Pループ
リン酸結合ループ(P-ループ)は、モノヌクレオチド結合タンパク質に見られる保存された配列モチーフである。PループのN末端側の2つのアミノ酸に、より大きな骨格の柔軟性が見られる。アミノ酸Gly18とHis19は、隣接するヘリックスCとの相互作用を介してPループのバックボーンの安定化に関与している。また、いくつかのGTPaseやATPaseにP-loopアンカーが存在することから、進化的に保存されていることが示唆された。
Pループはリン酸結合ループ(phosphate-binding loop)、Walker Aモチーフなどいう名称で呼ばれる。モチーフにはG-x(4)-GK-[TS]というパターンが存在する(G:グリシン、K:リジン、T:スレオニン、S:セリン、x:任意のアミノ酸)。ATPまたはGTPを利用するタンパク質の多くに存在し、ヌクレオチドのβリン酸が結合する。
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号