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ラメラポディウム

ラメラポディウム

ラメリポディアとフィロポディア

ラメラポディウムラメリポディウム)lamellipodiumは単数形、複数形ラメラポディアラメリポディア)lamellipodiaで、薄いシートを意味するラテン語のlaminaと、足を意味するラテン語のpodを組み合わせた造語で、細胞の前縁にある細胞骨格タンパクであるアクチンの突起である。ラメラポディアの内部にはマイクロスパイクと呼ばれるアクチンの骨格があり、ラメラポディアの境界を越えて広がったものはフィロポディアと呼ばれる。ラメラポディアは細胞の細胞膜のアクチン核形成により生まれ、細胞のアクチン組み込みまたはマイクロフィラメント形成の主要領域となる。

ラメリポディアは、ケラチノサイトなど、創傷の迅速な修復に関わるすべての可動性細胞に見られる。ケラチノサイトは、ラメリポディアを使って、上皮の上を毎分10-20μmの速度で移動することができる。また、ラメリポディアは細胞本体から切り離されても、その内部を自由に這い回ることができる。

ラメラポディアは、運動性細胞の運動する方向に対する前面にあり、細胞が移動する過程で、細胞を前方に引っ張るモーターとして機能すると考えられている。移動する哺乳類細胞では、クラスリンを介したエンドサイトーシスサイクルの一部として、ラメラポディアの先端がエキソサイトーシスを起こす場所である。これは、そこでのアクチン重合と相まって、ラメラを前方に伸ばし、その結果、細胞の前方を前進させるのに役立つ。このように、ラメラは、走化性のプロセスにおいて、細胞の舵取り役として働く。

ラメラポディウムの構造

構造的には、マイクロフィラメントのとがった端(ATP結合型のアクチンモノマー)は細胞の「求める」端を向き、尖った端(ADP結合型のアクチンモノマー)は後ろのラメラを向いている。

アクチン細胞骨格の細胞機能には、アクチン重合の開始とその結果生じるフィラメントの組織化の両方を正確に制御することが必要である。アクチン関連タンパク質2/3(ARP2/3)複合体は、この制御の中心的な役割を担っている。Arp2/3複合体は、ラメラポディアのマイクロフィラメント-マイクロフィラメント接合部に存在し、アクチン網目構造を形成するのに役立つ。

この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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