では比較的稀なため、「過成長+腎奇形」の組み合わせがあれば本症候群を積極的に疑う必要があります。臨床遺伝専門医として、このような「症候群を疑うポイント」を見逃さないよう日々の診療に臨んでいます。

3. 原因と遺伝的背景|IGF1R遺伝子の役割

【結論】 15q26過成長症候群の原因は、15番染色体長腕末端(15q26領域)の部分重複です。この領域に含まれるIGF1R遺伝子(インスリン様成長因子1受容体遺伝子)が3コピー以上になることで、成長シグナルが過剰になり過成長を引き起こします。

IGF1R遺伝子とは

IGF1R(Insulin-like Growth Factor 1 Receptor)遺伝子は、15q26.3領域に位置する成長に必須の遺伝子です。この遺伝子がコードするタンパク質(IGF1受容体)は、成長ホルモンの作用を仲介する重要な役割を担っています。

🧬 IGF1Rシグナル伝達
  • PI3K-AKT-mTOR経路:細胞サイズの増大、タンパク質合成促進、臓器の成長を促進
  • RAS-MAPK経路:細胞分裂の促進、組織の形成と伸長を制御
  • 遺伝子量効果:IGF1Rが3コピー → 受容体過剰 → 成長シグナル増強 → 過成長

遺伝子量効果のメカニズム

IGF1R遺伝子は「量感受性遺伝子」と呼ばれ、コピー数の変化が直接的に表現型に影響します。

IGF1Rコピー数 状態 成長への影響
1コピー(欠失) 15q26欠失症候群 低身長、子宮内発育不全
2コピー(正常) 正常 正常な成長
3コピー以上(重複) 15q26過成長症候群 過成長、高身長、大頭症

重複の発生機序

15q26領域の重複は、主に以下のメカニズムで発生します。

親の均衡転座に由来

片方の親が均衡型の染色体転座の保因者である場合、減数分裂時の染色体分配の異常により、子どもに15q末端の余剰が生じます。家族内で複数の発症例がみられることがあります。

新生突然変異(de novo)

両親の染色体は正常であり、配偶子形成過程や受精後の体細胞分裂初期に偶発的に生じる微細重複です。家族歴がなく突然発症します。

💡 IGF1R以外の関与遺伝子

興味深いことに、IGF1Rを含まない15q26.3微小重複でも過成長を呈した家系が報告されています。これは、15q26領域にはIGF1R以外にも成長調節に関与する遺伝子(CHSY1、NR2F2、ACANなど)が存在する可能性を示唆しています。現在も研究が進められています。

4. 15q26過成長症候群の診断方法

【結論】 15q26過成長症候群の確定診断には遺伝学的検査が不可欠です。特に染色体マイクロアレイ検査(CMA)が最も有効で、微細な重複も検出可能です。出生前であればNIPTでスクリーニングできます。

診断のきっかけとなる臨床所見

以下のような臨床シナリオで15q26過成長症候群を疑います。

🔍 診断を疑うポイント
  • 出生前:超音波検査で胎児の過成長(LGA)、羊水過多、腎奇形が指摘された場合
  • 新生児期:原因不明の巨大児で、特徴的顔貌や腎奇形を伴う場合
  • 乳幼児期:過成長+発達遅延の組み合わせがある場合
  • 特に重要:「過成長+腎奇形(馬蹄腎など)」の組み合わせは本症候群を強く示唆

遺伝学的検査の種類

検査方法 特徴 適用
染色体マイクロアレイ(CMA) 最も推奨。数kb〜数Mbの微細な重複・欠失を検出。切断点と含まれる遺伝子を同定可能 確定診断のゴールドスタンダード
G分染法(核型分析) 数Mb以上の大きな重複や転座を検出。親の均衡転座確認に必須 初期スクリーニング、家族検索
FISH法 15qテロメア領域の特定プローブを使用。迅速な確認に有用 迅速確認、出生前診断
NIPT 妊娠10週から母体血で検査可能。スクリーニング検査 出生前スクリーニング

💡 用語解説:染色体マイクロアレイ(CMA)とは?

