セカンドメッセンジャー
セカンドメッセンジャーとは、細胞表面の受容体が受け取ったシグナルをエフェクタータンパク質に中継する小分子やイオンのことである。サイクリックAMP(cAMP)、ジアシルグリセロール(DAG)、イノシトール1、4、5-三リン酸(IP3)などがこれにあたる。
セカンドメッセンジャーには様々な化学物質があり、細胞膜内(脂質や脂質誘導体などの疎水性分子)、細胞質内(ヌクレオチドやイオンなどの極性分子)、あるいは両者の間(ガスやフリーラジカルなど)でシグナルを発することができる多様な性質を持っている。
セカンドメッセンジャーは、通常、静止している細胞内に低濃度で存在し、細胞が刺激を受けると急速に生成または放出される。セカンドメッセンジャーのレベルは、時間的、空間的に絶妙にコントロールされており、シグナル伝達の際には、酵素反応やイオンチャネルの開口部によって、セカンドメッセンジャーが高度に増幅される。そして、これらのメッセンジャーは、発生源から急速に拡散し、標的タンパク質に結合して、その特性(活性、局在、安定性など)を変化させ、シグナルを伝達する。