野生型 wild type
野生型とは遺伝子領域の学問の用語で、変異していない自然な状態の遺伝子のことを指す。
野生型（wild type; WT）とは
野生型（WT）とは、自然界に存在する種の典型的な形態の表現型のことである。もともと野生型は、ある遺伝子座の標準的な正常対立遺伝子の産物であり、標準的でない変異した対立遺伝子の産物とは対照的なものとして概念化されていた。
しかし、変異型対立遺伝子は、集団の中で遺伝的な変化が起きれば、野生型になることもある。遺伝子マッピング技術の進歩により、突然変異がどのように起こり、他の遺伝子とどのように相互作用して表現型を変化させるのかについての理解が深まってきたが、一般的には、現時点で最も優勢な対立遺伝子、すなわち遺伝子頻度が最も高い対立遺伝子が野生型とみなされる。
この記事の著者：仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号
プロフィール
この記事の筆者：仲田洋美（医師）