染色体マイクロアレイ検査は、従来のG分染法では見つけられない微細な染色体の重複や欠失(コピー数変異:CNV)を検出できる高精度な検査です。ゲノム全体を網羅的に解析し、異常のある領域とそこに含まれる遺伝子を特定できます。

お子さんの成長が気になっていませんか?

過成長や発達の遅れが気になる方は、
臨床遺伝専門医にご相談ください。適切な検査をご案内します。


📅臨床遺伝専門医の診療を予約する

※オンライン診療も対応可能です

5. 鑑別診断|他の過成長症候群との違い

【結論】 過成長を示す症候群は複数あり、Sotos症候群、Beckwith-Wiedemann症候群、Weaver症候群などとの鑑別が重要です。15q26過成長症候群の特徴は腎奇形(馬蹄腎)の頻度が高い点であり、遺伝学的検査で確定診断します。

主な過成長症候群との比較

疾患名 原因遺伝子 特徴的所見 腎奇形
15q26過成長症候群 15q26重複(IGF1R) 細長い顔、下顎前突 約45%(高い)
Sotos症候群 NSD1遺伝子変異 骨年齢促進、前頭部突出 約15%(低い)
Beckwith-Wiedemann症候群 11p15エピジェネティック異常 巨舌、臍帯ヘルニア、片側肥大 あり
Weaver症候群 EZH2遺伝子変異 指の拘縮、窪んだ顎 まれ

鑑別のポイント

15q26過成長症候群の特徴

  • 腎奇形の頻度が高い(約45%)
  • 細長い顔、突出した鼻
  • 下顎前突
  • 染色体マイクロアレイで確定

Sotos症候群との違い

  • Sotosは骨年齢の著明な促進が特徴
  • 15q26では骨年齢促進は顕著でない
  • Sotosは腎奇形が少ない(約15%)
  • 顔貌のGestaltで区別可能な場合あり

6. 治療と長期管理

【結論】 15q26過成長症候群には根本的な治療法は存在せず、症状や合併症に応じた対症療法・支持療法が中心となります。多職種チームによる包括的アプローチと生涯にわたるフォローアップが重要です。

管理に必要な専門科

15q26過成長症候群は多系統疾患であるため、複数の専門科との連携体制が必要です。

🏥 多職種連携チーム
  • 臨床遺伝科:遺伝カウンセリング、次子再発リスクの説明
  • 小児科:全身状態の管理、成長モニタリング
  • 小児腎臓科・泌尿器科:腎奇形の評価・管理
  • 小児循環器科:心疾患の評価・治療
  • 発達小児科・小児神経科:発達評価、てんかん管理
  • 整形外科:側弯症、関節異常の管理

各症状への対応

症状・合併症 対応・管理
発達遅延 早期療育(理学療法・作業療法・言語療法)、特別支援教育
先天性心疾患 心エコー定期評価、必要に応じて外科的修復
腎奇形 腎機能定期モニター、尿路感染予防、必要に応じて外科的介入
脊柱側弯 定期スクリーニング、進行時は装具療法または手術
行動異常(ADHD等) 行動療法、必要に応じて薬物療法

腫瘍サーベイランス

15q26過成長症候群では、ウィルムス腫瘍(腎芽腫)などの胎児性腫瘍のリスクが指摘されています(約10%未満)。Beckwith-Wiedemann症候群に準じた定期的な腹部超音波検査が推奨される場合があります。

7. 出生前診断について|NIPTの限界と羊水検査の重要性

【結論】 15q26過成長症候群の出生前スクリーニングにおいて、NIPTでの検出は限定的です。大きな重複(10Mb以上)の場合はゲノムワイドNIPTで偶発的に検出される可能性がありますが、小さな微小重複(7Mb未満)は検出困難です。超音波で胎児過成長が疑われた場合は、羊水検査での染色体マイクロアレイ検査が確定診断として推奨されます。

NIPTで15q26重複は検出できる?

結論から申し上げると、NIPTでの15q26過成長症候群の検出には大きな限界があります。その理由を詳しく説明します。

⚠️ NIPTの検出限界について

現在のゲノムワイドNIPT(全染色体検査)は、一般的に7Mb以上の部分欠失・重複を検出対象としています。しかし、15q26過成長症候群の重複サイズは1.4Mb未満〜17Mb以上と症例により大きく異なり、小さな重複は検出できません。

15q26重複のサイズと検出可能性

重複サイズ NIPTでの検出 備考
10Mb以上 偶発的に検出される可能性あり 親の転座由来の大きな重複など
7〜10Mb 検出される可能性あり 感度・陽性的中率ともに低い
7Mb未満 検出困難 多くの微小重複が該当

2022年には、ゲノムワイドNIPTで10.34Mbの15q26.1-q26.3重複が偶発的に検出され、羊水検査で確認された症例が報告されています。しかしこれは比較的大きな重複であり、すべての15q26重複がNIPTで検出できるわけではありません

💡 重要なポイント

15q26過成長症候群は、DiGeorge症候群などの「ターゲット型NIPT」の検出対象には含まれていません。ゲノムワイドNIPTでも、検出感度は約74%程度と報告されており、陰性でも疾患を否定することはできません

超音波所見からの診断アプローチ

15q26過成長症候群の出生前診断では、超音波検査での所見が重要な手がかりとなります。以下の所見がある場合は、羊水検査での精査を検討します。

🔍 15q26重複を疑う超音波所見
  • 胎児過成長(LGA):在胎週数に比べて体が大きい
  • 大頭症:頭囲が大きい
  • 腎奇形:馬蹄腎、水腎症など
  • 心奇形:心室中隔欠損、心房中隔欠損など
  • 羊水過多

確定診断のための検査

15q26過成長症候群が疑われる場合、羊水検査または絨毛検査での染色体マイクロアレイ検査(CMA)が確定診断のゴールドスタンダードです。

検査 時期 特徴
絨毛検査+CMA 妊娠11〜14週 早期に確定診断可能、微細な重複も検出
羊水検査+CMA 妊娠15〜18週 確定診断のゴールドスタンダード、重複領域と含まれる遺伝子を特定
臍帯血検査+CMA 妊娠18週以降 羊水検査後の追加検査として実施されることも

事前に診断することのメリット

✅ 出生前診断のメリット
  • 出産環境の準備:NICU完備の病院、小児心臓専門医のいる施設を選択
  • 医療チームとの連携:出生前から専門医チームと連携体制を構築
  • 家族の心の準備:情報を集め、心理的な準備期間を持てる
  • 療育情報の収集:早期療育や支援制度について事前に調べられる
仲田洋美院長

🩺 院長コラム【NIPTの限界を正しく理解する】

NIPTは非常に優れたスクリーニング検査ですが、「万能ではない」ことを理解していただくことが重要です。15q26過成長症候群のような稀少な染色体微細重複は、NIPTの標準的な検出対象外であり、ゲノムワイド検査でも小さな重複は見逃される可能性があります。

超音波検査で胎児の過成長や腎奇形などの所見がある場合は、「NIPTが陰性だから大丈夫」とは言えません。そのような場合は、羊水検査での染色体マイクロアレイ検査を積極的に検討すべきです。

当院では、2025年6月から産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能になりました。NIPTの結果だけでなく、超音波所見や家族歴なども含めて総合的に判断し、必要に応じて確定検査をご案内いたします。

8. ミネルバクリニックのサポート体制

ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。15q26過成長症候群を含む染色体異常の検査から、陽性時のフォローまで一貫してサポートいたします。

🔬 高精度な検査技術

スーパーNIPT(第3世代)とCOATE法を採用。全染色体検査や微小欠失/重複検査も対応可能です。

🏥 院内で確定検査まで対応

2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。転院の必要がなく、心理的負担を軽減できます。

👩‍⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐

臨床遺伝専門医が検査前後の遺伝カウンセリングを担当。結果の説明から今後の選択肢まで、専門家が寄り添います。

💰 互助会で費用面も安心

互助会(8,000円)に加入いただくと、陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー上限なしで安心です。

一人で悩まず、専門医を頼ってください

15q26過成長症候群について詳しく知りたい方、
出生前検査を検討している方は臨床遺伝専門医にご相談ください


📅臨床遺伝専門医の診療を予約する

※オンライン診療も対応可能です

よくある質問(FAQ)

Q1. 15q26過成長症候群はどのくらい稀な病気ですか?

非常に稀な疾患です。正確な発症頻度は不明ですが、2017年のレビュー時点で世界で96例程度しか報告されていませんでした。その後も散発的に新しい症例が報告されていますが、極めて稀な疾患であることに変わりはありません。

Q2. 15q26過成長症候群は遺伝しますか?

多くの場合、親の均衡転座に由来するか、または新生突然変異(de novo)として発生します。親が均衡転座の保因者である場合、次のお子さんにも同様の重複や逆の欠失が生じるリスクがあります。診断後は必ず親の染色体検査と遺伝カウンセリングを受けることが推奨されます。

Q3. 15q26過成長症候群の子どもは成人できますか?

はい、多くの患者さんは成人期まで達します。重篤な心疾患など致死的な合併症がなければ、生命予後は一般的に良好と考えられています。ただし、知的障害の程度により、自立した生活が可能なケースから継続的な支援が必要なケースまで様々です。

Q4. NIPTで15q26過成長症候群はわかりますか?

NIPTで15q26領域の重複をスクリーニングできる可能性があります。特に全染色体検査や微小欠失/重複検査を含むNIPTでは検出の可能性が高まります。ただし、NIPTはあくまでスクリーニング検査であり、確定診断には羊水検査などの確定検査が必要です。

Q5. 15q26過成長症候群とSotos症候群の違いは?

どちらも過成長を示す症候群ですが、いくつかの違いがあります。Sotos症候群は骨年齢の著明な促進が特徴ですが、15q26過成長症候群では必ずしも顕著ではありません。また、腎奇形の頻度はSotos症候群で約15%に対し、15q26過成長症候群では約45%と高い点が鑑別のポイントです。確定診断は遺伝学的検査で行われます。

Q6. 過成長を抑える治療法はありますか?

極端な高身長に対する特異的な治療は通常行われません。理論上は、思春期前後に成長板の早期閉鎖を促すホルモン療法(エストロゲン投与など)を検討することも可能ですが、明確なガイドラインはありません。過成長そのものよりも、それに伴う合併症(心疾患、腎奇形、側弯など)への対処が重視されます。

Q7. 遠方でも相談できますか?

はい、ミネルバクリニックではオンライン診療に対応しています。全国どこからでも臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを受けていただけます。NIPTの採血は最寄りの医療機関で行い、結果説明はオンラインで実施することも可能です。

Q8. 子どもが15q26過成長症候群と診断されました。どこに相談すればいいですか?

まずは臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを受けることをお勧めします。病気の詳しい説明、今後の見通し、必要な検査やフォローアップ、次子の再発リスクについて専門家から説明を受けることができます。また、患者会や支援団体(英国のUniqueなど)を通じて他の家族と情報を共有することも有益です。

🏥 一人で悩まないでください

15q26過成長症候群について心配なこと、検査を受けるかどうか迷っていること、
どんなことでもお気軽にご相談ください。
臨床遺伝専門医があなたとご家族に寄り添います。

参考文献

  • [1] Tatton-Brown K, et al. 15q overgrowth syndrome: a newly recognized phenotype associated with overgrowth, learning difficulties, characteristic facial appearance, renal anomalies and increased dosage of distal chromosome 15q. Am J Med Genet A. 2009;149A(2):147-154. [PubMed]
  • [2] Faivre L, et al. Overgrowth and trisomy 15q26.1-qter including the IGF1 receptor gene: report of two families and review of the literature. Eur J Hum Genet. 2002;10(11):699-706. [PubMed]
  • [3] Nagai T, et al. Postnatal overgrowth by 15q-trisomy and intrauterine growth retardation by 15q-monosomy due to familial translocation t(13;15): dosage effect of IGF1R? Am J Med Genet. 2002;113(2):173-177. [PubMed]
  • [4] Cannarella R, et al. Chromosome 15 structural abnormalities: effect on IGF1R gene expression and function. Endocr Connect. 2017;6(7):528-539. [PubMed]
  • [5] Leffler M, et al. Two familial microduplications of 15q26.3 causing overgrowth and variable intellectual disability with normal copy number of IGF1R. Am J Med Genet A. 2016;170(2):386-395. [PubMed]
  • [6] Levy B, et al. Tetrasomy 15q26: a distinct syndrome or Shprintzen-Goldberg syndrome phenocopy? Am J Med Genet A. 2012;158A(8):1882-1888. [PubMed]
  • [7] National Institutes of Health (NIH) – Genetic and Rare Diseases Information Center (GARD). 15q overgrowth syndrome. [GARD]
  • [8] DECIPHER – Database of Chromosomal Imbalance and Phenotype in Humans using Ensembl Resources. 15q26 overgrowth syndrome. [DECIPHER]
  • [9] Unique – Rare Chromosome Disorder Support Group. 15q duplications. [RareChromo.org]
  • [10] ClinGen – Clinical Genome Resource. IGF1R gene dosage sensitivity curation. [ClinGen]
  • [11] Chen CP, et al. Monochorionic twins with 15q26.3 duplication presenting with discordant phenotypes. Taiwan J Obstet Gynecol. 2022;61(4):724-727. [PMC]
  • [12] Okubo Y, et al. A Clinical Review of Generalized Overgrowth Syndromes in the Era of Massively Parallel Sequencing. Mol Syndromol. 2017;8(2):70-86. [PMC]

まとめ

📝 この記事のポイント

  • 15q26過成長症候群は15番染色体長腕末端(15q26領域)の重複による稀な遺伝性症候群
  • IGF1R遺伝子の過剰が過成長の主な原因(遺伝子量効果)
  • 主要症状は過成長、知的障害、特徴的顔貌、腎奇形(馬蹄腎)
  • 確定診断は染色体マイクロアレイ検査(CMA)が最も有効
  • 出生前はNIPTでの検出は限定的、確定には羊水検査が必要
  • 多職種チームによる包括的な長期フォローアップが重要

15q26過成長症候群は極めて稀な疾患ですが、近年の染色体マイクロアレイ技術の普及により診断例が増加しています。「過成長+知的障害+腎奇形」の組み合わせがある場合は本症候群を積極的に疑い、適切な遺伝学的検査につなげることが重要です。

お子さんの成長や発達に気になる点がある方、出生前検査を検討されている方は、臨床遺伝専門医にご相談ください。ミネルバクリニックでは、検査から診断、遺伝カウンセリングまで一貫してサポートいたします。

⚠️ 免責事項:本記事は医学的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。実際の診断・治療については、必ず医師にご相談ください。

関連記事


プロフィール

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科・腫瘍学を軸に、 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。 出生前診断・遺伝学的検査においては、検査結果そのものだけでなく 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年、国際誌『Global Woman Leader』および『Medical Care Review APAC』の2誌で立て続けに表紙(Cover Story)に抜擢。 「日本のヘルスケア女性リーダー10名」や「アジア太平洋地域のトップ出生前検査サービス」として、世界的な評価を確立しています。

▶ 仲田洋美の詳細プロフィールはこちら

お電話での受付可能
診療時間
午前 10:00~14:00
(最終受付13:30)
午後 16:00~20:00
(最終受付19:30)
休診 火曜・水曜

休診日・不定休について

クレジットカードのご利用について

publicブログバナー
 
medicalブログバナー
 
NIPTトップページへ遷移